71 / 212
8歳
68 義母side
しおりを挟む
くっだらない。
確かに私はキラキラしたものも美しいものも綺麗なものも可愛いものも大好き。だから1級品に身を包みたい。隣を歩く相手も1級品がいい。お顔もお金も体も地位も。全部もってる相手。
私を愛してくれるかどうかはどうでもいい。だって私を愛さないわけないもの。だからそれをものとして満たしてくれる…1番のもので身を飾らせてくれる男。女でもいいけどこの国で女は地位が弱い。
私も弱かった。
あの日、世界が変わった。
私は綺麗で愛される存在だと信じてやまなかった。だからシルヴェスター公爵の妻になった時もたかが子供なんて私の美貌で落とせると思ってた。
実際公爵夫人という立場を自慢したくてお茶会を開いた時もクラウスは許してくれた。もう私にメロメロだと信じていた。
だから何しても怒られない。許してくれるって思ってた。
でも公爵様は帰ってこない。使用人は言うこと聞いてくれない。お金も好き勝手使えない。
全部全部クラウスのせい。
私を好きなくせに気を引きたくてこんなことしてるんだと思ってた。テオは諌めてきたけど私の子供。黙らせることなんて簡単だった。
少し怒鳴れば使用人は言うこと聞くし。イライラしてモノを投げれば使用人は泣いて謝る。それを見て公爵がいない腹立たしさも、クラウスの私への態度も許せれた。
だから好き勝手やった。だって私だもん。許されると思ったんだ。
そう信じてた。
あの日ふらっと現れたクラウスはいつも口出さないのにその日に限って口を出してきた。
初めは優しく話しかけてきた。この時にクラウスの目を見ていれば良かったのだ。
私は何も気づかずに苛立ってテオに手近にあったものを投げつけた。それもクラウスの魔法て受け止められてなぜか私は身動きが取れなくなった。
クラウスが虫でも払うかのように手を振った途端、私の美しい顔が素晴らしい体が床とくっついた。
それでも床にいる私に背筋を伸ばして目だけ私を見ているクラウスが優しげに話しかけてきた。本当に目だけ。意識は周りの調度品にいってるし、そこに修復魔法をかけてるもん。
「義母様。お話を聞かせてくれませんか?理由がおありなのでしょう?」
多分、そのとき初めてクラウスと目を合わせた。
ここに来た時もご飯を食べてる時も私は義息子を無視し続けた。興味なかったし。私には公爵様がいる。義息子が何しようが関係ない。だから無視してた。
ほんとうにもっと早く目を合わせておけばよかった。
私なんて見てないじゃない。
どんな男だって私を見てた。公爵様だって。だから子供だろうが私を視界に入れたなら見るしかないって思ってたのに。
何も話さなくなった私に興が冷めたのか水かなんかをぶっかけてきた。直ぐに消えたからこれはポーション?
なんの?
…どく?
「兄上、お騒がせして申し訳ありません。」
そうテオが言った瞬間クラウスの目に光が宿った。
ちゃんとテオの方をじっと見て微笑んだ。私にも微笑んでたけど私のは仮面だって分かりきった目。だって目に光が宿ってないもん。テオを見てる目は私に侍る男共と同じ目。
この時初めて息子を息子として認識したかもしれない。
守らなきゃって。私の息子をこの悪魔から守らなきゃって。初めて思った。
今まで公爵夫人の地位を手に入れるための道具だとしか考えていなかったのに。
いつでも人を殺せる存在が目の前にいて、それが息子を狙っていて、私に興味ない気持ち悪い人種。
それが怖くてでも守らなきゃって思っててでもクラウスに拘束されて動けななくて。色々ごちゃごちゃして涙が出てきた。怒りも恐怖も色々混じって訳が分からなかった。
それを見兼ねたクラウスが手を差し伸べてきた。テオが見てるからだって私でもわかる。意識が全部テオにいってるもん。
それでもクラウスは相変わらず私を見ていた。私が私に侍る興味のない男共を見るように。
コイツの興味は全部テオにある。
私がテオを守らないと。家に帰ってこない公爵様なんで当てにならない。クラウスなんてもってのほか。
私が訳の分からないままボロボロと泣いていたらクラウスがサッと目を逸らした。テオも見てなくてただ壁を見てた。その目に怒りが宿ってた。殺されるのかもしれない。
またクラウスの魔法で拘束されて顔をあげられる。
じっとクラウスは私を見て魔力を高めてる。私でもわかるくらいの圧がかかった。
殺される。
誰に助けを求める?
誰?誰だ。
もう思いついたのはクラウスの後ろで目を逸らしてるテオだけだった。私の息子。
「テオ!どうにかしなさい!!貴方の使い道なんて私のために動くことくらいしかないのだから!!!」
サッと顔を上げたテオには私に告白してくる男どもと同じ目をしてた。
「兄上。今まで母が申し訳ありませんでした。母の代わりに謝罪します。」
「許して欲しいってこと?」
クラウスが魔力を込めた手を下ろす。
やっぱりこいつの興味はテオにだけ。
「いいえ。この期に及んで謝りもせず、喚きたてるなど貴族として有るまじき行為。…いいえ、獣並の行為です。兄上の義母にはみあいません。処罰を下してください。」
「テオ!!!!!」
「そう。それじゃあ」
また手を私にむけなおす。
終わった…。
《この屋敷内で騒ぎを起こすな。》
目の前が暗転して次に目を開けた時にはもう声を上げることも、ものを投げることもできなくなっていた。
▽
▽
あの時の恐怖に比べたらこのくらいの視線怖くない。
どれだけ軽蔑されたところで殺されるわけでもないし。
それにこの私を跪かせるなんてこれから先1度だって有り得てはいけない。
私が息子を守らないといけないの。
いつかこの悪魔から逃げてみせる。私の愛する息子を守りたい。
こんなところに連れてきた私のせいだ。だから悪魔に気に入られてしまった。
私がもし悪魔に殺されたらテオの目を覚まさせるのは誰なの。助けてあげるのは。
このままじゃ、私もテオも使い潰されて捨てられるに決まってる。それだけならいいけど。
テオが息子が不幸になるところなんて見たくもない。
私が有用だと見せつけなければ私の家族に未来はない。
クラウスが怖いのは否定しない。それでも私はテオを守らなければ。
「私の趣味になにか問題でも?私のダンスが素晴らしいからと嫉妬しないで欲しいわ。見苦しい。」
この場にいる有象無象を気にかける余裕なんてないわ。
確かに私はキラキラしたものも美しいものも綺麗なものも可愛いものも大好き。だから1級品に身を包みたい。隣を歩く相手も1級品がいい。お顔もお金も体も地位も。全部もってる相手。
私を愛してくれるかどうかはどうでもいい。だって私を愛さないわけないもの。だからそれをものとして満たしてくれる…1番のもので身を飾らせてくれる男。女でもいいけどこの国で女は地位が弱い。
私も弱かった。
あの日、世界が変わった。
私は綺麗で愛される存在だと信じてやまなかった。だからシルヴェスター公爵の妻になった時もたかが子供なんて私の美貌で落とせると思ってた。
実際公爵夫人という立場を自慢したくてお茶会を開いた時もクラウスは許してくれた。もう私にメロメロだと信じていた。
だから何しても怒られない。許してくれるって思ってた。
でも公爵様は帰ってこない。使用人は言うこと聞いてくれない。お金も好き勝手使えない。
全部全部クラウスのせい。
私を好きなくせに気を引きたくてこんなことしてるんだと思ってた。テオは諌めてきたけど私の子供。黙らせることなんて簡単だった。
少し怒鳴れば使用人は言うこと聞くし。イライラしてモノを投げれば使用人は泣いて謝る。それを見て公爵がいない腹立たしさも、クラウスの私への態度も許せれた。
だから好き勝手やった。だって私だもん。許されると思ったんだ。
そう信じてた。
あの日ふらっと現れたクラウスはいつも口出さないのにその日に限って口を出してきた。
初めは優しく話しかけてきた。この時にクラウスの目を見ていれば良かったのだ。
私は何も気づかずに苛立ってテオに手近にあったものを投げつけた。それもクラウスの魔法て受け止められてなぜか私は身動きが取れなくなった。
クラウスが虫でも払うかのように手を振った途端、私の美しい顔が素晴らしい体が床とくっついた。
それでも床にいる私に背筋を伸ばして目だけ私を見ているクラウスが優しげに話しかけてきた。本当に目だけ。意識は周りの調度品にいってるし、そこに修復魔法をかけてるもん。
「義母様。お話を聞かせてくれませんか?理由がおありなのでしょう?」
多分、そのとき初めてクラウスと目を合わせた。
ここに来た時もご飯を食べてる時も私は義息子を無視し続けた。興味なかったし。私には公爵様がいる。義息子が何しようが関係ない。だから無視してた。
ほんとうにもっと早く目を合わせておけばよかった。
私なんて見てないじゃない。
どんな男だって私を見てた。公爵様だって。だから子供だろうが私を視界に入れたなら見るしかないって思ってたのに。
何も話さなくなった私に興が冷めたのか水かなんかをぶっかけてきた。直ぐに消えたからこれはポーション?
なんの?
…どく?
「兄上、お騒がせして申し訳ありません。」
そうテオが言った瞬間クラウスの目に光が宿った。
ちゃんとテオの方をじっと見て微笑んだ。私にも微笑んでたけど私のは仮面だって分かりきった目。だって目に光が宿ってないもん。テオを見てる目は私に侍る男共と同じ目。
この時初めて息子を息子として認識したかもしれない。
守らなきゃって。私の息子をこの悪魔から守らなきゃって。初めて思った。
今まで公爵夫人の地位を手に入れるための道具だとしか考えていなかったのに。
いつでも人を殺せる存在が目の前にいて、それが息子を狙っていて、私に興味ない気持ち悪い人種。
それが怖くてでも守らなきゃって思っててでもクラウスに拘束されて動けななくて。色々ごちゃごちゃして涙が出てきた。怒りも恐怖も色々混じって訳が分からなかった。
それを見兼ねたクラウスが手を差し伸べてきた。テオが見てるからだって私でもわかる。意識が全部テオにいってるもん。
それでもクラウスは相変わらず私を見ていた。私が私に侍る興味のない男共を見るように。
コイツの興味は全部テオにある。
私がテオを守らないと。家に帰ってこない公爵様なんで当てにならない。クラウスなんてもってのほか。
私が訳の分からないままボロボロと泣いていたらクラウスがサッと目を逸らした。テオも見てなくてただ壁を見てた。その目に怒りが宿ってた。殺されるのかもしれない。
またクラウスの魔法で拘束されて顔をあげられる。
じっとクラウスは私を見て魔力を高めてる。私でもわかるくらいの圧がかかった。
殺される。
誰に助けを求める?
誰?誰だ。
もう思いついたのはクラウスの後ろで目を逸らしてるテオだけだった。私の息子。
「テオ!どうにかしなさい!!貴方の使い道なんて私のために動くことくらいしかないのだから!!!」
サッと顔を上げたテオには私に告白してくる男どもと同じ目をしてた。
「兄上。今まで母が申し訳ありませんでした。母の代わりに謝罪します。」
「許して欲しいってこと?」
クラウスが魔力を込めた手を下ろす。
やっぱりこいつの興味はテオにだけ。
「いいえ。この期に及んで謝りもせず、喚きたてるなど貴族として有るまじき行為。…いいえ、獣並の行為です。兄上の義母にはみあいません。処罰を下してください。」
「テオ!!!!!」
「そう。それじゃあ」
また手を私にむけなおす。
終わった…。
《この屋敷内で騒ぎを起こすな。》
目の前が暗転して次に目を開けた時にはもう声を上げることも、ものを投げることもできなくなっていた。
▽
▽
あの時の恐怖に比べたらこのくらいの視線怖くない。
どれだけ軽蔑されたところで殺されるわけでもないし。
それにこの私を跪かせるなんてこれから先1度だって有り得てはいけない。
私が息子を守らないといけないの。
いつかこの悪魔から逃げてみせる。私の愛する息子を守りたい。
こんなところに連れてきた私のせいだ。だから悪魔に気に入られてしまった。
私がもし悪魔に殺されたらテオの目を覚まさせるのは誰なの。助けてあげるのは。
このままじゃ、私もテオも使い潰されて捨てられるに決まってる。それだけならいいけど。
テオが息子が不幸になるところなんて見たくもない。
私が有用だと見せつけなければ私の家族に未来はない。
クラウスが怖いのは否定しない。それでも私はテオを守らなければ。
「私の趣味になにか問題でも?私のダンスが素晴らしいからと嫉妬しないで欲しいわ。見苦しい。」
この場にいる有象無象を気にかける余裕なんてないわ。
217
お気に入りに追加
2,371
あなたにおすすめの小説
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(3/14)ストック更新終わりました!幕間を挟みます。また本筋練り終わりましたら再開します。待っててくださいね♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる