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12歳《中等部》
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しおりを挟むあの義母様の暴走事件から3日。以外にも静かにしてる。
あの人があのくらいで意志を曲げるような人だとは思わないけど。何がそんなに不安なんだろ。
僕が保証するって言ってるのに。そもそも僕のことを信用出来ないのかな。
今日はルディにもこれからの事を相談してる。
さすがにテオ様に逃げられるわけにもいかないからね。国としてもそうだけど僕の生きる意味がなくなる。どうせ逃げるなら僕も連れて行って欲しい。そうじゃなきゃテオ様を殺す任務は僕に割り振られるもん。そんなことできない。
そんなことになるくらいならテオ様に爵位譲って幸せになってもらうもん。
「―――だからさぁ。義母様はなんかご乱心してたんだよね。」
「まじかよ。あの女、今は静かにしての?」
「してるよ。なんかゴソゴソしてるけどまだ何もしてない。」
なんか企んでるのはわかってる。もっと隠せばいいのにバレバレなんだよね。ほんとにねぇ。頭が足りないのかなぁ。テオ様の母親だからそんなことないと思うけど。
「テオは?」
「知らないんじゃない?たまに部屋に行って諌めてるって。防音魔法も張ってないし、盗聴しててもなにも企ててない。」
僕に謝ってくれと頼み込んでるらしい。僕そんなに怒ってないから謝らなくてもいいのに。
「盗聴?うっわ引くわー。」
「うるさいよ。」
僕だってしたくてしてるわけじゃないもん。
変なことしでかす前に止めないといけないの。やるとしても父様が帰ってくるまでだし。子供だと分かれば義母様も落ち着くでしょ。
「でもなんかやらかすと思ってんだろ?」
「まぁね。さすがにテオを脅したくはないんだけどなぁ。」
嫌われたくないし。なんか今でも怖がられてるのに…。そんなさぁ。自分の母親より僕を優先してる。態度からしてあれは僕にを怖がってるだけ。問答無用で追い出すとか思われてんのかな。
「俺もテオは可愛がってるけどシルヴェスターを逃がすわけにもな…。」
もし僕が逃げたら殺されるんだろうなぁ。中途半端な腕前とか闇魔法を引き継いでなければ見逃してくれるかもだけど…僕2人よりは下だけど才能あるしなぁ。
テオ様と逃げる案は却下か。
「なにかあったら慰める役お願いね。」
「逆でもいいぞ。」
「夜中にどうやってシルヴェスターの屋敷に来るの?大丈夫だよ。」
ルディも人がいい。
汚れ役を自分から買ってくれる友人なんて前世ではいなかった。友人は一人もいなかったけど。看護師さんを友達に入れていいならいるって言えるよ。
「義母様はいいけどテオは逃がせられない。フォロー頼んだからね。」
「お前がいいならいいけど…。まぁ任せとけ。」
ルディは口は悪いけど優しい人だよ。
ゲームじゃ、若いながらに威厳があるり圧が強いけど周りのことも考えられる。って紹介だったなぁ。
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