975 / 984
最終章 氷室 霰のレクイエム
21 あなたが気に食わない
しおりを挟む
「くだらない。本当にくだらないわ。私に、そんな綺麗事を聞かせないでちょうだい」
ドルミーレはそう、心底不機嫌そうに言って。
私を哀れむように見下し、そしてお母さんと夜子さんにも眉を寄せる。
「私は、そんなことを望んだりしないわ。だって知っているんだもの。わかっているんだもの。それが、決して実在しない幻だということを。痛いほど理解しているんだもの。だから私に、そんなものを求める純粋さなんて、もうないわ」
「じゃあ……じゃあどうして! どうしてあなたは、私を夢見たの!? どうして、私を乗っ取ろうとしているの!? おかしいでしょ!?」
「なにもおかしくなんてないわ。あなたたちが勝手に、見当違いなことを考えていただけ」
どんなに強く問いかけても、ドルミーレは全く動じない。
その不動の有り様は、何かを偽っているようには見えない。
望んでいない深層の望み。夜子さんはそんなことを言っていたけれど。
こうやって相対して見ると、それはとても疑わしく思えてきた。
私も、彼女の在り方にはそぐわないとは思いつつも、それなりに筋は通っているかなと思っていたけれど。
ドルミーレはその全てをくだらないと切り捨てて、私たちを嘲笑う。
「言ったでしょう。私はたまたま、夢を見ただけなのよ。魔法や神秘の存在しない、平坦な世界を。そしてそこで、もし私じゃない私が生きていたらどんな生き方をするのかと。ただ、それだけの空想。そこに意味なんて、全くなかった」
「じゃあ、私という存在を夢見たのは……?」
「私とは違う、ある意味正反対の存在を思い描いたら、あなたのようなものが生まれた。ただそれだけ。別にその生き方に憧れたわけじゃない。ただ単純に、そういう仮定を妄想しただけに過ぎないわ。私自身が受け入れられないような、真逆の生き方をするとしたら、どういう人になるのか。そんな絵空事を思い浮かべただけよ」
「…………」
それはそれで辻褄が合っていて、反論のしようがない。
私とドルミーレは在り方があまりにも正反対すぎて、確かに憧れるには遠すぎる。
お互いにどうしようもなく受け入れられなくて、彼女なんかは私を嫌悪するくらいだ。
だからこそ、という言い方もできなくはないけれど。
それでも、彼女が私になりたい、なろうとしているという話はやっぱり、少し無理があるように思えた。
「あなたを礎にしようとしているのは、この世界で目覚めようとしているから。私が思い描いた夢の世界で生きるには、そこの住人として育ったあなたの存在を糧にするのが、一番順応しやすいもの。別にあなたになりたいわけじゃない。あなたの生き方を模倣したいわけじゃない。ただの、方法よ」
「……なら、そもそもどうして目覚めようとしたの? あなたは、ずっと眠ていた方が幸せだったんじゃないの? 夢を見て、新しい世界を作ってまで、どうして……」
はなからまるで私に興味がないというドルミーレ。
それでも私の存在を糧にこの世界で新しく目覚めるというんだから、そこには意味があるはずだ。
食らいついて尋ねると、ドルミーレは溜息をついた。
「私だって、生きているもの。肉体は消滅し、心は眠りにつかざるを得なかったけれど。それでも私にだって、一つの命として、消えたくないという願望はあるわ。けれど、あの残酷な世界とはもう二度と関わりたくなんてなくて。だから、私の夢が生んだ世界で、もう一度生きてみようと思った。何か、違う人生があるかと、そう願って」
「新しい、別の生き方を望んでいたなら……そこで繋がりをもう一度信じようと思う気は、なかったの?」
「あるわけないでしょう。だって私は散々、あなたがそれに苦しめられるところを見てきた。程度は違えど、ヒトの世に確かな繋がりがないことに、変わりはなかった。だから私は、もう一度返り咲いたって、そんなものを望もうとは思わなかったわ」
クツクツと、嘲笑をこぼすドルミーレ。
環境を変えたいと思い、新しい人生を歩みたいと願いつつも、自分はまるで変わる気がない。
周りへの目の向け方、他人への接し方、そして自分の在り方を見つめ直そうとなんて思っていない。
それじゃあ、どんなに世界が変わっても、条件が変わっても、何にも変わらないというのに。
「まぁでも、そうね。あなたが散々喚くヒトとヒトの確かな繋がりを、全く望んでいないと言えば嘘になるわね。でもそれこそ、夢物語だと私はわかっている。幻想に過ぎないと理解しているからこそ、妄想として夢を見るだけ。そんなものは現実ではあり得ないのだから、本気で望むわけがない。それだけの話よ」
「なに、それ…………」
全てを諦めて、それを納得した様子で、ドルミーレはあっさりと言う。
それが現実なんだから、夢を見ても意味がないと、言う。
そんなものはくだらないのだから、ふさわしい現実にしか目を向ける必要はないと。
それは、これから生きようとしている人の言葉とは、到底思えなかった。
「そんなんだから、あなたは自分しか見ることができないんだよ。全部わかったような顔をして、悟ったような口ぶりで、勝手に全部諦めて、切り捨てて。そんなんだからあなたは、繋がりを感じることができないんだ!」
ドルミーレのあまりの身勝手さに、無性に腹が立った。
心だけになってしまったこの体が、わなわなと震える。
今自分が置かれている危険な状態よりも、彼女に対する怒りの感情が勝った。
「あなたの過去にどんな辛い出来事があったかなんて、私は知らない。心の底から人を信じられなくなるようなことが、あったのかもしれないけど。でもそれで、繋がりは偽りだとか、人は必ず裏切るとか、そうやって決め付けているのはあなたの勝手だよ! 人が、他人があなたに偽りの感情を向けているんじゃない。あなたが、人からの気持ちを跳ね除けているから、繋がりを見出せないだけだ!」
「なん、ですって……」
堪らず叫んだ私に、ドルミーレはぴくりと眉を動かした。
今まで平然と人を見下して嘲っていた彼女が、静かな怒りを表情に出す。
けれどそんなことお構いなしに、私は思っていることをそのまま口に出した。
「あなたは、人が信じられないものだと理解したんじゃない。ただ、あなたが人を信頼しなくなっただけだ。そうやってあなたが全部切り捨てたから、どんな親愛も、感じられなくなっちゃったんだよ。それを何にも理解しないくせに、全部夢だとか幻だとか、絵空事に過ぎないとか馬鹿にして。他人に目を向けないあなたに、繋がりを語る資格なんてない!」
「……随分と、生意気な口を聞くのね。元からそうではあったけれど、そんな朧げな存在になってもまだ、浮ついた言葉を並べることができるなんて」
ドルミーレはそう淡々と言葉を返して。
けれどその中には、ふつふつと滾る静かな怒りが込められていた。
言葉は重く冷ややかで、とても黒い。
「いくらでも言うよ。私は、あなたのその否定的な在り方が気に食わない。あなたが私を嫌うのと同じように。そんなあなたに、私のこの存在を奪われるわけにはいかない。私が愛するこの世界に、生かすわけにはいかない。お母さんと夜子さんを、これ以上傷つけさせるわけにはいかない!」
「この二人のことも、あなたは思いやってあげるというの? あなたをずっと騙し続けて、私の生贄にしようとしたこの二人を。お門違いなところはあったけれど、二人があなたを育て導いたからこそ、私はこうして目覚められるようになった部分は、確かにある。それでも、庇うというの?」
「当たり前だよ。二人の全部が嘘だったわけじゃない。私はその中に、確かな想いを感じてきた。暖かい愛情を感じてきた。それを見つめて想いを返せるのが、人の心なんだ。あなたには、わからないかもしれないけれど!!!」
大きく踏ん張って言葉を返すと、ドルミーレはとても不機嫌そうに顔を歪めた。
そして唾棄するように私を睨み、唸る。
私はそれに負けじと視線をぶつけて、拳を強く握った。
「ドルミーレ。私はあなたを認めない。だから、あなたになに一つ奪われたくなんてない。あなたが私を夢見ている大元だとしても。私は、あなたを否定する。あなたが夢幻だと嗤うもので、その現実を砕いてやる。そうして私はまた明日も、自分の足で生きるんだ!」
ドルミーレはそう、心底不機嫌そうに言って。
私を哀れむように見下し、そしてお母さんと夜子さんにも眉を寄せる。
「私は、そんなことを望んだりしないわ。だって知っているんだもの。わかっているんだもの。それが、決して実在しない幻だということを。痛いほど理解しているんだもの。だから私に、そんなものを求める純粋さなんて、もうないわ」
「じゃあ……じゃあどうして! どうしてあなたは、私を夢見たの!? どうして、私を乗っ取ろうとしているの!? おかしいでしょ!?」
「なにもおかしくなんてないわ。あなたたちが勝手に、見当違いなことを考えていただけ」
どんなに強く問いかけても、ドルミーレは全く動じない。
その不動の有り様は、何かを偽っているようには見えない。
望んでいない深層の望み。夜子さんはそんなことを言っていたけれど。
こうやって相対して見ると、それはとても疑わしく思えてきた。
私も、彼女の在り方にはそぐわないとは思いつつも、それなりに筋は通っているかなと思っていたけれど。
ドルミーレはその全てをくだらないと切り捨てて、私たちを嘲笑う。
「言ったでしょう。私はたまたま、夢を見ただけなのよ。魔法や神秘の存在しない、平坦な世界を。そしてそこで、もし私じゃない私が生きていたらどんな生き方をするのかと。ただ、それだけの空想。そこに意味なんて、全くなかった」
「じゃあ、私という存在を夢見たのは……?」
「私とは違う、ある意味正反対の存在を思い描いたら、あなたのようなものが生まれた。ただそれだけ。別にその生き方に憧れたわけじゃない。ただ単純に、そういう仮定を妄想しただけに過ぎないわ。私自身が受け入れられないような、真逆の生き方をするとしたら、どういう人になるのか。そんな絵空事を思い浮かべただけよ」
「…………」
それはそれで辻褄が合っていて、反論のしようがない。
私とドルミーレは在り方があまりにも正反対すぎて、確かに憧れるには遠すぎる。
お互いにどうしようもなく受け入れられなくて、彼女なんかは私を嫌悪するくらいだ。
だからこそ、という言い方もできなくはないけれど。
それでも、彼女が私になりたい、なろうとしているという話はやっぱり、少し無理があるように思えた。
「あなたを礎にしようとしているのは、この世界で目覚めようとしているから。私が思い描いた夢の世界で生きるには、そこの住人として育ったあなたの存在を糧にするのが、一番順応しやすいもの。別にあなたになりたいわけじゃない。あなたの生き方を模倣したいわけじゃない。ただの、方法よ」
「……なら、そもそもどうして目覚めようとしたの? あなたは、ずっと眠ていた方が幸せだったんじゃないの? 夢を見て、新しい世界を作ってまで、どうして……」
はなからまるで私に興味がないというドルミーレ。
それでも私の存在を糧にこの世界で新しく目覚めるというんだから、そこには意味があるはずだ。
食らいついて尋ねると、ドルミーレは溜息をついた。
「私だって、生きているもの。肉体は消滅し、心は眠りにつかざるを得なかったけれど。それでも私にだって、一つの命として、消えたくないという願望はあるわ。けれど、あの残酷な世界とはもう二度と関わりたくなんてなくて。だから、私の夢が生んだ世界で、もう一度生きてみようと思った。何か、違う人生があるかと、そう願って」
「新しい、別の生き方を望んでいたなら……そこで繋がりをもう一度信じようと思う気は、なかったの?」
「あるわけないでしょう。だって私は散々、あなたがそれに苦しめられるところを見てきた。程度は違えど、ヒトの世に確かな繋がりがないことに、変わりはなかった。だから私は、もう一度返り咲いたって、そんなものを望もうとは思わなかったわ」
クツクツと、嘲笑をこぼすドルミーレ。
環境を変えたいと思い、新しい人生を歩みたいと願いつつも、自分はまるで変わる気がない。
周りへの目の向け方、他人への接し方、そして自分の在り方を見つめ直そうとなんて思っていない。
それじゃあ、どんなに世界が変わっても、条件が変わっても、何にも変わらないというのに。
「まぁでも、そうね。あなたが散々喚くヒトとヒトの確かな繋がりを、全く望んでいないと言えば嘘になるわね。でもそれこそ、夢物語だと私はわかっている。幻想に過ぎないと理解しているからこそ、妄想として夢を見るだけ。そんなものは現実ではあり得ないのだから、本気で望むわけがない。それだけの話よ」
「なに、それ…………」
全てを諦めて、それを納得した様子で、ドルミーレはあっさりと言う。
それが現実なんだから、夢を見ても意味がないと、言う。
そんなものはくだらないのだから、ふさわしい現実にしか目を向ける必要はないと。
それは、これから生きようとしている人の言葉とは、到底思えなかった。
「そんなんだから、あなたは自分しか見ることができないんだよ。全部わかったような顔をして、悟ったような口ぶりで、勝手に全部諦めて、切り捨てて。そんなんだからあなたは、繋がりを感じることができないんだ!」
ドルミーレのあまりの身勝手さに、無性に腹が立った。
心だけになってしまったこの体が、わなわなと震える。
今自分が置かれている危険な状態よりも、彼女に対する怒りの感情が勝った。
「あなたの過去にどんな辛い出来事があったかなんて、私は知らない。心の底から人を信じられなくなるようなことが、あったのかもしれないけど。でもそれで、繋がりは偽りだとか、人は必ず裏切るとか、そうやって決め付けているのはあなたの勝手だよ! 人が、他人があなたに偽りの感情を向けているんじゃない。あなたが、人からの気持ちを跳ね除けているから、繋がりを見出せないだけだ!」
「なん、ですって……」
堪らず叫んだ私に、ドルミーレはぴくりと眉を動かした。
今まで平然と人を見下して嘲っていた彼女が、静かな怒りを表情に出す。
けれどそんなことお構いなしに、私は思っていることをそのまま口に出した。
「あなたは、人が信じられないものだと理解したんじゃない。ただ、あなたが人を信頼しなくなっただけだ。そうやってあなたが全部切り捨てたから、どんな親愛も、感じられなくなっちゃったんだよ。それを何にも理解しないくせに、全部夢だとか幻だとか、絵空事に過ぎないとか馬鹿にして。他人に目を向けないあなたに、繋がりを語る資格なんてない!」
「……随分と、生意気な口を聞くのね。元からそうではあったけれど、そんな朧げな存在になってもまだ、浮ついた言葉を並べることができるなんて」
ドルミーレはそう淡々と言葉を返して。
けれどその中には、ふつふつと滾る静かな怒りが込められていた。
言葉は重く冷ややかで、とても黒い。
「いくらでも言うよ。私は、あなたのその否定的な在り方が気に食わない。あなたが私を嫌うのと同じように。そんなあなたに、私のこの存在を奪われるわけにはいかない。私が愛するこの世界に、生かすわけにはいかない。お母さんと夜子さんを、これ以上傷つけさせるわけにはいかない!」
「この二人のことも、あなたは思いやってあげるというの? あなたをずっと騙し続けて、私の生贄にしようとしたこの二人を。お門違いなところはあったけれど、二人があなたを育て導いたからこそ、私はこうして目覚められるようになった部分は、確かにある。それでも、庇うというの?」
「当たり前だよ。二人の全部が嘘だったわけじゃない。私はその中に、確かな想いを感じてきた。暖かい愛情を感じてきた。それを見つめて想いを返せるのが、人の心なんだ。あなたには、わからないかもしれないけれど!!!」
大きく踏ん張って言葉を返すと、ドルミーレはとても不機嫌そうに顔を歪めた。
そして唾棄するように私を睨み、唸る。
私はそれに負けじと視線をぶつけて、拳を強く握った。
「ドルミーレ。私はあなたを認めない。だから、あなたになに一つ奪われたくなんてない。あなたが私を夢見ている大元だとしても。私は、あなたを否定する。あなたが夢幻だと嗤うもので、その現実を砕いてやる。そうして私はまた明日も、自分の足で生きるんだ!」
0
お気に入りに追加
99
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
(完)私の家を乗っ取る従兄弟と従姉妹に罰を与えましょう!
青空一夏
ファンタジー
婚約者(レミントン侯爵家嫡男レオン)は何者かに襲われ亡くなった。さらに両親(ランス伯爵夫妻)を病で次々に亡くした葬式の翌日、叔母エイナ・リック前男爵未亡人(母の妹)がいきなり荷物をランス伯爵家に持ち込み、従兄弟ラモント・リック男爵(叔母の息子)と住みだした。
私はその夜、ラモントに乱暴され身ごもり娘(ララ)を産んだが・・・・・・この夫となったラモントはさらに暴走しだすのだった。
ラモントがある日、私の従姉妹マーガレット(母の3番目の妹の娘)を連れてきて、
「お前は娘しか産めなかっただろう? この伯爵家の跡継ぎをマーガレットに産ませてあげるから一緒に住むぞ!」
と、言い出した。
さらには、マーガレットの両親(モーセ準男爵夫妻)もやってきて離れに住みだした。
怒りが頂点に到達した時に私は魔法の力に目覚めた。さて、こいつらはどうやって料理しましょうか?
さらには別の事実も判明して、いよいよ怒った私は・・・・・・壮絶な復讐(コメディ路線の復讐あり)をしようとするが・・・・・・(途中で路線変更するかもしれません。あくまで予定)
※ゆるふわ設定ご都合主義の素人作品。※魔法世界ですが、使える人は希でほとんどいない。(昔はそこそこいたが、どんどん廃れていったという設定です)
※残酷な意味でR15・途中R18になるかもです。
※具体的な性描写は含まれておりません。エッチ系R15ではないです。
婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜
平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。
だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。
流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!?
魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。
そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…?
完結済全6話
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
公爵家の半端者~悪役令嬢なんてやるよりも、隣国で冒険する方がいい~
石動なつめ
ファンタジー
半端者の公爵令嬢ベリル・ミスリルハンドは、王立学院の休日を利用して隣国のダンジョンに潜ったりと冒険者生活を満喫していた。
しかしある日、王様から『悪役令嬢役』を押し付けられる。何でも王妃様が最近悪役令嬢を主人公とした小説にはまっているのだとか。
冗談ではないと断りたいが権力には逆らえず、残念な演技力と棒読みで悪役令嬢役をこなしていく。
自分からは率先して何もする気はないベリルだったが、その『役』のせいでだんだんとおかしな状況になっていき……。
※小説家になろうにも掲載しています。
あなたのことなんて、もうどうでもいいです
もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。
元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる