黄昏一番星

更科二八

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序章 新天地と仲間との出会い

19話 魔族

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「魔族だ!!」
「逃げろ!!」
誰かが叫んだ。

悲鳴が聞こえる。
居合わせた人々が一斉に逃げ惑う。

「あはははは、連れないなー!
遊ぼうよー!どうしようかなー!
焼こうかな、潰そうかな。」
現れた異形は随分とご機嫌な様子で言葉を発する。

俺は透明化と消音、消臭の魔法を体にかける。
更に気配を消す。
まるでこの世に俺がいなかったかのように、消えてなくなるかのように徹底的に存在を薄くする。

『魔族』それは人の天敵。

かつて栄えた世界を滅亡まで追いやり神によって世界から追いやられたと言われる種族。

人の言葉を話すが、奴らは人を殺すことしか考えておらず会話は成り立たない。
人を殺し、人の造りしものを壊す為に特化した存在である。
故に人以上の力を振るう。

空間を断ち、爆破し、潰し、石にかえ、空に飛ばし、時を止める。
魔法の理からも外れた力を持って人を殺す。

俺は躊躇わない。
かつて俺の国を滅ぼしたこいつらに容赦はしない。
でないと大勢死ぬ。

氣を読み魔族の意識を避けながら進む。
バッグから鉈を取り出して氣を込める。
決して悟られないように。
強く強く氣を込める。
鋭く、存在そのものを断ち切るように。
魔力も込める。
濃く熱く。滅ぼす事以外の事を許さないように。

魔族の元へ見つからずにたどり着くと鉈を振り上げる。

「あははは!決めたー!1つにまとめて空に打ち上げてドカーン!」
俺は鉈を振り下ろした。
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