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第3章 オード・トゥ・フレンドシップ
35 寂しいのは嫌い
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「アリスお姉ちゃん、おはよ」
「おはようまくらちゃん」
屈託のない笑みを浮かべるまくらちゃんに微笑み返してその頭を撫でると、嬉しそうに目をつぶった。
子供っぽくて可愛らしい。純粋無垢な女の子だ。
「千鳥ちゃんは?」
「もう眠いって寝ちゃった。今度は私がいるからね」
体を起こして少し寂しそうにあたりをキョロキョロと見回すまくらちゃん。けれど私の言葉でその顔にぱっと花を咲かせて頷いた。
それにしても千鳥ちゃん、か。二人で起きている間に大分仲良くなったみたい。
カノンさんはまた別として、私や氷室さんにはお姉ちゃんとつけて呼んでいるのに。
やっぱり精神年齢が近いから感じるものがあるのかな。同調するというか。
「じゃあじゃあアリスお姉ちゃん! 膝枕してー!」
そう言うが早いか、私の膝にダイブしてくるまくらちゃん。こうも全力で甘えられると拒めない。別に拒むつもりもないけれど。
すりすりと太ももに頭を擦り付けてくるものだから、そのふわふわな髪にくすぐられるみたいでこそばゆかった。
私の膝の上で居心地のいいところを見つけたまくらちゃんは、仰向けでこちらを見上げてくる。
なんだか和む可愛さだ。妹というよりは小動物感が強い。保護欲を駆り立てられる。
「まだみんな寝てるの?」
「そうだね。まだ朝早いし、もう少しだけ寝かせておいてあげようか」
「まくら、カノンちゃんが寝てるとこ初めて見た。カノンちゃんはいつも、まくらよりも遅く寝てまくらよりも早く起きてるの」
ポツリとまくらちゃんが言った。
まくらちゃんはカノンさんが一ヶ月近くも、不眠不休で守り続けていることを知らないんだ。
だってそもそもまくらちゃんは、自分がカルマちゃんに狙われていることそのものを知らないんだから。
だからきっとカノンさんは、自分が寝ずに守っていることを隠しているんだ。まくらちゃんからしてみたら、カノンさんはショートスリーパーみたいな印象なのかもしれない。
「カノンさんとはもうずっと一緒にいるんだよね?」
なんと答えるべきか困ってしまって、私は咄嗟に話題を変えた。
カノンさんが隠していることを私が教えてしまうわけにはいかないし。
まくらちゃんは私の問いかけに嬉しそうに頷いた。
「そうだよ! カノンちゃんはいっつもまくらと一緒にいてくれるの。カノンちゃんと会ってから、まくらちっとも寂しくないんだ」
その笑顔は、子供が親のことを話す時のような親愛のこもったものだった。
まくらちゃんはカノンさんのことを心の底から信用していて、そして何より大好きなんだ。それが物凄く伝わってくる笑顔だった。
「カノンちゃんに会うまではまくら、ずっと一人ぼっちだった。お友達を見つけてたと思ってもみんなすぐいなくなっちゃうの。まくら、寂しいのは嫌い」
「カノンさんがいてよかったね」
まくらちゃんは自分がカルマちゃんに狙われていることを知らない。
そして自分が眠っている時にカルマちゃんが周りの人々を殺して回っていることを知らないんだ。
だからまくらちゃんからしてみたら、みんな勝手にどっかに行ってしまって置いてけぼりにあったように感じるのかもしれない。
それはなんて悲しいことなんだろう。
「カノンちゃんは、絶対まくらの前からいなくならないって約束してくれたの。いっつも一緒にいてくれる。だからカノンちゃんは大好き」
「魔女は助け合うものだもんね。一人じゃ寂しいし、大変だもんね。まくらちゃんはカノンさんと一緒にいられるから安心だね」
「……? 魔女ってなに?」
キョトンと、本当に何も知らないといった顔でまくらちゃんは首を傾げた。
私はあまりのことにびっくりして言葉に詰まってしまった。
まくらちゃんは魔女だ。それは氷室さんも言っていたし間違いのない事実のはず。
なのにまくらちゃんは自分が魔女であることはおろか、魔女そのものを知らない……?
「アリスお姉ちゃん?」
「あ、ごめんごめん。えっとね……」
不安そうに私を見上げるまくらちゃんに慌てて笑顔で返す。
「まくらちゃん、魔女って知らないの?」
「知らないよ?」
「えっと、じゃあどうしてまくらちゃんは一人ぼっちだったの?」
私が尋ねるとまくらちゃんの表情が少し陰った。
いつもニコニコと楽しげなまくらちゃんのその暗い表情は、なんだか申し訳なくなってしまう。
「わかんない。お父さんに知らない森に連れていかれて、迎えにくるまでここで待っていなさいって言われたの。言われた通りちゃんと待ってたんだけど、お父さんは迎えに来てくれなかったの。お父さんもお母さんもお姉ちゃんも、誰も迎えに来てくれなかった。まくらは一人ぼっちだったの。帰り方も分からなくて、だからまくらはずっと森にいたの。どうしたのかな。迷っちゃったのかな」
それはとてもショッキングな話だった。
今まで聞いた向こうの世界の話から察するに、『魔女ウィルス』と魔女のことは向こうの常識のようだし、魔法使いじゃなかったとしても、それが恐ろしいもので忌むべきものだって認識は共通のものみたい。
だからきっとまくらちゃんは、そんな常識が定着する前の、もっと小さな時に森に捨てられてしまったのかもしれない。
だからまくらちゃんは、自分が捨てられたという事実を理解していない。
小さな女の子が、魔女になってしまったからという理由で森に一人で置き去りにされて捨てられた。
そんな悲しくて残酷なことが行われてしまう世界なのかな。いや、その危険性を知っているからこそ、そうせざるを得ないのかもしれないけれど。
でもそれではあまりにも酷すぎる。まくらちゃんは自分が魔女であることを知らず、そもそも魔女がなんなのかも知らず、自分が置き去りにされた理由すら知らずに、ずっと一人ぼっちで生きてきたんだ。
やっと仲間に出会っても、自分の境遇を理解する前にカルマちゃんに殺されて結局一人ぼっちのまま。
まくらちゃんが一体何をしたっていうんだろう。あまりにも酷い仕打ちだ。
私は思わずその手をぎゅっと握った。
不思議そうに私を見上げるまくらちゃんの頭を優しく撫でる。
「まくらちゃんはもう一人ぼっちじゃないからね。カノンさんがいるし、今は私も氷室さんもまくらちゃんのお友達だよ。もうまくらちゃんに寂しい思いなんてさせないんだから」
「うん!」
まくらちゃんが過ごしてきた今までの日々を想像すると、その屈託のない笑顔がとても眩しく掛け替えの無いものに思えた。
もう一人にさせちゃいけない。寂しい思いとは無縁の日々を過ごさせてあげたい。
カノンさんがまくらちゃんのことを必死で守ろうとしている理由がわかった気がした。
「おはようまくらちゃん」
屈託のない笑みを浮かべるまくらちゃんに微笑み返してその頭を撫でると、嬉しそうに目をつぶった。
子供っぽくて可愛らしい。純粋無垢な女の子だ。
「千鳥ちゃんは?」
「もう眠いって寝ちゃった。今度は私がいるからね」
体を起こして少し寂しそうにあたりをキョロキョロと見回すまくらちゃん。けれど私の言葉でその顔にぱっと花を咲かせて頷いた。
それにしても千鳥ちゃん、か。二人で起きている間に大分仲良くなったみたい。
カノンさんはまた別として、私や氷室さんにはお姉ちゃんとつけて呼んでいるのに。
やっぱり精神年齢が近いから感じるものがあるのかな。同調するというか。
「じゃあじゃあアリスお姉ちゃん! 膝枕してー!」
そう言うが早いか、私の膝にダイブしてくるまくらちゃん。こうも全力で甘えられると拒めない。別に拒むつもりもないけれど。
すりすりと太ももに頭を擦り付けてくるものだから、そのふわふわな髪にくすぐられるみたいでこそばゆかった。
私の膝の上で居心地のいいところを見つけたまくらちゃんは、仰向けでこちらを見上げてくる。
なんだか和む可愛さだ。妹というよりは小動物感が強い。保護欲を駆り立てられる。
「まだみんな寝てるの?」
「そうだね。まだ朝早いし、もう少しだけ寝かせておいてあげようか」
「まくら、カノンちゃんが寝てるとこ初めて見た。カノンちゃんはいつも、まくらよりも遅く寝てまくらよりも早く起きてるの」
ポツリとまくらちゃんが言った。
まくらちゃんはカノンさんが一ヶ月近くも、不眠不休で守り続けていることを知らないんだ。
だってそもそもまくらちゃんは、自分がカルマちゃんに狙われていることそのものを知らないんだから。
だからきっとカノンさんは、自分が寝ずに守っていることを隠しているんだ。まくらちゃんからしてみたら、カノンさんはショートスリーパーみたいな印象なのかもしれない。
「カノンさんとはもうずっと一緒にいるんだよね?」
なんと答えるべきか困ってしまって、私は咄嗟に話題を変えた。
カノンさんが隠していることを私が教えてしまうわけにはいかないし。
まくらちゃんは私の問いかけに嬉しそうに頷いた。
「そうだよ! カノンちゃんはいっつもまくらと一緒にいてくれるの。カノンちゃんと会ってから、まくらちっとも寂しくないんだ」
その笑顔は、子供が親のことを話す時のような親愛のこもったものだった。
まくらちゃんはカノンさんのことを心の底から信用していて、そして何より大好きなんだ。それが物凄く伝わってくる笑顔だった。
「カノンちゃんに会うまではまくら、ずっと一人ぼっちだった。お友達を見つけてたと思ってもみんなすぐいなくなっちゃうの。まくら、寂しいのは嫌い」
「カノンさんがいてよかったね」
まくらちゃんは自分がカルマちゃんに狙われていることを知らない。
そして自分が眠っている時にカルマちゃんが周りの人々を殺して回っていることを知らないんだ。
だからまくらちゃんからしてみたら、みんな勝手にどっかに行ってしまって置いてけぼりにあったように感じるのかもしれない。
それはなんて悲しいことなんだろう。
「カノンちゃんは、絶対まくらの前からいなくならないって約束してくれたの。いっつも一緒にいてくれる。だからカノンちゃんは大好き」
「魔女は助け合うものだもんね。一人じゃ寂しいし、大変だもんね。まくらちゃんはカノンさんと一緒にいられるから安心だね」
「……? 魔女ってなに?」
キョトンと、本当に何も知らないといった顔でまくらちゃんは首を傾げた。
私はあまりのことにびっくりして言葉に詰まってしまった。
まくらちゃんは魔女だ。それは氷室さんも言っていたし間違いのない事実のはず。
なのにまくらちゃんは自分が魔女であることはおろか、魔女そのものを知らない……?
「アリスお姉ちゃん?」
「あ、ごめんごめん。えっとね……」
不安そうに私を見上げるまくらちゃんに慌てて笑顔で返す。
「まくらちゃん、魔女って知らないの?」
「知らないよ?」
「えっと、じゃあどうしてまくらちゃんは一人ぼっちだったの?」
私が尋ねるとまくらちゃんの表情が少し陰った。
いつもニコニコと楽しげなまくらちゃんのその暗い表情は、なんだか申し訳なくなってしまう。
「わかんない。お父さんに知らない森に連れていかれて、迎えにくるまでここで待っていなさいって言われたの。言われた通りちゃんと待ってたんだけど、お父さんは迎えに来てくれなかったの。お父さんもお母さんもお姉ちゃんも、誰も迎えに来てくれなかった。まくらは一人ぼっちだったの。帰り方も分からなくて、だからまくらはずっと森にいたの。どうしたのかな。迷っちゃったのかな」
それはとてもショッキングな話だった。
今まで聞いた向こうの世界の話から察するに、『魔女ウィルス』と魔女のことは向こうの常識のようだし、魔法使いじゃなかったとしても、それが恐ろしいもので忌むべきものだって認識は共通のものみたい。
だからきっとまくらちゃんは、そんな常識が定着する前の、もっと小さな時に森に捨てられてしまったのかもしれない。
だからまくらちゃんは、自分が捨てられたという事実を理解していない。
小さな女の子が、魔女になってしまったからという理由で森に一人で置き去りにされて捨てられた。
そんな悲しくて残酷なことが行われてしまう世界なのかな。いや、その危険性を知っているからこそ、そうせざるを得ないのかもしれないけれど。
でもそれではあまりにも酷すぎる。まくらちゃんは自分が魔女であることを知らず、そもそも魔女がなんなのかも知らず、自分が置き去りにされた理由すら知らずに、ずっと一人ぼっちで生きてきたんだ。
やっと仲間に出会っても、自分の境遇を理解する前にカルマちゃんに殺されて結局一人ぼっちのまま。
まくらちゃんが一体何をしたっていうんだろう。あまりにも酷い仕打ちだ。
私は思わずその手をぎゅっと握った。
不思議そうに私を見上げるまくらちゃんの頭を優しく撫でる。
「まくらちゃんはもう一人ぼっちじゃないからね。カノンさんがいるし、今は私も氷室さんもまくらちゃんのお友達だよ。もうまくらちゃんに寂しい思いなんてさせないんだから」
「うん!」
まくらちゃんが過ごしてきた今までの日々を想像すると、その屈託のない笑顔がとても眩しく掛け替えの無いものに思えた。
もう一人にさせちゃいけない。寂しい思いとは無縁の日々を過ごさせてあげたい。
カノンさんがまくらちゃんのことを必死で守ろうとしている理由がわかった気がした。
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