目隠し姫と鉄仮面

草野瀬津璃

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スピンオフ レネ編「木陰の君」

03

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 鍛錬場のすぐ傍、厩舎横の井戸では、シゼルが顔を洗っていた。
 不機嫌そうな様子にたじろいだレネであるが、思い切って彼に声を掛ける。

「シゼル・ブラスト」

 シゼルはパッとこちらを振り返った。そして分かりやすくしかめ面をした。

「その呼び方はやめて下さい。なんだか記号みたいで……シゼルでいいですよ」
「ああ」

 レネは頬を指先で掻いていたが、結局、ゲイクに言われた通り、ちゃんと謝った。

「さっきは悪かったな。私の認識不足だ。怒ってくれてありがとう」
「大丈夫なんですか?」

 シゼルは青い目でじっとレネを見つめて、質問してきた。意味が分からず、レネは聞き返す。

「何が?」
「リーダーが怒らないから、心配になったんです。そんな風に隙があって、付けいれられたらどうするんです。警備団員だからって、皆が皆、ご立派な精神を持ってるわけじゃないでしょう?」

「そりゃあそうだ、馬鹿にされたことくらいある。でも、私はそういうのは、全部稽古の時間にやり返して黙らせてきたよ。心配してくれるのはありがたいが、シゼル。私はここでもう四年は働いてるんだ。少なくとも、入りたてのひよっこに言われることではないね」

 ついむっとしてしまい、レネは言い返した。

「ゲイクにも規則を読み返すように注意されたところだ。足りないところはちゃんと補うから、お前は心配しなくていい」
「ゲイクって誰です?」

 シゼルの眉が更に寄った。新入りだから知らないことに気付いて、レネは丁寧に紹介する。

「さっき、仲裁に来たがたいの良い奴がいただろ。あいつがゲイク。私とは同期でね、年は離れてるが、友人なんだ。噂で聞いたことないか? ロベルト副団長の信頼厚い部下で、うちの警備団じゃ実質ナンバースリーだよ。我の強い奴を束ねる担当ってとこかな」

 仕事が出来て、人望があって、ひねくれているような厄介な部下に好かれやすい。ゲイクは、例えるなら警備団内の不良のボスみたいな位置にいる。ロベルトが手を焼くような変わり者でも、ゲイクにかかると素直な弟妹だ。

「あの人がそうなのか……。俺の敵としては上等です」
「敵? 何言ってんだ、仲間だぞ」
「分かってます、こちらの話です」
「分かってるのなら良いんだが……」

 決意を固めた顔をしているシゼルに、レネは怪訝な目を向ける。
 そこで急に、シゼルはレネと向き直ると、姿勢を正して宣言した。

「リーダー、俺、三ヶ月後、一人前になったらお話したいことがあるんです。その時になったら、是非聞いて下さい!」
「今じゃ駄目な話なのか?」
「はい。ひよっこのままで話しても意味がないので!」
「そ、そうか……」

 シゼルの勢いに気圧されるように、レネは頷いた。

(一人前になったらしたい話ってなんだ?)

 こんなことを言われたのは初めてなので、想像が付かない。
 シゼルがどうしてそんなにやる気に満ち溢れているのだか謎だが、彼の機嫌はいつの間にか直っていた。すっきりした顔をして、お辞儀をする。

「ここまで様子見にいらして下さって、どうもありがとうございました。俺は鍛錬に戻りますね」
「ああ……」

 駆け去るシゼルを見送って、レネは井戸の脇にぽつんと立ち尽くす。そして額に指先を押し当てた。

「これがジェネレーションギャップってやつか? シゼルが何を考えてるのかさっぱり分からん……。おかしいな。ハンスとは話が通じるのに」

 訳が分からなかったが、ひとまず謝罪出来たことは良しとしておこう。



 それからのシゼルは、喧嘩することもなく真面目に働いていた。
 ちょっと気がかりなのはシゼルと喧嘩したラキ達三人の方である。
 シゼル達に乗馬を教えている間に、彼らがバレない程度にサボっているのにレネは気付いていたが、そちらまで監督する余裕がない。いくら馬が大人しいといっても、未経験者が馬を乗れるようになるまでは、安全が優先だ。落馬でもしたらことである。
 少し目を離した隙に、ラキ達が広場からいなくなっていた時は流石に叱った。一度なんて、ロベルトの妻なんてことも知らずに、道に迷っていたフィオナをナンパしようとしていたから肝が冷えた。

「ハンス~、私は人に物を教えるなんて向いてないよ。はああ」

 研修一ヶ月目にして、レネは後輩のハンス相手に愚痴っていた。

「レネ先輩、頭悪いですもんねえ。はい、どうぞ」

 ハンスはからから笑いながら、水筒から熱い茶をカップに注ぎ、レネに手渡す。レネは受け取りながら低い声で問う。

「頭がなんだって?」

「失礼しました。――ええと、直感タイプですもんね」

 うっかり失言したハンスは、レネの睨みに、慌てて言い直した。
 本舎裏の、あまり使われない裏口の階段に座り込んで、それぞれ持参した弁当を食べながら話す。

「でも俺、先輩から乗馬を教わった時は、とても分かりやすかったですよ。お陰で今は難なく乗れてます」
「乗馬だけな……」

 溜息を零しながら、レネはサンドイッチを頬張る。
 一番下の段に座るレネに対し、三段上にいるハンスは不思議そうに問う。

「ところで、なんで俺に愚痴るんですか?」

「迷惑か。そうかそうか。せっかくフィオナからもらったおいしーいフルーツタルトをお裾分けしてやろうと思ったのに、いらないのか」
「わー、待った。ストップ!」

 もちろん、愚痴を聞いてもらうに当たり、レネはお礼を用意している。タルト入りのバスケットを遠ざけると、ハンスが慌てて止めた。レネもそうだが、ハンスもフィオナお手製の菓子に目がない。

「なんで先輩、フィオナさん作の絶品タルトを持ってるんですか! ずるいです!」
「ふふふ。持つべきものは友達だよなあ」
「ずるいー!」

 ハンスは心底悔しそうに文句を言うが、レネは知らないフリをする。
 レネはときどき、フィオナやハンスの彼女であるアイラ、時にフィオナの妹のアイシスも交えて、女子で集まって茶会のようなことをしている。友達で集まって、楽しくお喋りしているだけだが、そこで余った菓子をもらうことがあるのだ。
 ちょうど昨日、久しぶりに友達で集まっておしゃべりを楽しんだところである。

「でも先輩、冗談抜きにして、なんで俺なんですか? 愚痴担当はゲイク先輩だったじゃないですか」
「……あいつ、ほんと良い奴だよなあ」

 遠くを見る目をして、話題を誤魔化すレネの様子に、すぐにハンスは感づいた。

「え!? 先輩、まさかとうとうゲイク先輩にまで惚れ……むがっ」
「大声出すな」

 レネはサンドイッチをハンスの口に押し付けて制止する。ハンスはしかめ面でむぐむぐと咀嚼してからごくんと飲み込んで、ぐっと親指を立てて見せた。

「――先輩のお兄さんのサンドイッチも最高です」
「お前が食べ物に釣られるクチで、私は大助かりだよ」

 レネはしれっと呟いて、自分の分を頬張る。確かにヨハンのサンドイッチはおいしい。
 ハンスはというと、腕を組んで真面目な顔で何度も頷く。

「うんうん、でも分かりますよ。ゲイク先輩、男から見てもかっこいいですもんねえ。むしろ、なんで先輩が最初にゲイク先輩に惚れないのか不思議でした。灯台下暗しというやつですね。あれ? でも先輩、確か彼女がいたような……。ハッ! まさかこの前の失恋事件は!! いたっ」
「お前、いい加減にしないと蹴り飛ばすぞ?」
「すみません、勘弁してください」

 レネがハンスの膝を軽く叩いて脅すと、ハンスは急いで小声に戻った。

「だから困ってるんだよ。はあ、しかもなんかいつもより引きずるし……研修指導は上手くいってるんだかいってないんだかよく分からんし……」
「はあ、調子悪くて、散々なんですね?」
「そういうことだ」
「なるほどー」

 ハンスは軽いノリで頷いた。
 そしてしばらく考え込んだ後、赤い髪をぐしゃぐしゃ掻き回して、「うーん」とうなる。

「俺、思うんですけど、先輩」
「なんだ?」

「必要なことを教えたら、後は放置でいいんじゃないですか? 俺、研修中に教わったことって、その時は分かったつもりでも、後で実際にやってみてちゃんと飲みこんだことが何回かありましたし……。分からなくても、分かる瞬間っていうのが来ますし。一から十まで教えるのって無理だと思うんですよね。あとは本人次第っていうか」

 レネはハンスの言葉をじっくり考えてみた。

「確かに私もそういうことがあったな。いくら口で説明されたって、巡回とかに出てみないと分からないことが結構あった」
「そうでしょ? 教わってて嫌でも覚えたのって、団長のマナー講座くらいでしたし……。あ、団長の教え方を参考にするとかってどうでしょう?」
「団長を? そうだな、そうしてみるか……」

 工夫の参考にするのは良いかもしれない。
 考え事に浸るレネに、ハンスが笑いながら言う。

「あ、でも、俺は適当に思いついたことを言っただけなんで、あんまり鵜呑みにしないで下さいよ」
「お前は適当って言うわりに、結構、的を射てることを言うからな、参考になるんだ。うん、お前に相談して良かったよ」

「へへっ、本当ですか? お役に立てて嬉しいです。先輩って本当、爽やかですよね~。結構、団内でも人気あるのに、なんで彼氏は出来ないんだろ」
「うるさい。おだてても、私の分のタルトはやらないからな」
「ちぇっ」

 作戦失敗と悔しそうに呟くハンス。
 ときどき小憎たらしいが、愛嬌が良いからか、後輩としては結構可愛い方だ。なんとなく餌付けしたくなる部類である。

「タルトはないが、サンドイッチはあるぞ。いるか?」
「頂きます!」

 この素直さも良いところなんだろう。……たぶん。


      *


 ハンスの話をヒントにして、レネは指導の仕方について考えてみた。
 ハーシェルの地獄のマナー講座でのことを思い出すと、ハーシェルが穏やかな笑顔で次々に繰り出す質問と小テストがすぐに思い出される。
 質問されて、答えが間違っていると外に出て一周走ったり、腕立て伏せや腹筋を課せられる。礼儀作法は一通り習うと必ずテストがあって、やはり間違えると走り込みが追加される。

 ハーシェルの恐ろしいところは、ギリギリ限界のあたりをきちんと見極めているところだ。そして、ちゃんと出来たら褒めることも忘れない。
 この人に犬の訓練をさせたら、きっとすごく上手なんだろうなあとレネはこっそり思ったものだ。
 この場合、犬が自分達だと思うと笑えなかったが。

(あとは……なんだったかな。説明中にも質問を混ぜてたよなあ)

 ――ここでこういう問題が起きた場合、君達はどう行動するのが適切だと思う? 少し考えてみて。

 こんな具合だ。
 授業が一通り終わるまで、ハーシェルが新人団員を指名して質問することはなかったが、問いかけがくるたびにビクついたものだ。

(質問か……。うん、取り入れてみるか)

 説明をただ聞くよりも、耳に残りやすいかもしれない。
 それから先は、ハンスの言う通り、個人の問題だろう。

(あと……テストもいいかもな。今度、町を使った簡単なテストでもしてみようか……)

 仕事を終えた夕方、レネは本舎の相談室の隅で、思いついたことを紙に書いていた。この時間は通報以外の相談窓口は閉めるので、そこのカウンターを借りていた。
 カウンターの向こうはリーダー格の団員達のデスクが並んでいるが、事件でもない限り、あまり団員は座っていない。相談担当の団員が片付けをしている程度だ。

「レネ、日誌、まだ書いてるのか?」

 ゲイクに急に声をかけられて、レネは椅子の上で飛び上がりそうになった。

「え? あ、いや、書けたよ」
「そうか、良かった。ハンスから聞いたぞ?」
「えっ、な、何を!?」

 昼休みに相談した内容を思い出して、レネの声が裏返った。ゲイクはきょとんとレネを見下ろす。

「何って……指導のことで悩んでるって。他にもあったか?」
「いやいやいや、何もない!」

 レネは不自然に誤魔化してしまった。
 明らかに変な様子に、ゲイクは怪訝そうな顔をして、「あ」と声を漏らす。にやりと笑った。

「もしかして、また失恋か? 今度は誰だよ」
「違う! うるさいぞ」

 まさか失恋相手が目の前にいるとも言えず、レネは鬱陶しがるフリをして、軽くゲイクの足を蹴った。

「いたっ。図星だな? まったく分かりやすい奴だ」
「うるさい。もう……」

 やるせなくなったレネは溜息を吐き、日誌とメモを手にして立ち上がる。

「副団長に報告に行ってくる」
「ああ……。なんか元気ないな。また飲む時は誘えよ。愚痴くらい聞いてやるから」
「ありがとう。でもそんな気分じゃないんだ」

 ゲイクの優しさに、レネは無理矢理笑みを作った。

「そっか。まあ、あんまり根を詰めすぎるなよ?」
「ああ」

 日誌をひらひらと振り、レネは相談室を出た。
 二階に行き、ロベルトに報告を済ませると、一階の廊下に戻って名札を裏にしてから外に出る。
 レネは正門から帰ろうとして、やめて厩舎に向かった。この時間帯は厩番はすでに帰っていていない。

「ううー……」

 馬の顔を見たら、なんだか気が抜けて、レネの目からぼろぼろと涙が零れ落ちた。
 この一ヶ月、ゲイクのことを諦めようと努力してもなかなか出来ず、すっかりレネは気落ちしている。

(なんでこんなに引きずるんだ……。もうやめにしたいのに)

 終わりにすると決めても、ゲイクと会うとやっぱり胸がときめいてしまう自分が嫌になる。
 厩舎の中で休んでいた馬が立ち上がり、柵越しにレネに顔を近づけてきた。心配そうな様子に、また目元が熱くなる。
 レネは男勝りだけれど、たまに辛くなることもある。そういう時は、厩舎にやって来て馬に慰めてもらっていた。
 レネの父親は辻馬車の御者をしているから、幼い頃から馬とは縁があった。レネに乗馬を教えてくれたのも父親だ。

「うん……うん……ありがとう、ごめん」

 頬を寄せていななく馬にレネは礼を言う。

「本当にお前達は優しいなあ。――良い子だ。ありがとう」

 馬の首を撫でているうちに、レネの方も気持ちの高ぶりが治まってきた。
 袖でごしごしと涙を拭っていると、パキッと枝を踏むような音がした。振り返ると、明かりのついたカンテラを手にしたシゼルが立っていた。愕然としたような顔でレネを見ていて、レネと目が合うと駆け寄ってきた。

「ど、どうしたんですか、リーダー! 何かひどいことされたんですか? いったいどこのどいつですかっ」

 動揺しているらしき彼に詰め寄られ、レネは後ずさる。

「大丈夫だ、なんでもない」

 泣いているところを見られるなんて、一生の不覚である。
 レネはシゼルに背を向け、左手で追い払う仕草をした。だが、思いがけずその手を掴まれて、引っ張られた。

「どこが大丈夫なんですか! 泣いてるじゃないですかっ」

 振り向いたレネは、レネが驚く程、シゼルが真剣な表情をしていたので息を飲んだ。青い目が怒りに燃えている。

「お、おい、落ち着け。ちょっと思い出しただけというか……いいだろ! 私だって泣きたい気分の時もある!」

 やけになって、レネはつい怒った口調になってしまった。手を取り返そうと引っ張ったが、シゼルも負けじと離さない。

「誰がひどいことを言ったんですか? 教えてくれたら離します」
「だーかーらー、誰とかは無いって言ってるだろ。というか、名前を挙げたらどうする気だ、お前」
「ぶん殴って謝らせるに決まってるでしょう!」

 間髪入れずに返ってきた答えに、レネは目を丸くした。
 シゼルはすっかり頭に血が昇っているが、レネからすれば騒がれたくないことだ。

「やめてくれ、シゼル。私はただ……なんだ……」
「なんです?」
「……失恋しただけだ!」

 恥をかきすてて白状すると、シゼルは一瞬だけ沈黙し、また眉を吊り上げた。

「どいつですかそのうらやましい奴は。教えて下さい、殴りに行きます。先輩を振るなんて何様ですか。すげえムカつく」
「え? 何?」

 鼻をすすっていた音でよく聞こえなかった。
 レネが聞き返すと、シゼルははっきりと返す。

「誰か教えて下さい! 殴りに行きます!」
「……お前、そんなこと言われて、教えると思うのか?」

 呆れてしまったが、彼は本気らしい。
 レネは右手で頭を掻いて、溜息を吐く。

「殴りに行くのは無しな。――良かったら、愚痴に付き合ってくれない?」
「……いいですよ」

 少しだけ間があいたものの、シゼルは渋々頷いた。

「それと、手を離してくれないか。結構、痛いんだけど」
「え……?」

 レネの頼みに、シゼルは手を見下ろして、「わあ!」と悲鳴を上げて離した。

「す、すみません! ああ、軟膏でも持ってたら良かったんですけど」
「はは、そんなに軟じゃないよ。ところでお前、なんでまだいるんだ? もう帰ってるはずの時間だろ」

 レネがロベルトに報告をしているうちに日は沈んで、今は藍色の空には半月が顔を覗かせている。辺りはすっかり暗くなっていた。
 シゼルはどこかバツが悪そうな顔をした。

「昼間の鍛錬で、副団長に駄目出しされたところが気になってて、ちょっと復習を……」
「へえ、真面目だな」
「これぐらいしないと追い付けませんから!」
「? そうか」

 シゼルが頑張る理由はいまいちレネには分からないが、目標があるのは良いことだなと頷いた。

「まあいいや。こっち来いよ。座って話そう」
「はいっ」

 レネが厩舎の壁の方を示すと、シゼルは素直についてきた。
 シゼルに愚痴るのは良いことのようにレネには思えた。下手にゲイクのことを知っている者より、接点が無い者の方が話しやすいこともある。
 月光が降り注いで明るい位置で、厩舎の壁に背を預けて座り込むと、レネは何から話そうかなと思考を巡らせた。

------------------------
後書き
 ※文庫版二巻目の書き下ろし短編で、フィオナに声をかけていた新人が、あの三人です。
  あれを書いた時には、この話の構想があったので出してみました。
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