推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん

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8歳

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この一週間魔法の先生と魔法の打ち合いしまくってなんとか作り上げた大技。

久しぶりに倒れそうになるくらい撃ち合った。この人前の魔法の先生。マーティンの弟子らしい。

どうしても師匠に勝ちたい。だからお前も勝てよ!
みたいなテンションで接してきてちょっとウザイ先生。でも魔法の精密度は僕がびっくりするくらい効率がいい。マーティンは人を見る目もあるんだね。





僕はマーティンからは勝てると太鼓判押されたから普通の魔法はもう大丈夫。

だから人を魅せるための魔法をこの一週間でモノにするつもりだ。

しかもこの魔法、光魔法と闇魔法の複合魔法でしか防げないから僕が結界張ってるの。本気で魔力消費がえげつない。

「アクティース!」

僕がそう唱えれば手のひらから光が漏れ出る。それを闇魔法で包んでく。こうすることで光魔法でしか防げない魔法になるのだ。
皇帝の前で闇魔法でしか防げない魔法なんてぶっぱなしたら反逆罪で殺されかねない。

これだけでもきついけど弱音なんて言ってられない。

放つのは簡単だけど今は精密度をあげる練習だ。ゆっくりと確実に光魔法を闇魔法で包んでく。

「完璧だ。放て。」

先生の許可が出たから今の状態を心掛けて魔力を込める。

「アクティース!」

結界内のモノが壊れてく。だけど光魔法で作った結界で守ったものも壊れる。闇魔法で作った結界で守ったものも全部壊れた。

「失敗ですね。」

「これ、大会で放ったら大惨事だよね。」

「国家反逆罪じゃ済まされませんね。」

「でもその判決下す人も死ぬし実質僕が王様だ。」

「…暴君「なんか言った?」

誰が暴君だ。真面目に仕事してる僕を知らないでしょ。ほんと領民のために身を粉にして働いてるのに。
僕が子供なのにこんなに働いてるのも全部父様と早死した母様のせいなんだけどね?
そんな僕を暴君だなんて酷すぎる。

「なにも。ですがどうしますか?光魔法に闇魔法が追いついていないってことしか分かりませんが。」

「闇魔法に風魔法でも組み入れてみる?」

「確かに光魔法の次に早い魔法なので悪くはないですが…。2つでも偉業なのに3つもできるんですか?」

「やってみないと分からないでしょ。」

懐からルビーから作った魔道具を指につける。
錬金術で作った魔力を最適化してくれる指輪。僕作成だから外に漏れる心配もない。

それに魔法大会では錬金魔具は持ち込みOKなんだよ。魔道具はダメだけど。それもそうだよね。錬金魔具持ち込みダメならポーションとかもダメになる。死にかけたら死ぬしかないんだもん。こういうとこ緩くて助かるよ。ほんと。

先生が拾ってきた木の枝に闇魔法と光魔法の結界を張る。先生には両方かけて、と。

「いくよ。アクティース!」

今度もぶっ壊れた。
でも少しだけ闇魔法の結界張ってる方が早かった。

「少し時間にラグがありましたね。」

「最後まで魔力を意識できてなかったかな。」

「そうですね。最後まで魔力操作が出来れば大丈夫でしょう。」

やっと出口が見えてきた。

「あと1週間か…うん。できるよ。」

「おめでとうございます。公子様。」




これを1週間続けた。それがやっとだ。やっと完成した。

これでテオ様にすごいねって言ってもらえる。
褒めてもらえるんだ。

いざと言われたら泣くかも。





待っててね!テオ様!!!







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