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第3章 オード・トゥ・フレンドシップ
56 今まで築いてきたものは
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耳障りな高笑いが響く。
力なくへたり込むカノンさん。そんな姿を見て楽しげに笑うカルマちゃん。
私ですら、あまりの事実に戸惑いを隠せなかった。
「じゃあ……じゃあ! まくらちゃんは? まくらちゃんはそのことを知ってるの!?」
私が絞り出すように尋ねると、カルマちゃんは私の方に振り向いて、ニッコリと気軽に笑った。
「まくらちゃんは何にも知らないの。だってぐっすり眠っているだけだもん。まくらちゃんにとってカルマちゃんは、ただの夢の中のお友達。こうして身体を共有していることだって知らないよ」
「だったら、まくらちゃんの意思じゃないってことでしょ? まくらちゃんが望んでいないことを、どうしてあなたがするの!?」
「そんなの関係ないよー。だってカルマちゃんはカルマちゃんだもん。カルマちゃんにだって心はあるし、やりたいことだってある。そこにまくらちゃんは関係ないんだよ。当然でしょ?」
同じ身体を共有していようが、もう一人の自分だろうが、人格が違えば心も違う。
違う心を持っていれば、感じ方も考え方も違う。
そもそもカルマちゃんがまくらちゃんのこと気にする必要性がないんだ。
「それにーいくらまくらちゃんが殺さないでほしいと思っていたとしても、カルマちゃんにとっては邪魔者でしかないしね。遊び飽きたら殺しておかないと!」
「それで、まくらちゃんが悲しむとしても?」
「大丈夫。まくらちゃんの寂しさはカルマちゃんが埋めてあげるから。まくらちゃんはね、カルマちゃんがいれば寂しくないんだよ! だから、他のだーれもいらないの」
「それは違うよ!」
思わず私が叫ぶと、カルマちゃんの眉がピクリと動いた。
ニンマリとした笑顔がほんの僅か歪んだ。
「なーにが違うっていうの?」
「カルマちゃんがどんなに夢の中で一緒に遊んであげたって、二人がどんなに夢の中ではお友達だと言ったって、まくらちゃんにとってそれは夢幻でしかない。身体が一緒でも、まくらちゃんが作り出したもう一つの自分でも、それじゃあまくらちゃんに身を寄せてあげることはできない。どんなに夢の中では寂しさを誤魔化してあげても、それはまくらちゃんの寂しさをなくしてあげることにはならないんだから!」
「────うるさいなぁ」
ニンマリとした笑顔は一瞬で消えて、虫を見るような蔑む目が私を貫いた。
甲高く艶のある声から、重くドスのきいた声に変わる。
瞬間、カルマちゃんのマントの中から黒い影が二つ飛び出したかと思うと、物凄い勢いで私めがけて飛んできた。
それは鎌だった。死神が持っているような大きな鎌が二つ。
グルグルと回転して地面に切れ込みを入れながら私へと迫ってきた。
腰を下ろしたままだった私はそれを避けることができなくて。
回転して迫る二つの鎌の先に、目を見開いて私に手を伸ばす氷室さんの顔が見えて…………。
「────ちょっとちょっとカルマ。アンタの担当はその二人。今勢いでアリスぶっ殺してどうすんの」
目にも留まらぬ速さで私の前に移動してきたアゲハさんが、どこからともなく現れた糸で鎌を二つとも絡め取って進行を止めた。
やれやれと肩をすくめて、大きな溜息をつく。
「あ、ごめんごめーん。つい、ね。てへっ」
さっきの重い空気はどこへやら。
カルマちゃんは普段のお気楽な調子に戻って、自分の頭をポカリと叩いておどけて見せた。
「どうして……?」
「私たちは別に、アンタをただ殺したいわけじゃないからね。ものには手順ってものがあんの」
とりあえず生きていることに安堵しつつ、敵であるアゲハさんに問いかけてみれば、確かにその通りだった。
ワルプルギスの目的は私の力を引き出すこと。
アゲハさんは強引に引き出すために殺しにかかってきているだけで、殺すこと自体が目的じゃない。
カルマちゃんのネジが外れているだけなんだ。
アゲハさんはサファイアブルーの蝶の羽を緩く開いたまま、私の隣辺りの宙に浮いて脚を組んだ。
「ま、私たちは観戦といこうよ。どうせ今のアンタも首を突っ込むことはできないでしょ?」
「でも、私は……」
「やめときなよ。下手に突っ込んでいかれて死なれても困るしさ。アンタはここで大人しくしてなよ」
アゲハさんの言う通りにするのは癪だったけれど、でも私が何もできないのは事実だった。
けれど居ても立ってもいられない気持ちもある。
さっきアゲハさんと戦っていた時とは、また状況が違う。
カノンさんも氷室さんも万全の状態とは言い難い。
さっきまでのアゲハさんとの戦いで大分傷付いているんだから。
今からまた新たにカルマちゃんと戦うだなんて。
氷室さんは私の方を心配そうに見ていた。
傍にアゲハさんがいるから、気が気じゃないのかもしれない。
けれど目の前にはカルマちゃんがいるから、私を助け出そうにも助け出せない。そんな焦りのようなものが見えた。
「そんじゃまあ気を取直しましてっと! そろそろ、楽しい楽しい人殺しの時間といきますか!」
カルマちゃんが声高々にそう言うと、アゲハさんによって拘束されていた鎌が再び高速に回転してそれを打ち破り、クルクルと回ってカルマちゃんの手元に戻った。
その表情は変わらない。相変わらずのお気楽な笑みのまま。
けれどまとう空気は一変した。まさに命を刈り取ろうとする殺意に満ちていた。
「……カルマ。てめぇは絶対、許さねぇ」
そんな中木刀を握り直し、ゆっくりと立ち上がるカノンさん。
その目は、揺らぎながらも確かにカルマちゃんを見据えていた。
「あれあれ~? カノンちゃんてばまだ立てるのー? これにはカルマちゃんもびっくり。てっきり心はポッキリ折れちゃったかと思ったのになぁ~」
「は! ナメんじゃねぇよ。確かに堪えたさ。力抜けちまうくらいな。けどよ……そんなんでへこたれてる暇なんかねぇんだ。まくらが、アタシを待ってる」
目を丸くしてカノンさんを見つめるカルマちゃん。
対するカノンさんはニヒルに笑った。
「ふざけたこと抜かしやがって。もう一人の人格だって? ふざけんな。まくらはてめぇみてぇなクズとは違ぇんだよ」
「この期に及んで違うって言われてもなぁ。カルマちゃん困っちゃう」
「まくらはてめぇなんかとは違って優しいやつなんだ。似ても似つかねぇんだよ」
「もしかして、カノンちゃんのこと助けた時のこと言ってるー? だからさっき言ったでしょ? あれはまくらちゃんじゃなくてカルマちゃんなーの!」
「やかましい!」
木刀を構え、生気のある目でカノンさんは強く睨んだ。
「いいんだよ別にもう。あの時のことが嘘でも、もうそんなことどうでもいいんだ。あの時アタシのことを助けてくれたのが誰だって、もうそんなこと関係ねぇんだよ!」
強く強く強く。
カノンさんは噛みしめるように叫んだ。
「あの時感じた優しさが、救いが、まくらのものじゃなかったとしても、アタシたちが今まで築いてきた絆がなくなるわけじゃない! 一緒に過ごしてきた間にアイツがくれた優しさがなくなるわけじゃない! てめぇごときに騙されたくらいで、アタシがまくらを想う気持ちは変わらねぇ!」
そうだ。きっかけが間違っていたとしても、これまでがなくなるわけじゃない。
二人が過ごしてきた日々がなくなるわけじゃないんだ。
「残念だったな腐れ野郎。アタシはそんなことで挫けたりしねぇよ。アタシはもう昔のアタシじゃねぇ。まくらに心を救われた。救ったのはてめぇじゃねぇ。まくらと一緒に過ごした日々が救ってくれたんだ。アタシはもう一人じゃねぇ。守るものがある。大切なものがある。それがある限りアタシは、もう諦めたりなんかしねぇんだよ!」
一人孤独に過ごしていた頃とはもう違う。
今のカノンさんには手を取り合って喜びを分かち合う友達がいる。
ずっと一緒にいたいと望むまくらちゃんという存在がある。
かつて死にかけて、その死をただ受け入れようとした時とはもう違うんだ。
守りたいものがある時、人は強くなる。まくらちゃんとのかけがえのない友情が、カノンさんを強くしているんだ。
「覚悟しやがれ。てめぇのことを叩きのめして、まくらの身体から追い出してやる。てめぇごときにアタシたちの絆は壊せない。アタシたちの気持ちをナメてんじゃねぇぞ!!!」
「なに、それ……」
覚悟の決まったカノンさんの叫びに、カルマちゃんはポツリと呟いた。
「なにそれ! なにそれなにそれなにそれ! ちょーーーーーーーーつまんないだけど!!!!」
力なくへたり込むカノンさん。そんな姿を見て楽しげに笑うカルマちゃん。
私ですら、あまりの事実に戸惑いを隠せなかった。
「じゃあ……じゃあ! まくらちゃんは? まくらちゃんはそのことを知ってるの!?」
私が絞り出すように尋ねると、カルマちゃんは私の方に振り向いて、ニッコリと気軽に笑った。
「まくらちゃんは何にも知らないの。だってぐっすり眠っているだけだもん。まくらちゃんにとってカルマちゃんは、ただの夢の中のお友達。こうして身体を共有していることだって知らないよ」
「だったら、まくらちゃんの意思じゃないってことでしょ? まくらちゃんが望んでいないことを、どうしてあなたがするの!?」
「そんなの関係ないよー。だってカルマちゃんはカルマちゃんだもん。カルマちゃんにだって心はあるし、やりたいことだってある。そこにまくらちゃんは関係ないんだよ。当然でしょ?」
同じ身体を共有していようが、もう一人の自分だろうが、人格が違えば心も違う。
違う心を持っていれば、感じ方も考え方も違う。
そもそもカルマちゃんがまくらちゃんのこと気にする必要性がないんだ。
「それにーいくらまくらちゃんが殺さないでほしいと思っていたとしても、カルマちゃんにとっては邪魔者でしかないしね。遊び飽きたら殺しておかないと!」
「それで、まくらちゃんが悲しむとしても?」
「大丈夫。まくらちゃんの寂しさはカルマちゃんが埋めてあげるから。まくらちゃんはね、カルマちゃんがいれば寂しくないんだよ! だから、他のだーれもいらないの」
「それは違うよ!」
思わず私が叫ぶと、カルマちゃんの眉がピクリと動いた。
ニンマリとした笑顔がほんの僅か歪んだ。
「なーにが違うっていうの?」
「カルマちゃんがどんなに夢の中で一緒に遊んであげたって、二人がどんなに夢の中ではお友達だと言ったって、まくらちゃんにとってそれは夢幻でしかない。身体が一緒でも、まくらちゃんが作り出したもう一つの自分でも、それじゃあまくらちゃんに身を寄せてあげることはできない。どんなに夢の中では寂しさを誤魔化してあげても、それはまくらちゃんの寂しさをなくしてあげることにはならないんだから!」
「────うるさいなぁ」
ニンマリとした笑顔は一瞬で消えて、虫を見るような蔑む目が私を貫いた。
甲高く艶のある声から、重くドスのきいた声に変わる。
瞬間、カルマちゃんのマントの中から黒い影が二つ飛び出したかと思うと、物凄い勢いで私めがけて飛んできた。
それは鎌だった。死神が持っているような大きな鎌が二つ。
グルグルと回転して地面に切れ込みを入れながら私へと迫ってきた。
腰を下ろしたままだった私はそれを避けることができなくて。
回転して迫る二つの鎌の先に、目を見開いて私に手を伸ばす氷室さんの顔が見えて…………。
「────ちょっとちょっとカルマ。アンタの担当はその二人。今勢いでアリスぶっ殺してどうすんの」
目にも留まらぬ速さで私の前に移動してきたアゲハさんが、どこからともなく現れた糸で鎌を二つとも絡め取って進行を止めた。
やれやれと肩をすくめて、大きな溜息をつく。
「あ、ごめんごめーん。つい、ね。てへっ」
さっきの重い空気はどこへやら。
カルマちゃんは普段のお気楽な調子に戻って、自分の頭をポカリと叩いておどけて見せた。
「どうして……?」
「私たちは別に、アンタをただ殺したいわけじゃないからね。ものには手順ってものがあんの」
とりあえず生きていることに安堵しつつ、敵であるアゲハさんに問いかけてみれば、確かにその通りだった。
ワルプルギスの目的は私の力を引き出すこと。
アゲハさんは強引に引き出すために殺しにかかってきているだけで、殺すこと自体が目的じゃない。
カルマちゃんのネジが外れているだけなんだ。
アゲハさんはサファイアブルーの蝶の羽を緩く開いたまま、私の隣辺りの宙に浮いて脚を組んだ。
「ま、私たちは観戦といこうよ。どうせ今のアンタも首を突っ込むことはできないでしょ?」
「でも、私は……」
「やめときなよ。下手に突っ込んでいかれて死なれても困るしさ。アンタはここで大人しくしてなよ」
アゲハさんの言う通りにするのは癪だったけれど、でも私が何もできないのは事実だった。
けれど居ても立ってもいられない気持ちもある。
さっきアゲハさんと戦っていた時とは、また状況が違う。
カノンさんも氷室さんも万全の状態とは言い難い。
さっきまでのアゲハさんとの戦いで大分傷付いているんだから。
今からまた新たにカルマちゃんと戦うだなんて。
氷室さんは私の方を心配そうに見ていた。
傍にアゲハさんがいるから、気が気じゃないのかもしれない。
けれど目の前にはカルマちゃんがいるから、私を助け出そうにも助け出せない。そんな焦りのようなものが見えた。
「そんじゃまあ気を取直しましてっと! そろそろ、楽しい楽しい人殺しの時間といきますか!」
カルマちゃんが声高々にそう言うと、アゲハさんによって拘束されていた鎌が再び高速に回転してそれを打ち破り、クルクルと回ってカルマちゃんの手元に戻った。
その表情は変わらない。相変わらずのお気楽な笑みのまま。
けれどまとう空気は一変した。まさに命を刈り取ろうとする殺意に満ちていた。
「……カルマ。てめぇは絶対、許さねぇ」
そんな中木刀を握り直し、ゆっくりと立ち上がるカノンさん。
その目は、揺らぎながらも確かにカルマちゃんを見据えていた。
「あれあれ~? カノンちゃんてばまだ立てるのー? これにはカルマちゃんもびっくり。てっきり心はポッキリ折れちゃったかと思ったのになぁ~」
「は! ナメんじゃねぇよ。確かに堪えたさ。力抜けちまうくらいな。けどよ……そんなんでへこたれてる暇なんかねぇんだ。まくらが、アタシを待ってる」
目を丸くしてカノンさんを見つめるカルマちゃん。
対するカノンさんはニヒルに笑った。
「ふざけたこと抜かしやがって。もう一人の人格だって? ふざけんな。まくらはてめぇみてぇなクズとは違ぇんだよ」
「この期に及んで違うって言われてもなぁ。カルマちゃん困っちゃう」
「まくらはてめぇなんかとは違って優しいやつなんだ。似ても似つかねぇんだよ」
「もしかして、カノンちゃんのこと助けた時のこと言ってるー? だからさっき言ったでしょ? あれはまくらちゃんじゃなくてカルマちゃんなーの!」
「やかましい!」
木刀を構え、生気のある目でカノンさんは強く睨んだ。
「いいんだよ別にもう。あの時のことが嘘でも、もうそんなことどうでもいいんだ。あの時アタシのことを助けてくれたのが誰だって、もうそんなこと関係ねぇんだよ!」
強く強く強く。
カノンさんは噛みしめるように叫んだ。
「あの時感じた優しさが、救いが、まくらのものじゃなかったとしても、アタシたちが今まで築いてきた絆がなくなるわけじゃない! 一緒に過ごしてきた間にアイツがくれた優しさがなくなるわけじゃない! てめぇごときに騙されたくらいで、アタシがまくらを想う気持ちは変わらねぇ!」
そうだ。きっかけが間違っていたとしても、これまでがなくなるわけじゃない。
二人が過ごしてきた日々がなくなるわけじゃないんだ。
「残念だったな腐れ野郎。アタシはそんなことで挫けたりしねぇよ。アタシはもう昔のアタシじゃねぇ。まくらに心を救われた。救ったのはてめぇじゃねぇ。まくらと一緒に過ごした日々が救ってくれたんだ。アタシはもう一人じゃねぇ。守るものがある。大切なものがある。それがある限りアタシは、もう諦めたりなんかしねぇんだよ!」
一人孤独に過ごしていた頃とはもう違う。
今のカノンさんには手を取り合って喜びを分かち合う友達がいる。
ずっと一緒にいたいと望むまくらちゃんという存在がある。
かつて死にかけて、その死をただ受け入れようとした時とはもう違うんだ。
守りたいものがある時、人は強くなる。まくらちゃんとのかけがえのない友情が、カノンさんを強くしているんだ。
「覚悟しやがれ。てめぇのことを叩きのめして、まくらの身体から追い出してやる。てめぇごときにアタシたちの絆は壊せない。アタシたちの気持ちをナメてんじゃねぇぞ!!!」
「なに、それ……」
覚悟の決まったカノンさんの叫びに、カルマちゃんはポツリと呟いた。
「なにそれ! なにそれなにそれなにそれ! ちょーーーーーーーーつまんないだけど!!!!」
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