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第7章 リアリスティック・ドリームワールド
48 変わってしまった森
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はじめからいなかったように、ふわりと風景に溶けて消えてしまった透子ちゃん。
その姿を見送った私は、一人森の入り口に取り残されてしまった。
前に夢の中で会った時も、透子ちゃんはこうして去ってしまった。
やっぱり、透子ちゃんは私の心の中にいてくれているわけじゃないのかな。
でも、心の繋がりは確かに感じる。ただ、その繋がりの先はどこか曖昧だけれど……。
「……この先に、進んだ方がいいのかな」
透子ちゃんのことも気がかりだけれど、今自分がどうしたらいいのか。それがわからなかった。
今までは『お姫様』に呼ばれるがままにやってきていたけれど。
今回、私の意識がここに降りてきた理由はなんなんだろう。
透子ちゃんと歩いてきたお花畑の中には、別段何もなかったし。
だからきっと、意味があるとしたらこの森の中のはずだ。
もう何度も訪れてきたはずの、異様なまでに巨大な森。
けれど今回は、今までには感じなかった重苦しさがあるように思えた。
『まほうつかいの国』にあった『魔女の森』をモチーフにしているであろうこの森は、いつもは朗らかで暖かな森だった。
でも今は、薄暗くてどんよりとした怪しい雰囲気を肌に感じる。
嫌な予感が、ヒシヒシと肌に突き刺さる。
「迷ってても仕方ない、か。よし、行ってみよう」
ぐっと拳を握りしめて、意を決して私は森へと足を進めた。
ここにずっといるわけにもいかなし、この先に何かありそうなのは明白だし。
それが良いものか悪いものなのかはわからないけれど。
進まないことには何もわからないから。
鬱蒼としげる草花を掻き分け、私の身長ほど盛り上がる木の根を乗り越えて。
空を埋め尽くさんばかりに広がる木の葉の隙間から、ほんの少しだけ溢れる日差しを頼りに、薄暗い森を進む。
元々は気持ちの良い新緑の森だったのに、今はうっすらと霧が立ち込める気味の悪い森だ。
進めば進むほど白い霧は濃さを増して、僅かな日差しはどんどん感じられなくなっていく。
この濃い霧に、『西のお花畑』を思い出す。
あの見渡す限りのお花畑は、濃い霧の壁に覆われていた。
そんなことを思い返しながら、視界の悪い森を進んでいくと、ようやく開けた場所に辿り着いた。
いつもなら、この辺りで『お姫様』が一人でお茶会をしていて、私を見つけてニコッと微笑んでくれる。
けれど、今回私を出迎えてくれたのは、誰も席についていない無人のテーブルだった。
「………………」
考えるまでもなく当たり前のこと。
封印が解けて、私は力と記憶を取り戻した。
それが切り離されたことによって形を成していた彼女は、私の心に溶けていなくなったんだ。
だから、ここで彼女が待っているわけがない。
それでも、ちょっと寂しいと思ってしまう自分がいた。
「……あれ?」
けれど、誰もいないはずのテーブルの席に人影が見えた。
霧が濃くてはっきりとはわからないけれど、ぼんやりと黒いシルエットが見てとれる。
一瞬、まさか『お姫様』が?と思ったけれど、でもそれは違うとすぐにわかった。
そのシルエットは明らかに大人の体格をしていたから。
五年前の私のまま止まっていた『お姫様』は、幼い姿をしていたから絶対に違う。
じゃあ誰なんだろう。
それを確かめるために、テーブルに近づこうとしたその時。
『────止まって、アリスちゃん』
目の前で青い光がパァっと輝いた。
どこからともなく飛び込んできたその光に、私は慌てて飛び退いた。
咄嗟のことに驚いて、そのままひっくり返ってしまいそうになる。
けれど青い光がふんわりと広がって、バランスを崩した私を包んで支えてくれた。
「あ、あなたは……」
足を踏ん張り直して改めて目の前を見てみると、その光が見覚えのあるものだとわかった。
もう何度も、私を助けて導いてくれた氷の精のような『誰か』だった。
さっきも、ドルミーレの力に押し負けそうになった時に声をかけてくれた人。
とても近しいものを感じるのに、でも誰だかわからない人。
それでも、いつも私を助けてくれる、青く輝く光だ。
今はふわふわと淡く輝く光の玉となって、私の目の前に浮かんでいる。
『アリス、ちゃん────ここから先へ……進んでは、ダメ』
「どうして? この先には、何があるの? あそこにいるのは、誰?」
『深淵』
私の質問に、青い光はポツリと答えた。
その輝きが、まるで俯くように少し弱くなる。
『……封印が解け、あなたと彼女を隔てるものが、なくなった。だから今ここは、深淵と繋がっている。ここから先に進めば……彼女に触れて、しまう』
「彼女ってそれは……ドルミーレ?」
青い光は頷くように瞬いた。
ということはつまり、あそこに座っているのはドルミーレってこと?
今まで彼女と会う時は、ここよりも更に深いところに落とされていたけれど。
封印がなくなった今、彼女はここまで上がってこられるんだ。
だから、『お姫様』がいた位置に彼女が座っている……。
『今、ドルミーレはようやく落ち着いたところ。だから、このままこちらから触れなければ、問題はない。ドルミーレからの影響は、『彼女』が遮っているから』
「その彼女、って……?」
『雨宮 晴香』
「────晴香!?」
急いで辺りを見回してみても、もちろん晴香の姿は見当たらない。
けれど言われてみれば、この一帯から晴香の心を感じる。
さっきドルミーレに乗っ取られそうになった時、晴香の心が私を守ってくれた。
その晴香が、今も尚ドルミーレの魔の手から私を守り続けてくれているんだ。
『…………怒りによって、意識と力があなたの元まで迫っていたけれど、その心そのものはまだ深淵で眠ったまま。だから、その感情と力をなんとか押し込めて、全てを深淵に押し戻しているところ。あなたの意識は、それに巻き込まれて、ここまで降りてきてしまった』
「そう、だったんだ。じゃあ、誰かに呼ばれたわけじゃなかったんだね」
私とドルミーレの隔たりは無くなってしまったようだけれど、彼女が眠っていることには変わりがないみたい。
昔も、彼女は眠っているにもかかわらず、強い感情によってその意識を外に向けてくることがあった。
きっと本気で彼女が目覚めようとしたら、あんなものじゃ済まないんだろう。
夜子さんが止めてくれたことによって落ち着いたドルミーレ。
けれど彼女の強い感情と力は私に絡みついていたから、彼女が沈んでいくのに吊られて、私の意識もここへ来てしまったんだ。
なら、私は早く現実に戻らないと。
今の私には、考えなきゃいけないこと、やらなきゃいけないことが沢山あるんだから。
『────ねぇ……アリス、ちゃん』
そう思った時、青い光が細々とした声を出した。
不安に満ちた、今にも折れそうな震える声。
青い輝きは少し萎んで、私の目の前でゆらゆらと揺らめく。
『……私を、感じていて、欲しい。難しいと、思うけれど。私のことを、忘れないで、欲しい……』
「あなたは、誰なの? ごめんね。私、わからなくて……」
『……言えない。今の、私には。けど、アリスちゃんの、せいじゃない。だからせめて……私を感じていて欲しい……』
霧が更に濃くなり始めた。
お茶会のテーブルの様子も定かではなくなって、その席に座るシルエットは見えなくなっていく。
そんな中で、青い光だけが確かな標のように煌めいている。
『目に見えているものだけが、真実では、ない。大切なものは、その心が感じているはずだから。それを、見逃さないで……』
「どういうこと? ねぇ、あなたは一体……」
『夢や幻……曖昧な物の中にも心はあると、あなたならわかるはず。形あるものだけが全てでは、ないと。大切なのは心、だから……。それを知っているあなたなら、いつかきっとまた、私を見つけてくれると、信じて────』
霧が全てを埋め尽くし、青い輝きすらも覆い隠してしまう。
その儚い声はそれに合わせて遠くなっていく。
その輝きに手を伸ばそうと霧を掻き分けてみて、辺りを満たした白は一向に晴れない。
まるで私をここから遠ざけようと、押しのけているみたいだ。
それでもがむしゃらに進んでみようと思った時、急激に意識が遠のくのを感じた。
夢から覚める時、いつも感じるものだ。
あの青い光は、私に一体何を伝えたいのか。
それを確かめたいと思っても、遠のいていく意識ではもう何をすることもできなくて。
私はただ、そのまま堕ちていくことしかできなかった。
『……ここであなたを守りながら、私はずっと待ってるから。あの、約束を────』
その姿を見送った私は、一人森の入り口に取り残されてしまった。
前に夢の中で会った時も、透子ちゃんはこうして去ってしまった。
やっぱり、透子ちゃんは私の心の中にいてくれているわけじゃないのかな。
でも、心の繋がりは確かに感じる。ただ、その繋がりの先はどこか曖昧だけれど……。
「……この先に、進んだ方がいいのかな」
透子ちゃんのことも気がかりだけれど、今自分がどうしたらいいのか。それがわからなかった。
今までは『お姫様』に呼ばれるがままにやってきていたけれど。
今回、私の意識がここに降りてきた理由はなんなんだろう。
透子ちゃんと歩いてきたお花畑の中には、別段何もなかったし。
だからきっと、意味があるとしたらこの森の中のはずだ。
もう何度も訪れてきたはずの、異様なまでに巨大な森。
けれど今回は、今までには感じなかった重苦しさがあるように思えた。
『まほうつかいの国』にあった『魔女の森』をモチーフにしているであろうこの森は、いつもは朗らかで暖かな森だった。
でも今は、薄暗くてどんよりとした怪しい雰囲気を肌に感じる。
嫌な予感が、ヒシヒシと肌に突き刺さる。
「迷ってても仕方ない、か。よし、行ってみよう」
ぐっと拳を握りしめて、意を決して私は森へと足を進めた。
ここにずっといるわけにもいかなし、この先に何かありそうなのは明白だし。
それが良いものか悪いものなのかはわからないけれど。
進まないことには何もわからないから。
鬱蒼としげる草花を掻き分け、私の身長ほど盛り上がる木の根を乗り越えて。
空を埋め尽くさんばかりに広がる木の葉の隙間から、ほんの少しだけ溢れる日差しを頼りに、薄暗い森を進む。
元々は気持ちの良い新緑の森だったのに、今はうっすらと霧が立ち込める気味の悪い森だ。
進めば進むほど白い霧は濃さを増して、僅かな日差しはどんどん感じられなくなっていく。
この濃い霧に、『西のお花畑』を思い出す。
あの見渡す限りのお花畑は、濃い霧の壁に覆われていた。
そんなことを思い返しながら、視界の悪い森を進んでいくと、ようやく開けた場所に辿り着いた。
いつもなら、この辺りで『お姫様』が一人でお茶会をしていて、私を見つけてニコッと微笑んでくれる。
けれど、今回私を出迎えてくれたのは、誰も席についていない無人のテーブルだった。
「………………」
考えるまでもなく当たり前のこと。
封印が解けて、私は力と記憶を取り戻した。
それが切り離されたことによって形を成していた彼女は、私の心に溶けていなくなったんだ。
だから、ここで彼女が待っているわけがない。
それでも、ちょっと寂しいと思ってしまう自分がいた。
「……あれ?」
けれど、誰もいないはずのテーブルの席に人影が見えた。
霧が濃くてはっきりとはわからないけれど、ぼんやりと黒いシルエットが見てとれる。
一瞬、まさか『お姫様』が?と思ったけれど、でもそれは違うとすぐにわかった。
そのシルエットは明らかに大人の体格をしていたから。
五年前の私のまま止まっていた『お姫様』は、幼い姿をしていたから絶対に違う。
じゃあ誰なんだろう。
それを確かめるために、テーブルに近づこうとしたその時。
『────止まって、アリスちゃん』
目の前で青い光がパァっと輝いた。
どこからともなく飛び込んできたその光に、私は慌てて飛び退いた。
咄嗟のことに驚いて、そのままひっくり返ってしまいそうになる。
けれど青い光がふんわりと広がって、バランスを崩した私を包んで支えてくれた。
「あ、あなたは……」
足を踏ん張り直して改めて目の前を見てみると、その光が見覚えのあるものだとわかった。
もう何度も、私を助けて導いてくれた氷の精のような『誰か』だった。
さっきも、ドルミーレの力に押し負けそうになった時に声をかけてくれた人。
とても近しいものを感じるのに、でも誰だかわからない人。
それでも、いつも私を助けてくれる、青く輝く光だ。
今はふわふわと淡く輝く光の玉となって、私の目の前に浮かんでいる。
『アリス、ちゃん────ここから先へ……進んでは、ダメ』
「どうして? この先には、何があるの? あそこにいるのは、誰?」
『深淵』
私の質問に、青い光はポツリと答えた。
その輝きが、まるで俯くように少し弱くなる。
『……封印が解け、あなたと彼女を隔てるものが、なくなった。だから今ここは、深淵と繋がっている。ここから先に進めば……彼女に触れて、しまう』
「彼女ってそれは……ドルミーレ?」
青い光は頷くように瞬いた。
ということはつまり、あそこに座っているのはドルミーレってこと?
今まで彼女と会う時は、ここよりも更に深いところに落とされていたけれど。
封印がなくなった今、彼女はここまで上がってこられるんだ。
だから、『お姫様』がいた位置に彼女が座っている……。
『今、ドルミーレはようやく落ち着いたところ。だから、このままこちらから触れなければ、問題はない。ドルミーレからの影響は、『彼女』が遮っているから』
「その彼女、って……?」
『雨宮 晴香』
「────晴香!?」
急いで辺りを見回してみても、もちろん晴香の姿は見当たらない。
けれど言われてみれば、この一帯から晴香の心を感じる。
さっきドルミーレに乗っ取られそうになった時、晴香の心が私を守ってくれた。
その晴香が、今も尚ドルミーレの魔の手から私を守り続けてくれているんだ。
『…………怒りによって、意識と力があなたの元まで迫っていたけれど、その心そのものはまだ深淵で眠ったまま。だから、その感情と力をなんとか押し込めて、全てを深淵に押し戻しているところ。あなたの意識は、それに巻き込まれて、ここまで降りてきてしまった』
「そう、だったんだ。じゃあ、誰かに呼ばれたわけじゃなかったんだね」
私とドルミーレの隔たりは無くなってしまったようだけれど、彼女が眠っていることには変わりがないみたい。
昔も、彼女は眠っているにもかかわらず、強い感情によってその意識を外に向けてくることがあった。
きっと本気で彼女が目覚めようとしたら、あんなものじゃ済まないんだろう。
夜子さんが止めてくれたことによって落ち着いたドルミーレ。
けれど彼女の強い感情と力は私に絡みついていたから、彼女が沈んでいくのに吊られて、私の意識もここへ来てしまったんだ。
なら、私は早く現実に戻らないと。
今の私には、考えなきゃいけないこと、やらなきゃいけないことが沢山あるんだから。
『────ねぇ……アリス、ちゃん』
そう思った時、青い光が細々とした声を出した。
不安に満ちた、今にも折れそうな震える声。
青い輝きは少し萎んで、私の目の前でゆらゆらと揺らめく。
『……私を、感じていて、欲しい。難しいと、思うけれど。私のことを、忘れないで、欲しい……』
「あなたは、誰なの? ごめんね。私、わからなくて……」
『……言えない。今の、私には。けど、アリスちゃんの、せいじゃない。だからせめて……私を感じていて欲しい……』
霧が更に濃くなり始めた。
お茶会のテーブルの様子も定かではなくなって、その席に座るシルエットは見えなくなっていく。
そんな中で、青い光だけが確かな標のように煌めいている。
『目に見えているものだけが、真実では、ない。大切なものは、その心が感じているはずだから。それを、見逃さないで……』
「どういうこと? ねぇ、あなたは一体……」
『夢や幻……曖昧な物の中にも心はあると、あなたならわかるはず。形あるものだけが全てでは、ないと。大切なのは心、だから……。それを知っているあなたなら、いつかきっとまた、私を見つけてくれると、信じて────』
霧が全てを埋め尽くし、青い輝きすらも覆い隠してしまう。
その儚い声はそれに合わせて遠くなっていく。
その輝きに手を伸ばそうと霧を掻き分けてみて、辺りを満たした白は一向に晴れない。
まるで私をここから遠ざけようと、押しのけているみたいだ。
それでもがむしゃらに進んでみようと思った時、急激に意識が遠のくのを感じた。
夢から覚める時、いつも感じるものだ。
あの青い光は、私に一体何を伝えたいのか。
それを確かめたいと思っても、遠のいていく意識ではもう何をすることもできなくて。
私はただ、そのまま堕ちていくことしかできなかった。
『……ここであなたを守りながら、私はずっと待ってるから。あの、約束を────』
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