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25 侯爵邸にて
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その日、マティアスと一緒に王宮に上がっていたレオミュール侯爵は、屋敷の玄関ホールに出迎えたアストリとミハウを見て少しホッとした顔をした。
疫病で死んだ筈の修道院長や元辺境伯、行方不明の筈の王妃。そして帝国の変わり者の学者モンタニエ教授が、自分の薬学生理学に関する異説を滔々と捲くし立てる空間は、常人なら気が触れるレベルであった。
頭痛がすると言って、可愛い孫娘に癒しの『デュカルム』を唱えて貰うのが日課になっている。
「彼らは?」
一応聞いておく。
「修道院ちょ……、あ、ブルトン男爵夫人のお屋敷に皆さま所用があってお戻りになりました。暫らくあちらにいらっしゃるようです」
修道院長は生まれ変わってブルトン男爵夫人と名乗っている。
ブルトン男爵領はルナエの森の手前にある小さな領地だ。一つの街と後は小さな町や村が点在するだけの森の手前の丘陵地だ。サンブル川とルナエの森が他の領地と隔て、北寄りなので冬は雪に閉ざされた静かな土地である。アストリを預けた廃教会とは他家の領地ではあるが目と鼻の先であった。
レオミュール侯爵は心底ほっとしたがそれ以上は顔に出さない。
「国王陛下は何の御用だったのですか?」
ミハウが聞く。遠慮なしである。
だが、この男が現国王に玉座をプレゼントしたと言っても過言ではないのだ。
前国王はまだ三十半ばだった。まだ子供が出来ない歳ではない。それに彼は新たに国王となった従兄弟を嫌っていた。年齢が近くて何かと比較されて来たので、王位を他の従兄弟に譲る可能性もあったのだ。
現に他の従兄弟が「国王陛下は私を養子にすると仰っていた」と喚いて王宮で取り押さえられた。
レオミュール侯爵とマティアスは新国王に呼ばれて忠誠を誓った。マティアスは内務卿の地位を打診され受けた。侯爵も実直で現実主義のマティアスに相応しいと思っている。新国王はマティアスの二つ下で元々知り合いでもあったのだ。元国王の取り巻きグループに入っていなかったマティアスに信頼度も高いだろう。
また、レオミュール侯爵に国王の相談役の任務に就いて欲しいと要請し、侯爵はこれを受けた。
元々、孫のアストリの所為で王国はひっくり返った。責任を取る意味で、キチンと収まる所に納まるまで見届けてやろうと思う。
そして、やるべきことを終えたらアストリに血を貰う。
もしかしたら違う何かが見えるかもしれない。そのチャンスを手に入れられるのだ。願っても叶わない事である。
滔々と語るモンタニエ教授の言葉は、現実的に見れば絵に描いた餅のようであるが、それを選べるチャンスを得たのだ。誰がこのようなチャンスを得られるというのだ。恵まれていると思う。ただ孫娘がそうだというだけで。
「これをお祖父様に。ひざ掛けと毒消しです。私が作りましたの」
アストリが出してくれるプレゼントに目を細める。ひざ掛けは暖かく、毒消しは侯爵の無事を祈っての薬だ。この年になって、こんなに幸せになっていいのだろうかと彼は思った。アストリの側に居るミハウが少し気に入らないが、孫娘を虐げたり、放置して逃げるような男ではないと思っている。
「毒消しはマティアス様の分も作りました。受け取って頂けますか」
そう聞かれてマティアスは受け取らない訳にはいかない。
「あ、ありがとう」
受け取ったアストリの薬を見て、少し不安の色が頭の隅を掠めたが顔には出さない。
「あの、マティアス様にお聞きしたい事があるのですが」
アストリがおずおずと聞いて来てマティアスは「はい何でも」と気軽に答えた。
「お母様には、親しくしていた方はいらっしゃらなかったのでしょうか?」
どういう意味だとマティアスは思った。
チラリと侯爵を見ると、口を一文字に結んでいたが何も言う様子はない。彼が答えられることは多くはないだろう。マティアスは溜息を吐きたい気持ちをこらえてアストリの質問に答えた。
「ルイーズ様はお忙しかったので、私とはほとんど一緒に過ごしたことはありません。学校でも護衛と侍女がいて、おひとりになる事はなかったと思います」
学校で孤立していたルイーズ。それは誰の所為か。誰も皆遠巻きにして当たらず触らず様子を窺っていた。
マティアスの返事に沈んだアストリに変わって、ミハウが聞いた。
「護衛というのは侯爵家の?」
そちらの方かとマティアスは思った。
「そうですね、王家と侯爵家から出ていたと思います。侯爵家の護衛は真面目で実直な方だったと思いますが、事件の少し前に交代されて、後の方とは会った事がありません」
「ほう、何故?」
不躾な男だが答える他はないようだ。
「その男は学園には来なかったんだ。見た覚えもないように思う」
「そうか」
俯いたアストリと、慰めるように身を寄せるミハウ。そして腕を組んで虚空を見る侯爵。
十六年前の話だった。今更掘り返して何がしたいというのか、マティアスには見当もつかない。考えたくもない。
それで、気分直しにもう一つの懸案事項について聞くことにする。
「ええと、お二人の領地での結婚式につきまして──」
疫病騒ぎが収まって、国王陛下の立派な葬儀も終わったこの年、ミハウとアストリはレオミュール侯爵の領地で結婚式を挙げる。アストリは貴族学校を辞めるがそれは女性に限っては珍しい事でもなかった。
その後しばらくはこの国にいて、一緒にミハウの国に戻ると聞いた。
彼らは侯爵家を継がないと聞いて、マティアスの気掛かりはひとつ減った。
◇◇
ブルトン男爵家の屋敷に、モンタニエ教授と前王妃マリーは滞在している。王国の行く末や、ミハウたちの結婚式に出席する為である。
マリーは国王も取り巻きも死んでしまって、自分ひとり生き残りどうしていいか分からない。今の所酷い事もされていないので、様子を窺っている。
取り敢えず味方もしくは手下が欲しい。
「わたくし、どうしていいか分かりませんの」
廊下を通りがかったモンタニエ教授に縋り付いた。淡いピンクの髪の美しいマリーが青い瞳に涙を浮かべてモンタニエ教授を見る。柔らかな胸を押し付けて、男の劣情を誘う。
(フム、これが魅了魔法か)
「あのミハウという方はどういう方なのかしら。わたくし、怖くって……」
(そっちに行くのか。なるほど)
疫病で死んだ筈の修道院長や元辺境伯、行方不明の筈の王妃。そして帝国の変わり者の学者モンタニエ教授が、自分の薬学生理学に関する異説を滔々と捲くし立てる空間は、常人なら気が触れるレベルであった。
頭痛がすると言って、可愛い孫娘に癒しの『デュカルム』を唱えて貰うのが日課になっている。
「彼らは?」
一応聞いておく。
「修道院ちょ……、あ、ブルトン男爵夫人のお屋敷に皆さま所用があってお戻りになりました。暫らくあちらにいらっしゃるようです」
修道院長は生まれ変わってブルトン男爵夫人と名乗っている。
ブルトン男爵領はルナエの森の手前にある小さな領地だ。一つの街と後は小さな町や村が点在するだけの森の手前の丘陵地だ。サンブル川とルナエの森が他の領地と隔て、北寄りなので冬は雪に閉ざされた静かな土地である。アストリを預けた廃教会とは他家の領地ではあるが目と鼻の先であった。
レオミュール侯爵は心底ほっとしたがそれ以上は顔に出さない。
「国王陛下は何の御用だったのですか?」
ミハウが聞く。遠慮なしである。
だが、この男が現国王に玉座をプレゼントしたと言っても過言ではないのだ。
前国王はまだ三十半ばだった。まだ子供が出来ない歳ではない。それに彼は新たに国王となった従兄弟を嫌っていた。年齢が近くて何かと比較されて来たので、王位を他の従兄弟に譲る可能性もあったのだ。
現に他の従兄弟が「国王陛下は私を養子にすると仰っていた」と喚いて王宮で取り押さえられた。
レオミュール侯爵とマティアスは新国王に呼ばれて忠誠を誓った。マティアスは内務卿の地位を打診され受けた。侯爵も実直で現実主義のマティアスに相応しいと思っている。新国王はマティアスの二つ下で元々知り合いでもあったのだ。元国王の取り巻きグループに入っていなかったマティアスに信頼度も高いだろう。
また、レオミュール侯爵に国王の相談役の任務に就いて欲しいと要請し、侯爵はこれを受けた。
元々、孫のアストリの所為で王国はひっくり返った。責任を取る意味で、キチンと収まる所に納まるまで見届けてやろうと思う。
そして、やるべきことを終えたらアストリに血を貰う。
もしかしたら違う何かが見えるかもしれない。そのチャンスを手に入れられるのだ。願っても叶わない事である。
滔々と語るモンタニエ教授の言葉は、現実的に見れば絵に描いた餅のようであるが、それを選べるチャンスを得たのだ。誰がこのようなチャンスを得られるというのだ。恵まれていると思う。ただ孫娘がそうだというだけで。
「これをお祖父様に。ひざ掛けと毒消しです。私が作りましたの」
アストリが出してくれるプレゼントに目を細める。ひざ掛けは暖かく、毒消しは侯爵の無事を祈っての薬だ。この年になって、こんなに幸せになっていいのだろうかと彼は思った。アストリの側に居るミハウが少し気に入らないが、孫娘を虐げたり、放置して逃げるような男ではないと思っている。
「毒消しはマティアス様の分も作りました。受け取って頂けますか」
そう聞かれてマティアスは受け取らない訳にはいかない。
「あ、ありがとう」
受け取ったアストリの薬を見て、少し不安の色が頭の隅を掠めたが顔には出さない。
「あの、マティアス様にお聞きしたい事があるのですが」
アストリがおずおずと聞いて来てマティアスは「はい何でも」と気軽に答えた。
「お母様には、親しくしていた方はいらっしゃらなかったのでしょうか?」
どういう意味だとマティアスは思った。
チラリと侯爵を見ると、口を一文字に結んでいたが何も言う様子はない。彼が答えられることは多くはないだろう。マティアスは溜息を吐きたい気持ちをこらえてアストリの質問に答えた。
「ルイーズ様はお忙しかったので、私とはほとんど一緒に過ごしたことはありません。学校でも護衛と侍女がいて、おひとりになる事はなかったと思います」
学校で孤立していたルイーズ。それは誰の所為か。誰も皆遠巻きにして当たらず触らず様子を窺っていた。
マティアスの返事に沈んだアストリに変わって、ミハウが聞いた。
「護衛というのは侯爵家の?」
そちらの方かとマティアスは思った。
「そうですね、王家と侯爵家から出ていたと思います。侯爵家の護衛は真面目で実直な方だったと思いますが、事件の少し前に交代されて、後の方とは会った事がありません」
「ほう、何故?」
不躾な男だが答える他はないようだ。
「その男は学園には来なかったんだ。見た覚えもないように思う」
「そうか」
俯いたアストリと、慰めるように身を寄せるミハウ。そして腕を組んで虚空を見る侯爵。
十六年前の話だった。今更掘り返して何がしたいというのか、マティアスには見当もつかない。考えたくもない。
それで、気分直しにもう一つの懸案事項について聞くことにする。
「ええと、お二人の領地での結婚式につきまして──」
疫病騒ぎが収まって、国王陛下の立派な葬儀も終わったこの年、ミハウとアストリはレオミュール侯爵の領地で結婚式を挙げる。アストリは貴族学校を辞めるがそれは女性に限っては珍しい事でもなかった。
その後しばらくはこの国にいて、一緒にミハウの国に戻ると聞いた。
彼らは侯爵家を継がないと聞いて、マティアスの気掛かりはひとつ減った。
◇◇
ブルトン男爵家の屋敷に、モンタニエ教授と前王妃マリーは滞在している。王国の行く末や、ミハウたちの結婚式に出席する為である。
マリーは国王も取り巻きも死んでしまって、自分ひとり生き残りどうしていいか分からない。今の所酷い事もされていないので、様子を窺っている。
取り敢えず味方もしくは手下が欲しい。
「わたくし、どうしていいか分かりませんの」
廊下を通りがかったモンタニエ教授に縋り付いた。淡いピンクの髪の美しいマリーが青い瞳に涙を浮かべてモンタニエ教授を見る。柔らかな胸を押し付けて、男の劣情を誘う。
(フム、これが魅了魔法か)
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(そっちに行くのか。なるほど)
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