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魔界編:第12章
代償
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ユキが独房の小さな扉から窮屈そうに出てきたのに、僕は呆気に取られていて声をかけられなかった。
ハルキさんは腰を抜かしていた体勢を整えて、急いで立ち上がった。しかし、覇戸部に対して何をしたのかは聞けないようで、言葉を詰まらせてただユキを見ていた。
「なんだ? 同僚を『絶対服従』なんて不遜か?」
「いえ……元々彼はユキ様のいう事はなんでも聞きますから、さして変わりはないかと」
「それが嫌だったんだけどな」
ユキはさっきまでの禍々しい雰囲気はなくなっていて、ウンザリといった顔をわざとらしく見せている。
そんないつも通りのユキを見て、思わず正面からその両手を握ってしまった。
吸い寄せられるようにその胸元に頭を預けると、すぐにユキの頭の重さを感じた。
「……許すつもりなのかと、思った」
「まさか、許すわけないだろ」
そうなったとしても、ユキの決めたことなら受け入れようと思ってた。
でも、心のどこかでずっとモヤモヤしてた。
「だって、ユキが何でもないようにしてるから……」
「何でもなくはないが、一応俺は千歳超えてるからな? 真里は心配してくれているが、今までも色々あったし」
僕はどうしても夢で会っていた『雪景』を重ねてしまうから、心配するし、優しくしてあげたいって思ってしまう。でも、ユキには僕の知らない千年の時間があるんだ……。
「だから取り乱したり、感情に任せて暴れたりしないだけだ……俺が許していないのは伝わったよな?」
「うん、怖いくらいだった」
「真里に怖がられたくないから実践しなかったんだが、怖かったか?」
胸元から顔を離すと、ユキは少し不安そうな顔をして犬耳を垂らしていた。
「大丈夫! むしろ、ちゃんと怒ってて安心したっていうか」
「そうか、俺が決着つけないと真里がアイツの魂を燃やし続けそうだったからな」
「う……それは否定できないかも」
さすがにそうやって魂を消耗させて、この世界の三番目の実力者を僕が消してしまうわけにはいかない。
ユキを傷つけた事、絶対許したくない。そう思っていたのに、あの人の中で燻ぶっていた僕の魔力はもう感じない。
絶対に許さないと思っているけど、僕は自分の非を認めてしまった、わずかながら同情したところもあったから……。
「あの……」
ハルキさんから声をかけられて、慌てて体を離した。またイチャついてるって言われてしまう!
「アイツなら、放っておいて問題ない、ショックから回復すれば動けるようになる」
「はい……それもなのですが、やはり原因を作った私も同様に罰を受けるべきかと」
「お前にも同じ事をしろと?」
「……はい」
自らユキにそう申し出たハルキさんは、狐の面越しでも分かるほど血の気がひいていた。
握った拳と足は震えていて、自ら提案しているとは思えないほど怯えている。
「悪いが、お前に対してそこまでの憎悪を感じていない、無理だ」
「――っ、では……私は今の地位を辞退致します! また何か引き起こしてしまう前に」
「それこそ、謀を巡らせている奴の思うつぼだろ、今まで通りでいい」
それでは納得いかないと言わんばかりに、ハルキさんは首を振っていた。
「お前がルールを作って浸透させていったお陰で助かってるやつもたくさんいる、1つ起こった事象だけで、今までのことまで否定するな……って、お前には同じ事を何度も言っているけどな」
「はい……すみません」
何度もって事は、ハルキさんは何か起こる度にこうして自分を責めていたりするのだろうか。
「本当に申し訳……ありません、プライベートな事なのに私は」
「そうだな、その点は反省するべきだ」
ユキはそこだけ強めの口調で、他は終始優しく諭すようだった。
ハルキさんはこちらに来て十年くらいって話だったから、ユキにとっては指導対象みたいな感じなんだろうか。
そして二人の会話を聞いていて、僕は不安を感じてしまった。
「あの、もしかして僕って、ハルキさんに嫌われてるんでしょうか……?」
ハルキさんの行動は、まるで覇戸部とユキの間を取り持とうとしているように見えなくもない。
いつも優しく接してくれていたけど、実は嫌われてたんじゃ……なんて不安だ。
「違います! 嫌ってなど……確かに、ユキ様に慕われて……羨ましいとは……思うのですが」
あっ、これはアレだ……ここにも居たってことだ、ユキの信者が!
本当に僕の恋人は、多方面から想いを寄せられている。十分に派閥になる勢いなんじゃないだろうか……。
「私はただ、憧れていたんです……長い年月同じ人を想い続ける事ができる覇戸部さんの事を……なので、肩入れしてしまった事は否めなくて」
「じゃあ、僕たちを別れさせたいってわけじゃ……?」
「まさか! そんな事思ってませんでした……本当に、こんな事になるなんて」
ハルキさんの言っている事に嘘は感じない、そもそも嘘をついていたらユキにバレてしまうし。
もし嫌われているのなら、色々と協力してもらうのは今後難しいと思っていたけど、そうじゃないなら僕としては今後も頼りにしたい先輩だ。
「反省しているのなら、他人のプライベートに首を突っ込むな、仕事にそれを絡めるな、俺と真里が戯れているのは今後見逃せ」
「はい」
最後に何か付け加えられている気がするけど、ハルキさんは丸ごとそれを承諾した。
「俺たちはこれから例の仕掛けの回収に向かう」
「はい、よろしくお願いします」
ユキに肩を抱かれて歩き出して、僕は魔王様とも話をしたかった事を思い出した。
ここに居るだろうと思ってた魔王様は、終始姿を現さなかった。
「ユキ、僕は魔王様にも話が……!」
「すまない回収は急ぎたいんだ、真里一人で魔王様のところに行くか?」
「えっ……それは」
ちょっと怖いなって思ってしまう、やっぱり苦手意識は抜けないし、今回はユキが当事者だから僕が勝手に話をするのもおかしい気がするし。
「俺も一人で行かせたくない」
「じゃあ回収してから」
お互い顔を見合わせて納得したところで、ユキが直轄領内の敷地から例の事件があった拠点まで転移陣を開いた。
二人で陣の上に足を乗せて、周囲が白くなって、目的地に着いたと思った。なのに周りはあの狭くて薄暗い拠点ではなく、綺麗な漆塗りの豪奢な部屋に、赤い絨毯……一度だけ入った事がある、魔王様の執務室だった。
「私に用事があるんだって?」
一直線上には魔王様が座っている。
ユキに肩を引き寄せられて安心した、ユキと一緒なら不安も少し和らぐ気がする。
「私も真里に話をしたくてね、招かせてもらったよ」
魔王様はいつものように口元は微笑みをたたえているのに、目は少しも笑っていなかった。
ただただ深く、怖いほどの闇に吸い込まれそうで、ゾクっと鳥肌がたった。
いつもより体がこわばる、なんだろう……魔王様の纏う空気が張り詰めている気がする。
「そちらから話すかい?」
その声は今日の容姿と同様に、少し幼い子供のような声だった。
なのに、その言葉に恐怖を感じる……これはとてもじゃ無いけど僕から切り出せる雰囲気じゃない。
「いえ……」
怖いと感じるほどに、次第にプレッシャーが重くなっていく。
「そう、真里……きみは約束を破ったね」
その瞬間膝が崩れ落ちそうな程の魔力の圧に襲われて、一瞬気を失いかけた。
僕の肩を抱くユキの手にも力が入っていて、緊張は一層増していく。
「約束……っ、ですか」
約束、魔王様との約束……!? ダメだ、怖くて何か考えられる状況じゃない!
「私はきみに伝えたはずだよ、アレを表に出すなと」
魔王様の顔からは微笑みさえ消えていて、その顔は真っ黒に塗りつぶされたみたいに怒りの魔力に覆われていた。
怖い、怖い、怖い……! 殺される!
いっそ気を失えた方が楽なんじゃないかってくらい、怖くて、震えて、声を出す事も出来そうにない。
「なぜ体を預けた? 私との約束はそんなにも軽いものか?」
そうか、魔王様のいうアレとは、菖寿丸の事だ!
僕は確かに魔王様と約束した。ここに置かせてもらう代わりに、菖寿丸を表に出さないと。
謝って許しを乞うべきか、もう一度チャンスをとお願いするべきなのか。このままじゃ、僕はもうこの世界に居られない……!
ユキと一緒にいる時間が終わってしまう!
ハルキさんは腰を抜かしていた体勢を整えて、急いで立ち上がった。しかし、覇戸部に対して何をしたのかは聞けないようで、言葉を詰まらせてただユキを見ていた。
「なんだ? 同僚を『絶対服従』なんて不遜か?」
「いえ……元々彼はユキ様のいう事はなんでも聞きますから、さして変わりはないかと」
「それが嫌だったんだけどな」
ユキはさっきまでの禍々しい雰囲気はなくなっていて、ウンザリといった顔をわざとらしく見せている。
そんないつも通りのユキを見て、思わず正面からその両手を握ってしまった。
吸い寄せられるようにその胸元に頭を預けると、すぐにユキの頭の重さを感じた。
「……許すつもりなのかと、思った」
「まさか、許すわけないだろ」
そうなったとしても、ユキの決めたことなら受け入れようと思ってた。
でも、心のどこかでずっとモヤモヤしてた。
「だって、ユキが何でもないようにしてるから……」
「何でもなくはないが、一応俺は千歳超えてるからな? 真里は心配してくれているが、今までも色々あったし」
僕はどうしても夢で会っていた『雪景』を重ねてしまうから、心配するし、優しくしてあげたいって思ってしまう。でも、ユキには僕の知らない千年の時間があるんだ……。
「だから取り乱したり、感情に任せて暴れたりしないだけだ……俺が許していないのは伝わったよな?」
「うん、怖いくらいだった」
「真里に怖がられたくないから実践しなかったんだが、怖かったか?」
胸元から顔を離すと、ユキは少し不安そうな顔をして犬耳を垂らしていた。
「大丈夫! むしろ、ちゃんと怒ってて安心したっていうか」
「そうか、俺が決着つけないと真里がアイツの魂を燃やし続けそうだったからな」
「う……それは否定できないかも」
さすがにそうやって魂を消耗させて、この世界の三番目の実力者を僕が消してしまうわけにはいかない。
ユキを傷つけた事、絶対許したくない。そう思っていたのに、あの人の中で燻ぶっていた僕の魔力はもう感じない。
絶対に許さないと思っているけど、僕は自分の非を認めてしまった、わずかながら同情したところもあったから……。
「あの……」
ハルキさんから声をかけられて、慌てて体を離した。またイチャついてるって言われてしまう!
「アイツなら、放っておいて問題ない、ショックから回復すれば動けるようになる」
「はい……それもなのですが、やはり原因を作った私も同様に罰を受けるべきかと」
「お前にも同じ事をしろと?」
「……はい」
自らユキにそう申し出たハルキさんは、狐の面越しでも分かるほど血の気がひいていた。
握った拳と足は震えていて、自ら提案しているとは思えないほど怯えている。
「悪いが、お前に対してそこまでの憎悪を感じていない、無理だ」
「――っ、では……私は今の地位を辞退致します! また何か引き起こしてしまう前に」
「それこそ、謀を巡らせている奴の思うつぼだろ、今まで通りでいい」
それでは納得いかないと言わんばかりに、ハルキさんは首を振っていた。
「お前がルールを作って浸透させていったお陰で助かってるやつもたくさんいる、1つ起こった事象だけで、今までのことまで否定するな……って、お前には同じ事を何度も言っているけどな」
「はい……すみません」
何度もって事は、ハルキさんは何か起こる度にこうして自分を責めていたりするのだろうか。
「本当に申し訳……ありません、プライベートな事なのに私は」
「そうだな、その点は反省するべきだ」
ユキはそこだけ強めの口調で、他は終始優しく諭すようだった。
ハルキさんはこちらに来て十年くらいって話だったから、ユキにとっては指導対象みたいな感じなんだろうか。
そして二人の会話を聞いていて、僕は不安を感じてしまった。
「あの、もしかして僕って、ハルキさんに嫌われてるんでしょうか……?」
ハルキさんの行動は、まるで覇戸部とユキの間を取り持とうとしているように見えなくもない。
いつも優しく接してくれていたけど、実は嫌われてたんじゃ……なんて不安だ。
「違います! 嫌ってなど……確かに、ユキ様に慕われて……羨ましいとは……思うのですが」
あっ、これはアレだ……ここにも居たってことだ、ユキの信者が!
本当に僕の恋人は、多方面から想いを寄せられている。十分に派閥になる勢いなんじゃないだろうか……。
「私はただ、憧れていたんです……長い年月同じ人を想い続ける事ができる覇戸部さんの事を……なので、肩入れしてしまった事は否めなくて」
「じゃあ、僕たちを別れさせたいってわけじゃ……?」
「まさか! そんな事思ってませんでした……本当に、こんな事になるなんて」
ハルキさんの言っている事に嘘は感じない、そもそも嘘をついていたらユキにバレてしまうし。
もし嫌われているのなら、色々と協力してもらうのは今後難しいと思っていたけど、そうじゃないなら僕としては今後も頼りにしたい先輩だ。
「反省しているのなら、他人のプライベートに首を突っ込むな、仕事にそれを絡めるな、俺と真里が戯れているのは今後見逃せ」
「はい」
最後に何か付け加えられている気がするけど、ハルキさんは丸ごとそれを承諾した。
「俺たちはこれから例の仕掛けの回収に向かう」
「はい、よろしくお願いします」
ユキに肩を抱かれて歩き出して、僕は魔王様とも話をしたかった事を思い出した。
ここに居るだろうと思ってた魔王様は、終始姿を現さなかった。
「ユキ、僕は魔王様にも話が……!」
「すまない回収は急ぎたいんだ、真里一人で魔王様のところに行くか?」
「えっ……それは」
ちょっと怖いなって思ってしまう、やっぱり苦手意識は抜けないし、今回はユキが当事者だから僕が勝手に話をするのもおかしい気がするし。
「俺も一人で行かせたくない」
「じゃあ回収してから」
お互い顔を見合わせて納得したところで、ユキが直轄領内の敷地から例の事件があった拠点まで転移陣を開いた。
二人で陣の上に足を乗せて、周囲が白くなって、目的地に着いたと思った。なのに周りはあの狭くて薄暗い拠点ではなく、綺麗な漆塗りの豪奢な部屋に、赤い絨毯……一度だけ入った事がある、魔王様の執務室だった。
「私に用事があるんだって?」
一直線上には魔王様が座っている。
ユキに肩を引き寄せられて安心した、ユキと一緒なら不安も少し和らぐ気がする。
「私も真里に話をしたくてね、招かせてもらったよ」
魔王様はいつものように口元は微笑みをたたえているのに、目は少しも笑っていなかった。
ただただ深く、怖いほどの闇に吸い込まれそうで、ゾクっと鳥肌がたった。
いつもより体がこわばる、なんだろう……魔王様の纏う空気が張り詰めている気がする。
「そちらから話すかい?」
その声は今日の容姿と同様に、少し幼い子供のような声だった。
なのに、その言葉に恐怖を感じる……これはとてもじゃ無いけど僕から切り出せる雰囲気じゃない。
「いえ……」
怖いと感じるほどに、次第にプレッシャーが重くなっていく。
「そう、真里……きみは約束を破ったね」
その瞬間膝が崩れ落ちそうな程の魔力の圧に襲われて、一瞬気を失いかけた。
僕の肩を抱くユキの手にも力が入っていて、緊張は一層増していく。
「約束……っ、ですか」
約束、魔王様との約束……!? ダメだ、怖くて何か考えられる状況じゃない!
「私はきみに伝えたはずだよ、アレを表に出すなと」
魔王様の顔からは微笑みさえ消えていて、その顔は真っ黒に塗りつぶされたみたいに怒りの魔力に覆われていた。
怖い、怖い、怖い……! 殺される!
いっそ気を失えた方が楽なんじゃないかってくらい、怖くて、震えて、声を出す事も出来そうにない。
「なぜ体を預けた? 私との約束はそんなにも軽いものか?」
そうか、魔王様のいうアレとは、菖寿丸の事だ!
僕は確かに魔王様と約束した。ここに置かせてもらう代わりに、菖寿丸を表に出さないと。
謝って許しを乞うべきか、もう一度チャンスをとお願いするべきなのか。このままじゃ、僕はもうこの世界に居られない……!
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