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12.前とは違う、ラブホテル
しおりを挟む【〖模倣〗の効果により、〖魔法:灯火〗を覚えた。】
〖模倣〗と言う特殊技能を発動させた瞬間、頭の中にシステムメッセージが流れ、僕が魔法を覚えた事が告げられた。
えぇ~~~~~ッ!?
今までのパターンからすれば、何らかのオチがあり、すんなり覚えれるはずが無い!とさえ思っていたのに、まさかの魔法スキルゲットですかッ!?
そう言えば…と、先生が言っていた事を必死に思い出す。
あの時、先生は何て言っていた?
僕は必死に、先生の言葉を思い出す。
【模倣とは、他の人や魔物などが使った技や魔法を見た際、自分が使えるスキルなら覚える事が可能になります。】
…だったかな?
【あのね…喜んでる所悪いんだけど、模倣はある程度、その技や魔法の効果を理解していないと、覚えれないわよ?】
謎の声さんに言われ、凹みそうになったが、何とか気合いで押さえ込むと凹む事を拒絶する。
そして、先ほどの〖神の目〗で見た灯火の情報を思い出す。
【灯火…小さな炎を作り出す魔法、火種としても使われる。】
こ、これか?もしかして、これが原因なのかッ!?
今まで、役に立たないと思っていたスキルが、とうとう開花する瞬間キターッ!!
あまりの驚きに、先生の声を無視しつつステータス画面にて確認をした。
そこには確かに〖魔法:灯火〗と書いてある。
いや~、僕は嬉しさのあまり、その場で踊り狂ったね。
実際には少し離れた所に灰鼠《グレーマウス》がいるのだから、敵に隙を見せる事になるので踊りったりは出来ないんだけに、気持ち的な意味での表現である。
魔法を覚えた事により、当初の予定を変更して嬉しさを堪えつつ人生初の魔法を試してみる事にする。
「〖魔法:灯火〗!」
はい、来たコレ!このパターン…。
そうなんだよね…うん、分かってた。
分かってたけどさ…あぁ、悲しいくらい予想通りだよ…。
魔法なんだから、詠唱がいるって言いたいんだよね?
でも、僕は詠唱なんて知らないんだ…だから、詠唱無しで使えるようにしてくれても良いと思うんだ…。
だけど、〖魔法:灯火〗を覚えた時に、僕は確認の為、ステータスを見ていたのだ。
そう、何を隠そう…僕の特殊技能には、〖無詠唱〗のスキルがあるのだ。
別に、隠してないってツッコミに関しては、今は勘弁してね?
そんなこんなで、僕はさっそく〖無詠唱〗を使おうと…使う?使うなら?
ダメだ、〖無詠唱〗の使い方が全く分からん…。
今までのスキル使用のパターンならば、使おうと思うだけで良いと言うのがお約束になってきている。
だが、いざ〖無詠唱〗を使おうとしても、反応しないのだ。
あ~…コレはまた謎の声さんに怒られるパターンなのかな…。
当初の予定では、異世界チートで強くなっているはずなのに、鼠に殺され掛けるわ、スキルを使おうとしても、毎度毎度、こんな事ばかりだと全く強くなった気がしない…。
いや、実際にレベルが上ってはいるものの、未だに弱いままだと思うが…。
とは言え、今は落ち込むよりも魔法を使ってみたい気持ちの方が勝った。
こうなれば、怒られるのを覚悟して謎の声さんに聞こうと思う。
せんせ~い、無詠唱の使い方を教えてくださ~い!
しかし、数分ほど待ってみたのだが、謎の声さんからの反応がなかった。
あれ?聞こえてないのかな?
僕は、もう一度、謎の声さんを呼び出してみた。
すると、今度は脳内に謎の声さんのメッセージが…。
【只今、留守にしております。】
【ご用のある方は、発信音の後、メッセージをお願いします。】
【『ピー!』】
…まさかの留守番電話である。
ってか、留守番電話機能があるとか、謎の声さんとの会話って、どんなシステムになってんのッ!?
経験値とか手に入れた時のシステムメッセージも不可思議な現象だけど、今回の留守番電話のメッセージなんて、意味不明すぎて困惑しかないんだけど!?
とは言え、このまま無言で会話を終了したら、謎の声さんが機嫌を悪くするのは確実な訳で…個人的に納得がいかないまま、留守番電話にメッセージを録音する事にした。
「あ、あの~…え~っと、無詠唱の使い方を教えて欲しかったんですけど…留守の様なので、戻られたら教えてください…以上です。」
これで留守番電話にメッセージが残ったのか疑問ではあるが、会話を終了する。
すると、脳内に再びメッセージが…。
【『ガチャッ…ツーツーツー。』】
何なんだろ?何の役にも立たない無駄な高性能感…僕が用件を伝えると、ご丁寧に受話器を置いた時の効果音が聞こえた。
どっと疲れがのし掛かってくる。
何と言うか…真っ白に燃え尽きた感があるのは気の所為だろうか?
とりあえず、灰鼠を放置していた事を思い出して、灰鼠がいた場所に視線を移す。
すると、そこには既に灰鼠が居なかった。
まぁ、声に出して『灯火!』などと叫んでりゃ、バカ正直に待っているはずはない。
普通は攻撃してくるか、逃げるかを選択するはずである…そして、攻撃してこなかったと言うことは逃げるを選択したと言う事。
何か精神的に色々とキツくなったが、何時までもこの場にいても意味がないので、1階へ降りる階段を目指して歩き出したのだった…。
その後、1階に辿り着いた僕は、さっさと魔銃で攻撃しとけば良かったと後悔したのは、また別の話である…。
〖模倣〗と言う特殊技能を発動させた瞬間、頭の中にシステムメッセージが流れ、僕が魔法を覚えた事が告げられた。
えぇ~~~~~ッ!?
今までのパターンからすれば、何らかのオチがあり、すんなり覚えれるはずが無い!とさえ思っていたのに、まさかの魔法スキルゲットですかッ!?
そう言えば…と、先生が言っていた事を必死に思い出す。
あの時、先生は何て言っていた?
僕は必死に、先生の言葉を思い出す。
【模倣とは、他の人や魔物などが使った技や魔法を見た際、自分が使えるスキルなら覚える事が可能になります。】
…だったかな?
【あのね…喜んでる所悪いんだけど、模倣はある程度、その技や魔法の効果を理解していないと、覚えれないわよ?】
謎の声さんに言われ、凹みそうになったが、何とか気合いで押さえ込むと凹む事を拒絶する。
そして、先ほどの〖神の目〗で見た灯火の情報を思い出す。
【灯火…小さな炎を作り出す魔法、火種としても使われる。】
こ、これか?もしかして、これが原因なのかッ!?
今まで、役に立たないと思っていたスキルが、とうとう開花する瞬間キターッ!!
あまりの驚きに、先生の声を無視しつつステータス画面にて確認をした。
そこには確かに〖魔法:灯火〗と書いてある。
いや~、僕は嬉しさのあまり、その場で踊り狂ったね。
実際には少し離れた所に灰鼠《グレーマウス》がいるのだから、敵に隙を見せる事になるので踊りったりは出来ないんだけに、気持ち的な意味での表現である。
魔法を覚えた事により、当初の予定を変更して嬉しさを堪えつつ人生初の魔法を試してみる事にする。
「〖魔法:灯火〗!」
はい、来たコレ!このパターン…。
そうなんだよね…うん、分かってた。
分かってたけどさ…あぁ、悲しいくらい予想通りだよ…。
魔法なんだから、詠唱がいるって言いたいんだよね?
でも、僕は詠唱なんて知らないんだ…だから、詠唱無しで使えるようにしてくれても良いと思うんだ…。
だけど、〖魔法:灯火〗を覚えた時に、僕は確認の為、ステータスを見ていたのだ。
そう、何を隠そう…僕の特殊技能には、〖無詠唱〗のスキルがあるのだ。
別に、隠してないってツッコミに関しては、今は勘弁してね?
そんなこんなで、僕はさっそく〖無詠唱〗を使おうと…使う?使うなら?
ダメだ、〖無詠唱〗の使い方が全く分からん…。
今までのスキル使用のパターンならば、使おうと思うだけで良いと言うのがお約束になってきている。
だが、いざ〖無詠唱〗を使おうとしても、反応しないのだ。
あ~…コレはまた謎の声さんに怒られるパターンなのかな…。
当初の予定では、異世界チートで強くなっているはずなのに、鼠に殺され掛けるわ、スキルを使おうとしても、毎度毎度、こんな事ばかりだと全く強くなった気がしない…。
いや、実際にレベルが上ってはいるものの、未だに弱いままだと思うが…。
とは言え、今は落ち込むよりも魔法を使ってみたい気持ちの方が勝った。
こうなれば、怒られるのを覚悟して謎の声さんに聞こうと思う。
せんせ~い、無詠唱の使い方を教えてくださ~い!
しかし、数分ほど待ってみたのだが、謎の声さんからの反応がなかった。
あれ?聞こえてないのかな?
僕は、もう一度、謎の声さんを呼び出してみた。
すると、今度は脳内に謎の声さんのメッセージが…。
【只今、留守にしております。】
【ご用のある方は、発信音の後、メッセージをお願いします。】
【『ピー!』】
…まさかの留守番電話である。
ってか、留守番電話機能があるとか、謎の声さんとの会話って、どんなシステムになってんのッ!?
経験値とか手に入れた時のシステムメッセージも不可思議な現象だけど、今回の留守番電話のメッセージなんて、意味不明すぎて困惑しかないんだけど!?
とは言え、このまま無言で会話を終了したら、謎の声さんが機嫌を悪くするのは確実な訳で…個人的に納得がいかないまま、留守番電話にメッセージを録音する事にした。
「あ、あの~…え~っと、無詠唱の使い方を教えて欲しかったんですけど…留守の様なので、戻られたら教えてください…以上です。」
これで留守番電話にメッセージが残ったのか疑問ではあるが、会話を終了する。
すると、脳内に再びメッセージが…。
【『ガチャッ…ツーツーツー。』】
何なんだろ?何の役にも立たない無駄な高性能感…僕が用件を伝えると、ご丁寧に受話器を置いた時の効果音が聞こえた。
どっと疲れがのし掛かってくる。
何と言うか…真っ白に燃え尽きた感があるのは気の所為だろうか?
とりあえず、灰鼠を放置していた事を思い出して、灰鼠がいた場所に視線を移す。
すると、そこには既に灰鼠が居なかった。
まぁ、声に出して『灯火!』などと叫んでりゃ、バカ正直に待っているはずはない。
普通は攻撃してくるか、逃げるかを選択するはずである…そして、攻撃してこなかったと言うことは逃げるを選択したと言う事。
何か精神的に色々とキツくなったが、何時までもこの場にいても意味がないので、1階へ降りる階段を目指して歩き出したのだった…。
その後、1階に辿り着いた僕は、さっさと魔銃で攻撃しとけば良かったと後悔したのは、また別の話である…。
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