黄昏一番星

序章 新天地と仲間との出会い

44話 他意はない

俺の体内の魔力の流れを読み取ってエドガーの体内の魔力を同じように流すコントロールに慣れてきた。

流石に魔力量に違いがあるし速さも全然違うのだがいい感じではなかろうか。

しかし俺の魔力を意識してみるともう随分と心許なくなっていまった。
持っていた魔力ポーションも2本とも飲んでしまって今はかなり節制気味に使っている。
少し焦りもある。

でも今のところ使っている魔法はかなり最適化できていると思う。
なんかエドガーの治療を始めてからめちゃくちゃ魔法の腕が上がってる気がする。
良いことだ。
ちゃんと結果が出れば文句ないのだが・・

悪いこともある。
エドガーの魔力の流れを作ってみたはいいのだが、魔力はこれまで同様徐々に薄くなっている。
そして魔力の流れを再現してみているが果たしてこれ意味があるのかわからないこと。

とりあえず生きていた時の状態に近づいているとは思うのだけど。

とりあえずわかっている問題を一つずつ解決していこう。

1番に解決しないといけないのはエドガーの魔力が薄くなっていくこと。
これに関しては策がある。
薄くなるのは霧散して体の外に出てしまっているからだ。
だから外に出ないようにする。

やり方は氣で体を覆うこと。
氣は魔力を通しにくいので、しっかりと氣で覆ってしまえば外に出てしまう事はなくなる。
氣と魔力を扱う物にとっては魔力を隠す常套手段でもある。

エドガーの肩に添えた手からエドガーの体全身に意識を向ける。
そして俺の体からエドガーの体全体に氣を流していく。
これは魔力操作や体の状態を読み取るためにずっとやっている事だ。
そして体の内から外に氣を染み出させて俺自身を含めて全身を包み込むように操作する。

物に氣を流すにはそのものと一体になったように意識をする。
だから俺はエドガーが一体になるように意識をしている。
決して他意はない！
ないもんね！

とりあえず魔力が減る問題は解決だ。