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登場人物たるもの昔の夢を見るべし
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ふと気が付くと、わたくしはどこか見覚えのあるお庭におりました。
どこからか女の子の泣き声が致します。
あらあら、泣いているのは何方?
悲しげなその声の方へと意識を向ければ、そこにはとても見た事のある顔が。
「ティア、なんで逃げるの。」
「っ…!」
なんということでしょう!あれは小さなわたくしと、小さなファウスト様ですわ。ならばここはわたくしの家のお庭かしら?
なるほど。これは夢ですわね。おそらく過去の。
夢は記憶の整理と言いますし、初恋との決別のためにわたくしの脳が整理すべきと判断したのかもしれません。
泣いてお庭に逃げたわたくしと追い掛けてきたファウスト様を見て、わたくしはひとり納得致しました。
だってこれは、わたくしの…。
「泣くなら僕の前で泣いてよティア。」
「もう二度とあなたの前では泣きませんわ!」
「え、どうして?」
泣きながらそう言い放つわたくしに、ファウスト様が驚いた顔をなさっております。それを見て、わたくしも少しだけ驚いてしまって、涙が止まったんですの。
わたくしの前世の記憶が戻ってから2年。…ファウスト様のお母様がお亡くなりになって、半年くらいの頃でしょうか。愛妻家であったファウスト様のお父様は大変気落ちし、今なお喪に服しておいでです。ファウスト様も四十九日まで家から出なかったと聞いております。四十九日を過ぎたあともわたくしの家に遊びに来る頻度は減っておりました。
お葬式の際のファウスト様は無表情で、それでいて深く傷付いておいでで、だからわたくしは…いえなんでもありません。
「しゅ、しゅくじょの涙は安くないんですの!そんなにわたくしが嫌いなら会いに来なければいいんですのよ!」
「嫌い?どうして?」
「まぁ!来る度にわたくしのこといじめて、なんて言いぐさ!」
「だってティアに泣いてほしいんだもん。」
「ほらやっぱりわたくしのことが嫌いなんでしょう。」
あら、またわたくしの目に涙が…。
そうですわよね。仲が良いと思っていた相手から突然嫌いな食べ物を食べるように強要されたり、お気に入りの本を隠されたり、苦手な生き物を目の前に持ってきたりなんてされたら、嫌われたと思って当然ですわ。おかげでわたくし、爬虫類はほとんど触れますのよ。
始めのうちは悲しみや寂しさからそんなことをするのかしらと思って受けて立つ覚悟でしたけれど、3ヶ月以上続くとなれば流石にわたくしも別の理由を考えても仕方ないと存じます。
「僕がティアを嫌いになんてなるわけないよ。」
わたくしが泣きそうになっていることに気付いたのか、慰めるようにわたくしの髪を撫でるファウスト様。そういうところは優しいんですのよ。泣かせたがりですけれど。僕がいるから安心して泣いてねってことだったんでしょうけれど。
「じゃあなんでいじわるばっかりするんですの?わたくし、もうファウストさまと遊びたくありませんわ。」
「別に遊ばなくてもいいから泣いてよティア。」
「いやです。しゅくじょたるもの、泣いていいのは親しい人の前だけです。」
涙が零れそうになって顔を背けたわたくしの頬を手のひらで覆い、ファウスト様はわたくしの顔を自分に向けさせました。その拍子にわたくしの目からは雫が流れ落ちます。それを拭いながら、ファウスト様が微かに微笑みを浮かべて首を傾げました。あれは少し悲しいと思っている顔ですわね。
「どうして顔を背けるの。僕とティアは親しいでしょ。」
「わたくしに酷いことばかりする人とはもう親しくありません。わたくしそこまで心が広くありませんのよ。はなしてくださいまし。」
「離したらまた逃げるでしょ。僕以外の前で泣くのはだめだよ。」
「またそんなこと言って。そんなの出来っこありませんわ。幼なじみだからって、ずっと一緒にはいられませんもの。」
「どうして。」
「またどうして、ですの?当たり前でしょう。まず第一にわたくしもあなたも大きくなったらどなたかとけっこんするんですのよ。」
「だから?」
「もう、頭が良いのに相変わらずですのね、あなた。いいですか、まず第一にけっこんしたらわたくしはその人のものになるのです。だからこんな風に2人きりで会うことはなくなりますし、」
「やだ。」
ファウスト様はわたくしの言葉を遮り、わたくしを抱きしめます。わたくしはその背に手を当てぽんぽんと宥めるように叩いております。この頃から慰める時はお互いのことを抱きしめるようになったんだったかしら。
「いやだと言われても、そういう決まりですのよ。」
「どうして?そんなのやだ。ティアは僕のでしょう?」
「わたくしはわたくしのものですわ。」
「僕の!」
「わたくしのです!」
「やだ!!僕のティアだもん!!」
「わがまま言わないでくださいまし!どうしてあなたは時々子供みたいなことをおっしゃるのです?」
「子供みたいって、僕6歳なんだけど?…ねぇティア。僕のものだって言って。うんって頷くだけでいいから。今ならお菓子も付けるよ。」
当時のファウスト様は、いえ今もですけれど、いつも冷静で大人びていて、前世の記憶を保持していたわたくしよりも子供らしくない子供のように見受けられました。
まぁわたくしの場合、記憶はあっても身体の年齢に引き摺られて感情のコントロールが効かない時がございましたので、おしゃまな子くらいの認識だったと思います。
だからわたくしだけに我儘を言うファウスト様にわたくしは嬉しくなったりしていたのです。
「いやですわ。わたくしはわたくしのものです。」
受け入れるかどうかは別ですけれど。わたくしも5歳でしたので。
「やだ!!やだやだやだ!!」
「ち、ちょっとファウストさま!危ないですわ!っきゃあ!」
ファウスト様がわたくしを抱きしめたまま暴れるから、わたくしは踏ん張り切れず転んでしまいました。お尻は痛み、ファウスト様は離してくれず、しまいにはファウスト様の美しい瞳から雫が零れ落ちる始末。
これだけ大騒ぎしているというのに誰も助けてくれないのはどうしてかしらと周りを見渡せば、駆け付けてくれたらしいお父様もお母様も、そして使用人たちも皆微笑ましそうに見守っていらっしゃいました。
そうですわよね。仲が良い友人の息子が年相応な振る舞いをしている姿は珍しいですものね。でも娘を助けてくださいまし!わたくしはぬいぐるみじゃないんですのよ!あともしかしなくてもファウスト様が泣いているのに気付いておられないようですわね?わたくしが泣かせたなんてお父様に知られたら…。
誰も助けてくれないことを悟ったわたくしはため息を零すと、こくりと頷きました。
「あー、もう、わかりました。わかりましたから泣くのはおやめになって!お父さまのお説教は長くて淡々と悪いところを指摘してくるからとっても怖いんですのよ?この間もわたくしが街に…」
「本当!?」
身体を起こし、わたくしの顔を覗き込むファウスト様の目からは次から次へと雫が落ちていきます。揺れる瞳は宝石のようで、けれど溶けてしまいそうな気もして、わたくしは視線を彷徨わせながらハンカチをその頬にあてることしか出来ません。
「え、えぇ。泣き止んでくれるならなんでもいいですわ。あなた普段は泣かないからなんだか落ち着きませんし。宣言すればよろしいの?」
「ん…ティアは僕のものだって言って。」
「わたくしはファウスト様のものですわ。…はい、これでよろしくて?」
「うん!えへへ。元々僕のものだったけど、ティアがそう言ってくれるのは気分がいいね。」
「えっ、嘘泣きでしたの!?」
ケロリと涙を引っ込めたファウスト様に驚けば、悪戯が成功した時と同じ表情を浮かべておいででした。
「えー何の話?」
「…わたくし、ぜんげんてっかいしたくなりました。」
「させないよ。言質はとったもん。ふふ、ティア。僕のティア。」
「はぁ…。」
「ティア、ありがとう。ティアを見ていると僕もこの世を愛せるかもしれないって思うんだ。これからも僕の前で沢山泣いて、沢山笑って、生きていってね。」
立ち上がりわたくしに手を差し伸べながらそう告げたファウスト様の表情が、声が、眼差しが酷く優しくて、けれどその切実な響きにわたくしは胸が締め付けられるような気持ちになりました。
そう、これが、わたくしの初恋の記憶。
決別すべき過去。
ファウスト様、もう悲しくはありませんか?
どこからか女の子の泣き声が致します。
あらあら、泣いているのは何方?
悲しげなその声の方へと意識を向ければ、そこにはとても見た事のある顔が。
「ティア、なんで逃げるの。」
「っ…!」
なんということでしょう!あれは小さなわたくしと、小さなファウスト様ですわ。ならばここはわたくしの家のお庭かしら?
なるほど。これは夢ですわね。おそらく過去の。
夢は記憶の整理と言いますし、初恋との決別のためにわたくしの脳が整理すべきと判断したのかもしれません。
泣いてお庭に逃げたわたくしと追い掛けてきたファウスト様を見て、わたくしはひとり納得致しました。
だってこれは、わたくしの…。
「泣くなら僕の前で泣いてよティア。」
「もう二度とあなたの前では泣きませんわ!」
「え、どうして?」
泣きながらそう言い放つわたくしに、ファウスト様が驚いた顔をなさっております。それを見て、わたくしも少しだけ驚いてしまって、涙が止まったんですの。
わたくしの前世の記憶が戻ってから2年。…ファウスト様のお母様がお亡くなりになって、半年くらいの頃でしょうか。愛妻家であったファウスト様のお父様は大変気落ちし、今なお喪に服しておいでです。ファウスト様も四十九日まで家から出なかったと聞いております。四十九日を過ぎたあともわたくしの家に遊びに来る頻度は減っておりました。
お葬式の際のファウスト様は無表情で、それでいて深く傷付いておいでで、だからわたくしは…いえなんでもありません。
「しゅ、しゅくじょの涙は安くないんですの!そんなにわたくしが嫌いなら会いに来なければいいんですのよ!」
「嫌い?どうして?」
「まぁ!来る度にわたくしのこといじめて、なんて言いぐさ!」
「だってティアに泣いてほしいんだもん。」
「ほらやっぱりわたくしのことが嫌いなんでしょう。」
あら、またわたくしの目に涙が…。
そうですわよね。仲が良いと思っていた相手から突然嫌いな食べ物を食べるように強要されたり、お気に入りの本を隠されたり、苦手な生き物を目の前に持ってきたりなんてされたら、嫌われたと思って当然ですわ。おかげでわたくし、爬虫類はほとんど触れますのよ。
始めのうちは悲しみや寂しさからそんなことをするのかしらと思って受けて立つ覚悟でしたけれど、3ヶ月以上続くとなれば流石にわたくしも別の理由を考えても仕方ないと存じます。
「僕がティアを嫌いになんてなるわけないよ。」
わたくしが泣きそうになっていることに気付いたのか、慰めるようにわたくしの髪を撫でるファウスト様。そういうところは優しいんですのよ。泣かせたがりですけれど。僕がいるから安心して泣いてねってことだったんでしょうけれど。
「じゃあなんでいじわるばっかりするんですの?わたくし、もうファウストさまと遊びたくありませんわ。」
「別に遊ばなくてもいいから泣いてよティア。」
「いやです。しゅくじょたるもの、泣いていいのは親しい人の前だけです。」
涙が零れそうになって顔を背けたわたくしの頬を手のひらで覆い、ファウスト様はわたくしの顔を自分に向けさせました。その拍子にわたくしの目からは雫が流れ落ちます。それを拭いながら、ファウスト様が微かに微笑みを浮かべて首を傾げました。あれは少し悲しいと思っている顔ですわね。
「どうして顔を背けるの。僕とティアは親しいでしょ。」
「わたくしに酷いことばかりする人とはもう親しくありません。わたくしそこまで心が広くありませんのよ。はなしてくださいまし。」
「離したらまた逃げるでしょ。僕以外の前で泣くのはだめだよ。」
「またそんなこと言って。そんなの出来っこありませんわ。幼なじみだからって、ずっと一緒にはいられませんもの。」
「どうして。」
「またどうして、ですの?当たり前でしょう。まず第一にわたくしもあなたも大きくなったらどなたかとけっこんするんですのよ。」
「だから?」
「もう、頭が良いのに相変わらずですのね、あなた。いいですか、まず第一にけっこんしたらわたくしはその人のものになるのです。だからこんな風に2人きりで会うことはなくなりますし、」
「やだ。」
ファウスト様はわたくしの言葉を遮り、わたくしを抱きしめます。わたくしはその背に手を当てぽんぽんと宥めるように叩いております。この頃から慰める時はお互いのことを抱きしめるようになったんだったかしら。
「いやだと言われても、そういう決まりですのよ。」
「どうして?そんなのやだ。ティアは僕のでしょう?」
「わたくしはわたくしのものですわ。」
「僕の!」
「わたくしのです!」
「やだ!!僕のティアだもん!!」
「わがまま言わないでくださいまし!どうしてあなたは時々子供みたいなことをおっしゃるのです?」
「子供みたいって、僕6歳なんだけど?…ねぇティア。僕のものだって言って。うんって頷くだけでいいから。今ならお菓子も付けるよ。」
当時のファウスト様は、いえ今もですけれど、いつも冷静で大人びていて、前世の記憶を保持していたわたくしよりも子供らしくない子供のように見受けられました。
まぁわたくしの場合、記憶はあっても身体の年齢に引き摺られて感情のコントロールが効かない時がございましたので、おしゃまな子くらいの認識だったと思います。
だからわたくしだけに我儘を言うファウスト様にわたくしは嬉しくなったりしていたのです。
「いやですわ。わたくしはわたくしのものです。」
受け入れるかどうかは別ですけれど。わたくしも5歳でしたので。
「やだ!!やだやだやだ!!」
「ち、ちょっとファウストさま!危ないですわ!っきゃあ!」
ファウスト様がわたくしを抱きしめたまま暴れるから、わたくしは踏ん張り切れず転んでしまいました。お尻は痛み、ファウスト様は離してくれず、しまいにはファウスト様の美しい瞳から雫が零れ落ちる始末。
これだけ大騒ぎしているというのに誰も助けてくれないのはどうしてかしらと周りを見渡せば、駆け付けてくれたらしいお父様もお母様も、そして使用人たちも皆微笑ましそうに見守っていらっしゃいました。
そうですわよね。仲が良い友人の息子が年相応な振る舞いをしている姿は珍しいですものね。でも娘を助けてくださいまし!わたくしはぬいぐるみじゃないんですのよ!あともしかしなくてもファウスト様が泣いているのに気付いておられないようですわね?わたくしが泣かせたなんてお父様に知られたら…。
誰も助けてくれないことを悟ったわたくしはため息を零すと、こくりと頷きました。
「あー、もう、わかりました。わかりましたから泣くのはおやめになって!お父さまのお説教は長くて淡々と悪いところを指摘してくるからとっても怖いんですのよ?この間もわたくしが街に…」
「本当!?」
身体を起こし、わたくしの顔を覗き込むファウスト様の目からは次から次へと雫が落ちていきます。揺れる瞳は宝石のようで、けれど溶けてしまいそうな気もして、わたくしは視線を彷徨わせながらハンカチをその頬にあてることしか出来ません。
「え、えぇ。泣き止んでくれるならなんでもいいですわ。あなた普段は泣かないからなんだか落ち着きませんし。宣言すればよろしいの?」
「ん…ティアは僕のものだって言って。」
「わたくしはファウスト様のものですわ。…はい、これでよろしくて?」
「うん!えへへ。元々僕のものだったけど、ティアがそう言ってくれるのは気分がいいね。」
「えっ、嘘泣きでしたの!?」
ケロリと涙を引っ込めたファウスト様に驚けば、悪戯が成功した時と同じ表情を浮かべておいででした。
「えー何の話?」
「…わたくし、ぜんげんてっかいしたくなりました。」
「させないよ。言質はとったもん。ふふ、ティア。僕のティア。」
「はぁ…。」
「ティア、ありがとう。ティアを見ていると僕もこの世を愛せるかもしれないって思うんだ。これからも僕の前で沢山泣いて、沢山笑って、生きていってね。」
立ち上がりわたくしに手を差し伸べながらそう告げたファウスト様の表情が、声が、眼差しが酷く優しくて、けれどその切実な響きにわたくしは胸が締め付けられるような気持ちになりました。
そう、これが、わたくしの初恋の記憶。
決別すべき過去。
ファウスト様、もう悲しくはありませんか?
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