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第3章 商都地変編
第109話 ヒーラー、バルバドスの国へ
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演説が終わり、協会内へと戻ってきたウォルターは早速、次なる行動のために資料をまとめていた。
資料というのはこれからウォルター達の大きな壁になるであろう、聖騎士協会の最上位騎士長を除く4人の最上位騎士、通称”四大天”についての情報である。
ウォルターはアイギスが煎れてくれた紅茶のカップを持ちながらその資料を眺めていた。
四大天はその名の通り、強力な力を持った4人の騎士の事である。
他人の精神を自在に操る状態異常の使い手”慈悲無き天使”ヴェルゼーブ、巨大な大蛇に変身する”渦巻いた天使”レヴィーア、痛みを快楽に力を貪る”色欲の天使”アスモディー、そして騎士団筆頭”悪魔なる天使”バルベリットの4人である。
最上位騎士長のバルバドスが聖騎士協会内で直属の配下としてる最強の騎士である。4人はバルバドスの国内の聖騎士中央協会に居るため、常にバルバドスの近くに居るのだ。近くに居ればバルバドスの命令を直接受ける事が出来るし、バルバドスの護衛も行う事ができる。
また、バルバドスの側近に居るのは四大天だけではない。バルバドスの配下には精鋭の魔人集団”魔人六柱”もいるのだ。戦力的に真っ正面に向かっても返り討ちどころか、我が軍及びパーティは壊滅させられてしまうだろう。
それほど勝ち目の無い戦いに、勝利を見いだすためウォルターは真剣に情報収集を行っているだ。
「ウォルター様、そんなに仕事ばかりでは身体に毒ですよ? こちら、街の方から頂いたお菓子よ。一緒に食べましょう?」
突然アイギスが資料の上に白い皿を乗せる。皿には可愛らしい形をした可愛らしいお菓子が乗っていた。
「……」
しかし、ウォルターはそれを無視して資料を眺める事をやめなかった。そんなウォルターを見て、アイギスは大きな溜息を吐くと資料が並ぶウォルターの机の上にそのムチムチとしたお尻を乗せた。
「疲労は”毒治癒”では治らないわよ?」
「はぁ……アイギス、邪魔をしないでくれないか?」
「いやよ。だって、邪魔しないと永遠に仕事するでしょ? 昨日の夜も仕事して、寝てないの分かってるんだから」
アイギスの言うとおり、ウォルターは仕事続きで身体を休める時間を与えていなかった。自分の休憩時間、休み時間を全て犠牲にして騎士団としての仕事及び情報収集を行っていたのだ。勿論、自称愛人のアイギスはそれを見落とさないはずが無い。
「ねぇウォルター? 大きな戦いに向けての準備はしなきゃいけないのかもしれないのだけど、身体も休ませないと……戦いが始まる前から倒れてしまうわよ?」
アイギスはウォルターへ心配の眼差しを向けた。これがアイギスのウォルターに対する優しさだというのは長い間、一緒に居たウォルターでも分かっていた。この優しさに助けられた事は何度もあったが、今回ばかりはアイギスの提案を承諾することをためらってしまう。
しかし、自分の体調管理すらできずにいたら折角団結したウッサゴの民達を統率する事など出来るだろうか? それは先導者としてあるまじき姿なのだろうか? そんな考えがウォルター頭によぎった。
気持ちが葛藤している時にアイギスがそっとウォルターの手元にティーカップを寄せた。
「言ってくれれば私達何でもするから」
ウォルターは観念したかのように溜息を吐いた。
「一杯だけだ。一杯だけ飲んだらお前にも仕事を手伝って貰うからな」
「うふふ♪ 分かりました♪」
ウォルターは持っていた資料を机に置き、代わりに紅茶が入ったティーカップ手に取って口に運ぼうとした瞬間、部屋の扉が大きな音を立てて開かれた。
「フールか。どうしたんだ?」
「セシリアが、攫われた」
「何だって?」
アイギスは慌てて立ち上がり、俺を座らせるための椅子を差し出そうとするがそれを制止しつつウォルターの前に立った。
「夜からセシリアの姿が見当たらなくて、あんたの演説を聴いた後、街外れの草むらにセシリアの刀が落ちていたんだ。それと魔方陣の後もあった。恐らく転移魔法の類いだと思う。これをやれる奴の心当たりとかあるか?」
「すまない、その情報だけでは個人を特定することは不可能だ。しかし、あの騒動から直ぐにセシリアが攫われたとなると偶然では無いかも知れない。考えられるのは……魔人」
「やっぱり、あんたもそう思うか。このタイミングで俺たちの仲間に手をかけようとする奴はやつしか考えられない。だから、俺は行こうと思う。バルバドスの国へ」
俺の言葉にアイギスの顔が強ばる。アイギスは慌てたようにウォルターの顔を見る。
「ウォルター! いくら何でも指名手配のパーティが大ボスの下へそのまま行くだなんて!!」
ウォルターは少し考えるような素振りを見せた後、口を開いた。
「確かに、馬鹿正直に正面から入っても直ぐに見つかって、牢屋に送られるだろうな」
もしかすると、俺の考えが却下されるかと思った。
「1つ提案として、地下水道を通って国内へ侵入するという手段がある。バルバドスの国周辺に地下水道へ通じる入り口がある。そこから地下水道を通って国の中へ入れば潜入はできる。しかし、地下水道も安全とは限らない。近年は水性生物が住み着いていることもある。だが、捕まるよりはましだろう?」
「地下から入って出る所はどこだ?」
「城の裏側だ」
「ありがとう、じゃあそれで行こう」
「ならば、これを渡しておく」
ウォルターは俺に小さなスクロールと俺のパーティ人数分の黒マントを差し出した。
「地下水道の地図と顔を隠すためのマントだ。それさえあれば何とかなるだろう。これくらいしかバックアップできないが、検討を祈る」
「十分さ。ありがとう」
俺はウォルターからそれらを受け取ると早々と部屋を後にした。
「良かったの? 行かせても」
「彼は止めても勝手に行ってしまうだろう。なら、せめて手助けをしなくては」
ウォルターは冷め切ったティーカップの紅茶を改めて飲んだ。
早々と皆のいる部屋へと戻ってくると、全員が準備が完了している状態だった。その中にはアルとイルもいた。
「みんな早速だけど出発するぞ!」
「セシリー奪還作戦開始です!!」
「みんな! 頑張りましょう!!」
「おう! まかせとけい!!」
3人の後に続いてアルとイルも返事をする。
「私達も負けずに頑張る!!」
「……頑張る!」
全員の身支度と心構えが整い、外へと出ると、預けていた荷馬車が出ていた。そこにはシュリンもいたのだ。
「シュリン?」
「……行くんでしょ? バルバドスの国へ」
シュリンは荷馬車にもたれかかる。
「一緒に来てくれるのか?」
「ビフロンス湿地へ向かった時、彼の気配は確かにあったの。でも、見つけられなかった。別に、仲間になりたい訳じゃないけど、貴方に着いて行けば、ダレンに出会えると思ってね」
「とか何とか言って方向音痴で国に行けるか分からないから着いて行くんでしょーー!!」
ルミナが横からそう言うと、顔を赤くして俺に叱咤する。
「で! どうするの! 私を連れてくの!?」
「勿論だ、改めてよろしく頼むシュリン」
「……」
シュリンは無言で荷馬車へと乗り込む。
仲間全員が荷馬車の後ろへ乗り込み、俺とパトラは馬を操る手綱を握った。
「じゃあ行ってくる!」
荷馬車を連れてきてくれた兵士が俺へと敬礼する。
そして、出発と同時にメリンダも外へと駆け出て来た。
「お母さん!!」
「ママ!!」
「2人とも!! 気を付けて行ってらっしゃーーい!! フールさん、そして皆さんもお気を付けてーー!!」
メリンダが俺たちに向けて精一杯大きく手を振って見送ってくれた。俺たちが見えなくなる最後の最後まで。
「「いってきまーーす!!!!」」
2人も大きく手を振って別れを告げた。俺たちにとっても、2人にとっても新たなる冒険が再び始まったのである。
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ウォルターはアイギスが煎れてくれた紅茶のカップを持ちながらその資料を眺めていた。
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また、バルバドスの側近に居るのは四大天だけではない。バルバドスの配下には精鋭の魔人集団”魔人六柱”もいるのだ。戦力的に真っ正面に向かっても返り討ちどころか、我が軍及びパーティは壊滅させられてしまうだろう。
それほど勝ち目の無い戦いに、勝利を見いだすためウォルターは真剣に情報収集を行っているだ。
「ウォルター様、そんなに仕事ばかりでは身体に毒ですよ? こちら、街の方から頂いたお菓子よ。一緒に食べましょう?」
突然アイギスが資料の上に白い皿を乗せる。皿には可愛らしい形をした可愛らしいお菓子が乗っていた。
「……」
しかし、ウォルターはそれを無視して資料を眺める事をやめなかった。そんなウォルターを見て、アイギスは大きな溜息を吐くと資料が並ぶウォルターの机の上にそのムチムチとしたお尻を乗せた。
「疲労は”毒治癒”では治らないわよ?」
「はぁ……アイギス、邪魔をしないでくれないか?」
「いやよ。だって、邪魔しないと永遠に仕事するでしょ? 昨日の夜も仕事して、寝てないの分かってるんだから」
アイギスの言うとおり、ウォルターは仕事続きで身体を休める時間を与えていなかった。自分の休憩時間、休み時間を全て犠牲にして騎士団としての仕事及び情報収集を行っていたのだ。勿論、自称愛人のアイギスはそれを見落とさないはずが無い。
「ねぇウォルター? 大きな戦いに向けての準備はしなきゃいけないのかもしれないのだけど、身体も休ませないと……戦いが始まる前から倒れてしまうわよ?」
アイギスはウォルターへ心配の眼差しを向けた。これがアイギスのウォルターに対する優しさだというのは長い間、一緒に居たウォルターでも分かっていた。この優しさに助けられた事は何度もあったが、今回ばかりはアイギスの提案を承諾することをためらってしまう。
しかし、自分の体調管理すらできずにいたら折角団結したウッサゴの民達を統率する事など出来るだろうか? それは先導者としてあるまじき姿なのだろうか? そんな考えがウォルター頭によぎった。
気持ちが葛藤している時にアイギスがそっとウォルターの手元にティーカップを寄せた。
「言ってくれれば私達何でもするから」
ウォルターは観念したかのように溜息を吐いた。
「一杯だけだ。一杯だけ飲んだらお前にも仕事を手伝って貰うからな」
「うふふ♪ 分かりました♪」
ウォルターは持っていた資料を机に置き、代わりに紅茶が入ったティーカップ手に取って口に運ぼうとした瞬間、部屋の扉が大きな音を立てて開かれた。
「フールか。どうしたんだ?」
「セシリアが、攫われた」
「何だって?」
アイギスは慌てて立ち上がり、俺を座らせるための椅子を差し出そうとするがそれを制止しつつウォルターの前に立った。
「夜からセシリアの姿が見当たらなくて、あんたの演説を聴いた後、街外れの草むらにセシリアの刀が落ちていたんだ。それと魔方陣の後もあった。恐らく転移魔法の類いだと思う。これをやれる奴の心当たりとかあるか?」
「すまない、その情報だけでは個人を特定することは不可能だ。しかし、あの騒動から直ぐにセシリアが攫われたとなると偶然では無いかも知れない。考えられるのは……魔人」
「やっぱり、あんたもそう思うか。このタイミングで俺たちの仲間に手をかけようとする奴はやつしか考えられない。だから、俺は行こうと思う。バルバドスの国へ」
俺の言葉にアイギスの顔が強ばる。アイギスは慌てたようにウォルターの顔を見る。
「ウォルター! いくら何でも指名手配のパーティが大ボスの下へそのまま行くだなんて!!」
ウォルターは少し考えるような素振りを見せた後、口を開いた。
「確かに、馬鹿正直に正面から入っても直ぐに見つかって、牢屋に送られるだろうな」
もしかすると、俺の考えが却下されるかと思った。
「1つ提案として、地下水道を通って国内へ侵入するという手段がある。バルバドスの国周辺に地下水道へ通じる入り口がある。そこから地下水道を通って国の中へ入れば潜入はできる。しかし、地下水道も安全とは限らない。近年は水性生物が住み着いていることもある。だが、捕まるよりはましだろう?」
「地下から入って出る所はどこだ?」
「城の裏側だ」
「ありがとう、じゃあそれで行こう」
「ならば、これを渡しておく」
ウォルターは俺に小さなスクロールと俺のパーティ人数分の黒マントを差し出した。
「地下水道の地図と顔を隠すためのマントだ。それさえあれば何とかなるだろう。これくらいしかバックアップできないが、検討を祈る」
「十分さ。ありがとう」
俺はウォルターからそれらを受け取ると早々と部屋を後にした。
「良かったの? 行かせても」
「彼は止めても勝手に行ってしまうだろう。なら、せめて手助けをしなくては」
ウォルターは冷め切ったティーカップの紅茶を改めて飲んだ。
早々と皆のいる部屋へと戻ってくると、全員が準備が完了している状態だった。その中にはアルとイルもいた。
「みんな早速だけど出発するぞ!」
「セシリー奪還作戦開始です!!」
「みんな! 頑張りましょう!!」
「おう! まかせとけい!!」
3人の後に続いてアルとイルも返事をする。
「私達も負けずに頑張る!!」
「……頑張る!」
全員の身支度と心構えが整い、外へと出ると、預けていた荷馬車が出ていた。そこにはシュリンもいたのだ。
「シュリン?」
「……行くんでしょ? バルバドスの国へ」
シュリンは荷馬車にもたれかかる。
「一緒に来てくれるのか?」
「ビフロンス湿地へ向かった時、彼の気配は確かにあったの。でも、見つけられなかった。別に、仲間になりたい訳じゃないけど、貴方に着いて行けば、ダレンに出会えると思ってね」
「とか何とか言って方向音痴で国に行けるか分からないから着いて行くんでしょーー!!」
ルミナが横からそう言うと、顔を赤くして俺に叱咤する。
「で! どうするの! 私を連れてくの!?」
「勿論だ、改めてよろしく頼むシュリン」
「……」
シュリンは無言で荷馬車へと乗り込む。
仲間全員が荷馬車の後ろへ乗り込み、俺とパトラは馬を操る手綱を握った。
「じゃあ行ってくる!」
荷馬車を連れてきてくれた兵士が俺へと敬礼する。
そして、出発と同時にメリンダも外へと駆け出て来た。
「お母さん!!」
「ママ!!」
「2人とも!! 気を付けて行ってらっしゃーーい!! フールさん、そして皆さんもお気を付けてーー!!」
メリンダが俺たちに向けて精一杯大きく手を振って見送ってくれた。俺たちが見えなくなる最後の最後まで。
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