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アフター編
13.趣味が同じ恋人
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笹塚と宗像さんは典型的な、いわゆる美形カップルだったらしい。まさにお似合いといった感じで、顔のレベルもさる事ながら、自由奔放で明るい宗像さんを笹塚が呆れつつも優しく見守る……そんな穏やかなカップルで、誰もが二人はそのうち結婚するんだろうと話していたらしい。
笹塚の趣味はバイクのツーリング、スポーツ全般。とにかく身体を動かすのが好きな彼は、休みの度に足繁くスポーツ総合施設に行っては仲間とフットサルをしたり、バスケをしたり。夏になればしょっちゅう海に行ってマリンスポーツを楽しみ、冬は日帰りでスノボをしたりしていた。
実は宗像さんも笹塚と同じくらいスポーツ万能な女性で、いつも彼について行き、一緒にバドミントンやテニスをしたり、海で一緒にボードで遊んだり冬もスノボを楽しんだりしていた。
そんな二人はいつも楽しそうで、あまりに趣味の波長がぴったりで、本当にお似合いだったと岸さんは言う。
「笹塚さんみたいに何でも上手にこなせる人だとね、どうしても皆で遊びに行く時は、先生役になっちゃうんだよ。実際サークルで出かけた時は、いつも自分の遊びはそっちのけで、人に教えてばかりだったなあ」
「それは、わかります。私にもスノボを辛抱強く教えてくれました。……一日がかりで」
「でしょ~? しかも教え方が上手くて優しいからね。女の子からも人気あったよ。でも、当然だけど、笹塚さん自身が楽しむ事は全然できなかった。個人で行く時はいつも宗像さんと一緒に遊んでたみたいだね。彼女となら、悠々と一日中楽しめるから」
私は、俯く。
確かに、スノボの時、思った。悪いなぁ、私にかかりっきりで……って。人に教えるより、好きなように滑ってるほうが断然楽しいに決まってる。
私は宗像さんと違って本当にスポーツがへたくそだ。今年の夏は海にも行こうって言われてるけど、私浮き輪がないと海に入れないし。そんな私と行って、果たして笹塚は楽しめるのだろうか。
「宗像さんが、必死で笹塚さんとより戻そうとしてるのはね、同じだからだよ」
「同じ?」
「理由は知らないけど、二人は別れた。それから宗像さんは、何人かとつきあってたみたい。だけど皆さ、宗像さんほどスポーツができるわけじゃなかったんだ。それが不満で長く続かなかったんだよ」
つまり、宗像さんは笹塚と同じような目にあったという事か。スポーツを教えなければならないという立場。彼女は、自分と同じレベルで趣味を楽しんでくれる人に出会えなかったんだ。
宗像さんにとって笹塚は、岸さんと格闘ゲームで遊んだ私と、同じ気持ちにさせてくれる人なのかもしれない。
趣味のレベルが合う人と何かを競ったり、遊んだりするのは、とっても楽しくてワクワクするんだ。
宗像さんは、そのワクワクをまた味わいたくて、笹塚とヨリを戻そうとしているのだろう。
……でも、彼には私がいた。だから睨みつけてきたんだ。あんなにも。
カフェショップで顔を付き合わせた岸さんは、そんな私を見て何かを諭すように、穏やかな目をしながら珈琲を飲む。
「俺さ。いわゆるオタクなんだよね。ゲームオタク」
「ああ。あれだけ格闘ゲームが上手ですもんね」
「やりこみ派っていうのかなぁ~。とにかくコンプリートするのが好きで。それはともかく、そんな俺から見て、笹塚さんはすごくリア充に見えるんだよね」
こくりと頷く。彼がリア充なのは否定しない。女性にモテる云々というより、趣味の傾向がオープンで、世間からみて明るいっていうのかな。上手く言えないけど、人受けがいいって言おうか。沢山の人に囲まれて、皆でスポーツ楽しんで、隣に彼女がいて。そんな姿、想像したらリア充以外の何者でもない。
「宗像さんもリア充だよ。彼氏途切れたことないらしいし、美人だし、明るくてスポーツも大好きな人だ。サークルでは人気者だったし、それを鼻にかけるようなこともしなくて。優しくていい人だった」
『気持ち悪い』
……心をえぐる、あの言葉が蘇る。
あの人が優しい? いや、もしかしたら。
『普通の人』には優しくていい人なのかもしれない。私があまりにオタクだから引いただけで。
「ね、羽坂さん。リア充は、リア充同士で仲良くするのが一番お似合いだと思わない? 俺にはさ」
「はい、そこまで」
唐突に冷たい声が聞こえる。ハッと顔を上げると、水沢が真剣な表情をして岸さんを睨んでいた。
「貴方の主観はどうでもいいです。笹塚さんがどういう女性とつきあってたか、羽坂はその過去を知りたかっただけなんですから。余計なことを言わないでくれますか」
水沢の物言いに、岸さんが首をすくめる。「そういえば君がいたんだったね」とおどけたように笑って、余裕たっぷりに足を組んだ。
「私がいて残念でしたね。そうだ、いくつか質問があるんですけど、聞いていいですか?」
「どうぞ?」
「ありがとう。じゃあ聞かせてもらいますけど。その情報はドコ情報なんですか? 笹塚さんにその宗像さんって元カノがうろついてるだの、よりを戻したいだの。一体誰から聞いたんです?」
「ああ……サークルの先輩だよ。宗像さんが零してたのを聞いたんだ。その人が話してたの」
「ふーん、センパイ、ね。ああ、あと、自分がオタクだの言ってましたけど、あなたは知ってるんですね? 羽坂がゲームオタクだって」
岸さんは頷き、先日ゲーセンで一戦したことを話してきた。水沢が私に「間違いない?」と聞いてきたので私も頷く。
「わかりました。行きましょ、羽坂」
「あ、うん」
「ふふ、なんだか水沢さん、羽坂さんの保護者みたいだね。そんなに守ってあげたい子なの? ――昔は笹塚さんを巡って、羽坂さんと取り合いした仲なのに」
ピタ、と足が止まる。水沢は軽く岸さんに振り返ると、妙に好戦的な……いつもの、カッコイイ笑みを見せてきた。
「出張して2ヶ月足らずで随分と情報通ですね。そういえば、最近はよく技術部や工場の方に足を伸ばしてるようですけど。女の尻追っかけたり低俗な噂話を仕入れたり。いい加減真面目に仕事してくださいね。お客様扱いがいつまでも続くとは思わないで下さい」
「仕事してるよ~? 俺、手際がいいんだ」
クスクスと笑う岸さん。そんな彼に水沢が呆れたような顔をして溜息をつく。
「そう。じゃあ忠告しておいてあげます。噂好きの男はモテませんよ。彼女が欲しいなら、もう少しストイックにふるまう事をお奨めします」
そう言い放ち、今度こそ私の手を握ったまま歩いていく。不安になってチラリと後ろを見ると、岸さんはニコリと笑って挨拶するように手をひらひらさせていた。
「羽坂。アイツに会ったこと、アイツが言ってきたこと、全部笹塚さんに言うのよ」
「え?」
ずんずんと歩き、店を出て並木通りを歩きながら、水沢が怒ったように言った。そして横目で睨んでくる。
「アレは絶対厄介だ。間違いなく何か企んでる。アイツはね、アンタを不安にするために言ったのよ。古典的だけど、恋愛感覚が高校生どころか中学生なアンタには効果がありそうだからね」
なるほど……。不安、か。確かに今、私の心は不安定だ。うまく説明できないけど、おかしいのはわかる。
どうしてだろう。私が笹塚を好きで、笹塚も私を好きなことは明確なのに。その二つの気持ちに自信があるなら、何も問題なんてないはずなのに。
私は何に対して不安を感じているのだろう?
「いっそ聞かないって手もあったかもしれないけど。逆に言えばアイツは何としてもあの話を羽坂にしたかったんだろうし。そう思うと、私がいる時に聞いておいてよかったかもしれないわ。というわけで、ちゃんと言うのよ。わかった?」
「うん、わかった」
こくりと頷くと、水沢は「よし」と言って強気な目を細めて笑った。
そうだ。笹塚には何でも話すと約束したんだし、ちゃんと言おう。私はそう決めて、早速笹塚にメールを打ち込んだ。
笹塚の趣味はバイクのツーリング、スポーツ全般。とにかく身体を動かすのが好きな彼は、休みの度に足繁くスポーツ総合施設に行っては仲間とフットサルをしたり、バスケをしたり。夏になればしょっちゅう海に行ってマリンスポーツを楽しみ、冬は日帰りでスノボをしたりしていた。
実は宗像さんも笹塚と同じくらいスポーツ万能な女性で、いつも彼について行き、一緒にバドミントンやテニスをしたり、海で一緒にボードで遊んだり冬もスノボを楽しんだりしていた。
そんな二人はいつも楽しそうで、あまりに趣味の波長がぴったりで、本当にお似合いだったと岸さんは言う。
「笹塚さんみたいに何でも上手にこなせる人だとね、どうしても皆で遊びに行く時は、先生役になっちゃうんだよ。実際サークルで出かけた時は、いつも自分の遊びはそっちのけで、人に教えてばかりだったなあ」
「それは、わかります。私にもスノボを辛抱強く教えてくれました。……一日がかりで」
「でしょ~? しかも教え方が上手くて優しいからね。女の子からも人気あったよ。でも、当然だけど、笹塚さん自身が楽しむ事は全然できなかった。個人で行く時はいつも宗像さんと一緒に遊んでたみたいだね。彼女となら、悠々と一日中楽しめるから」
私は、俯く。
確かに、スノボの時、思った。悪いなぁ、私にかかりっきりで……って。人に教えるより、好きなように滑ってるほうが断然楽しいに決まってる。
私は宗像さんと違って本当にスポーツがへたくそだ。今年の夏は海にも行こうって言われてるけど、私浮き輪がないと海に入れないし。そんな私と行って、果たして笹塚は楽しめるのだろうか。
「宗像さんが、必死で笹塚さんとより戻そうとしてるのはね、同じだからだよ」
「同じ?」
「理由は知らないけど、二人は別れた。それから宗像さんは、何人かとつきあってたみたい。だけど皆さ、宗像さんほどスポーツができるわけじゃなかったんだ。それが不満で長く続かなかったんだよ」
つまり、宗像さんは笹塚と同じような目にあったという事か。スポーツを教えなければならないという立場。彼女は、自分と同じレベルで趣味を楽しんでくれる人に出会えなかったんだ。
宗像さんにとって笹塚は、岸さんと格闘ゲームで遊んだ私と、同じ気持ちにさせてくれる人なのかもしれない。
趣味のレベルが合う人と何かを競ったり、遊んだりするのは、とっても楽しくてワクワクするんだ。
宗像さんは、そのワクワクをまた味わいたくて、笹塚とヨリを戻そうとしているのだろう。
……でも、彼には私がいた。だから睨みつけてきたんだ。あんなにも。
カフェショップで顔を付き合わせた岸さんは、そんな私を見て何かを諭すように、穏やかな目をしながら珈琲を飲む。
「俺さ。いわゆるオタクなんだよね。ゲームオタク」
「ああ。あれだけ格闘ゲームが上手ですもんね」
「やりこみ派っていうのかなぁ~。とにかくコンプリートするのが好きで。それはともかく、そんな俺から見て、笹塚さんはすごくリア充に見えるんだよね」
こくりと頷く。彼がリア充なのは否定しない。女性にモテる云々というより、趣味の傾向がオープンで、世間からみて明るいっていうのかな。上手く言えないけど、人受けがいいって言おうか。沢山の人に囲まれて、皆でスポーツ楽しんで、隣に彼女がいて。そんな姿、想像したらリア充以外の何者でもない。
「宗像さんもリア充だよ。彼氏途切れたことないらしいし、美人だし、明るくてスポーツも大好きな人だ。サークルでは人気者だったし、それを鼻にかけるようなこともしなくて。優しくていい人だった」
『気持ち悪い』
……心をえぐる、あの言葉が蘇る。
あの人が優しい? いや、もしかしたら。
『普通の人』には優しくていい人なのかもしれない。私があまりにオタクだから引いただけで。
「ね、羽坂さん。リア充は、リア充同士で仲良くするのが一番お似合いだと思わない? 俺にはさ」
「はい、そこまで」
唐突に冷たい声が聞こえる。ハッと顔を上げると、水沢が真剣な表情をして岸さんを睨んでいた。
「貴方の主観はどうでもいいです。笹塚さんがどういう女性とつきあってたか、羽坂はその過去を知りたかっただけなんですから。余計なことを言わないでくれますか」
水沢の物言いに、岸さんが首をすくめる。「そういえば君がいたんだったね」とおどけたように笑って、余裕たっぷりに足を組んだ。
「私がいて残念でしたね。そうだ、いくつか質問があるんですけど、聞いていいですか?」
「どうぞ?」
「ありがとう。じゃあ聞かせてもらいますけど。その情報はドコ情報なんですか? 笹塚さんにその宗像さんって元カノがうろついてるだの、よりを戻したいだの。一体誰から聞いたんです?」
「ああ……サークルの先輩だよ。宗像さんが零してたのを聞いたんだ。その人が話してたの」
「ふーん、センパイ、ね。ああ、あと、自分がオタクだの言ってましたけど、あなたは知ってるんですね? 羽坂がゲームオタクだって」
岸さんは頷き、先日ゲーセンで一戦したことを話してきた。水沢が私に「間違いない?」と聞いてきたので私も頷く。
「わかりました。行きましょ、羽坂」
「あ、うん」
「ふふ、なんだか水沢さん、羽坂さんの保護者みたいだね。そんなに守ってあげたい子なの? ――昔は笹塚さんを巡って、羽坂さんと取り合いした仲なのに」
ピタ、と足が止まる。水沢は軽く岸さんに振り返ると、妙に好戦的な……いつもの、カッコイイ笑みを見せてきた。
「出張して2ヶ月足らずで随分と情報通ですね。そういえば、最近はよく技術部や工場の方に足を伸ばしてるようですけど。女の尻追っかけたり低俗な噂話を仕入れたり。いい加減真面目に仕事してくださいね。お客様扱いがいつまでも続くとは思わないで下さい」
「仕事してるよ~? 俺、手際がいいんだ」
クスクスと笑う岸さん。そんな彼に水沢が呆れたような顔をして溜息をつく。
「そう。じゃあ忠告しておいてあげます。噂好きの男はモテませんよ。彼女が欲しいなら、もう少しストイックにふるまう事をお奨めします」
そう言い放ち、今度こそ私の手を握ったまま歩いていく。不安になってチラリと後ろを見ると、岸さんはニコリと笑って挨拶するように手をひらひらさせていた。
「羽坂。アイツに会ったこと、アイツが言ってきたこと、全部笹塚さんに言うのよ」
「え?」
ずんずんと歩き、店を出て並木通りを歩きながら、水沢が怒ったように言った。そして横目で睨んでくる。
「アレは絶対厄介だ。間違いなく何か企んでる。アイツはね、アンタを不安にするために言ったのよ。古典的だけど、恋愛感覚が高校生どころか中学生なアンタには効果がありそうだからね」
なるほど……。不安、か。確かに今、私の心は不安定だ。うまく説明できないけど、おかしいのはわかる。
どうしてだろう。私が笹塚を好きで、笹塚も私を好きなことは明確なのに。その二つの気持ちに自信があるなら、何も問題なんてないはずなのに。
私は何に対して不安を感じているのだろう?
「いっそ聞かないって手もあったかもしれないけど。逆に言えばアイツは何としてもあの話を羽坂にしたかったんだろうし。そう思うと、私がいる時に聞いておいてよかったかもしれないわ。というわけで、ちゃんと言うのよ。わかった?」
「うん、わかった」
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