邪神の神子 ――召喚されてすぐに処刑されたので、助けた王子を王にして、安泰ライフを手に入れます――

草野瀬津璃

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世界設定など

登場人物紹介 ※ネタバレあり。後から読んでください。

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・水口 有紗ありさ (22)

 長い黒髪、切れ長の黒い目を持つ女性。
 大学の卒業式に帰り道、名前を呼ばれて振り返ったことで異世界転移する。
 グランドステラにはいくつもの神がいて、そのうちの邪神――闇の神子となる。
 肉体が作りかわり、頑丈で世界言語に壁が無く、飲食はできなくなった。
 病気や怪我など、邪気を食べるため、傍にいる人々は健康になる。邪気をとれなくなると空腹で弱る。
 
 レグルスと共依存の関係になり、彼を王にして安泰生活を送ろうと考えている。

 文学部日本史学科 教員免許をとって、春から高校で教師になる予定だった。


・レグルス・ルチリア (22)

 真紅の髪とこはく色の目。
 有紗と同い年の王子。ルチリア王家の第二王子だが、庶民出の側妃の息子なので、本来の王位継承権は低い。

 文武両道で物静かな男で、笑う時もふっとささやかな笑みを浮かべるだけ。家族と有紗には丁寧だが、それ以外には王子としての態度で振る舞う。家族や有紗に害をなす輩には冷たい。
 いろいろと諦めていたが、有紗との出会いで、王位争いにチャレンジすることにした。
 辛苦をなめてきたので、弱い立場の人に優しい。
 ガーエン領。ルーエンス城の城主。


・ロドルフ・ガーエン 灰髪灰目 (47)

 無愛想な中年男だが、レグルスの可能性を察していて、いつか本気になる日が来て欲しいと願っていた。
 有紗にも親切。
 ガーエン卿と呼ばれている。貴族で、伯爵。
 レグルスの父王の古くからの臣下。


・ウィリアム 25

 小麦色の髪と目。鼻が高い。
 ルーエンス城の書記官。

 元々ロドルフの家臣で、ロドルフにこきつかわれて文句を言いながらも慕っている。
 独身で、美人に弱いものの、気さくなお兄さん。なぜか女運がなく、見合いをした後に、相手が他の男と結婚することになって振られること数回。城下町でナンパを試みるが、遊びだと思われて相手にされない。
 言動はちゃらいが、本人はすごく真面目。


・ミシェーラ姫 (17)

 真紅の髪と青い目。病弱で大人しい姫。レグルスと同腹の妹。
 母とともに、いつもレグルスを案じている。
 不治の病で痩せ細り、視覚と味覚を失っていたが、有紗に邪気を喰われたことで、健康を取り戻す。
 兄ともども、有紗を神子として敬い慕う。


・ヴァネッサ(39)

 真紅の髪と青い目を持つ側妃。元踊り子だが、王に見初められた。
 勝気で明るい女性。王宮でもしたたかに生き延びるが、子ども達には申し訳ないと思っている。
 子ども達を救ってくれた有紗を敬い慕い、何かと世話を焼く。グランドステラでの、有紗の母とも呼べる絆を築いていく。


 レジナルド・ルチリア(47)

 真紅の髪と明るい緑の目を持つ国王。豪胆で、武術に長け、聡明な男。
 だが、女には多少節操なしな面もあり、王子が五人いる。
 王子達に領土を与え、五年で領土をより良くした者に、王位をゆずると宣言。


 ルーファス・ルチリア(25)

 第一王子。正妃ローラ筋。
 金髪へき眼。王妃にそっくりな男。カリスマ性に溢れ、聡明だが、賢いあまり慎重なところがある。
 息を吸うように策謀をする、怖い人。
 長男であるためか、他の王子を敵どころか、好敵手とすら思っていない。


 ヴァルト(22)

 第三王子。真紅の髪と明るい緑目の男。
 正妃筋で、血筋の良さを鼻にかけ、傲慢な態度をとる。
 レグルスと同い年のため何かと比べられていたため、レグルスを嫌っている。また、踊り子の息子とやゆして笑う嫌な奴。非常に口と態度が悪い。
 見た目は王とそっくりだが、能力は平均的で、側近頼り。

 ユリシア・ホーエントと婚約している。


 ジール(20)

 第四王子。銀髪と明るい緑目の男。
 側妃エメリアの息子。侯爵家の血筋で、金銭的に有利。
 賢すぎて、先を考えるあまりやる気が無い。
 王位に就く気はないが、ある程度の成果を出さないとみっともないと、仕事に励んでいる。
 ヴァルトが嫌い。どうせルーファスが継ぐんだろうから、出来レースだよなと思っている。


 エドガー(19)

 第五王子。真紅の髪と深い青の目。
 小柄な末の王子。側妃マールの息子。マールはアークライト王国の王女で、同盟の関係で嫁いできた。
 エドガーはにこにこして可愛い子ぶっているが、かなり打算的な性格。
 裏をかいてのし上がろうともくろんでおり、鉱山の開拓に精を出している。
 王位を得られなくても、そのまま土地を引き継げる。


・ロズワルド

 元護衛師団団長。王に仕えていたのに、身分の低い王子に仕えるように言われて不満たらたら。レグルスに解雇される。伯爵家で、血筋だけは良い。
 ↓
 第一部で反省してからは、レグルスの忠臣に変わる。
 有紗にはずけずけと注意する。


・モーナ 28歳

 住んでいた村を盗賊団に襲われ、旦那と子を亡くし、生きがいをなくして聖堂に入り、住み込みで下働きをしている。
  

・ガイウス・ケインズ 25歳 187cm

 くすんだ金髪、緑目。ヒゲをそれば、野性味のあるイケメン。大柄で身長が高い。
 ケインズ子爵家の四男。プライドが高くて、怪我を理由に実家に戻れなかった。
 そのプライドの高さのおかげで、悪行に走ることもなく、転々と兵士の仕事をして、ガーエン領まで流れてきた。
 槍を使わせると強い。


・バルジオ 55歳

 白髪交じりに茶色い髪を短く切り、青い目をしている。
 小柄で優しげな雰囲気の男だが、高潔で頑固な人物。助けを求める者をこばまず受け入れる。
 ルーエンス城下町の聖堂で司祭を勤めている。
 薬草園を管理していて、施療院で薬師みたいなこともしている。医者でもあり、城下町の人々にひろく慕われている。

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