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4.卵を求めて
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仕事の依頼を受けた場合、前金は報酬の半額、或いは金貨五十枚の少ない方と決められている。
そのままレンザの指導で設計事務所と工房を紹介してもらった。
地図と案内書をもらう。案内書にはギルドの角印と半券が付いている。
事務所にもどり、シーマに怪鳥ラプタの採取の仕事を請けたことを報告したところ、思った通り自分で進めるよう言われた。
「無難なものを選んでくれてホッとするわ」
シーマはそう言ってくれるが、自分でも最も良いのを選べたと思う。
レンザに紹介された設計事務所はカラール設計アマリス支店である。この設計事務所は公告によると大手設計から小規模設計まで手広くやっている企業らしい。
「どうせ相場もわからないだろうし、お任せで良いのじゃないか?」
レンザが言っていた通り、カラール設計には既に怪鳥ラプタの卵運搬機の設計図があった。すでにある設計図は打ち合わせも行わないで受付で購入して終わりである。
価格は金貨十枚。年六枚の分割払いが可能。頭金は三枚となるが二枚余分に取られる。
担当者に聞いたところ、過去には器具のチーム間の貸し借りがあったそうだが、事故があってから全面禁止になったのだそうだ。事故の内容は教えてくれなかった。
設計図は保温期器から耐衝撃機構まで揃った精密なものであった。リンではぱっと見た目、何が書いてあるかよくわからない。
次にカラール設計アマリス支店を出て同じくレンザに紹介されたカラール設計の系列会社のアマリス工房に行くと、貸し借りは不可であると念押しされた。
それよりなぜ設計と製造が二つに分けられているのかよくわからない。おそらく医薬分業のようなものなのだろうとリッカが言った。
「ユニーク依頼であれば設計さえしてしまえば製造が格安だと思うけど、それが受けられるほどまだ実力がないんだから仕方がないわ」
後ほどシーマに聞いてみたらそのようなことを言っていたから一般的なことなのだろう。特に気にしない方がよいのかもしれない。
アマリス工房の予約は三日後であった。一日で予定通りの物を製作できると言っている。
アマリス工房では技術者二人と主任技術者の三人が紹介された。運搬する物や距離、季節や所要時間によって微調整が必要なのだそうだ。
設計された器具という物は、主任技術者が一人で製作することができるが、技術者のみで製作することは法律で禁止されているとのこと。例えば同じものを十個作るとして、十個のうち九個を主任技術者、一個を技術者が作成するのはだめで、十個を技術者が途中まで作成し、主任技術者が引き継いで作成するのは良いのだそうだ。
主任技術者のシルバが丁寧に内容を説明する。
赤色の眼鏡をかけた二十五前後の長身の青年で、深いバリトンの声が特徴である。
「価格については窓口と相談してください」
シルバは技術的な内容のみしか言うつもりはないらしい。
「こちら、製品保証が三年となっております。三年が過ぎると事故があった場合の損金はお客様持ちですのでご注意ください」
使い古された設計図でも、怪鳥ラプタの卵の依頼が入ると少なくとも三年に一回は製作が必要となるのでそのたびに工房にお金が入ってくる。チームとしては器具を作ったら、三年間は繰り返し依頼を受けた方が得である。
なるほど、即決品の意味が分かってきた。器具を作ったり、船を作ったりすると有効活用するために同じ依頼を繰り替えし受けないと期限が来て使えなくなるから損なのだ。
「それでは四日後の朝、受付で受け取ってください」
眼鏡をかけ直しながらシルバが言った。
受付で価格を聞くと設計図がカラール設計のものなので割引があり、材料費金貨一枚、製造費金貨四枚であった。
前金は十五枚なので製造費がきっかりなのはもしかして意図的なものなのかもしれない。
「シーマ、支払いはどうしようか?」
あなたが決めなさいと言われるかと思ったが、シーマは全て現金で支払うように言った。
「分割にすると仕事をする度にローンが増えるから好ましいやり方ではないわ」
シーマはそういうが、そう簡単にいかないから分割払いというものがあるのだろうに。
「とにかく、お金のことより現地に下見に行ってきて。そうね、オラレとラキを連れて行きなさい」
下見。リンは考えてもみなかったことである。器具の受け取りはやっておくからと続けて言うからには三日で帰ってくる行程ではないようだ。
「期限が設定されていなくてほんと楽な仕事を取ってきてくれましたね」
今回の依頼について、期限がないということは金貨三十枚なので通常の期限が三十日間ということになる。以後一日につき金貨一枚の違約金が発生するので、通常は違約金二割ですむあたりで依頼失敗を宣告して損切をするのだ。ただ、昇運月見草のように昇運祭などのように決まりきった期限がある場合は暗黙の了解で依頼時には期限設定されていない場合もある。
「そうね、七日以内ぐらいで帰ってきてね。余裕をもって金貨七枚渡します」
三人で約二十日ちょっと分の食費である。宿代など食事以外の諸経費はこの中から出すことになる。
しかし、魔族の襲来や魔獣の跋扈する世界なので、それなりに危険があるはずだ。自らを鍛えたり護衛を雇ったりして対応するしかないのだが、氷魔山脈までは大丈夫なのだろうか。不吉な名前の山脈だが。
「明日朝に氷魔山脈の麓、レーベの町まで隊商が出ます。それについていけば良いでしょう。二日で到着する予定だから余裕です。レーベの町は有名な鷹匠の町でもあります。怪鳥ラプタの卵を売っていますが、くれぐれも買おうとしたりしないでください」
シーマはリンが設計事務所などを回っているときにレーベの町を調べたらしい。いや、もしかしたらもともと知っていたのかもしれない。怪鳥ラプタとレーベの資料を渡され、今晩中に読むように言われた。資料の返却期限が来るからということで、明日にはシーマに返さなければならないのだ。
翌日朝、リンたちはレーベ行きの隊商に紛れて出発した。
隊商はイノセント領所属の流浪商人で、公費で護衛を雇っていた。リンたちがついていくのは問題ないとのこと。他にも数人そのような者たちがいた。
オラレ、リン、ラキの順番で歩いていると時々隊商の人がリンゴのような果物やパンのような食べ物をくれた。結構かわいがってくれたのだと思う。
夜は交替で歩哨を立てていたが、それは護衛の仕事であった。
一日が終わるとリンはメモを取り出し、ラプタの卵輸送の問題点を書いていく。
設計図からラプタの卵は大きさが手のひらぐらいであることが分かっている。装置は背負うように製作されているので、オラレが一人で運搬の担当になる。
問題点とは、天候が荒れたときや太陽が昇った時に装置に直射日光が当たらないようにするための避難場所の位置、高低差や悪路によりオラレの体力で最初から最後まで持って歩くことができるかの判断などである。
「大丈夫大丈夫」
体力勝負が得意なオラレは流石である。リンは一日歩くだけでもう死にかけていた。
しかし、十歳のラキが弱音一つ吐かないのに年上のリンが愚痴を言うわけにはいかない。
その晩、リンは中継地で野営しながらこの世界の住民はなんて丈夫なのだろうと感心して眠りについた。
翌日、朝日が昇ると隊商はすぐに食事をとり始めた。
食事は事前にアマリスで購入して用意しておいた保存食である。また、隊商の中でも店を開く者がいて、飲み物などはそちらでも購入できる。食事よりも飲み物の方が需要が高いのだそうだ。
もっぱら夜の酒がメインとは言っていたが、確かに重量物の飲料は多少高くても体力のことを考えたら隊商内で購入した方が良い気がする。
翌日もまたひたすら歩き、無事予定通り夕方にはイノセント領レーベに到着することになったのである。
イノセント領レーベは赤い岩と砂の乾燥した、アマリスの半分より少し小さいくらいの規模の町だ。冬になると一面が真っ白になるそうだが、想像がつかない。
氷魔山脈はすぐそこにあるように見え、今の季節は緑色の山々がそびえている。
町の広場で隊商と別れると、レーベ-アマリス便の時間を確認してまずは宿を探すことにした。宿泊施設はいくつかあったが、下見という趣旨から一番安いものを選んだ。
一番安いとは言ってもベッドはあるし机もある。風呂とトイレは共同だが問題はない。食堂は隣接している店を紹介された。
レーベの町を見て歩くことにする。
まず町の中心の広場にもう一度行くと、そこでは隊商で一緒だった商人が様々な商品を並べていた。
すでに店を開いてからしばらく時間がたっているらしく、それを目当てにかなりの人であふれていた。
隊商にいなかった商人もいるが、何日かレーベに滞在して商売をしている人たちであろう。
『わかっていると思うが、卵に興味を示すんじゃないぞ』
突然リンの頭の中にリッカが声をかけてきた。
「なんで?」
『シーマも言っていたろう。ラプターの卵は人気商品だ。偽物が多いと予想されるし、採取の邪魔をされる可能性もある』
どちらも犯罪なので大ぴらにはできないが「騙された方が負け」のようなこの世界では危険を回避するのも重要なことだ。
「わかった」
ということはどこで採取できるかをこのレーベで聞いて歩くわけにもいかないというわけだ。
なるほど。この下見の重要性が分かってきた。
当日は器具を背負ってきているから何を探しているか一発でわかる。偽物を掴まされて違約金を払うのは嫌だから、誰にも頼らず採取場所に行かなければならないのだ。
ということは今日は山に入ってダミーの何か無難なものを取りに行かなければならない。ついでを装ってラプタ探しだ。
あらかじめそう言っておいてほしいとは思うものの、自分で気が付かなければならないことだったし、ヒントもくれていた。リッカに注意されたのは自分が至らない点であると反省しなければならないとリンは気を引き締めた。
シーマの資料によると、レーベの町にはラプタ以外にも特産品がある。植物では薬草で有名な還元草、山奥の泉に生えている山女魚桜、動物は肝が珍重される鼠熊、牙が取れる白色牙虎などである。だが名前からして動物は勝てそうにないので還元草か山女魚桜で行こう。
そのままレンザの指導で設計事務所と工房を紹介してもらった。
地図と案内書をもらう。案内書にはギルドの角印と半券が付いている。
事務所にもどり、シーマに怪鳥ラプタの採取の仕事を請けたことを報告したところ、思った通り自分で進めるよう言われた。
「無難なものを選んでくれてホッとするわ」
シーマはそう言ってくれるが、自分でも最も良いのを選べたと思う。
レンザに紹介された設計事務所はカラール設計アマリス支店である。この設計事務所は公告によると大手設計から小規模設計まで手広くやっている企業らしい。
「どうせ相場もわからないだろうし、お任せで良いのじゃないか?」
レンザが言っていた通り、カラール設計には既に怪鳥ラプタの卵運搬機の設計図があった。すでにある設計図は打ち合わせも行わないで受付で購入して終わりである。
価格は金貨十枚。年六枚の分割払いが可能。頭金は三枚となるが二枚余分に取られる。
担当者に聞いたところ、過去には器具のチーム間の貸し借りがあったそうだが、事故があってから全面禁止になったのだそうだ。事故の内容は教えてくれなかった。
設計図は保温期器から耐衝撃機構まで揃った精密なものであった。リンではぱっと見た目、何が書いてあるかよくわからない。
次にカラール設計アマリス支店を出て同じくレンザに紹介されたカラール設計の系列会社のアマリス工房に行くと、貸し借りは不可であると念押しされた。
それよりなぜ設計と製造が二つに分けられているのかよくわからない。おそらく医薬分業のようなものなのだろうとリッカが言った。
「ユニーク依頼であれば設計さえしてしまえば製造が格安だと思うけど、それが受けられるほどまだ実力がないんだから仕方がないわ」
後ほどシーマに聞いてみたらそのようなことを言っていたから一般的なことなのだろう。特に気にしない方がよいのかもしれない。
アマリス工房の予約は三日後であった。一日で予定通りの物を製作できると言っている。
アマリス工房では技術者二人と主任技術者の三人が紹介された。運搬する物や距離、季節や所要時間によって微調整が必要なのだそうだ。
設計された器具という物は、主任技術者が一人で製作することができるが、技術者のみで製作することは法律で禁止されているとのこと。例えば同じものを十個作るとして、十個のうち九個を主任技術者、一個を技術者が作成するのはだめで、十個を技術者が途中まで作成し、主任技術者が引き継いで作成するのは良いのだそうだ。
主任技術者のシルバが丁寧に内容を説明する。
赤色の眼鏡をかけた二十五前後の長身の青年で、深いバリトンの声が特徴である。
「価格については窓口と相談してください」
シルバは技術的な内容のみしか言うつもりはないらしい。
「こちら、製品保証が三年となっております。三年が過ぎると事故があった場合の損金はお客様持ちですのでご注意ください」
使い古された設計図でも、怪鳥ラプタの卵の依頼が入ると少なくとも三年に一回は製作が必要となるのでそのたびに工房にお金が入ってくる。チームとしては器具を作ったら、三年間は繰り返し依頼を受けた方が得である。
なるほど、即決品の意味が分かってきた。器具を作ったり、船を作ったりすると有効活用するために同じ依頼を繰り替えし受けないと期限が来て使えなくなるから損なのだ。
「それでは四日後の朝、受付で受け取ってください」
眼鏡をかけ直しながらシルバが言った。
受付で価格を聞くと設計図がカラール設計のものなので割引があり、材料費金貨一枚、製造費金貨四枚であった。
前金は十五枚なので製造費がきっかりなのはもしかして意図的なものなのかもしれない。
「シーマ、支払いはどうしようか?」
あなたが決めなさいと言われるかと思ったが、シーマは全て現金で支払うように言った。
「分割にすると仕事をする度にローンが増えるから好ましいやり方ではないわ」
シーマはそういうが、そう簡単にいかないから分割払いというものがあるのだろうに。
「とにかく、お金のことより現地に下見に行ってきて。そうね、オラレとラキを連れて行きなさい」
下見。リンは考えてもみなかったことである。器具の受け取りはやっておくからと続けて言うからには三日で帰ってくる行程ではないようだ。
「期限が設定されていなくてほんと楽な仕事を取ってきてくれましたね」
今回の依頼について、期限がないということは金貨三十枚なので通常の期限が三十日間ということになる。以後一日につき金貨一枚の違約金が発生するので、通常は違約金二割ですむあたりで依頼失敗を宣告して損切をするのだ。ただ、昇運月見草のように昇運祭などのように決まりきった期限がある場合は暗黙の了解で依頼時には期限設定されていない場合もある。
「そうね、七日以内ぐらいで帰ってきてね。余裕をもって金貨七枚渡します」
三人で約二十日ちょっと分の食費である。宿代など食事以外の諸経費はこの中から出すことになる。
しかし、魔族の襲来や魔獣の跋扈する世界なので、それなりに危険があるはずだ。自らを鍛えたり護衛を雇ったりして対応するしかないのだが、氷魔山脈までは大丈夫なのだろうか。不吉な名前の山脈だが。
「明日朝に氷魔山脈の麓、レーベの町まで隊商が出ます。それについていけば良いでしょう。二日で到着する予定だから余裕です。レーベの町は有名な鷹匠の町でもあります。怪鳥ラプタの卵を売っていますが、くれぐれも買おうとしたりしないでください」
シーマはリンが設計事務所などを回っているときにレーベの町を調べたらしい。いや、もしかしたらもともと知っていたのかもしれない。怪鳥ラプタとレーベの資料を渡され、今晩中に読むように言われた。資料の返却期限が来るからということで、明日にはシーマに返さなければならないのだ。
翌日朝、リンたちはレーベ行きの隊商に紛れて出発した。
隊商はイノセント領所属の流浪商人で、公費で護衛を雇っていた。リンたちがついていくのは問題ないとのこと。他にも数人そのような者たちがいた。
オラレ、リン、ラキの順番で歩いていると時々隊商の人がリンゴのような果物やパンのような食べ物をくれた。結構かわいがってくれたのだと思う。
夜は交替で歩哨を立てていたが、それは護衛の仕事であった。
一日が終わるとリンはメモを取り出し、ラプタの卵輸送の問題点を書いていく。
設計図からラプタの卵は大きさが手のひらぐらいであることが分かっている。装置は背負うように製作されているので、オラレが一人で運搬の担当になる。
問題点とは、天候が荒れたときや太陽が昇った時に装置に直射日光が当たらないようにするための避難場所の位置、高低差や悪路によりオラレの体力で最初から最後まで持って歩くことができるかの判断などである。
「大丈夫大丈夫」
体力勝負が得意なオラレは流石である。リンは一日歩くだけでもう死にかけていた。
しかし、十歳のラキが弱音一つ吐かないのに年上のリンが愚痴を言うわけにはいかない。
その晩、リンは中継地で野営しながらこの世界の住民はなんて丈夫なのだろうと感心して眠りについた。
翌日、朝日が昇ると隊商はすぐに食事をとり始めた。
食事は事前にアマリスで購入して用意しておいた保存食である。また、隊商の中でも店を開く者がいて、飲み物などはそちらでも購入できる。食事よりも飲み物の方が需要が高いのだそうだ。
もっぱら夜の酒がメインとは言っていたが、確かに重量物の飲料は多少高くても体力のことを考えたら隊商内で購入した方が良い気がする。
翌日もまたひたすら歩き、無事予定通り夕方にはイノセント領レーベに到着することになったのである。
イノセント領レーベは赤い岩と砂の乾燥した、アマリスの半分より少し小さいくらいの規模の町だ。冬になると一面が真っ白になるそうだが、想像がつかない。
氷魔山脈はすぐそこにあるように見え、今の季節は緑色の山々がそびえている。
町の広場で隊商と別れると、レーベ-アマリス便の時間を確認してまずは宿を探すことにした。宿泊施設はいくつかあったが、下見という趣旨から一番安いものを選んだ。
一番安いとは言ってもベッドはあるし机もある。風呂とトイレは共同だが問題はない。食堂は隣接している店を紹介された。
レーベの町を見て歩くことにする。
まず町の中心の広場にもう一度行くと、そこでは隊商で一緒だった商人が様々な商品を並べていた。
すでに店を開いてからしばらく時間がたっているらしく、それを目当てにかなりの人であふれていた。
隊商にいなかった商人もいるが、何日かレーベに滞在して商売をしている人たちであろう。
『わかっていると思うが、卵に興味を示すんじゃないぞ』
突然リンの頭の中にリッカが声をかけてきた。
「なんで?」
『シーマも言っていたろう。ラプターの卵は人気商品だ。偽物が多いと予想されるし、採取の邪魔をされる可能性もある』
どちらも犯罪なので大ぴらにはできないが「騙された方が負け」のようなこの世界では危険を回避するのも重要なことだ。
「わかった」
ということはどこで採取できるかをこのレーベで聞いて歩くわけにもいかないというわけだ。
なるほど。この下見の重要性が分かってきた。
当日は器具を背負ってきているから何を探しているか一発でわかる。偽物を掴まされて違約金を払うのは嫌だから、誰にも頼らず採取場所に行かなければならないのだ。
ということは今日は山に入ってダミーの何か無難なものを取りに行かなければならない。ついでを装ってラプタ探しだ。
あらかじめそう言っておいてほしいとは思うものの、自分で気が付かなければならないことだったし、ヒントもくれていた。リッカに注意されたのは自分が至らない点であると反省しなければならないとリンは気を引き締めた。
シーマの資料によると、レーベの町にはラプタ以外にも特産品がある。植物では薬草で有名な還元草、山奥の泉に生えている山女魚桜、動物は肝が珍重される鼠熊、牙が取れる白色牙虎などである。だが名前からして動物は勝てそうにないので還元草か山女魚桜で行こう。
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