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第2章 正しさの在り方
42 マイペースプリンセス
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「わたしはね、あなたから切り離された『お姫様』の部分なの。だからわたしはあなただけど、厳密に言うとあなたはわたしじゃない」
「そう、なるのか。私自身はお姫様の頃のこととか知らないし、力もないしね」
もしそれが本当ならば、このお姫様は私の知らない過去を知っている。というよりもそれそのものなんだ。
この子に聞けば、何が本当なのかはっきりする。私の知らないその過去が、本当なのか。
「でも残念ながら、その頃のことはほとんど話せません。制限かけられてるから」
「何でよ。ここは私の心の中なんでしょ? 何に制限かけられてるの?」
「あなたからわたしを引き剥がした人からかけられてるの。わたしたちじゃどうにもならないよ」
そういえばレイくんが言っていた。お姫様を拐かした人がいたって。
その人が私からお姫様の部分を引き剥がして、私は今の何も知らない私になった。
そして引き剥がされたお姫様の部分は、こうして私とは別の形としてここにいる。
そう言われてしまうと辻褄が合ってしまって、何だか怖かった。
「じゃあ、みんなが言っている私の過去は本当なの?」
「それはわたしには答えられないけれど、あなたはもうその答えを知っているでしょ?」
答えはもう出し尽くされている。
私の目の前にお姫様の部分がいる時点で、もう否定はできない。
私から完全に引き剥がされているのなら、私が知るはずはない。
どんなに私に心当たりがなくても、このお姫様こそが証明なんだ。
もう否定することはできない。私には、身に覚えのない過去が確かにあるんだ。
それを私が知らないだけで、それは確かに存在していてこうして今目の前にある。
問題は、今の私が持つ記憶の、どこからどこまでが本当で嘘なのか。
空白を埋めている嘘が必ずあるはずだから。でも、今それ追求しても仕方ない気がした。
「……わかった。何とか納得する」
「よかった。あなたなら受け入れてくれるって信じてたよ」
「……自分のことでしょ。信じるも何もないでしょ」
「まあね」
その微笑みはやっぱりどこか子供っぽい。
「でも、今までずっとあなたは私に接触してこなかったでしょ? 現に私は、ずっと過去のことを知らなかったし何の力もない。どうして今こうやって話せるの?」
「理由は二つあります」
お姫様はピンと可愛らしく二本指を立てた。
いや、自分と全く同じ見た目をした子を、可愛らしくと表現するのには抵抗があるけれど。
でもその仕草や話し方が幼いせいで、なんだが妹のように見えてしまう。
兄弟がいる人は、もしかしたらこういう感覚なのかもしれない。
「一つ目は、あなたが魔法に関わったこと。わたしと引き剥がされて魔法とは無縁な生活をしていたあなたが、この間急激に魔法に触れた。それがわたしとあなたを隔てる壁を和らげた。あなた自身が、わたしの方に近付いたと言ってもいいかな。だからあの時、一瞬だけど力を貸せたでしょ?」
「あれは、あなただったんだ……」
向こうの世界で二人と戦って、白い剣を出した時。
私は意識こそあったけれど、妙にふわふわと俯瞰した感覚があった。
まるで体を別の人が動かしているようだった。
あの時、この子が表面に出てきていたんだ。だからこそ力が使えて、あんな風に戦うことができたんだ。
「二つ目は、あなたが強くそれを願ったから。本来わたしが引き剥がされたことで、あなたはわたしを知覚することができない。知ることはないし感じることもできない。けれど魔法を感じ、『お姫様』という力の存在を知ったあなたが強くその力を求めたから、わたしはようやくあなたに触れることができた」
要は、私の自覚の問題なのかな。
どんなに才能があったて、その才能があることを知らなければないのと同じ。
それと同じで私にとって、どんなにすごい過去や力があろうと、私自身が知らないのだからそれはないものと同じだった。
それを自覚して意思を持ってそれを望んだから、こうして今があるってことなのかな。
「それでもわたしたちを引き剥がした力は強力で、さっきも言ったけど制限が多い。だからこうして面と向かって話してはいるけれど、わたしは『お姫様』の全てを話すことができない。けれど、ヒントくらいならあげられる」
「ヒント?」
「力の使い方のヒント」
それを聞いてハッとした。
そうだ。私は自分に戦う力が欲しくて、それを強く望んでいんだった。
このふんわりとした雰囲気に飲まれて、すっかりと忘れていた。
「あなたはわたし、じゃないからその力を全て使うことはできないけれど、それでもこの間みたいに一時的に力を貸すことはできる」
「あの剣、とか?」
「そう『真理の剣』。それに『還元』の力」
急によくわからない単語が出てきて、私は首を傾げた。
もちろん言葉そのものの意味はわかるけれど、それがどういう力なのかはさっぱりだった。
「どっちももう使ってるからわかるよね」
「えーっと、説明できるならしてほしい」
「え、さっき使ってたよ? あの子の力」
ぽかんとそう言われて、ようやくそれがあの氷の華のことだとわかった。
私の胸に咲いた氷室さんの力。私を自動的に守ってくれたあれのことだ。
でもあれ自体が何なのかはさっぱりなんだけど。
「こうしてわたしと接触できたから、同じように強く願えば引き出せるはずだよ」
「いや、それよりもまず説明を……」
「重要なのは必要だと強く思うこと。変に力まずにね。わたしは結局はあなたそのものだから、強く必要だと願えば、その分近づくことができる。そうすれば限定的に力を貸せるよ」
いくらなんでもマイペースすぎる。私ってこんな感じ?
何なの? 考えるな、感じろってこと?
「心が揺らいだり、気持ちが定まっていないと使えないと思うから気をつけてね」
「う、うん……」
こんなことで本当に大丈夫なのかと不安になりながら、とりあえず私は頷いた。
やっぱりあれなのかな。お姫様だとわがまま、というかマイペースになるのかな。
過去の自分を悪くは言いたくないけれど。こんなことで大丈夫なのかなぁ、私。
「そう、なるのか。私自身はお姫様の頃のこととか知らないし、力もないしね」
もしそれが本当ならば、このお姫様は私の知らない過去を知っている。というよりもそれそのものなんだ。
この子に聞けば、何が本当なのかはっきりする。私の知らないその過去が、本当なのか。
「でも残念ながら、その頃のことはほとんど話せません。制限かけられてるから」
「何でよ。ここは私の心の中なんでしょ? 何に制限かけられてるの?」
「あなたからわたしを引き剥がした人からかけられてるの。わたしたちじゃどうにもならないよ」
そういえばレイくんが言っていた。お姫様を拐かした人がいたって。
その人が私からお姫様の部分を引き剥がして、私は今の何も知らない私になった。
そして引き剥がされたお姫様の部分は、こうして私とは別の形としてここにいる。
そう言われてしまうと辻褄が合ってしまって、何だか怖かった。
「じゃあ、みんなが言っている私の過去は本当なの?」
「それはわたしには答えられないけれど、あなたはもうその答えを知っているでしょ?」
答えはもう出し尽くされている。
私の目の前にお姫様の部分がいる時点で、もう否定はできない。
私から完全に引き剥がされているのなら、私が知るはずはない。
どんなに私に心当たりがなくても、このお姫様こそが証明なんだ。
もう否定することはできない。私には、身に覚えのない過去が確かにあるんだ。
それを私が知らないだけで、それは確かに存在していてこうして今目の前にある。
問題は、今の私が持つ記憶の、どこからどこまでが本当で嘘なのか。
空白を埋めている嘘が必ずあるはずだから。でも、今それ追求しても仕方ない気がした。
「……わかった。何とか納得する」
「よかった。あなたなら受け入れてくれるって信じてたよ」
「……自分のことでしょ。信じるも何もないでしょ」
「まあね」
その微笑みはやっぱりどこか子供っぽい。
「でも、今までずっとあなたは私に接触してこなかったでしょ? 現に私は、ずっと過去のことを知らなかったし何の力もない。どうして今こうやって話せるの?」
「理由は二つあります」
お姫様はピンと可愛らしく二本指を立てた。
いや、自分と全く同じ見た目をした子を、可愛らしくと表現するのには抵抗があるけれど。
でもその仕草や話し方が幼いせいで、なんだが妹のように見えてしまう。
兄弟がいる人は、もしかしたらこういう感覚なのかもしれない。
「一つ目は、あなたが魔法に関わったこと。わたしと引き剥がされて魔法とは無縁な生活をしていたあなたが、この間急激に魔法に触れた。それがわたしとあなたを隔てる壁を和らげた。あなた自身が、わたしの方に近付いたと言ってもいいかな。だからあの時、一瞬だけど力を貸せたでしょ?」
「あれは、あなただったんだ……」
向こうの世界で二人と戦って、白い剣を出した時。
私は意識こそあったけれど、妙にふわふわと俯瞰した感覚があった。
まるで体を別の人が動かしているようだった。
あの時、この子が表面に出てきていたんだ。だからこそ力が使えて、あんな風に戦うことができたんだ。
「二つ目は、あなたが強くそれを願ったから。本来わたしが引き剥がされたことで、あなたはわたしを知覚することができない。知ることはないし感じることもできない。けれど魔法を感じ、『お姫様』という力の存在を知ったあなたが強くその力を求めたから、わたしはようやくあなたに触れることができた」
要は、私の自覚の問題なのかな。
どんなに才能があったて、その才能があることを知らなければないのと同じ。
それと同じで私にとって、どんなにすごい過去や力があろうと、私自身が知らないのだからそれはないものと同じだった。
それを自覚して意思を持ってそれを望んだから、こうして今があるってことなのかな。
「それでもわたしたちを引き剥がした力は強力で、さっきも言ったけど制限が多い。だからこうして面と向かって話してはいるけれど、わたしは『お姫様』の全てを話すことができない。けれど、ヒントくらいならあげられる」
「ヒント?」
「力の使い方のヒント」
それを聞いてハッとした。
そうだ。私は自分に戦う力が欲しくて、それを強く望んでいんだった。
このふんわりとした雰囲気に飲まれて、すっかりと忘れていた。
「あなたはわたし、じゃないからその力を全て使うことはできないけれど、それでもこの間みたいに一時的に力を貸すことはできる」
「あの剣、とか?」
「そう『真理の剣』。それに『還元』の力」
急によくわからない単語が出てきて、私は首を傾げた。
もちろん言葉そのものの意味はわかるけれど、それがどういう力なのかはさっぱりだった。
「どっちももう使ってるからわかるよね」
「えーっと、説明できるならしてほしい」
「え、さっき使ってたよ? あの子の力」
ぽかんとそう言われて、ようやくそれがあの氷の華のことだとわかった。
私の胸に咲いた氷室さんの力。私を自動的に守ってくれたあれのことだ。
でもあれ自体が何なのかはさっぱりなんだけど。
「こうしてわたしと接触できたから、同じように強く願えば引き出せるはずだよ」
「いや、それよりもまず説明を……」
「重要なのは必要だと強く思うこと。変に力まずにね。わたしは結局はあなたそのものだから、強く必要だと願えば、その分近づくことができる。そうすれば限定的に力を貸せるよ」
いくらなんでもマイペースすぎる。私ってこんな感じ?
何なの? 考えるな、感じろってこと?
「心が揺らいだり、気持ちが定まっていないと使えないと思うから気をつけてね」
「う、うん……」
こんなことで本当に大丈夫なのかと不安になりながら、とりあえず私は頷いた。
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