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3 義弟はヤンデレだった
しおりを挟むユージーンの手が下腹を彷徨って恥丘に触れる。
さわさわと撫で上げて、秘裂とその上の突起に触れた。
「あっ……」
指が突起を撫でる。腰が跳ねる。
手首の鎖がジャラジャラと音を立てた。
「舐めてあげる」
「あ、ダメそんなとこ」
ユージーンはわたくしの太ももを押し開いて、突起を舐める。
「あっ、やあ……」
「濡れてる」
「ダメ、ヘンになる、ああ……ユー……」
頭が弾けたように真っ白になる。
「あっあっーー」
「イッた、姉様」
わたくしは息が上がって、ぼんやりとユージーンを見ていた。
弛緩した私の身体を、ユージーンはなおも離さず攻める。
わたくしの秘裂にその長い指を捻じ込んだ。ゆっくりと探るように指を動かしながら狭い所をこじ開けようとする。
「きれいだ姉様のココ。大分潤っているね。気持ちいいんだね」
「ああ、ユージーン、わたくしヘンなの……」
「いいよ、もっとヘンになって」
「ああん……」
指が増えて二本になる。はじめはきつくても、ユージーンが内部を探るとどんどん気持ちが良くなる。
どうして。
指を三本に増やされて、それが身体の中で動くと、もうどうしようもなくなる。腰が勝手に揺れて身体をユージーンにくっ付けてしまう。
ユージーンの身体、いつの間にこんなに逞しくなったのかしら。コレは夢なのかしら。まだ夢の中にいるの?
唐突に指が出て行って、声が漏れる。はしたないわ。
わたくしの足を開いて、濡れそぼったそこに、ユージーンの固くなったものが押し当てられた。
ユージーンはわたくしの身体を抱いて、ゆっくりと推し進める。
それはとても体積のあるもので、苦しくて、途中から痛くてたまらなった。
「んっくっ、痛いの、ユージーン」
「ごめん。姉様は僕のものだ。これからずっと──」
それはどういう事なの?
でもわたくしの頭は、まだ夢を見ているみたいにちゃんと回っていなくて、ただユージーンの身体にしがみ付いて、この痛みに耐えた。
やがて全部入ったと、ユージーンは荒い息を吐いた。わたくしの身体を抱きしめ耳に熱っぽく囁く。
「姉様が好き、愛している。僕のものだ」
「ユージーン、嘘……」
「嘘なものか、ずっと姉様を愛していた。どうやってあいつから奪えるか、そればかり考えた。姉様も僕を好きでいてくれるか、分からなくてずっと不安だった」
「ユージーン。わたくしもよ。わたくしも愛しているわ」
「毒を渡してごめん。死なないって聞いていたけど不安だった。だから生きているのが嬉しくて、もう我慢できなくて、ごめん。でも愛してる」
ユージーンはわたくしを抱きしめて、しばらくすると動き出した。
ジャラジャラと鎖の音がする。こんな物さえ愛の証だと思うわたくしは、相当ユージーンにイカれている。
始めは痛かったけれど、段々と痛みが他のものに置き換わって行く。
何だろうこれは。
「ああ……ん、ああっ……」
ユージーンの身体にしがみ付きながら、のけぞって声が溢れるのを止められない。
「きれいだ姉様」
「ああ……ユージーン」
ユージーンは次第に激しく動き、もうダメと思う頃に止まって、わたくしの内部に精を吐き出した。
わたくしはユージーンの熱い吐精を感じながら、頭が真っ白になって意識が遠のいていった。
***
ユージーンとわたくしは又従兄弟にあたる。本当の姉弟ではない。
父の従兄妹の子供で、両親が亡くなって、わたくしの父に引き取られた。
歳はわたくしが三か月だけ上の同学年だ。ユージーンが引き取られた時、わたくしの方が大きかったので、姉様と呼んでそのままになった。
今は、背も体格もユージーンの方がずっと大きいけれど。
わたくしたちはそのままだったら婚約して結婚していただろう。王家がロクスバラ公爵家の後ろ盾を欲しがり、わたくしは王太子の婚約者になってしまった。
「あんな奴に、絶対渡したくなかった」
わたくしにキスをして、そんな事を言う。
「あなたが冷たくて辛かった」と言うと、
「ベタベタ出来ないだろう。お前は馬鹿か」と言われた。
ユージーンに言われても、腹が立たないのは何故かしら。
わたくしはユージーンが離れてしまって絶望したのに。
それからすぐに氷姫とあだ名がついた。もう何も見たくなくて、何も聞きたくなくて全ての事から心を閉ざして。
「あいつに色んな女を宛てがったけど、ほとんど喰ってたな」
「ユージーンはそんな事をしていたの?」
「お前に手を出されないかと心配で」
「よく分からない奴だ」と、小さく呟いた。
殿下のことをよく分からないと言うユージーンは、誰も相手にしていなかったのかしら。レクシーの事を聞いたけど「アイツは誰にでも靡く」とそっけない。
「薬は一時的に仮死状態にするものだ。けど、心配だったな、本当に生き返ってよかった」
そう言って本当に嬉しそうにわたくしの頭を撫でる。とても優しい手つきで。
「その後、ひどい目に合わせたくせに」
そう言って、まだ手首にある手錠と鎖をジャラジャラいわせる。
ユージーンは「悪いか」と唇を尖らせる。外す気配はないの?
「ずるい。こういう時だけ年下ぶって」
「ちゃんと回復魔法をかけただろう」
すっかり開き直っているけれど。
幽霊になって、学校をうろうろしたことを言ったら、
「生霊だろう。もう絶対なってはいけないよ、あっちに行ってしまうから」
もうダメと怖い顔で禁じられた。面白かったのに。
でも、ユージーンがいるからいいわ。
***
わたくしが静養している間に、事態が思わぬ方へ行った。
殿下をめぐって女たちは争い、毒やら何やら持ち出し、とうとう殿下が間違えて毒殺されてしまったのだ。真相はどうだったのか色々な噂が流れた。
王家には二人の子供がいたけれど、姉君は他国に嫁いで子供は女の子ばかりだ。
殿下が死んで、直系は誰もいなくなった。
前国王には弟がいらっしゃった。臣籍降下して公爵となった。その公爵の子がユージーンの父だった。母親は候爵家の姫君で父の従兄妹だ。もうユージーンの両親はお亡くなりになったけれど。
ユージーンは王家の跡継ぎのひとりとなった。
わたくしは静養から帰り、ユージーンと婚約した。学院には家から課題を提出し、気鬱の病と死にかけたことから許された。
卒業してすぐユージーンと密かに結婚した。
「国に縛られるのは嫌ね。逃げたいわ」
「そうか、それもいいな」
そう言ってくれるあなたが好きよ、ユージーン。
今、わたくしたちは色々計画を立てている。でもわたくしは、彼と一緒に居られれば何処だっていいの。
終
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