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魔界編:第13章
楽しみの前
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「いいか、何かあったらすぐに知らせろ」
今日何度目かも分からない、同じ台詞をユキの口から聞いたところで、僕は事務所の引き戸を開ける準備をした。
「分かってるよ、大丈夫」
「過保護すぎだろ、巡回に出らんねーよ!」
僕の隣に立つ飛翔さんが、腕を組んでユキに文句を言っている。
いい加減これ以上留まると事務所から出られない気がして、思い切って扉を開けた。
心配そうにしたユキの顔に苦笑しながら事務所の扉を閉めると、いつもより広い範囲を巡回するために飛翔さんと歩き出した。
「ったく二人いなくて人数少ねーのに、なんでまた過保護ぶり返してんだ?」
「すみません」
先日起きた事件は、維持部隊のメンバーには伝えていない。ユキが覇戸部に襲われた事は、直血魔族だけが知っている事だ。
ただ、一連の騒動に関わっているかもしれないとユキが疑っている、『キョウ』。この人物については、名前を伏せた形で維持課内で情報共有された。
まず、例の仕掛けが回収されていた件。
回収に向かった時には、外でハルキさんの部下たちが周りを警備していて、簡単に通り抜けできる状態ではなかった。
なのに拠点の中からそれを持ち出せたって事は、かなりの隠密能力と実力の持ち主だ。
そして回収されたタイミングからして、ユキはその犯人が、僕達を監視している可能性があると見ている。
誰が次に狙われるかわからないから、極力一人になる事を避けるようにって事だった。
そして警戒している人物の人相について。
年齢的には三十代後半から四十代、長髪に顎髭と、緩い服装を好む冴えない風貌の男。
特に特徴的なのは、額に大きな傷跡がある事……と。
魔力操作が得意らしく、魔力の気配を消す事で隠密行動ができるらしい。警戒網をくぐり抜けていることからも、ユキは余計に『キョウ』が犯人なのではないかと怪しんでいるようだった。
ただ、この『キョウ』については百年前の事件で、ユキが輪廻門へ落としたと多くの人が証言している。
ユキ自身は記憶が薄いようだけど、証言がある以上今まで『キョウ』は消えたものだと認識していた。
だから確信が得られない、模倣犯の可能性なども視野に入れなくてはならず、特定の人物を意識するより、広く怪しい動きがないか警戒して欲しいって事だった。
特に僕は魔力を見る視力がいいらしく、不自然に魔力が消えているところがないか見てほしいと頼まれている。
一応周りを気にしながら維持課の巡回を行なっているけど、今のところ不自然なものは見たことがない。
「むしろ、過保護にしたいのは僕の方なんですけどね」
「え? なんで? 必要ねーだろ」
ケラケラッと軽く笑う飛翔さんに釣られて笑いながら、周囲を警戒する。
今日はルイさんとカズヤさんが不在だから、広範囲手早く回らないといけない。
僕とユキはそこそこ不在にするけど、いつも結構負担かけてしまってるかもしれないな……。
「ルイさんたちの休みが終わったら、今度は僕たちがお休みいただくことになるんですけど、飛翔さんに負担かけちゃいますよね」
「気にすんなよ! 今までだってユキは居ない事多かったし、ほとんど三人で回ってたからな」
そう言ってもらえると、多少罪悪感が和らぐ。
「だから俺たちの事は気にせず……」
と、飛翔さんが言いかけたところで、商店街の少し先の店に人だかりができていた。
飛翔さんがよく巡回する商店街のルートは、いつも何かしら発生しているから珍しくは無いけど……。近づいてみれば、店の中を覗き込む人の中には、もっとやれって煽ってる人までいる。
「なんだなんだ、今日はどうした!?」
飛翔さんがズカズカとそんな人垣をかき分けて中に入っていくと、取っ組み合っている男性が二人。
上に乗っている人は刃物まで持ち出してきている。下の人の顔すれすれで包丁のような刃物は止まっていて、下の人は必死でその腕を止めているような状況だ。
「わーッ!? 何やってるんですか!」
刃物を持った人を飛翔さんが後ろから引きはがして、僕は下の人を引っ張り出した。
周りが止めに入らないどころか煽っているところを見ると、強盗って感じではなさそうだ。それどころか、僕たちに止めてやるななんて言う人まで居て……。
「どうしたんですか? 何が」
「そいつが、俺の商品真似しやがったんだ!」
「俺の出来がいいからって僻むんじゃねぇーよ!」
止める僕らを振り切ってでも喧嘩を続けようとする二人に、飛翔さんと二人必死で説得して後日第三者を交えて話し合いをする方向にまとめた。
こんな状況の時は止めるべきなのかいつも迷う。この世界はやられたらやり返す、自己責任を主とした世界だ。
「ユキだったら、そんな時どうする?」
「そんなの、お互い納得するまで好きにさせるに決まってるだろ」
事務所に戻ってからユキに相談したら、思っていた通りの返事が返ってきた。
「なんだそんなことで今日は時間を取られてたのか? ほっとけ」
ユキに呆れたように言われて、僕と飛翔さんは怒られているような、余計なことをしたような気がして、面白くない雰囲気になった。
僕も飛翔さんも、まだこの世界に来て長くないから、どうしたって刃物なんて持ち出した喧嘩は止めなきゃって思ってしまう。
そんな時は、長年この世界にいる感覚とずれてるんだなって嫌でも思ってしまうけど……。
「止めたいって僕の気持ちを優先させただけだから、僕の自己満足だよ」
みんな同じ考えじゃなくて、止めようって気持ちの人間が居たっていいと思うんだ。
「そうか、それなら仕方ないな」
ユキがソファに座ったまま腕を組んで、ニヤッとなぜかドヤ顔をしている。
今日は時間を取られたせいで、本来巡回する予定だった範囲の半分も回れなかった。けど、ユキはその点について何か言ってくるわけでもない。
基本的に部下を信頼していて、仕事を任せる上司なんだよなぁ。今日はみんなをまとめるカズヤさんが居ないから、自分たちで判断しなくちゃいけなくて、それが逆にプレッシャーだったりもするんだけど。
「しっかし、恨みってのは怖ぇな! 刃物まで持ってくるなんてさ」
飛翔さんが顔を真っ青にして、頬に手を当ててオーバーリアクションをしている。
「そうだな、刺されたくらいじゃ死なない体だが、痛いものは痛いしな」
ユキが言うように好きにさせていた場合、刃物を持った人が一方的に相手を刺し続けるなんて恐ろしい事になってた可能性もあるんだ……やっぱり止めてよかったな。
いつもより少し遅くまで残って事務処理をしてから、飛翔さんに夜の担当を任せてユキと二人で帰宅する。
ずっとユキと一緒に居られるのは嬉しいし、幸せな時間なんだけど……僕には最近一つ困っていることがある。
実は先日ハルキさんに、例の現世で手に入れた書籍が届いたと言われてるんだ。
だからユキの誕生日に向けて、計画を立てたいし書籍も見たい。けど、ユキと四六時中ずっと一緒に居るから、全然計画が進まないんだ!
しかも、できるだけ一人になるななんて事まで言われちゃって、ますます一人になりにくい!
きっと僕が用事があるなんていったら、ついてくるって言うに違いない!
僕がどうしたものかと眉をひそめていると、ユキが心配そうな顔をして覗き込んできた。
「どうした? さっきからうんうん唸って」
「なんでもないよ、今日は二人が居ないから疲れたなって思って」
嘘をついたらバレるから、嘘じゃないごまかし話をする。それでもちょっと勘付かれてそうな気はするんだけど。
「あの二人が帰ってきたら、今度は俺たちだな」
次にユキは満面の笑みで嬉しそうに僕の顔を見つめてくるから、一時的に悩みは吹っ飛んで、僕まで思わずニヤけてしまう。
そうだ、ユキの誕生日の前に、ずっと待ってた二人一緒の休暇が来るんだ。
今日何度目かも分からない、同じ台詞をユキの口から聞いたところで、僕は事務所の引き戸を開ける準備をした。
「分かってるよ、大丈夫」
「過保護すぎだろ、巡回に出らんねーよ!」
僕の隣に立つ飛翔さんが、腕を組んでユキに文句を言っている。
いい加減これ以上留まると事務所から出られない気がして、思い切って扉を開けた。
心配そうにしたユキの顔に苦笑しながら事務所の扉を閉めると、いつもより広い範囲を巡回するために飛翔さんと歩き出した。
「ったく二人いなくて人数少ねーのに、なんでまた過保護ぶり返してんだ?」
「すみません」
先日起きた事件は、維持部隊のメンバーには伝えていない。ユキが覇戸部に襲われた事は、直血魔族だけが知っている事だ。
ただ、一連の騒動に関わっているかもしれないとユキが疑っている、『キョウ』。この人物については、名前を伏せた形で維持課内で情報共有された。
まず、例の仕掛けが回収されていた件。
回収に向かった時には、外でハルキさんの部下たちが周りを警備していて、簡単に通り抜けできる状態ではなかった。
なのに拠点の中からそれを持ち出せたって事は、かなりの隠密能力と実力の持ち主だ。
そして回収されたタイミングからして、ユキはその犯人が、僕達を監視している可能性があると見ている。
誰が次に狙われるかわからないから、極力一人になる事を避けるようにって事だった。
そして警戒している人物の人相について。
年齢的には三十代後半から四十代、長髪に顎髭と、緩い服装を好む冴えない風貌の男。
特に特徴的なのは、額に大きな傷跡がある事……と。
魔力操作が得意らしく、魔力の気配を消す事で隠密行動ができるらしい。警戒網をくぐり抜けていることからも、ユキは余計に『キョウ』が犯人なのではないかと怪しんでいるようだった。
ただ、この『キョウ』については百年前の事件で、ユキが輪廻門へ落としたと多くの人が証言している。
ユキ自身は記憶が薄いようだけど、証言がある以上今まで『キョウ』は消えたものだと認識していた。
だから確信が得られない、模倣犯の可能性なども視野に入れなくてはならず、特定の人物を意識するより、広く怪しい動きがないか警戒して欲しいって事だった。
特に僕は魔力を見る視力がいいらしく、不自然に魔力が消えているところがないか見てほしいと頼まれている。
一応周りを気にしながら維持課の巡回を行なっているけど、今のところ不自然なものは見たことがない。
「むしろ、過保護にしたいのは僕の方なんですけどね」
「え? なんで? 必要ねーだろ」
ケラケラッと軽く笑う飛翔さんに釣られて笑いながら、周囲を警戒する。
今日はルイさんとカズヤさんが不在だから、広範囲手早く回らないといけない。
僕とユキはそこそこ不在にするけど、いつも結構負担かけてしまってるかもしれないな……。
「ルイさんたちの休みが終わったら、今度は僕たちがお休みいただくことになるんですけど、飛翔さんに負担かけちゃいますよね」
「気にすんなよ! 今までだってユキは居ない事多かったし、ほとんど三人で回ってたからな」
そう言ってもらえると、多少罪悪感が和らぐ。
「だから俺たちの事は気にせず……」
と、飛翔さんが言いかけたところで、商店街の少し先の店に人だかりができていた。
飛翔さんがよく巡回する商店街のルートは、いつも何かしら発生しているから珍しくは無いけど……。近づいてみれば、店の中を覗き込む人の中には、もっとやれって煽ってる人までいる。
「なんだなんだ、今日はどうした!?」
飛翔さんがズカズカとそんな人垣をかき分けて中に入っていくと、取っ組み合っている男性が二人。
上に乗っている人は刃物まで持ち出してきている。下の人の顔すれすれで包丁のような刃物は止まっていて、下の人は必死でその腕を止めているような状況だ。
「わーッ!? 何やってるんですか!」
刃物を持った人を飛翔さんが後ろから引きはがして、僕は下の人を引っ張り出した。
周りが止めに入らないどころか煽っているところを見ると、強盗って感じではなさそうだ。それどころか、僕たちに止めてやるななんて言う人まで居て……。
「どうしたんですか? 何が」
「そいつが、俺の商品真似しやがったんだ!」
「俺の出来がいいからって僻むんじゃねぇーよ!」
止める僕らを振り切ってでも喧嘩を続けようとする二人に、飛翔さんと二人必死で説得して後日第三者を交えて話し合いをする方向にまとめた。
こんな状況の時は止めるべきなのかいつも迷う。この世界はやられたらやり返す、自己責任を主とした世界だ。
「ユキだったら、そんな時どうする?」
「そんなの、お互い納得するまで好きにさせるに決まってるだろ」
事務所に戻ってからユキに相談したら、思っていた通りの返事が返ってきた。
「なんだそんなことで今日は時間を取られてたのか? ほっとけ」
ユキに呆れたように言われて、僕と飛翔さんは怒られているような、余計なことをしたような気がして、面白くない雰囲気になった。
僕も飛翔さんも、まだこの世界に来て長くないから、どうしたって刃物なんて持ち出した喧嘩は止めなきゃって思ってしまう。
そんな時は、長年この世界にいる感覚とずれてるんだなって嫌でも思ってしまうけど……。
「止めたいって僕の気持ちを優先させただけだから、僕の自己満足だよ」
みんな同じ考えじゃなくて、止めようって気持ちの人間が居たっていいと思うんだ。
「そうか、それなら仕方ないな」
ユキがソファに座ったまま腕を組んで、ニヤッとなぜかドヤ顔をしている。
今日は時間を取られたせいで、本来巡回する予定だった範囲の半分も回れなかった。けど、ユキはその点について何か言ってくるわけでもない。
基本的に部下を信頼していて、仕事を任せる上司なんだよなぁ。今日はみんなをまとめるカズヤさんが居ないから、自分たちで判断しなくちゃいけなくて、それが逆にプレッシャーだったりもするんだけど。
「しっかし、恨みってのは怖ぇな! 刃物まで持ってくるなんてさ」
飛翔さんが顔を真っ青にして、頬に手を当ててオーバーリアクションをしている。
「そうだな、刺されたくらいじゃ死なない体だが、痛いものは痛いしな」
ユキが言うように好きにさせていた場合、刃物を持った人が一方的に相手を刺し続けるなんて恐ろしい事になってた可能性もあるんだ……やっぱり止めてよかったな。
いつもより少し遅くまで残って事務処理をしてから、飛翔さんに夜の担当を任せてユキと二人で帰宅する。
ずっとユキと一緒に居られるのは嬉しいし、幸せな時間なんだけど……僕には最近一つ困っていることがある。
実は先日ハルキさんに、例の現世で手に入れた書籍が届いたと言われてるんだ。
だからユキの誕生日に向けて、計画を立てたいし書籍も見たい。けど、ユキと四六時中ずっと一緒に居るから、全然計画が進まないんだ!
しかも、できるだけ一人になるななんて事まで言われちゃって、ますます一人になりにくい!
きっと僕が用事があるなんていったら、ついてくるって言うに違いない!
僕がどうしたものかと眉をひそめていると、ユキが心配そうな顔をして覗き込んできた。
「どうした? さっきからうんうん唸って」
「なんでもないよ、今日は二人が居ないから疲れたなって思って」
嘘をついたらバレるから、嘘じゃないごまかし話をする。それでもちょっと勘付かれてそうな気はするんだけど。
「あの二人が帰ってきたら、今度は俺たちだな」
次にユキは満面の笑みで嬉しそうに僕の顔を見つめてくるから、一時的に悩みは吹っ飛んで、僕まで思わずニヤけてしまう。
そうだ、ユキの誕生日の前に、ずっと待ってた二人一緒の休暇が来るんだ。
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