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第3章 商都地変編
第54話 アルとイル
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こうして、2人の幼き獣人アルとイルを匿った俺たちは宿屋の食堂で夕食を楽しんでいた。夕食はカリンとカナの”モーモー牛の特製煮込みハンバーグ”だ。その他、緑黄色野菜がふんだんに使われたサラダや出来立てふわふわのコッペパンなどがテーブルに並んでいるの見ているだけで腹の虫が鳴ってくる。アルとイルも目を輝かせて、ふさふさの尻尾を振っていた。
「良いの!! こんな豪華なもの食べても⁉」
「おいしそう……」
「ええ♪ お代わりもあるからたくさん食べてね♪」
カリンさんが笑顔で言うと、2人は椅子に座って料理を食べ始めた。必死に料理を口へ掻き込む様子から相当お腹が減っていたのだろう。
「焦らなくても料理は逃げないわよ♪ 貴方達もどんどん食べてね?」
「はい、ありがとうございます」
俺はアルとイルの正面の席に座り、セシリアとソレーヌが俺の隣に、ルミナとパトラがアルとイルそれぞれの隣へと座った。
そして、料理を口にすると口の中でやさしい味が広がっていき、とても美味だった。
「うぅ~~♡ おいひぃ♡」
「お肉のソースにコクがあって美味しいです」
セシリアとソレーヌの反応も言わずもがなって感じだ。
ゆっくりを食事を楽しみ、気が付くとテーブルの上に並んでいた料理が空になっていた。
「お腹いっぱい……幸せ♪」
「けぷぅ……」
アルとイルのお腹がぱんぱんに膨れ上がっているのを確認した後に早速、2人について話を聞くことにした。
「確かアルとイルだったよな? 俺はフール、あとは俺の仲間のセシリア、ルミナ、ソレーヌにパトラだ。どうしてお前たちはあんな男達に追われていたんだ?」
俺がそう言うと、イルがアルの服の袖を引っ張り、目で訴えた。そして、アルが口を開いた。
「私たちは奴隷にされたの。さっきの男の人たちは私たちを買った人のところへ送る雇われ屋さんで私たちは落ちてたナイフで錠前を壊して、そこから抜けだしてきた」
「アルとイルはどうして奴隷に?」
「私とイルは貧困区でお母さんと静かに暮らしてたんだけど、ある日……知らない男の人たちが私たちの家にやってきて、お母さんを攫ったの。……それで、私とイルはお母さんを探そうとこの町を彷徨っていたらお母さんを攫った男の人たちに見つかって、そこからは必死に逃げたけど、捕まって……気が付いたら首輪を付けられて檻の中に閉じ込められてたの。そして、今日私たちを買った人のところに行くって言われて檻を出たときに男の人たちが私達を見てないときにイルを連れて……」
「それで今に至るってことか……」
こんな小さな子たちから母親を奪い取って、挙句の果てにはこの子たちまで奴隷にしようとするなど……汚い人間だ。この子たちに限らず、この子たちのような奴隷を買うやつなどろくな奴じゃないのだろう。
「ねぇ、アルちゃん一つ質問良いかな?」
横からソレーヌがアルに向かって話しかけた。
「アルちゃん達はどうやって首輪の錠を外して逃げてきたのかな? お姉ちゃん、そこが疑問だったの」
「実は私とイルには周りの人達とは少し違うんです……」
「少し違う?」
「私は”どんな鍵穴も解錠する”ことができる。イルは”ぬいぐるみを操る”ことができる。私はこの力で、時々お母さんのためにイルと盗みを働いたりしてお母さんに怒られました。イルは一人でぬいぐるみと遊んでいるのを私が見たとき、勝手にぬいぐるみが動いていたのでびっくりしたんです」
「ぬいぐるみ……大好き……ママのぬいぐるみ……」
アルの話を聞いて一つだけ言えるのは、この子たちが俺と同じ特殊能力(ユニークアビリティ)を持っていると言う可能性があると言う事。もしくは何らかの才能かもしれないが可能性としては前者の方が高いだろう。
「じゃあ、そのアルちゃんの力で解錠してここまで逃げてきたのね?」
「うん、追われるのは慣れたと思ったけどやっぱり怖かった……」
「お姉ちゃん……ママ……見つかる?」
イルは心配の眼差しをアルに向けている。それを見たアルはイルの頭を撫でた。
「心配しないでイル、きっと見つかるから」
アルとイルは大体8~9歳くらいだろう。セシリアたちと比べても大分小さい子たちだ。そんな子たちが必死に生きようと頑張っている。特にアルは姉として妹であるイルを励ましながら引っ張っているのだからとてもよくできた子だ。それなのに、上流階級者と言う大人はそんな弱者から大事なものを奪うのだ。俺たちの目的は本来ウッサゴの地盤変動の調査だがこの子たちも見過ごすわけには行かない。
「みんな偉いわよぉ!! こんな小さいのに奴隷とかひど過ぎよ!!」
セシリアが目に涙を溜めながら2人を抱き締める。不意に抱き着かれて驚いた2人だったが溜まっていた気持ちがあふれてしまったのか大きな声で泣き出した。それに釣られてセシリアも泣き出す。
相変わらずセシリアは優しいな……よし、決めた。
俺は、泣いている3人の頭を撫でながらアルとイルに笑顔を向けた。
「アル、イル、一応俺たちも仕事があるけど、並行してお前たちの母親も一緒に探してやるからな。みんなもそれでいいか?」
「私は大丈夫!」
「私もこんな小さい子を放っておくことはできません!」
「みんなが良いならオイラだって!!」
ルミナ、ソレーヌ、パトラは良いみたいだ。
「セシリア、もう泣くなって」
「フールゥ……ありがとう、ぐすん……」(素敵素敵素敵♡)
「ああ、この2人の為だからな」
よし、これで全会一致だ。ここからは本来の目的をしつつ、アルとイルの母親を探すという方向で行こう。
「と言うわけだから2人ともよろしくな」
「はい! よろしくです♪」
「よろしく……」
協力すると言った時、2人の表情は一気に明るくなり明るい笑顔を見せてくれた。
「因みに2人とも、お前たちを購入しようとしていた人の名前とか分かるか?」
「……フェルメル」
イルが静かにそう呟いた。
「フェルメル?」
聞いたことの無い名前だった。名前からして女性のように聞こえるが女性がこの子たちを購入したのだろうか?
「フェルメル……ですって?」
突然、食器を片付けてくれていたカリンが驚いたような口調でその名前に反応した。
「カリンさん、知ってるんですか?」
「フェルメルって言ったら、この商都ウッサゴの殆どの店を牛耳っている女公爵よ。その築き上げてきた富と財力から”ウッサゴの管理者”とも言われている人間……そんなフェルメルがこの子たちを購入したのに逃げ出したなんて知ったら大変なことになるかもしれないわ……」
それを聞いたルミナの顔が青ざめる。
「そ……それって……大変なことなんじゃ……」
ああ、ルミナの言う通り……そんな力を持った者がこの子たちを狙っているとなると俺たちにもこの店にも危害が及ぶかもしれない。もし、あの盗賊たちがフェルメルに報告し、この宿の事を言えば宿がどうなってしまうか分からない。この宿だけは巻き込みたくない……となるとこの子たちをこの宿屋に長居させるわけには行かないな。この問題は早めに解決しなくてはいけないようだ。そうであれば早速、明日からみっちり調査だ。
「ごめんフール、お願いがあるんだ」
アルが俺の服の裾を引っ張ってきた。俺はしゃがんでアルと同じ目線にする。
「どうした?」
「じ……実は、私とイルが男の人たちから逃げるときに私たちの”大事なもの”を隠そうと貧困区の使われてない井戸の中に投げ入れちゃったの。でも、私たちだけだと怖くて取りに行けないから一緒に来て!」
「一緒に……」
アルとイルが上目遣いで嘆願の眼差しを向けてきた。井戸に投げ入れたのか? まぁそこなら大丈夫かもしれないがどうして井戸?
「ああ、いいぞ。じゃあ明日取りに行こうか!」
「はわぁ♪ うん!」
「嬉しい……」
2人の尻尾が大きく振れて、耳も左右に動かして笑顔を見せた。
2人の大切なものだからな。迅速に行動して早めに問題を解決しよう。
「良いの!! こんな豪華なもの食べても⁉」
「おいしそう……」
「ええ♪ お代わりもあるからたくさん食べてね♪」
カリンさんが笑顔で言うと、2人は椅子に座って料理を食べ始めた。必死に料理を口へ掻き込む様子から相当お腹が減っていたのだろう。
「焦らなくても料理は逃げないわよ♪ 貴方達もどんどん食べてね?」
「はい、ありがとうございます」
俺はアルとイルの正面の席に座り、セシリアとソレーヌが俺の隣に、ルミナとパトラがアルとイルそれぞれの隣へと座った。
そして、料理を口にすると口の中でやさしい味が広がっていき、とても美味だった。
「うぅ~~♡ おいひぃ♡」
「お肉のソースにコクがあって美味しいです」
セシリアとソレーヌの反応も言わずもがなって感じだ。
ゆっくりを食事を楽しみ、気が付くとテーブルの上に並んでいた料理が空になっていた。
「お腹いっぱい……幸せ♪」
「けぷぅ……」
アルとイルのお腹がぱんぱんに膨れ上がっているのを確認した後に早速、2人について話を聞くことにした。
「確かアルとイルだったよな? 俺はフール、あとは俺の仲間のセシリア、ルミナ、ソレーヌにパトラだ。どうしてお前たちはあんな男達に追われていたんだ?」
俺がそう言うと、イルがアルの服の袖を引っ張り、目で訴えた。そして、アルが口を開いた。
「私たちは奴隷にされたの。さっきの男の人たちは私たちを買った人のところへ送る雇われ屋さんで私たちは落ちてたナイフで錠前を壊して、そこから抜けだしてきた」
「アルとイルはどうして奴隷に?」
「私とイルは貧困区でお母さんと静かに暮らしてたんだけど、ある日……知らない男の人たちが私たちの家にやってきて、お母さんを攫ったの。……それで、私とイルはお母さんを探そうとこの町を彷徨っていたらお母さんを攫った男の人たちに見つかって、そこからは必死に逃げたけど、捕まって……気が付いたら首輪を付けられて檻の中に閉じ込められてたの。そして、今日私たちを買った人のところに行くって言われて檻を出たときに男の人たちが私達を見てないときにイルを連れて……」
「それで今に至るってことか……」
こんな小さな子たちから母親を奪い取って、挙句の果てにはこの子たちまで奴隷にしようとするなど……汚い人間だ。この子たちに限らず、この子たちのような奴隷を買うやつなどろくな奴じゃないのだろう。
「ねぇ、アルちゃん一つ質問良いかな?」
横からソレーヌがアルに向かって話しかけた。
「アルちゃん達はどうやって首輪の錠を外して逃げてきたのかな? お姉ちゃん、そこが疑問だったの」
「実は私とイルには周りの人達とは少し違うんです……」
「少し違う?」
「私は”どんな鍵穴も解錠する”ことができる。イルは”ぬいぐるみを操る”ことができる。私はこの力で、時々お母さんのためにイルと盗みを働いたりしてお母さんに怒られました。イルは一人でぬいぐるみと遊んでいるのを私が見たとき、勝手にぬいぐるみが動いていたのでびっくりしたんです」
「ぬいぐるみ……大好き……ママのぬいぐるみ……」
アルの話を聞いて一つだけ言えるのは、この子たちが俺と同じ特殊能力(ユニークアビリティ)を持っていると言う可能性があると言う事。もしくは何らかの才能かもしれないが可能性としては前者の方が高いだろう。
「じゃあ、そのアルちゃんの力で解錠してここまで逃げてきたのね?」
「うん、追われるのは慣れたと思ったけどやっぱり怖かった……」
「お姉ちゃん……ママ……見つかる?」
イルは心配の眼差しをアルに向けている。それを見たアルはイルの頭を撫でた。
「心配しないでイル、きっと見つかるから」
アルとイルは大体8~9歳くらいだろう。セシリアたちと比べても大分小さい子たちだ。そんな子たちが必死に生きようと頑張っている。特にアルは姉として妹であるイルを励ましながら引っ張っているのだからとてもよくできた子だ。それなのに、上流階級者と言う大人はそんな弱者から大事なものを奪うのだ。俺たちの目的は本来ウッサゴの地盤変動の調査だがこの子たちも見過ごすわけには行かない。
「みんな偉いわよぉ!! こんな小さいのに奴隷とかひど過ぎよ!!」
セシリアが目に涙を溜めながら2人を抱き締める。不意に抱き着かれて驚いた2人だったが溜まっていた気持ちがあふれてしまったのか大きな声で泣き出した。それに釣られてセシリアも泣き出す。
相変わらずセシリアは優しいな……よし、決めた。
俺は、泣いている3人の頭を撫でながらアルとイルに笑顔を向けた。
「アル、イル、一応俺たちも仕事があるけど、並行してお前たちの母親も一緒に探してやるからな。みんなもそれでいいか?」
「私は大丈夫!」
「私もこんな小さい子を放っておくことはできません!」
「みんなが良いならオイラだって!!」
ルミナ、ソレーヌ、パトラは良いみたいだ。
「セシリア、もう泣くなって」
「フールゥ……ありがとう、ぐすん……」(素敵素敵素敵♡)
「ああ、この2人の為だからな」
よし、これで全会一致だ。ここからは本来の目的をしつつ、アルとイルの母親を探すという方向で行こう。
「と言うわけだから2人ともよろしくな」
「はい! よろしくです♪」
「よろしく……」
協力すると言った時、2人の表情は一気に明るくなり明るい笑顔を見せてくれた。
「因みに2人とも、お前たちを購入しようとしていた人の名前とか分かるか?」
「……フェルメル」
イルが静かにそう呟いた。
「フェルメル?」
聞いたことの無い名前だった。名前からして女性のように聞こえるが女性がこの子たちを購入したのだろうか?
「フェルメル……ですって?」
突然、食器を片付けてくれていたカリンが驚いたような口調でその名前に反応した。
「カリンさん、知ってるんですか?」
「フェルメルって言ったら、この商都ウッサゴの殆どの店を牛耳っている女公爵よ。その築き上げてきた富と財力から”ウッサゴの管理者”とも言われている人間……そんなフェルメルがこの子たちを購入したのに逃げ出したなんて知ったら大変なことになるかもしれないわ……」
それを聞いたルミナの顔が青ざめる。
「そ……それって……大変なことなんじゃ……」
ああ、ルミナの言う通り……そんな力を持った者がこの子たちを狙っているとなると俺たちにもこの店にも危害が及ぶかもしれない。もし、あの盗賊たちがフェルメルに報告し、この宿の事を言えば宿がどうなってしまうか分からない。この宿だけは巻き込みたくない……となるとこの子たちをこの宿屋に長居させるわけには行かないな。この問題は早めに解決しなくてはいけないようだ。そうであれば早速、明日からみっちり調査だ。
「ごめんフール、お願いがあるんだ」
アルが俺の服の裾を引っ張ってきた。俺はしゃがんでアルと同じ目線にする。
「どうした?」
「じ……実は、私とイルが男の人たちから逃げるときに私たちの”大事なもの”を隠そうと貧困区の使われてない井戸の中に投げ入れちゃったの。でも、私たちだけだと怖くて取りに行けないから一緒に来て!」
「一緒に……」
アルとイルが上目遣いで嘆願の眼差しを向けてきた。井戸に投げ入れたのか? まぁそこなら大丈夫かもしれないがどうして井戸?
「ああ、いいぞ。じゃあ明日取りに行こうか!」
「はわぁ♪ うん!」
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