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第3章 光と「クリチュート教会」
84話 エージェント・シスター
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しばらくの沈黙の後、このままでは埒があかないと悟り、なるべく穏やかな口調を心がけながら三人に問いかける。
「どうしようか?」
ルージュ、アマリージョ、ヴェールが、一斉にこちらを向く。
三人とも、さきほどまでの楽しそうな顔とは打って変わったような険しい表情をしている。まあ、あんなに不快な思いをさせられたテスターが近くまで来ていると聞かされて、楽しいわけもないが・・。
「とりあえず、村の入り口か・・村の代表の方とお待ちするのが一番良いかと・・・」
意外にも、一番最初に口を開いたのはヴェールだった。
「そうか・・じゃあ申し訳ないけど、村長の家で事情を話して、みんなで待たせてもらおうか? 人数が多い方が何かと心強いし・・」
少なくとも、この中で一番テスターを知っているであろうヴェールの意見を元に提案してみた。
「そうですね・・。多分このままでは、村長さんにもご迷惑をおかけしてしまうことになると思いますので」
ヴェールが、不安そうな表情で言った。
「OK! 決まりね。じゃあアマリ、私たちは一足先に村長の家に行って、ザッと事情を説明しておきましょう」
ルージュはそう言いながら、椅子から立ち上がった。アマリージョは少し怪訝な顔をしながらも、つられて立ち上がる。
そんなアマリージョの様子に気づいたルージュが、さらに続けた。
「アマリ・・あなた、どうせヴェールが心配だ、とか言って、村長に報告らしい報告なんてしてないでしょ? きっと、後できちんと報告に来るからって言って、ろくに顔も見せずに急いで戻ってきたはずよ。だから、先に行ってあの金ピ・・・テスターがどんだけ面倒くさい奴かも含めて、きちんと説明しておかないと・・・でしょ?」
ルージュが、すべてお見通しよと言わんばかりに、アマリージョの肩を叩くと、
「そうよね、その通りよ・・ごめんなさい、姉さん」
アマリージョがシュンとしながらルージュを見た。
「いいのよ。それだけ、ヴェールが心配だったんでしょ? それがアマリのいいところでもあるんだから・・ね? じゃ、クロードあとはよろしく! ヒカリもありがとね。ヴェール・・・これからはいつでも声かけてね」
ルージュはそう言いながら、髪をかきあげ、耳に入っている自分のイヤホンを見せながらウインクした。
「あ、はい! 本当にありがとうございました」
ヴェールは大事そうに両手でスマホを包み込むと、笑顔で言った。
「友達なんだから、敬語もお礼もいらないわ。じゃあ、あとでね!」
ルージュはそう言って片手を上げると、アマリージョと一緒に階段を駆け下りていく。
「じゃ、俺たちも行こうか」
椅子から立ち上がり、ヴェールに声をかける。
「はい! 今日はクロードさんも、ヒカリさんもご親切に色々ありがとうございました。それに、こんな凄いものまで頂いてしまって・・」
ヴェールは、大切な宝物を扱うようにそっと両手を開き、スマホを見つめる。
「ルージュじゃないけど・・お礼なんていいんだよ。ヒカリも俺も、そうしたくてしてるだけだし・・。それにさっきヒカリが言った通り、このスマホがあれば、魔素切れも起こさなくなると思うから、身体にも優しいしね」
ヴェールになるべく気軽な気持ちでいてほしいと思い、何でもないことのように気楽な調子で言う。
「本当に何から何まで、・・・」
ヴェールが、感極まって言葉を詰まらせると、優しく諭すようなヒカリの声が響く。
『ヴェール、恐縮しているようなので、あえて言いますが、今回、ヴェールにスマホなどを渡したのは、もちろんそれが助けになるから・・・とう事もありますが、私にとってもメリットが大きいからなのです』
「メリット・・?」
ヴェールが、キョトンとした顔をして聞き返す。
『あ、すみません。メリットというのは、私にとっても得があるという意味です』
「得? ですか・・・」
ヴェールはイマイチ意味がわからないようだった。
『はい、そうです。私は、このスマホを世界中で使用できるようにしたいと考えています。それは、もちろん利便性が向上するということもありますが、私自身の存在する意味や、私自身の安全面を考えてのことです。その意味で、ヴェールがそのヒーロー君を連れて、スマホを持って下さることは、その通信網を作るにあたり、非常に有効であると考えています』
「は、はい・・」
『つまり、ヴェールが王都まで行けば、王都まで通信ができるようになり、他国まで出向けば他国まで通信ができ、私には情報も入ってくる。そういう訳です』
「なんだか・・・間者みたいですね」
ヴェールがいたずらっぽい笑顔で、楽しそうに言った。
「間者って?」
聞いたことのない言葉が出てきて、思わず口を挟む。
『スパイの事です。その辺りは受け取り方一つだとは思いますが、助ける事はあっても迷惑になるような事は決してしませんので。後は信じて頂くしかないのですが』
ヒカリは遠慮がちだが、真剣な声でヴェールに言った。
「あ・・そんなつもりで言ったわけじゃ・・・誤解させてしまったならすみません。私は、みなさんの友達ですし、みなさんの会社の契約社員ですから。あ・・さすがに、教会に不利益になる事まではできないですが・・・でも、できる限りの協力はさせて頂きます!」
ヴェールが、ちょっと困った顔をしながらも、最後は笑顔で力強く言い切った。
『充分です。では、シスター・ヴェール。これからもよろしくお願いします。あと、この子の事も重ねてよろしくお願いします』
ヒカリがそう言うと、ヒーロー君の一人がヒカリの横でお辞儀をしていた。
「はいっ! ふふっ、可愛い・・。えーと、何て呼べば・・ヒーロー君? スパイ?のヴェールです。これから、よろしくお願いいたします」
ヴェールが嬉しそうに微笑みながら、ペコリと頭を下げた。
『ヴェール、その場合の呼び名は、スパイではなく、エージェント・シスター。こちらの方が的確かと思われます』
――冗談に突っ込むなよ・・マジメか!!
「!! はいっ! エ、エージェント・シスター。これからも頑張ります!」
ヴェールはピンッと背筋を伸ばすと、元気よく返事をした。思いのほか、エージェントと言うネーミングが気に入ったようだった。そんな無邪気なヴェールは、こちらも思わずニヤけてしまうほど可愛らしかった。
ルージュ達が先に出かけてくれてよかった・・こんな顔を見られたら何を言われるかわかったもんじゃないぞ。
その後、ヴェールと2人で村長の家に向かうために家を出た。やはり、俺もだがヴェールもテスターのことが気になっているらしく、どちらからともなく早足になる。
しばらく進み、ふと前方に目をやると、村長とケナ婆、ルージュとアマリージョの4人がこちらに向かってきているのが見えた。
「あっ、村長たちだ」
俺が言うと、ヴェールも前方を見ながら
「あら、あちらが村長さんなんですね」
と言いながら、「あっ!」という顔をして大きく手を振った。見ると、ルージュが向こうからブンブン手を振っていた。
「あれ? どうしたんだろ」
こちらに気づいたらしい村長が、もの凄い勢いでこちらに向かってきている。まさに一目散と言う言葉がぴったりな勢いだ。
教会の騎士団というのは、そんなに気を使う存在なのだろうか。
だとしたら、村長にまた余計な苦労をかけて、悪いことをしてしまったかな、そんな事を思っていると、村長が真っ直ぐにヴェールの前まで駆けてきて、ピタッと止まった。そして、背筋を正すと、
「聖女様であらせられまりならませるられるでござるか?」
目を潤ませ、顔を真っ赤にして、完全に舞い上がり、変な敬語でヴェールに挨拶した。
俺が思わず吹き出したのは、言うまでもなかった。
「どうしようか?」
ルージュ、アマリージョ、ヴェールが、一斉にこちらを向く。
三人とも、さきほどまでの楽しそうな顔とは打って変わったような険しい表情をしている。まあ、あんなに不快な思いをさせられたテスターが近くまで来ていると聞かされて、楽しいわけもないが・・。
「とりあえず、村の入り口か・・村の代表の方とお待ちするのが一番良いかと・・・」
意外にも、一番最初に口を開いたのはヴェールだった。
「そうか・・じゃあ申し訳ないけど、村長の家で事情を話して、みんなで待たせてもらおうか? 人数が多い方が何かと心強いし・・」
少なくとも、この中で一番テスターを知っているであろうヴェールの意見を元に提案してみた。
「そうですね・・。多分このままでは、村長さんにもご迷惑をおかけしてしまうことになると思いますので」
ヴェールが、不安そうな表情で言った。
「OK! 決まりね。じゃあアマリ、私たちは一足先に村長の家に行って、ザッと事情を説明しておきましょう」
ルージュはそう言いながら、椅子から立ち上がった。アマリージョは少し怪訝な顔をしながらも、つられて立ち上がる。
そんなアマリージョの様子に気づいたルージュが、さらに続けた。
「アマリ・・あなた、どうせヴェールが心配だ、とか言って、村長に報告らしい報告なんてしてないでしょ? きっと、後できちんと報告に来るからって言って、ろくに顔も見せずに急いで戻ってきたはずよ。だから、先に行ってあの金ピ・・・テスターがどんだけ面倒くさい奴かも含めて、きちんと説明しておかないと・・・でしょ?」
ルージュが、すべてお見通しよと言わんばかりに、アマリージョの肩を叩くと、
「そうよね、その通りよ・・ごめんなさい、姉さん」
アマリージョがシュンとしながらルージュを見た。
「いいのよ。それだけ、ヴェールが心配だったんでしょ? それがアマリのいいところでもあるんだから・・ね? じゃ、クロードあとはよろしく! ヒカリもありがとね。ヴェール・・・これからはいつでも声かけてね」
ルージュはそう言いながら、髪をかきあげ、耳に入っている自分のイヤホンを見せながらウインクした。
「あ、はい! 本当にありがとうございました」
ヴェールは大事そうに両手でスマホを包み込むと、笑顔で言った。
「友達なんだから、敬語もお礼もいらないわ。じゃあ、あとでね!」
ルージュはそう言って片手を上げると、アマリージョと一緒に階段を駆け下りていく。
「じゃ、俺たちも行こうか」
椅子から立ち上がり、ヴェールに声をかける。
「はい! 今日はクロードさんも、ヒカリさんもご親切に色々ありがとうございました。それに、こんな凄いものまで頂いてしまって・・」
ヴェールは、大切な宝物を扱うようにそっと両手を開き、スマホを見つめる。
「ルージュじゃないけど・・お礼なんていいんだよ。ヒカリも俺も、そうしたくてしてるだけだし・・。それにさっきヒカリが言った通り、このスマホがあれば、魔素切れも起こさなくなると思うから、身体にも優しいしね」
ヴェールになるべく気軽な気持ちでいてほしいと思い、何でもないことのように気楽な調子で言う。
「本当に何から何まで、・・・」
ヴェールが、感極まって言葉を詰まらせると、優しく諭すようなヒカリの声が響く。
『ヴェール、恐縮しているようなので、あえて言いますが、今回、ヴェールにスマホなどを渡したのは、もちろんそれが助けになるから・・・とう事もありますが、私にとってもメリットが大きいからなのです』
「メリット・・?」
ヴェールが、キョトンとした顔をして聞き返す。
『あ、すみません。メリットというのは、私にとっても得があるという意味です』
「得? ですか・・・」
ヴェールはイマイチ意味がわからないようだった。
『はい、そうです。私は、このスマホを世界中で使用できるようにしたいと考えています。それは、もちろん利便性が向上するということもありますが、私自身の存在する意味や、私自身の安全面を考えてのことです。その意味で、ヴェールがそのヒーロー君を連れて、スマホを持って下さることは、その通信網を作るにあたり、非常に有効であると考えています』
「は、はい・・」
『つまり、ヴェールが王都まで行けば、王都まで通信ができるようになり、他国まで出向けば他国まで通信ができ、私には情報も入ってくる。そういう訳です』
「なんだか・・・間者みたいですね」
ヴェールがいたずらっぽい笑顔で、楽しそうに言った。
「間者って?」
聞いたことのない言葉が出てきて、思わず口を挟む。
『スパイの事です。その辺りは受け取り方一つだとは思いますが、助ける事はあっても迷惑になるような事は決してしませんので。後は信じて頂くしかないのですが』
ヒカリは遠慮がちだが、真剣な声でヴェールに言った。
「あ・・そんなつもりで言ったわけじゃ・・・誤解させてしまったならすみません。私は、みなさんの友達ですし、みなさんの会社の契約社員ですから。あ・・さすがに、教会に不利益になる事まではできないですが・・・でも、できる限りの協力はさせて頂きます!」
ヴェールが、ちょっと困った顔をしながらも、最後は笑顔で力強く言い切った。
『充分です。では、シスター・ヴェール。これからもよろしくお願いします。あと、この子の事も重ねてよろしくお願いします』
ヒカリがそう言うと、ヒーロー君の一人がヒカリの横でお辞儀をしていた。
「はいっ! ふふっ、可愛い・・。えーと、何て呼べば・・ヒーロー君? スパイ?のヴェールです。これから、よろしくお願いいたします」
ヴェールが嬉しそうに微笑みながら、ペコリと頭を下げた。
『ヴェール、その場合の呼び名は、スパイではなく、エージェント・シスター。こちらの方が的確かと思われます』
――冗談に突っ込むなよ・・マジメか!!
「!! はいっ! エ、エージェント・シスター。これからも頑張ります!」
ヴェールはピンッと背筋を伸ばすと、元気よく返事をした。思いのほか、エージェントと言うネーミングが気に入ったようだった。そんな無邪気なヴェールは、こちらも思わずニヤけてしまうほど可愛らしかった。
ルージュ達が先に出かけてくれてよかった・・こんな顔を見られたら何を言われるかわかったもんじゃないぞ。
その後、ヴェールと2人で村長の家に向かうために家を出た。やはり、俺もだがヴェールもテスターのことが気になっているらしく、どちらからともなく早足になる。
しばらく進み、ふと前方に目をやると、村長とケナ婆、ルージュとアマリージョの4人がこちらに向かってきているのが見えた。
「あっ、村長たちだ」
俺が言うと、ヴェールも前方を見ながら
「あら、あちらが村長さんなんですね」
と言いながら、「あっ!」という顔をして大きく手を振った。見ると、ルージュが向こうからブンブン手を振っていた。
「あれ? どうしたんだろ」
こちらに気づいたらしい村長が、もの凄い勢いでこちらに向かってきている。まさに一目散と言う言葉がぴったりな勢いだ。
教会の騎士団というのは、そんなに気を使う存在なのだろうか。
だとしたら、村長にまた余計な苦労をかけて、悪いことをしてしまったかな、そんな事を思っていると、村長が真っ直ぐにヴェールの前まで駆けてきて、ピタッと止まった。そして、背筋を正すと、
「聖女様であらせられまりならませるられるでござるか?」
目を潤ませ、顔を真っ赤にして、完全に舞い上がり、変な敬語でヴェールに挨拶した。
俺が思わず吹き出したのは、言うまでもなかった。
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