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12歳《中等部》

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勘と風魔法で速さを上げてテオ様の剣を迎え撃つ。剣筋をそらしてテオ様目掛けて闇魔法を打ち込む。最悪防御できるでしょ。

テオ様は防御するまでもなく避けちゃって僕が砂埃を被っただけになった。
反射神経すごいよね。義母様もプッツンした瞬間に手が出てたから遺伝なのかな。あ、切れたって思った時には手を振りかざしてたか物を握ってたもん。アレの相手するメイドは大変だったろうな。もう昔の話だけど。

土埃の中を僕はテオ様を目指して駆け抜ける。今度はこっちからだよ。テオ様。

風魔法を付与した剣を右から左にテオ様にぶつける。少しズレたけど止められた。さすがテオ様。ぎゅんぎゅんする感情と兄としてかっこいい所を見てもらいたい気持ちがせめぎあっちゃう。

どう見ても緊張してるテオ様。僕の力を抜いてもう1回テオ様の剣を地面に落とす。力が入りすぎてるから簡単だった。

せめて戦闘不能にしないといけないから闇魔法で檻に閉じ込めようと影を動かす。それと同時にテオ様が剣を振れないように手首に向かって樋を叩き付ける。こういう時日本刀なら刃の逆使えばいいから楽なんだけど。日本刀が恋しいかも。

テオ様はそれでも剣を離さない。体術で脱臼でもさせようかな。でもここで剣を手放したくない。後ろにはルディがいる。対処法はあるけど…周りにバレたくない技だ。いざと言う時の手の内にしたい。でも出し惜しみで負けるのは嫌だからいざとなったら使うよ。

キッと僕の魔法を睨んでるテオ様。体術より剣が上手いから警戒心が魔法に向いてる。いくら得意でも気をつけるべきは両方だろうに。

ちょうど魔法に気が取られてるなら…風魔法で強化した回し蹴りでテオ様をぶっ飛ばす。剣は置いて行ってもらうために魔法で影に取り込んで動かなくした。
だから剣を置いてテオ様は飛んでった。そこで闇魔法を発動させて檻に閉じ込める。背中に僕の檻が当たって空中で止まるテオ様を閉じ込めるように闇魔法を動かした。

そこまで…そこまで準備できたんだけどなぁ。

《ライトスラッシュ》

ルディの邪魔が入る。
ルディの使う光魔法と闇魔法は相性が悪いから僕の魔法も一瞬で無効化される。そもそもの魔力の量はルディが多いし一撃の量もルディの方が上。僕は質で頑張ってるけど簡単に追いつける才能じゃない。

それにしてもテオ様の味方するなんて。混戦なんだからそれはダメでしょ。

ルディに向けても檻を作るように影を動かす。時間稼ぎに過ぎないけれどこういう時の時間稼ぎって意外と侮れない。

テオ様も動けるようになっちゃったしなぁ。テオ様の剣はとりあえずここに置いとこう。万が一空間魔法で仕舞って壊したりして僕のこと嫌いって言われたら立ち直れないし。

左手にある宝石に魔力を貯めていく。ルディも同じように手のひらに魔力を貯めてる。僕はこの錬金術具があるから楽だけどルディにこれ渡したら一生勝てないだろうなっておもうよ。それだけルディの魔法の才能は恐ろしい。

《ダークスラッシュ/ライトレイン》

お互い防御魔法は戦いが始まった時にかけてるから相手の防御魔法を崩すためだけの攻撃魔法を繰り出す。
防御魔法が破られたら瀕死なんだろう。そんなことする皇子様怖すぎ。







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