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魔界編:第7章 パンドラの箱
眼前に広がるもの
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あの七夕祭りの事件から三日後、聖華と約束した通り僕は管理課へ足を運んだところだ。
扉が開け放たれている管理課の事務所を覗き込むと、あっ! と声をあげて一番に反応したのは聖華だった。
「今日来るって言ってたから、ずっと待ってたんだけど!?」
「だから来たんだけど」
「もー! 1時よ! い、ち、じ!」
午後イチで来てるんだから早い方じゃないだろうか……。午前中は僕だって維持課の巡回で忙しいわけだし、無茶言わないで欲しい。
「あ、皆さんお疲れ様です」
キーキー言ってる聖華を無視して、管理課のみんなに挨拶をした。伊澄さんは聖華の様子に、眉尻を下げていつも通り苦笑している。
「アイツらなんてどーでもいいよ!」
出入口まで僕を迎えに来た聖華が、グイグイと自分のデスクまで引っ張っていく。
なんかこの感じ、初めて聖華と会った時に似てる気がするな。
元々僕が使っていたデスクは聖華の隣だし、なんだか既に懐かしい気さえする。
「そういえば公開拘束プレイしたんだって?」
「はっ……!?」
唐突に話を振られてユキに手足を拘束されたのを思い出してしまった。
一瞬狼狽えてしまったけど、これはそういう意味じゃない! あの事件の話をしているんだ。
「冷やかさないでよ、大変だったんだから」
「ユキさんが一緒で大変も何もないでしょ!?」
あっはっはっ、と聖華が笑い飛ばしているところを見ると、聖華にとっては大喜びするほどの事件ではなかったみたいだ。
「それよりコレ、見て欲しいんだけど」
聖華が自分の操作していたパソコンの画面を見せて来る。
「ここでいつも通り変更しようとしたんだけど……」
と言って、カチリとマウスをクリックするが、画面は何の反応も示さない。
エラーも出ない、画面も変わらない……なんだろう?
「フリーズしてる?」
魔界のパソコンに、フリーズとかあるんだろうか? 現世にある本物と違って、これは機械で動いてるわけじゃなさそうなんだよな……。
似た何かなのは確かなんだけど、どういう仕組みで動いているのかは謎だ。
別の窓を選択すると普通に動く。うん、フリーズはしてなさそうだ。
一度画面を戻して、別の人の画面に変えると動く。変更申請も通る……変更も滞りなく完了する。
なんでこの人だけ無反応? と申請書の申請日付を見ると、二週間も前のものだった。
「ちょ……これ申請が古すぎるんじゃ!?」
「えー、この辺の大体同じくらいのやつだけどー?」
仕事溜め込み過ぎだっての! 申請した人もここまで放置されちゃ可哀想だ。
しかし、確かに同時期の申請にも関わらず、他の人の書類は通る。何故この人だけ? と、不思議に思って申請書をひっくり返すと、そこには申請者の写真付きで情報が記載されていた。
……なんかこの顔どこかで見たことあるような?
黒髪短髪、顔はなかなかの童顔で……って、僕は人のこと言えた義理ではないけど。
申請内容は、名前の変更?
「えっ! 名前って変えれるの!?」
あっ、個人情報を大っぴらに声に出してしまった! いやまぁ、守秘義務とか、個人情報保護とか……現世みたいにうるさくはないんだけど。
「名前も理由があれば変えられるよ、別に本名で過ごさなきゃ行けない訳じゃないし……申請して来るなんてマジメよねぇ」
ケラケラッと聖華が笑い飛ばしている。そうか……確かに、ユキも本当の名前は雪景だもんね。
「もしかして聖華も本名じゃない……?」
「んー? フフッ内緒♡」
あ、これ本名じゃないやつだ。でも面倒くさいから、これ以上突っ込んで聞くのはやめよう。
僕も小学生の頃は時々名前をイジられてたから、変えたくなる気持ちは分からなくもない。
読みこそ"まさと"なんて男らしいけど、漢字にすれば『真里』なんて女の子みたいだから、"まりちゃん"なんてからかわれてたな……。
これを申請してきた人の名前は"誠"さんで、一見普通の名前のように見える。
変更希望の名前は"一途"さん? カズトさんかな? フリガナは空白になっている……記入漏れだろうか。
「聖華……この申請が却下された可能性は?」
「好きに生きて良いのがこの世界だからね、申請が却下されることはほぼないのよ」
「なるほど、じゃあ後から却下されたって線もなしかな」
僕はパソコン操作を教えてはいたけど、書類や仕様に関しての知識は圧倒的に聖華の方が上だ。
その聖華が分からないのだから、僕にはもうお手上げだ。こういう難しい事は"困った時のハルキさん"に全振りだ。
「とりあえずこの人はハルキさんに話を上げるとして……こっちの書類の山を片付けるべきじゃない? この前から大して減ってないじゃないか」
「やってるけど、その分増えたのよッ!」
今忙しいのかな? それなら調べ物が終わったら少し手伝おうか……。
頬を膨らませてムスッとする聖華を尻目に、僕は管理課の奥の部屋にある書類倉庫前へ向かった。
「伊澄さん、書類室使って良いですか?」
「おー、いいぞ」
この部署の正式名称は"情報管理課"だ、調べ物をするにはここを置いて他はない。
書類室には過去の色んなデータがアナログのまま突っ込んであるから、この部署に配属されていた時、もっと調べておけばよかったな。
それでも一週間ここでお世話になったおかげで、気軽に出入りできていることは確かだ。
僕の性格からして、最初からユキの部署に配属されていたら、ここに調べものに来たりは出来なかっただろう。
聖華とも絶対仲良くなんてなってないだろうし、ここに配属してくれたハルキさんには感謝してもしたりないくらいだ。
中に入って事件・事故の棚を探す。背表紙に年代は書いてるけど、百年前ってざっくりし過ぎてて、それに近い年代のを片っ端から探すしかないだろうか……。
「この間話したやつ、調べたいの?」
「わっ! 聖華……仕事は!?」
仕事をしたくないからだろうか、お節介しにきた聖華が真後ろに立っていた。驚いてその顔を見上げると、フフンと得意げな顔が見下ろして来る。
「これよ、このファイルのちょうど真ん中辺り」
僕の言うことは無視ですか……。
聖華はファイルをパラパラとめくって、探していた項目を開いて僕に渡して来た。
「ユキさんに直接聞けばいいじゃない」
「あー……聞いたんだけどね、客観的に書かれた資料も見ておきたくて」
「ふーん、真里も大概マジメね」
僕が資料に目を落とすと、聖華は構わず後ろに立ったままだ。このまま側にいるつもりだろうか……ちょっと気を使うな。
百年前の事件の概要については下記の通りだ。
・首謀者は魔王様の眷属、直血悪魔のキョウ
・目的は、死者の魂の管理についての反対運動
・魔界の住人約四十万人を煽動して、魔王様へ直談判の為"南北大路"へ大挙
・魔王様直轄領への侵入は、直轄部隊の封鎖により失敗
・魔王様の眷属、直血悪魔のユキにより首謀者を輪廻門へ送還
・押しかけた民衆を南門で展開させた輪廻門へ大量の水で押し流し、強制的に輪廻へと還した
・強制転生者数 約38万人、南北大路に面した建屋はほぼ壊滅、大路から左右に1キロの範囲で被害甚大
"その圧倒的な水量は、洪水のようであった"
そう、最後に記述者の主観が添えられていた。
これをユキ一人で?
いや、ユキ曰くこれは"雪代"の力ってことだ。確かにこんな力が自分で制御できなくなるのなら、それは恐怖でしかないだろう。
ユキ、雪代、洪水……何か思い出せそうな気がした。思い浮かぶのは幼いユキの、傷付いて泣き荒ぶ姿……。
「どぉー? ユキさんすごくない!?」
「えっ、あ……本当に、凄いね」
意識が戻ってきてハッとした。
聖華はこの事件を、どこか誇らしげに思っているようだけど、僕には痛ましい事件のように思えた。
聖華と僕とではユキに対する視点が違う。
だからこの反応は仕方のない事なんだけど、なんだかモヤモヤしてしまう。
ユキは自分の意識が戻ってきた時、目の前の光景を見て何を感じただろうか。破壊された景色、大勢の人間を失った世界……想像したら、胸がぐしゃぐしゃになる程辛かった。
それは泣きたくなるほどの感情で……何故こんなに心が乱されるんだろうと考えて思い出した。
思い出してしまった。
幼いユキが一番恐れたもの……それは雪代の力と、壊滅した景色。
まさにこの事件の結果そのものだった事を。
扉が開け放たれている管理課の事務所を覗き込むと、あっ! と声をあげて一番に反応したのは聖華だった。
「今日来るって言ってたから、ずっと待ってたんだけど!?」
「だから来たんだけど」
「もー! 1時よ! い、ち、じ!」
午後イチで来てるんだから早い方じゃないだろうか……。午前中は僕だって維持課の巡回で忙しいわけだし、無茶言わないで欲しい。
「あ、皆さんお疲れ様です」
キーキー言ってる聖華を無視して、管理課のみんなに挨拶をした。伊澄さんは聖華の様子に、眉尻を下げていつも通り苦笑している。
「アイツらなんてどーでもいいよ!」
出入口まで僕を迎えに来た聖華が、グイグイと自分のデスクまで引っ張っていく。
なんかこの感じ、初めて聖華と会った時に似てる気がするな。
元々僕が使っていたデスクは聖華の隣だし、なんだか既に懐かしい気さえする。
「そういえば公開拘束プレイしたんだって?」
「はっ……!?」
唐突に話を振られてユキに手足を拘束されたのを思い出してしまった。
一瞬狼狽えてしまったけど、これはそういう意味じゃない! あの事件の話をしているんだ。
「冷やかさないでよ、大変だったんだから」
「ユキさんが一緒で大変も何もないでしょ!?」
あっはっはっ、と聖華が笑い飛ばしているところを見ると、聖華にとっては大喜びするほどの事件ではなかったみたいだ。
「それよりコレ、見て欲しいんだけど」
聖華が自分の操作していたパソコンの画面を見せて来る。
「ここでいつも通り変更しようとしたんだけど……」
と言って、カチリとマウスをクリックするが、画面は何の反応も示さない。
エラーも出ない、画面も変わらない……なんだろう?
「フリーズしてる?」
魔界のパソコンに、フリーズとかあるんだろうか? 現世にある本物と違って、これは機械で動いてるわけじゃなさそうなんだよな……。
似た何かなのは確かなんだけど、どういう仕組みで動いているのかは謎だ。
別の窓を選択すると普通に動く。うん、フリーズはしてなさそうだ。
一度画面を戻して、別の人の画面に変えると動く。変更申請も通る……変更も滞りなく完了する。
なんでこの人だけ無反応? と申請書の申請日付を見ると、二週間も前のものだった。
「ちょ……これ申請が古すぎるんじゃ!?」
「えー、この辺の大体同じくらいのやつだけどー?」
仕事溜め込み過ぎだっての! 申請した人もここまで放置されちゃ可哀想だ。
しかし、確かに同時期の申請にも関わらず、他の人の書類は通る。何故この人だけ? と、不思議に思って申請書をひっくり返すと、そこには申請者の写真付きで情報が記載されていた。
……なんかこの顔どこかで見たことあるような?
黒髪短髪、顔はなかなかの童顔で……って、僕は人のこと言えた義理ではないけど。
申請内容は、名前の変更?
「えっ! 名前って変えれるの!?」
あっ、個人情報を大っぴらに声に出してしまった! いやまぁ、守秘義務とか、個人情報保護とか……現世みたいにうるさくはないんだけど。
「名前も理由があれば変えられるよ、別に本名で過ごさなきゃ行けない訳じゃないし……申請して来るなんてマジメよねぇ」
ケラケラッと聖華が笑い飛ばしている。そうか……確かに、ユキも本当の名前は雪景だもんね。
「もしかして聖華も本名じゃない……?」
「んー? フフッ内緒♡」
あ、これ本名じゃないやつだ。でも面倒くさいから、これ以上突っ込んで聞くのはやめよう。
僕も小学生の頃は時々名前をイジられてたから、変えたくなる気持ちは分からなくもない。
読みこそ"まさと"なんて男らしいけど、漢字にすれば『真里』なんて女の子みたいだから、"まりちゃん"なんてからかわれてたな……。
これを申請してきた人の名前は"誠"さんで、一見普通の名前のように見える。
変更希望の名前は"一途"さん? カズトさんかな? フリガナは空白になっている……記入漏れだろうか。
「聖華……この申請が却下された可能性は?」
「好きに生きて良いのがこの世界だからね、申請が却下されることはほぼないのよ」
「なるほど、じゃあ後から却下されたって線もなしかな」
僕はパソコン操作を教えてはいたけど、書類や仕様に関しての知識は圧倒的に聖華の方が上だ。
その聖華が分からないのだから、僕にはもうお手上げだ。こういう難しい事は"困った時のハルキさん"に全振りだ。
「とりあえずこの人はハルキさんに話を上げるとして……こっちの書類の山を片付けるべきじゃない? この前から大して減ってないじゃないか」
「やってるけど、その分増えたのよッ!」
今忙しいのかな? それなら調べ物が終わったら少し手伝おうか……。
頬を膨らませてムスッとする聖華を尻目に、僕は管理課の奥の部屋にある書類倉庫前へ向かった。
「伊澄さん、書類室使って良いですか?」
「おー、いいぞ」
この部署の正式名称は"情報管理課"だ、調べ物をするにはここを置いて他はない。
書類室には過去の色んなデータがアナログのまま突っ込んであるから、この部署に配属されていた時、もっと調べておけばよかったな。
それでも一週間ここでお世話になったおかげで、気軽に出入りできていることは確かだ。
僕の性格からして、最初からユキの部署に配属されていたら、ここに調べものに来たりは出来なかっただろう。
聖華とも絶対仲良くなんてなってないだろうし、ここに配属してくれたハルキさんには感謝してもしたりないくらいだ。
中に入って事件・事故の棚を探す。背表紙に年代は書いてるけど、百年前ってざっくりし過ぎてて、それに近い年代のを片っ端から探すしかないだろうか……。
「この間話したやつ、調べたいの?」
「わっ! 聖華……仕事は!?」
仕事をしたくないからだろうか、お節介しにきた聖華が真後ろに立っていた。驚いてその顔を見上げると、フフンと得意げな顔が見下ろして来る。
「これよ、このファイルのちょうど真ん中辺り」
僕の言うことは無視ですか……。
聖華はファイルをパラパラとめくって、探していた項目を開いて僕に渡して来た。
「ユキさんに直接聞けばいいじゃない」
「あー……聞いたんだけどね、客観的に書かれた資料も見ておきたくて」
「ふーん、真里も大概マジメね」
僕が資料に目を落とすと、聖華は構わず後ろに立ったままだ。このまま側にいるつもりだろうか……ちょっと気を使うな。
百年前の事件の概要については下記の通りだ。
・首謀者は魔王様の眷属、直血悪魔のキョウ
・目的は、死者の魂の管理についての反対運動
・魔界の住人約四十万人を煽動して、魔王様へ直談判の為"南北大路"へ大挙
・魔王様直轄領への侵入は、直轄部隊の封鎖により失敗
・魔王様の眷属、直血悪魔のユキにより首謀者を輪廻門へ送還
・押しかけた民衆を南門で展開させた輪廻門へ大量の水で押し流し、強制的に輪廻へと還した
・強制転生者数 約38万人、南北大路に面した建屋はほぼ壊滅、大路から左右に1キロの範囲で被害甚大
"その圧倒的な水量は、洪水のようであった"
そう、最後に記述者の主観が添えられていた。
これをユキ一人で?
いや、ユキ曰くこれは"雪代"の力ってことだ。確かにこんな力が自分で制御できなくなるのなら、それは恐怖でしかないだろう。
ユキ、雪代、洪水……何か思い出せそうな気がした。思い浮かぶのは幼いユキの、傷付いて泣き荒ぶ姿……。
「どぉー? ユキさんすごくない!?」
「えっ、あ……本当に、凄いね」
意識が戻ってきてハッとした。
聖華はこの事件を、どこか誇らしげに思っているようだけど、僕には痛ましい事件のように思えた。
聖華と僕とではユキに対する視点が違う。
だからこの反応は仕方のない事なんだけど、なんだかモヤモヤしてしまう。
ユキは自分の意識が戻ってきた時、目の前の光景を見て何を感じただろうか。破壊された景色、大勢の人間を失った世界……想像したら、胸がぐしゃぐしゃになる程辛かった。
それは泣きたくなるほどの感情で……何故こんなに心が乱されるんだろうと考えて思い出した。
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