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第5章 フローズン・ファンタズム
54 大人の夜
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夜も深まり、誰もが寝静まり昇る日を待つばかりの頃。
イヴニング・プリムローズ・ナイトウォーカーこと真宵田 夜子は、居を構える廃ビル四階のソファに自堕落に寝転んでいた。
彼女の平穏な夜を邪魔する者はいない。
街外れにひっそりと佇む、朽ちて人の寄り付かない廃ビル。
普通の価値観を持つ人間ならばまず近付くことはないだろう。
まして、月明かりしか照らすものがないこの夜に、わびわざ足を踏み入れる者などいはしない。
しかし今宵は来客があった。
眠るわけでもなく、ただ無造作に寝転んでいるだけだった夜子は、静まり返った屋内に響いた微かな物音にゆっくりと目を向けた。
部屋の入り口にひっそりと、しかし無遠慮に佇む姿を見つけると、ニヒルな笑みを浮かべて上体を起こした。
「やけに久し振りじゃないか。いつまた君に会えるのかやきもきと身を焦がしていたところさ」
本当にそう思っているのか、はたまた皮肉か。
夜子は飄々とそう口にしてソファに深く座り直した。
入り口の陰に身を潜めるその人物に向けて、深く鋭い視線を向ける。
「何をぼさっとしてるのさ。せっかく来たんだ、こっちまで来なよ。久し振りに、君の顔を見せて欲しいなぁホーリー────いや、今は柊と呼んだ方がいいのかな?」
にやにやとした軽薄な笑みを浮かべながら促す夜子の言葉に、ようやく部屋の中に足を踏み入れたのは、ホーリー・ライト・フラワーガーデン────花園 柊だった。
ふんわりとした柔らかそうな茶髪は簡易的に結わかれており、部屋着にコートを重ねたような軽装は、とてもプライベートな居住まいだった。
まるで寝る前の散歩をしていたとでもいうようなラフさ。
しかしその顔に浮かべる表情だけは、微笑みながらもどこか緊張を伴っていた。
「久し振りねイヴ────いえ、夜子、ね」
「まぁお互いどっちでもいいだろう。今更ね」
探るような柊の言葉遣いに少し苦笑を含めて夜子が返した。
それによって柊は、抱えていた緊張が少しだけほぐれたのを感じた。
「ねぇ、夜子……」
「なんだい、柊」
「……やっぱり、ねぇイヴ」
「なんだいホーリー」
「抱きついて、いい?」
「いいとも」
真剣な面持ちで尋ねる柊に、夜子は穏やかな声色で頷いた。
それは普段のらりくらりと軽薄な言葉をこねくり回している彼女とは思えないような、温かみを帯びた返答だった。
そんな夜子を受けて、柊は完全に緊張の糸を切って顔をくしゃりと歪めた。
「うわーん、イヴ~!」
「おうおう、相変わらずだなぁ君は。それでも母親か」
一気に駆けて距離を詰め、ソファに座る夜子に向けて飛び込むように抱きつく柊。
夜子はそれをしっかりと受け止めつつも、呆れたように溜息をついた。
固く結ばれる友人の抱擁に、夜子はやれやれと肩を竦めながらも、なすがままに受け入れた。
しばらくそうして固く抱き合っていた二人は、どちらともなく腕を解いた。
夜子の隣に腰掛けた柊だが、当たり前のように夜子の膝の上に頭を落とし、勝手に膝枕をさせた。
夜子は再び溜息をつきつつ、久し振りの友人の甘えを受け入れる。
若者から見れば十分に中年と呼ばれる二人の女性が、ソファの上で仲睦まじく身を寄せている。
しかし夜子はその童顔とも言える緩やかな顔と小柄な体格からとても若く見える。
そして同じく柊も、若々しさに溢れたその見た目は十ほどは下に勘違いされるだろう風体だ。
うら若き乙女のように交わる様子も、さほど不自然ではなかった。
「あなたには色々と世話をかけているわね」
「あぁ、お陰でこっちは大忙しさ。悠々自適な隠居生活とはいかないさ。まぁ、そんなことはわかっていたことだけれど」
眼下からおずおずと目を向けてくる柊に、夜子は溜息交じりに答えた。
その頭を乱雑にぽんぽんと叩きながら、しかし声色はどこか穏やかだ。
「あの日から、凡そこうなることはわかっていた。不確定要素は多いが、予測と予想を超えるものじゃあない」
「そうね。順調、と言うべきなのかしら」
「さてね。ただまぁ、アリスちゃんは良い子に育った。そこに関しては順調と言っても良いんじゃないかな? 母親の腕がいいのかねぇ」
「やめてよ。私、あの子に母親らしいことなんて、何にも……」
意地悪な笑みをニヤニヤと浮かべて見下ろしてくる夜子に、柊は拗ねてプイと顔を背けた。
アリスの母親になってもう十七年が経った。それでも自分が彼女にとって良い母親でいられている自信が柊にはなかった。
娘のことは心の底から愛しているが、彼女を見るとどうしても、その陰にもう一人の友人を感じてしまうからだ。
「あの子が大きくなっていくにつれて、あの子として成長していくにつれて、それが幸せだと感じる自分と、不安に感じる自分がいるの」
「人の親なんてそんなものだろう。人が人を育むというのは、幸福と不安が伴うものさ。まぁ、私は人の親になったことなんてないけどね。でも君は、きっといい母親さ」
「………………」
夜子が頭を撫でながら甘い声で言うと、柊は控えめに頷いた。
納得はできていないが、そういうものだと思おうという風な、控えめな頷きだった。
「そこで、だ。良い母親であるところのホーリーは、ここのところ何をしていたのか、そろそろ聞かせてくれないかな? 可愛い一人娘をほっぽって、はたまた自分の部下もほっぽって、君は何をやっていたんだい?」
言葉を受けて柊が顔を上に向けると、ニヤニヤとした意地の悪い笑みが見下ろしていた。
柊はその表情に少しムッとしつつも、しかし真剣な面持ちで返した。
「『ジャバウォック計画』って、知ってる?」
「────『ジャバウォック計画』?」
柊の口から放たれた単語に、夜子はあからさまに顔をしかめた。
それはわからないという疑問を伴った表情ではなく、明確な嫌悪感からくるものだった。
「魔女狩りの君主の一人、デュークスが敢行しようとしている、魔女掃討計画よ」
「なるほど。それにジャバウォックの名を冠するとは、奴もなかなかわかってるじゃないか。それともたまたまか。どちらにしたってヘドが出るね」
「冠するだけなら、まだ可愛いものよ」
吐き捨てるように冷たく言い放つ夜子に、柊は目を伏せた。
「彼は恐らく、ジャバウォックを────」
柊は恐る恐る言葉を紡いで、しかしその先を続けはしなかった。
夜子もそれで意味を察し、先を促すようなことはしなかった。
ただ柊の手を強く握って、渦巻く感情を抑え込んでいた。
「それだけは何としても食い止めなきゃいけないって思って、私は秘密裏に世界中を飛び回っていたのよ。こちらも、あちらもね」
「世界の理の楔かい?」
「ええ。どちらの世界の楔にも既に『混沌』が蔓延っていた。彼の計画は着実に進んでいる。彼の手が及ばないところも含めてね」
柊の張り詰めた声に夜子は押し黙った。
ジャバウォック。そしてそれが及ぼす影響を、二人はよく知っている。
「計画を実行させるわけにはいかない。だってジャバウォックは彼女にとって……」
「あぁ、そうだね。あれの相手をアリスちゃんにさせるのは酷だ。いくら、あの剣を持っているからと言ってもね」
「だから、あの子たちのことについては、もう少しあなたに任せることになってしまう。彼女との、約束についても」
「構わないよ。することは変わらないからね。寧ろ君にその件を押し付けてしまっているようで心苦しいが……」
眉を寄せて見下ろす夜子に、柊は静かに首を横に振った。
「適材適所。私にはイヴみたいに冷静なものの見方はできないもの。私はその代わりに、自分にできることをするだけよ」
柊はそっと手を伸ばし、夜子の頰を撫でた。
古くからの友を慈しむように。こうして触れ合えることの幸福を噛みしめるように。
でもそこには、一抹の寂しさが見え隠れしていた。
「全ては彼女の────ドルミーレのために……」
されるがままに頰を差し出す夜子は、柊の頭を撫でながらポツリと呟いた。
その言葉に柊の瞳が揺れたのを見逃しはしなかったが、言及する気にはならなかった。
暗い部屋の中を淡い月の光だけがぼんやりと照らす。
数年来の再会を果たした二人の女は、互いを慈しむように静かな夜に身を委ねた。
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夜も深まり、誰もが寝静まり昇る日を待つばかりの頃。
イヴニング・プリムローズ・ナイトウォーカーこと真宵田 夜子は、居を構える廃ビル四階のソファに自堕落に寝転んでいた。
彼女の平穏な夜を邪魔する者はいない。
街外れにひっそりと佇む、朽ちて人の寄り付かない廃ビル。
普通の価値観を持つ人間ならばまず近付くことはないだろう。
まして、月明かりしか照らすものがないこの夜に、わびわざ足を踏み入れる者などいはしない。
しかし今宵は来客があった。
眠るわけでもなく、ただ無造作に寝転んでいるだけだった夜子は、静まり返った屋内に響いた微かな物音にゆっくりと目を向けた。
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「やけに久し振りじゃないか。いつまた君に会えるのかやきもきと身を焦がしていたところさ」
本当にそう思っているのか、はたまた皮肉か。
夜子は飄々とそう口にしてソファに深く座り直した。
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「何をぼさっとしてるのさ。せっかく来たんだ、こっちまで来なよ。久し振りに、君の顔を見せて欲しいなぁホーリー────いや、今は柊と呼んだ方がいいのかな?」
にやにやとした軽薄な笑みを浮かべながら促す夜子の言葉に、ようやく部屋の中に足を踏み入れたのは、ホーリー・ライト・フラワーガーデン────花園 柊だった。
ふんわりとした柔らかそうな茶髪は簡易的に結わかれており、部屋着にコートを重ねたような軽装は、とてもプライベートな居住まいだった。
まるで寝る前の散歩をしていたとでもいうようなラフさ。
しかしその顔に浮かべる表情だけは、微笑みながらもどこか緊張を伴っていた。
「久し振りねイヴ────いえ、夜子、ね」
「まぁお互いどっちでもいいだろう。今更ね」
探るような柊の言葉遣いに少し苦笑を含めて夜子が返した。
それによって柊は、抱えていた緊張が少しだけほぐれたのを感じた。
「ねぇ、夜子……」
「なんだい、柊」
「……やっぱり、ねぇイヴ」
「なんだいホーリー」
「抱きついて、いい?」
「いいとも」
真剣な面持ちで尋ねる柊に、夜子は穏やかな声色で頷いた。
それは普段のらりくらりと軽薄な言葉をこねくり回している彼女とは思えないような、温かみを帯びた返答だった。
そんな夜子を受けて、柊は完全に緊張の糸を切って顔をくしゃりと歪めた。
「うわーん、イヴ~!」
「おうおう、相変わらずだなぁ君は。それでも母親か」
一気に駆けて距離を詰め、ソファに座る夜子に向けて飛び込むように抱きつく柊。
夜子はそれをしっかりと受け止めつつも、呆れたように溜息をついた。
固く結ばれる友人の抱擁に、夜子はやれやれと肩を竦めながらも、なすがままに受け入れた。
しばらくそうして固く抱き合っていた二人は、どちらともなく腕を解いた。
夜子の隣に腰掛けた柊だが、当たり前のように夜子の膝の上に頭を落とし、勝手に膝枕をさせた。
夜子は再び溜息をつきつつ、久し振りの友人の甘えを受け入れる。
若者から見れば十分に中年と呼ばれる二人の女性が、ソファの上で仲睦まじく身を寄せている。
しかし夜子はその童顔とも言える緩やかな顔と小柄な体格からとても若く見える。
そして同じく柊も、若々しさに溢れたその見た目は十ほどは下に勘違いされるだろう風体だ。
うら若き乙女のように交わる様子も、さほど不自然ではなかった。
「あなたには色々と世話をかけているわね」
「あぁ、お陰でこっちは大忙しさ。悠々自適な隠居生活とはいかないさ。まぁ、そんなことはわかっていたことだけれど」
眼下からおずおずと目を向けてくる柊に、夜子は溜息交じりに答えた。
その頭を乱雑にぽんぽんと叩きながら、しかし声色はどこか穏やかだ。
「あの日から、凡そこうなることはわかっていた。不確定要素は多いが、予測と予想を超えるものじゃあない」
「そうね。順調、と言うべきなのかしら」
「さてね。ただまぁ、アリスちゃんは良い子に育った。そこに関しては順調と言っても良いんじゃないかな? 母親の腕がいいのかねぇ」
「やめてよ。私、あの子に母親らしいことなんて、何にも……」
意地悪な笑みをニヤニヤと浮かべて見下ろしてくる夜子に、柊は拗ねてプイと顔を背けた。
アリスの母親になってもう十七年が経った。それでも自分が彼女にとって良い母親でいられている自信が柊にはなかった。
娘のことは心の底から愛しているが、彼女を見るとどうしても、その陰にもう一人の友人を感じてしまうからだ。
「あの子が大きくなっていくにつれて、あの子として成長していくにつれて、それが幸せだと感じる自分と、不安に感じる自分がいるの」
「人の親なんてそんなものだろう。人が人を育むというのは、幸福と不安が伴うものさ。まぁ、私は人の親になったことなんてないけどね。でも君は、きっといい母親さ」
「………………」
夜子が頭を撫でながら甘い声で言うと、柊は控えめに頷いた。
納得はできていないが、そういうものだと思おうという風な、控えめな頷きだった。
「そこで、だ。良い母親であるところのホーリーは、ここのところ何をしていたのか、そろそろ聞かせてくれないかな? 可愛い一人娘をほっぽって、はたまた自分の部下もほっぽって、君は何をやっていたんだい?」
言葉を受けて柊が顔を上に向けると、ニヤニヤとした意地の悪い笑みが見下ろしていた。
柊はその表情に少しムッとしつつも、しかし真剣な面持ちで返した。
「『ジャバウォック計画』って、知ってる?」
「────『ジャバウォック計画』?」
柊の口から放たれた単語に、夜子はあからさまに顔をしかめた。
それはわからないという疑問を伴った表情ではなく、明確な嫌悪感からくるものだった。
「魔女狩りの君主の一人、デュークスが敢行しようとしている、魔女掃討計画よ」
「なるほど。それにジャバウォックの名を冠するとは、奴もなかなかわかってるじゃないか。それともたまたまか。どちらにしたってヘドが出るね」
「冠するだけなら、まだ可愛いものよ」
吐き捨てるように冷たく言い放つ夜子に、柊は目を伏せた。
「彼は恐らく、ジャバウォックを────」
柊は恐る恐る言葉を紡いで、しかしその先を続けはしなかった。
夜子もそれで意味を察し、先を促すようなことはしなかった。
ただ柊の手を強く握って、渦巻く感情を抑え込んでいた。
「それだけは何としても食い止めなきゃいけないって思って、私は秘密裏に世界中を飛び回っていたのよ。こちらも、あちらもね」
「世界の理の楔かい?」
「ええ。どちらの世界の楔にも既に『混沌』が蔓延っていた。彼の計画は着実に進んでいる。彼の手が及ばないところも含めてね」
柊の張り詰めた声に夜子は押し黙った。
ジャバウォック。そしてそれが及ぼす影響を、二人はよく知っている。
「計画を実行させるわけにはいかない。だってジャバウォックは彼女にとって……」
「あぁ、そうだね。あれの相手をアリスちゃんにさせるのは酷だ。いくら、あの剣を持っているからと言ってもね」
「だから、あの子たちのことについては、もう少しあなたに任せることになってしまう。彼女との、約束についても」
「構わないよ。することは変わらないからね。寧ろ君にその件を押し付けてしまっているようで心苦しいが……」
眉を寄せて見下ろす夜子に、柊は静かに首を横に振った。
「適材適所。私にはイヴみたいに冷静なものの見方はできないもの。私はその代わりに、自分にできることをするだけよ」
柊はそっと手を伸ばし、夜子の頰を撫でた。
古くからの友を慈しむように。こうして触れ合えることの幸福を噛みしめるように。
でもそこには、一抹の寂しさが見え隠れしていた。
「全ては彼女の────ドルミーレのために……」
されるがままに頰を差し出す夜子は、柊の頭を撫でながらポツリと呟いた。
その言葉に柊の瞳が揺れたのを見逃しはしなかったが、言及する気にはならなかった。
暗い部屋の中を淡い月の光だけがぼんやりと照らす。
数年来の再会を果たした二人の女は、互いを慈しむように静かな夜に身を委ねた。
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