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魔界編:第7章 パンドラの箱
甘い願い
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「真里、昨日の事象はハルキに報告してもいいか?」
「昨日の事象……ってなんの?」
昨日はベッドから動けなくなるほど抱かれたというのに、性懲りも無く今日もしっかり愛し合ってしまった……。
そんなベッドの上でのピロートークで、突然打診された提案の意図が全くわからない。
「真里の中に、俺のが残ってた……」
「いいわけないだろ!!?」
僕の中に注がれたユキの……せ、精液が……吸収されずに残留してたって事だよね!? そんなの報告されたら恥ずかしくて死にたくなる……!
「"鬼もどき"化した奴ら、体内に他人の魔力を取り込んでるみたいだっただろ?」
「……確かに、そうだけど」
「もしかしたら"鬼もどき"化の発生原理がわかるかもしれない」
ユキは至って真面目に話しているんだけど、性事情を他人に知られるというのは、僕にとってはハードルが高すぎる……。
「ユキはその……昨日の残っちゃった原因はなんだと思ってるの?」
「あー……1つは、真里の中に残したいと思ってた事だな」
「——っ!!」
は、恥ずかしい……っ!! 一つ目ですでにかなり恥ずかしい! そんな気持ちで抱かれてたのかと思ったら、頭が沸騰しそうだ。
思わず顔面にバチンと両手を当ててしまった……耳まで燃えてるみたいだ。
「あとは真里への気持ちが強すぎて……魔力量がかなり濃くなってた事だろうな。それ自体はいつもの事なんだが……今回はちょっと回数が多過ぎたからな、真里の体の許容量を超えたんだろう」
二つ目も十分に恥ずかしかった……!
「……いつも魔力満タンになってても、ユキの魔力は吸収出来てるけど……?」
魔力は心の満足度だ。
ユキと体を合わせる時は、大体途中から僕の体の魔力はいっぱいに満たされてる……。
だから、魔力がいっぱいだったら吸収出来ない……って仮説は、ここ一か月で毎日のように否定されてるわけだけど。
指の隙間からユキを覗き見ると、目が合って顔を覗き込まれた。
「だから報告の必要があるんだろ」
「そっか……そうだよね」
「検証するにはもう一度試さないとな……」
ニヤリと笑ったユキに、もう恥ずかしさの限界で反対を向いて布団を被った。
すると背中にピッタリとくっついてきて、後ろから優しく抱きしめられて……。
「あぁ……また真里が泣き出すくらい可愛がりたいな」
「あっ……アレしんどいんだよ!?」
「もう、したくない?」
「したくない……事は……ないけど」
耳元で優しく甘く囁かれると、僕はどうにもユキに甘くなるらしい。さらに首元に擦り寄って甘えるようにされると、もう心はデレッデレだ。
僕はユキにお願いされたら、最終的に全部受け入れてしまうんじゃないかとさえ思う。
「真里が嫌なら報告するのはやめておこう」
「……ユキは恥ずかしくないの?」
「ないな、それだけ真里の事愛してるって、証明できたみたいで嬉しい」
ユキの手が肩にかかって、後ろから抱き締められながら首元にキスされて……体にされるだけじゃ物足りなくなる。
ユキの方に向き直ってねだるように見上げたら、あまりにも自然に口にキスしてくれるから、思わず口元が緩んでしまう。
あーっダメだ、一応恥ずかしいって態度でいないと!
「ハルキさん一人にだけ……あまり詳しく話さないなら」
「なんだ、愛されてるって主張したくなったから?」
「なっ……ちが、いや、違わなくもないけど! 僕も"鬼もどき"化する現象は気になるから……役に立てるならって思って」
あの現象は発現すればタイムリミットが短い。原因を解明する前に、魂が消耗して消えてしまう……。
自分や自分の親しい人達が、あんな魂の消え方をするのは嫌だ。身近な人に脅威が及ぶ前に原因を解明して、普通の魂の状態に戻せるようになって欲しい。
「できるだけ真里が恥ずかしくないように伝えるよ」
「……検証は、するの?」
さすがに昨日の今日でってのはないよね?
「検証するかはまぁ置いておいて、真里とゆっくり過ごす休暇が欲しいな、三日くらい」
「そうだね、僕もユキとゆっくり過ごしたいけど、なんで三日?」
「一日思う存分抱くから、後の二日でめちゃくちゃ優しく抱く」
「——っ!!! 三日間ずっと!?」
「ずっと真里の中に居たい……嫌か?」
あぁ、だからその聞き方はズルいよ。絶対僕がダメって言えない言い方と、声と表情で……。
「嫌じゃない……けど、そんなにして僕に飽きたりしない?」
冗談めかして言えば、ユキは口を開けて信じられないって表情で……そんな珍しい顔に僕の方がびっくりした。
「俺がどれだけ真里と一緒にいたいのか、触れていたいと思ってるのか……しっかりと教える必要がありそうだな」
「あっ……分かってる! 冗談だよ!?」
「いーや、分かってない」
上に乗られて腕を掴まれて……ウソでしょ!? このまま、またっ……!!
ユキの顔が近づいてきた。
拒絶なんてしたくないし、僕だって受け入れたい気持ちはあるけど、でもさすがに昨日からシすぎっていうか!
「今日は、寝かせて……」
少しだけ顔を逸らして逃げたら、頬っぺたにチュッとされた。
「くっ、フフッ焦ってるの可愛いな」
か、からかわれた!?
ユキは嬉しそうに笑っていたかと思ったら、はぁ、と少しだけ寂しそうな顔をした。
「真里、まだ眠くなる体なのか?」
「それは……だってまだ、悪魔になって一ヶ月だよ」
十六年体に刻まれた、眠るという人間の根幹部分が、一ヶ月でなくなるはずもない。
「夜が長い……もっと話したいし、触れたい」
「ユキ……」
「まぁ、寝顔見てるだけでも幸せだけどな」
上に覆い被さってきたユキが、僕の胸の上に頭を預けてくる。
犬耳に鼻を寄せて感触を楽しみながら、ユキの頭を撫でると、なんとも幸せな気持ちだ。
「寝てても触っていいよ」
「……起こしてしまうだろ?」
「いいよ、ユキが我慢してる方がやだよ」
ぎゅと大好きな人の頭を抱きこむと、いつもフフッと嬉しそうに笑う。
「真里は本当に俺に甘いな」
「それはお互いさまだよ」
ユキは睡眠を必要としないから、僕が寝てる間は自由に過ごしてるんだと思ってた。
でもよくよく思い出せば、起きたらいつも隣にいる気がする。もしかして一晩中ずっと、側にいてくれてるんだろうか……。
こんなに寂しく思ってるなんて気づかなかったな……早くユキとずっと一緒に過ごせる体になりたい。
ユキの耳の付け根に鼻を寄せると、パタパタと犬耳で叩かれて気持ちいい。
----
翌日ユキはハルキさんへ報告に、魔王様の直轄領へ向かった。
目の前で報告を聞くのは恥ずかしすぎて無理なので、僕は維持部隊の事務所に残った。
カズヤさんもルイさんも飛翔さんも、みんな巡回で出てしまったから事務所に僕一人……。
正直何をしていればいいんだろう、相談の電話も他の人が外で対応してくれるらしいから、本気ですることが無い!
過去の報告書関係の書類でも眺めてようかと、書類棚まで歩いてきたところでインカムが鳴った。
「あ、真里? 今大丈夫か?」
「はい、手持ち無沙汰で困ってるくらいです」
この声は飛翔さんだ。
「今相談の依頼があって、昼までに行って欲しいところがあんだけど」
「行きます!」
「北東ブロックのちょっと奥の方でさ、あっ、ユキが帰ってきてから一緒でいいぜ!?」
「いつ戻るか分からないですし、今から行きますよ」
正直ユキがハルキさんに話してる内容が気になりすぎるし、何か別の事をして忘れていたい。
部隊に寄せられる相談を一人で受けるのは初めてだけど、何度か立ち合わせてもらったこともあるし……もし自分じゃ手に負えなければ、その時他の人に相談すればいい。
事務所から一番近い転移陣に乗って、目的の場所の最寄りまで飛ぶ。場所的には北東ブロックの奥の方って事だから、歴史的にはわりと古めの地区だと思う。
目印を飛翔さんに聞いたところ、近づけばすぐにわかる、灯籠の目立つ建物って話だったけど……。
辺りを見渡せば、細めの路地を抜けた先に、赤の鮮やかな大きな灯籠が、お店の入り口前に置かれている建物を見つけた。奥地の建物だからか、大通りより背が高い三階建てだ。
少し広い道から、建物までの路地に入る。一直線に進んでいると、足元と頭に違和感を感じて立ち止まった。
だけど、確認しようと手で触れようしても動かない……というか、手どころか体が動かない! 見えない粘着質な何かに絡まってる!?
「ちょ、なにこれ……!」
よく目を凝らしてみれば、薄い魔力で編まれた蜘蛛の糸のようなものが、周囲に張り巡らされていた。
一人で来たことを少し後悔しながら、最近捕まってばかりだな……なんて自分の不注意さと不甲斐なさを呪いたくなる。
「みんなーっ、お客さんよー♡」
そんな声が目の前の建物から聞こえてきて、そこから聖華みたいな雰囲気の人が五人くらい、こちらに向かって走ってきた!
えっ! なに!? 一体なにがはじまったの!?
「昨日の事象……ってなんの?」
昨日はベッドから動けなくなるほど抱かれたというのに、性懲りも無く今日もしっかり愛し合ってしまった……。
そんなベッドの上でのピロートークで、突然打診された提案の意図が全くわからない。
「真里の中に、俺のが残ってた……」
「いいわけないだろ!!?」
僕の中に注がれたユキの……せ、精液が……吸収されずに残留してたって事だよね!? そんなの報告されたら恥ずかしくて死にたくなる……!
「"鬼もどき"化した奴ら、体内に他人の魔力を取り込んでるみたいだっただろ?」
「……確かに、そうだけど」
「もしかしたら"鬼もどき"化の発生原理がわかるかもしれない」
ユキは至って真面目に話しているんだけど、性事情を他人に知られるというのは、僕にとってはハードルが高すぎる……。
「ユキはその……昨日の残っちゃった原因はなんだと思ってるの?」
「あー……1つは、真里の中に残したいと思ってた事だな」
「——っ!!」
は、恥ずかしい……っ!! 一つ目ですでにかなり恥ずかしい! そんな気持ちで抱かれてたのかと思ったら、頭が沸騰しそうだ。
思わず顔面にバチンと両手を当ててしまった……耳まで燃えてるみたいだ。
「あとは真里への気持ちが強すぎて……魔力量がかなり濃くなってた事だろうな。それ自体はいつもの事なんだが……今回はちょっと回数が多過ぎたからな、真里の体の許容量を超えたんだろう」
二つ目も十分に恥ずかしかった……!
「……いつも魔力満タンになってても、ユキの魔力は吸収出来てるけど……?」
魔力は心の満足度だ。
ユキと体を合わせる時は、大体途中から僕の体の魔力はいっぱいに満たされてる……。
だから、魔力がいっぱいだったら吸収出来ない……って仮説は、ここ一か月で毎日のように否定されてるわけだけど。
指の隙間からユキを覗き見ると、目が合って顔を覗き込まれた。
「だから報告の必要があるんだろ」
「そっか……そうだよね」
「検証するにはもう一度試さないとな……」
ニヤリと笑ったユキに、もう恥ずかしさの限界で反対を向いて布団を被った。
すると背中にピッタリとくっついてきて、後ろから優しく抱きしめられて……。
「あぁ……また真里が泣き出すくらい可愛がりたいな」
「あっ……アレしんどいんだよ!?」
「もう、したくない?」
「したくない……事は……ないけど」
耳元で優しく甘く囁かれると、僕はどうにもユキに甘くなるらしい。さらに首元に擦り寄って甘えるようにされると、もう心はデレッデレだ。
僕はユキにお願いされたら、最終的に全部受け入れてしまうんじゃないかとさえ思う。
「真里が嫌なら報告するのはやめておこう」
「……ユキは恥ずかしくないの?」
「ないな、それだけ真里の事愛してるって、証明できたみたいで嬉しい」
ユキの手が肩にかかって、後ろから抱き締められながら首元にキスされて……体にされるだけじゃ物足りなくなる。
ユキの方に向き直ってねだるように見上げたら、あまりにも自然に口にキスしてくれるから、思わず口元が緩んでしまう。
あーっダメだ、一応恥ずかしいって態度でいないと!
「ハルキさん一人にだけ……あまり詳しく話さないなら」
「なんだ、愛されてるって主張したくなったから?」
「なっ……ちが、いや、違わなくもないけど! 僕も"鬼もどき"化する現象は気になるから……役に立てるならって思って」
あの現象は発現すればタイムリミットが短い。原因を解明する前に、魂が消耗して消えてしまう……。
自分や自分の親しい人達が、あんな魂の消え方をするのは嫌だ。身近な人に脅威が及ぶ前に原因を解明して、普通の魂の状態に戻せるようになって欲しい。
「できるだけ真里が恥ずかしくないように伝えるよ」
「……検証は、するの?」
さすがに昨日の今日でってのはないよね?
「検証するかはまぁ置いておいて、真里とゆっくり過ごす休暇が欲しいな、三日くらい」
「そうだね、僕もユキとゆっくり過ごしたいけど、なんで三日?」
「一日思う存分抱くから、後の二日でめちゃくちゃ優しく抱く」
「——っ!!! 三日間ずっと!?」
「ずっと真里の中に居たい……嫌か?」
あぁ、だからその聞き方はズルいよ。絶対僕がダメって言えない言い方と、声と表情で……。
「嫌じゃない……けど、そんなにして僕に飽きたりしない?」
冗談めかして言えば、ユキは口を開けて信じられないって表情で……そんな珍しい顔に僕の方がびっくりした。
「俺がどれだけ真里と一緒にいたいのか、触れていたいと思ってるのか……しっかりと教える必要がありそうだな」
「あっ……分かってる! 冗談だよ!?」
「いーや、分かってない」
上に乗られて腕を掴まれて……ウソでしょ!? このまま、またっ……!!
ユキの顔が近づいてきた。
拒絶なんてしたくないし、僕だって受け入れたい気持ちはあるけど、でもさすがに昨日からシすぎっていうか!
「今日は、寝かせて……」
少しだけ顔を逸らして逃げたら、頬っぺたにチュッとされた。
「くっ、フフッ焦ってるの可愛いな」
か、からかわれた!?
ユキは嬉しそうに笑っていたかと思ったら、はぁ、と少しだけ寂しそうな顔をした。
「真里、まだ眠くなる体なのか?」
「それは……だってまだ、悪魔になって一ヶ月だよ」
十六年体に刻まれた、眠るという人間の根幹部分が、一ヶ月でなくなるはずもない。
「夜が長い……もっと話したいし、触れたい」
「ユキ……」
「まぁ、寝顔見てるだけでも幸せだけどな」
上に覆い被さってきたユキが、僕の胸の上に頭を預けてくる。
犬耳に鼻を寄せて感触を楽しみながら、ユキの頭を撫でると、なんとも幸せな気持ちだ。
「寝てても触っていいよ」
「……起こしてしまうだろ?」
「いいよ、ユキが我慢してる方がやだよ」
ぎゅと大好きな人の頭を抱きこむと、いつもフフッと嬉しそうに笑う。
「真里は本当に俺に甘いな」
「それはお互いさまだよ」
ユキは睡眠を必要としないから、僕が寝てる間は自由に過ごしてるんだと思ってた。
でもよくよく思い出せば、起きたらいつも隣にいる気がする。もしかして一晩中ずっと、側にいてくれてるんだろうか……。
こんなに寂しく思ってるなんて気づかなかったな……早くユキとずっと一緒に過ごせる体になりたい。
ユキの耳の付け根に鼻を寄せると、パタパタと犬耳で叩かれて気持ちいい。
----
翌日ユキはハルキさんへ報告に、魔王様の直轄領へ向かった。
目の前で報告を聞くのは恥ずかしすぎて無理なので、僕は維持部隊の事務所に残った。
カズヤさんもルイさんも飛翔さんも、みんな巡回で出てしまったから事務所に僕一人……。
正直何をしていればいいんだろう、相談の電話も他の人が外で対応してくれるらしいから、本気ですることが無い!
過去の報告書関係の書類でも眺めてようかと、書類棚まで歩いてきたところでインカムが鳴った。
「あ、真里? 今大丈夫か?」
「はい、手持ち無沙汰で困ってるくらいです」
この声は飛翔さんだ。
「今相談の依頼があって、昼までに行って欲しいところがあんだけど」
「行きます!」
「北東ブロックのちょっと奥の方でさ、あっ、ユキが帰ってきてから一緒でいいぜ!?」
「いつ戻るか分からないですし、今から行きますよ」
正直ユキがハルキさんに話してる内容が気になりすぎるし、何か別の事をして忘れていたい。
部隊に寄せられる相談を一人で受けるのは初めてだけど、何度か立ち合わせてもらったこともあるし……もし自分じゃ手に負えなければ、その時他の人に相談すればいい。
事務所から一番近い転移陣に乗って、目的の場所の最寄りまで飛ぶ。場所的には北東ブロックの奥の方って事だから、歴史的にはわりと古めの地区だと思う。
目印を飛翔さんに聞いたところ、近づけばすぐにわかる、灯籠の目立つ建物って話だったけど……。
辺りを見渡せば、細めの路地を抜けた先に、赤の鮮やかな大きな灯籠が、お店の入り口前に置かれている建物を見つけた。奥地の建物だからか、大通りより背が高い三階建てだ。
少し広い道から、建物までの路地に入る。一直線に進んでいると、足元と頭に違和感を感じて立ち止まった。
だけど、確認しようと手で触れようしても動かない……というか、手どころか体が動かない! 見えない粘着質な何かに絡まってる!?
「ちょ、なにこれ……!」
よく目を凝らしてみれば、薄い魔力で編まれた蜘蛛の糸のようなものが、周囲に張り巡らされていた。
一人で来たことを少し後悔しながら、最近捕まってばかりだな……なんて自分の不注意さと不甲斐なさを呪いたくなる。
「みんなーっ、お客さんよー♡」
そんな声が目の前の建物から聞こえてきて、そこから聖華みたいな雰囲気の人が五人くらい、こちらに向かって走ってきた!
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