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8歳
70
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「クラウス、私も触ってよろしいかしら。」
「はい。気に入られると思います。」
今度は皇后陛下に左腕を差し出す。皇族には逆らえないからね。
細い指をゆっくりと僕の腕に這わす。ちょっとくすぐったい。
「本当にいいものなのね。驚いたわ。なんという生地なの?」
「まだ何も決めてないんです。」
「新素材か?」
新素材…かな。うん。僕が交配させて作り出したし。
「はい。捕まえた魔獣から取り出したものなんです。魔獣だけあって強度もありますからどういうコンセプトで売ろうかと迷っているんですよ。」
「魔獣…野蛮ね。」
そうかなぁ。魔獣は使い勝手いいからそんなに忌避することないと思うけど。
僕が皇族の価値観に口出すこともないから微笑んでおく。
「そうですか?この魔法石だって魔獣から取れるものもありますし、毛皮なんかも売られてますよ。母様の持ってるコートも魔獣の死体からはぎ取ったものですよ。」
ルディは気に食わなかったらしい。ルディは結構現実的だからなぁ。まぁそう思うのも仕方ないか。
ルディが皇帝になったら暮らしがすごく変わるだろうね。
「…そうね。私が間違ってたわ。」
一応ルディは正論だし引くのは間違ってないと思う。ルディはしつこいもん。なんなら皇后宮からコート持って来そうだもん。
満足そうに満面の笑み。ほんと貴族らしくないよねー。
マナーもなってはいるんだけどいかんせん喋れば悪ガキだ。
「第1皇子殿下はお優しいですね。」
テオ様が微妙な空気の中そう言った。
皆の目が2人にむく。今まで誰もそんなことを思ったことは無いだろう。ルディは僕から見ても悪ガキ。大人から見ても野蛮な子ってイメージ度と思う。僕もまぁ変わらないだろうけど僕外面はいいから。
「へぇ。初めて言われた。面白いれぇな、お前。」
これが所謂おもしれぇ女。ってやつか。
BLゲームだからテオは受け?まぁありっちゃあり。
テオ様なら受けでも攻めでもなんでもいいし。
でもテオ様の合意無しっていうのはちょっと嫌。本ならいいけど実在してるテオ様はなんかヤダ。
「テオを娶るならテオを同意させて下さいね。」
「娶るって…お前な。そんな気ねぇよ。」
ほんと?こんな可愛いのに。ルディの目はおかしいのかも。
「こんなに可愛いのに、ですか?」
「どうしろって言うんだよ!!娶るって言ったらお前キレんだろ。」
「当たり前でしょう。」
「どうして欲しいんだよ!」
そんなこと言われても…。別にどうもして欲しくない。
普通に接してくれたらそれでいい。その過程で恋が芽生えるなら……まぁうん。テオ様が許すなら許す…仕方ない。
黙ってジッと
ルディを見て考える。まぁ僕もルディ側につくし皇后になるのは構わない。何代ぶりだろ。
男が皇后になるのは…。まぁ大丈夫でしょ。神殿に頼んで子供作れるようにしてもらえばいいだけだ。
問題はシルヴェスターに力が集まりすぎることへの不満と反発。反乱が起こっても沈静化はできるだろうけどそれで働き手が減るのは困る。
鍬は畑を耕すものであって人を耕すものじゃない。
━━うん。大丈夫。問題ないね。
7年後に向けて兵士を集めてるところだ。いくら早くても7年後に結婚ということもありえないだろう。有り得たとしても貴族学校の高等部を卒業してからだ。
貴族からの妨害があったとしてもそれはシルヴェスターの権力で握りつぶせるね。よし。問題ないな。
「あまり気乗りはしませんが、殿下が望むのであれば構いませんよ。弟との婚約も許します。もちろん、弟の許諾ありきですが。」
ザワっと空気が揺れる。
テオは僕を怒鳴るくらいの勢いで怒鳴るし、義母は僕に向かって扇を振り上げてる。
「…やらねぇよ。どうせならお前がいいわ。」
その言葉で今度は場が静まり返った。
え。ヤダけど。そんなめんどいことに巻き込まれたくない。裏でゴソゴソしてるのが楽しいんじゃん。
「丁重にお断りします。僕は公爵になりたいので。」
「はい。気に入られると思います。」
今度は皇后陛下に左腕を差し出す。皇族には逆らえないからね。
細い指をゆっくりと僕の腕に這わす。ちょっとくすぐったい。
「本当にいいものなのね。驚いたわ。なんという生地なの?」
「まだ何も決めてないんです。」
「新素材か?」
新素材…かな。うん。僕が交配させて作り出したし。
「はい。捕まえた魔獣から取り出したものなんです。魔獣だけあって強度もありますからどういうコンセプトで売ろうかと迷っているんですよ。」
「魔獣…野蛮ね。」
そうかなぁ。魔獣は使い勝手いいからそんなに忌避することないと思うけど。
僕が皇族の価値観に口出すこともないから微笑んでおく。
「そうですか?この魔法石だって魔獣から取れるものもありますし、毛皮なんかも売られてますよ。母様の持ってるコートも魔獣の死体からはぎ取ったものですよ。」
ルディは気に食わなかったらしい。ルディは結構現実的だからなぁ。まぁそう思うのも仕方ないか。
ルディが皇帝になったら暮らしがすごく変わるだろうね。
「…そうね。私が間違ってたわ。」
一応ルディは正論だし引くのは間違ってないと思う。ルディはしつこいもん。なんなら皇后宮からコート持って来そうだもん。
満足そうに満面の笑み。ほんと貴族らしくないよねー。
マナーもなってはいるんだけどいかんせん喋れば悪ガキだ。
「第1皇子殿下はお優しいですね。」
テオ様が微妙な空気の中そう言った。
皆の目が2人にむく。今まで誰もそんなことを思ったことは無いだろう。ルディは僕から見ても悪ガキ。大人から見ても野蛮な子ってイメージ度と思う。僕もまぁ変わらないだろうけど僕外面はいいから。
「へぇ。初めて言われた。面白いれぇな、お前。」
これが所謂おもしれぇ女。ってやつか。
BLゲームだからテオは受け?まぁありっちゃあり。
テオ様なら受けでも攻めでもなんでもいいし。
でもテオ様の合意無しっていうのはちょっと嫌。本ならいいけど実在してるテオ様はなんかヤダ。
「テオを娶るならテオを同意させて下さいね。」
「娶るって…お前な。そんな気ねぇよ。」
ほんと?こんな可愛いのに。ルディの目はおかしいのかも。
「こんなに可愛いのに、ですか?」
「どうしろって言うんだよ!!娶るって言ったらお前キレんだろ。」
「当たり前でしょう。」
「どうして欲しいんだよ!」
そんなこと言われても…。別にどうもして欲しくない。
普通に接してくれたらそれでいい。その過程で恋が芽生えるなら……まぁうん。テオ様が許すなら許す…仕方ない。
黙ってジッと
ルディを見て考える。まぁ僕もルディ側につくし皇后になるのは構わない。何代ぶりだろ。
男が皇后になるのは…。まぁ大丈夫でしょ。神殿に頼んで子供作れるようにしてもらえばいいだけだ。
問題はシルヴェスターに力が集まりすぎることへの不満と反発。反乱が起こっても沈静化はできるだろうけどそれで働き手が減るのは困る。
鍬は畑を耕すものであって人を耕すものじゃない。
━━うん。大丈夫。問題ないね。
7年後に向けて兵士を集めてるところだ。いくら早くても7年後に結婚ということもありえないだろう。有り得たとしても貴族学校の高等部を卒業してからだ。
貴族からの妨害があったとしてもそれはシルヴェスターの権力で握りつぶせるね。よし。問題ないな。
「あまり気乗りはしませんが、殿下が望むのであれば構いませんよ。弟との婚約も許します。もちろん、弟の許諾ありきですが。」
ザワっと空気が揺れる。
テオは僕を怒鳴るくらいの勢いで怒鳴るし、義母は僕に向かって扇を振り上げてる。
「…やらねぇよ。どうせならお前がいいわ。」
その言葉で今度は場が静まり返った。
え。ヤダけど。そんなめんどいことに巻き込まれたくない。裏でゴソゴソしてるのが楽しいんじゃん。
「丁重にお断りします。僕は公爵になりたいので。」
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