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13 フィン村を後にして
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宿のおじさんに「また来ますね」と挨拶してフィン村を出発した。
馬車には菜々美と熊のクレータと、ご令嬢パウリーナ・ダグマー・アールクヴィストとその侍女が乗った。侍女さんは大人しくずっとご令嬢の後ろに居た。あんまり大人しくて気付かなかったほどだ。
「こんな下々の者と同席とかあんまりですわ。近くに寄らないで下さいまし」
パウリーナは扇を出して顔を顰める。そのくせ真ん中にでんと座っている。ずっと菜々美を無視した。その方がありがたいので放置する。
そんなにイヤなのに、馬車から追い出そうとまでしないのは何故だろう。この馬車はパウリーナの馬車の筈なのに。
他は乗馬である。もちろんヨエル様がヤギになることは無く、村に居る馬を借りて出発する。船着き場はフィン村から半日くらいの所にあるそうで、街道に魔狼など普段は出ないという。それが何故出たのか、パウリーナは決して口を割らない。
熊のクレータはさすが菜々美の釣った知のマスを食べただけある。これから行く湖について詳しく語ってくれた。
これから行く湖は、4つの国(アンベルス王国、クライン公国、イリュリア共和国、ムルマンスク帝国)に跨る大きな湖を大湖、それらを繋ぐ小さな湖を三日月湖といい、貿易の要で交通の要衝であるが、それ故湖賊も出るし、他所の国の兵も出るし、国境警備隊はうじゃうじゃいるし、入り組んで面倒だけど便利なんだと。
困った所だね。
一応大湖は中立地帯として戦闘を禁じているが、湖賊やらそれぞれの兵士が守らなくて、小競り合いやら問題は次々起こる。
おまけに大きな湖には古来より主がいるという。
「主?」
「そうなんですよ。サーペントがいるんですよ」
「まあ、すごい」
それを聞き咎めてパウリーナが異議を唱える。
「サーペントなんて伝説よ。嘘に決まっているわ。与太話を嬉しそうに、これだから下々の者は、エラルドにもちゃんと言って聞かせないと」
何を言って聞かせるのか、上から目線で──。
ああ、そうじゃなくて、パウリーナの悪いところを見つけたいと思っているのだ。菜々美がエラルドを離したくないのだ。恋とか愛とか考える以前に必要なのだ。エラルドの代わりなんて居ない。
でも、この人はここまで追いかけて来た。
「エラルドさんを愛しているのですか?」
「はあ? 愛とか、何ですの、それは?」
思い切って聞いた菜々美にパウリーナは訝しげな顔を向ける。
「わたくしは国王陛下のご命令を受けて、こんな所に参りましたの。エラルド殿下はわたくしの婚約者ですのよ。あなたもちゃんと弁えなさい」
「貴族の義務で来たの?」
「そうですわ。あの方にも躾が必要かもしれませんわね」
ふうと溜め息のように吐き出す言葉だけれど少し怖い。躾けって何。
「でも、こんなに丁寧に優しく説明して差し上げていますのに、あなた、そんなこともお分かりでないようですわね」
菜々美を見下げて口にするセリフ。分かっていなければどうだと言うのだ。
この人もエラルドが必要なのか。国で生きる為に。
菜々美と同じ穴の狢だろうか。
ああ、菜々美はこの世界の人間じゃない。全然、全く、これっぽっちも。
考え方が全く違う。コレでどうやってこの世界で生きて行けばいいというのか。
心が地面にめり込むような気がした。
──でも、ちょっと待って、よく考えてみよう。
初めから違うのだ。菜々美は召喚に巻き込まれてこちらに来た。そしてエラルドを巻き込んだ。エラルドの事情は知らなかった。
知らなかったで済む話だろうか。
だがエラルドは自分に瑕疵があれば自動的に婚約が破棄されると言っていた。それ前提で、二人で死んだと見せかけての逃亡劇だった。あの森での辛い日々を思い出す。虫が出たり蛇が出たり虫が出たり蛇が出たり。
自分を要らない人間だと言っていたエラルド。殺せと言われていた菜々美。そのまま二人が死んだことにすれば都合がいい話だ。
何故──。
国王がそうしないで呼び戻すということは、アンベルス王国に何か異変が起こっているのかもしれない。パウリーナは口を割らないだろうが。大体、魔狼をけしかけた事もしらばっくれているし。
菜々美は大人しく修道院に入ったり殺されたりはごめんなのだ。
「余計なお世話だわ」
プイと拗ねて横を向いたら、外から窺っていたエラルドと目が合った。
「ナナミ、馬に乗るか」
「乗る、乗る」
クレータが馬車の扉を押さえて、菜々美を抱えてエラルドの方に押しやる。
手を広げると片手で腰を抱えて、あっという間に馬の背に跨った。
今はワンピースの下にパンツをはいているからちゃんと跨れる。エラルドはさっさと馬を操って馬車から離れて行く。
「エラルド!」
美女が呼び止めているけど知らないわ。お城に戻ったら虐められるのかな。真っ直ぐ修道院行きってのもイヤだな。
「ねえ、修道院に行くとき湖に出たよね」
「ああ、あれも三日月湖のひとつで大湖に繋がっている。フィン村に行くときに三日月湖が幾つかあっただろう。あれも幾つか大湖に繋がっているんだ。大湖は中立地帯だがまあ色々あってな」
「また何か出たりしないの?」
「だから待っていろと言っただろう」
「待ってたら、どうなるか分からないと思うのよね」
修道院に行く時だって賊が出たではないか。この世界一寸先は闇なのだ。
「すまん、俺が悪かった。一緒に居よう」
そう言うエラルドの身体が近い。馬の上だからしょうがないのか?
片手を菜々美の腰に回したままだから結構ぴったりとくっ付いている。
「何で婚約したの?」
「父上が決めた。どうしようもない」
「気に入らないの?」
「婚約破棄を何度も願ったが誰も頷かない。だからお前と逃げた」
エラルドはパウリーナについては多くを語らない。でも、婚約破棄を願い出るような事があったんだ、何度も──。ん、何度も?
「俺は賭けに勝ちたい。さっきまで負けるかもしれないと思っていた。弱気の虫に取り憑かれていた」
低い声で言う。
「だが、お前が居る。ナナミ、勝とう」
(私も弱気になっていた。だって、あの女が悪役令嬢なら私は王子様を横取りした罪で、ざまあされる役かもしれないなんて──)
「そうね、勝ちに行かなくちゃ」
「勝ちに行くか、そう言うのか」
「そうよ、毟り取るのよ」
「勇ましいな」
エラルドの低く笑う声が聞こえる。ちょっと息がくすぐったくて首を竦めた。
馬車には菜々美と熊のクレータと、ご令嬢パウリーナ・ダグマー・アールクヴィストとその侍女が乗った。侍女さんは大人しくずっとご令嬢の後ろに居た。あんまり大人しくて気付かなかったほどだ。
「こんな下々の者と同席とかあんまりですわ。近くに寄らないで下さいまし」
パウリーナは扇を出して顔を顰める。そのくせ真ん中にでんと座っている。ずっと菜々美を無視した。その方がありがたいので放置する。
そんなにイヤなのに、馬車から追い出そうとまでしないのは何故だろう。この馬車はパウリーナの馬車の筈なのに。
他は乗馬である。もちろんヨエル様がヤギになることは無く、村に居る馬を借りて出発する。船着き場はフィン村から半日くらいの所にあるそうで、街道に魔狼など普段は出ないという。それが何故出たのか、パウリーナは決して口を割らない。
熊のクレータはさすが菜々美の釣った知のマスを食べただけある。これから行く湖について詳しく語ってくれた。
これから行く湖は、4つの国(アンベルス王国、クライン公国、イリュリア共和国、ムルマンスク帝国)に跨る大きな湖を大湖、それらを繋ぐ小さな湖を三日月湖といい、貿易の要で交通の要衝であるが、それ故湖賊も出るし、他所の国の兵も出るし、国境警備隊はうじゃうじゃいるし、入り組んで面倒だけど便利なんだと。
困った所だね。
一応大湖は中立地帯として戦闘を禁じているが、湖賊やらそれぞれの兵士が守らなくて、小競り合いやら問題は次々起こる。
おまけに大きな湖には古来より主がいるという。
「主?」
「そうなんですよ。サーペントがいるんですよ」
「まあ、すごい」
それを聞き咎めてパウリーナが異議を唱える。
「サーペントなんて伝説よ。嘘に決まっているわ。与太話を嬉しそうに、これだから下々の者は、エラルドにもちゃんと言って聞かせないと」
何を言って聞かせるのか、上から目線で──。
ああ、そうじゃなくて、パウリーナの悪いところを見つけたいと思っているのだ。菜々美がエラルドを離したくないのだ。恋とか愛とか考える以前に必要なのだ。エラルドの代わりなんて居ない。
でも、この人はここまで追いかけて来た。
「エラルドさんを愛しているのですか?」
「はあ? 愛とか、何ですの、それは?」
思い切って聞いた菜々美にパウリーナは訝しげな顔を向ける。
「わたくしは国王陛下のご命令を受けて、こんな所に参りましたの。エラルド殿下はわたくしの婚約者ですのよ。あなたもちゃんと弁えなさい」
「貴族の義務で来たの?」
「そうですわ。あの方にも躾が必要かもしれませんわね」
ふうと溜め息のように吐き出す言葉だけれど少し怖い。躾けって何。
「でも、こんなに丁寧に優しく説明して差し上げていますのに、あなた、そんなこともお分かりでないようですわね」
菜々美を見下げて口にするセリフ。分かっていなければどうだと言うのだ。
この人もエラルドが必要なのか。国で生きる為に。
菜々美と同じ穴の狢だろうか。
ああ、菜々美はこの世界の人間じゃない。全然、全く、これっぽっちも。
考え方が全く違う。コレでどうやってこの世界で生きて行けばいいというのか。
心が地面にめり込むような気がした。
──でも、ちょっと待って、よく考えてみよう。
初めから違うのだ。菜々美は召喚に巻き込まれてこちらに来た。そしてエラルドを巻き込んだ。エラルドの事情は知らなかった。
知らなかったで済む話だろうか。
だがエラルドは自分に瑕疵があれば自動的に婚約が破棄されると言っていた。それ前提で、二人で死んだと見せかけての逃亡劇だった。あの森での辛い日々を思い出す。虫が出たり蛇が出たり虫が出たり蛇が出たり。
自分を要らない人間だと言っていたエラルド。殺せと言われていた菜々美。そのまま二人が死んだことにすれば都合がいい話だ。
何故──。
国王がそうしないで呼び戻すということは、アンベルス王国に何か異変が起こっているのかもしれない。パウリーナは口を割らないだろうが。大体、魔狼をけしかけた事もしらばっくれているし。
菜々美は大人しく修道院に入ったり殺されたりはごめんなのだ。
「余計なお世話だわ」
プイと拗ねて横を向いたら、外から窺っていたエラルドと目が合った。
「ナナミ、馬に乗るか」
「乗る、乗る」
クレータが馬車の扉を押さえて、菜々美を抱えてエラルドの方に押しやる。
手を広げると片手で腰を抱えて、あっという間に馬の背に跨った。
今はワンピースの下にパンツをはいているからちゃんと跨れる。エラルドはさっさと馬を操って馬車から離れて行く。
「エラルド!」
美女が呼び止めているけど知らないわ。お城に戻ったら虐められるのかな。真っ直ぐ修道院行きってのもイヤだな。
「ねえ、修道院に行くとき湖に出たよね」
「ああ、あれも三日月湖のひとつで大湖に繋がっている。フィン村に行くときに三日月湖が幾つかあっただろう。あれも幾つか大湖に繋がっているんだ。大湖は中立地帯だがまあ色々あってな」
「また何か出たりしないの?」
「だから待っていろと言っただろう」
「待ってたら、どうなるか分からないと思うのよね」
修道院に行く時だって賊が出たではないか。この世界一寸先は闇なのだ。
「すまん、俺が悪かった。一緒に居よう」
そう言うエラルドの身体が近い。馬の上だからしょうがないのか?
片手を菜々美の腰に回したままだから結構ぴったりとくっ付いている。
「何で婚約したの?」
「父上が決めた。どうしようもない」
「気に入らないの?」
「婚約破棄を何度も願ったが誰も頷かない。だからお前と逃げた」
エラルドはパウリーナについては多くを語らない。でも、婚約破棄を願い出るような事があったんだ、何度も──。ん、何度も?
「俺は賭けに勝ちたい。さっきまで負けるかもしれないと思っていた。弱気の虫に取り憑かれていた」
低い声で言う。
「だが、お前が居る。ナナミ、勝とう」
(私も弱気になっていた。だって、あの女が悪役令嬢なら私は王子様を横取りした罪で、ざまあされる役かもしれないなんて──)
「そうね、勝ちに行かなくちゃ」
「勝ちに行くか、そう言うのか」
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