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魔界編:第6章 拠り所
その腕の中
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金髪に水色のメッシュ……そんないかにも目立つ髪色にも関わらず、"七夕祭り凶器転送事件"の協力者は見つからなかった。
「ユキ様が捜索に入って見つけられないのですから、郊外に転移して逃げたのかもしれませんね」
途中から加わったハルキさんが、上半分の狐面を着けたまま顎に手を当てて首を傾げている。
「時間的にも"鬼化"の影響で、魂ごと消滅してしまっている可能性が高いですし」
「はぁ……また情報なしか」
ユキが少し疲れたようにため息をついて、眉間を寄せて目元を押さえた。
僕も疲れたのは一緒で、ずっとユキにかつがれたまま屋根の上を飛び回っていた。足手まといだからどこかに置いて行ってくれれば……とも思ったんだけど、魔力回復と称してはキスしてくるから、回復要因なら仕方ないと言い訳にして同行した。
おかげでずっとドキドキして、色んな意味で心休まらない事になったんだけど……。
「後処理は私の部隊で行いますので、お二人は一度ご帰宅を」
「……悪いな」
ユキは少し不機嫌そうな声で答えた。帰宅といっても時間はすでに朝方5時だ、維持部隊の他のメンバーは魔力回復の為先に帰宅している。それでも回復の時間が足りないから、魔力量の多い僕らは8時には先行して事務所待機の予定だ……不機嫌になるのも無理はない。
あんな騒動があったにも関わらず、七夕祭りは続行された。それでもこんな朝になれば人はほとんど居なくなっていて、飾りだけが豪華で少し寂しい大通りを二人で歩き出した。
「そういえば、真里は短冊に願いは書かなくてよかったのか?」
「この歳で短冊に願い事ってちょっと恥ずかしいような……」
中学生くらいまでの子や、女性ならまだしも……そういえば道行く男たちが短冊に願いごとを書いてたな……なんて光景を思い出して、笹にくくりつけられた短冊を見る。
『一億三千万ほしいです!』
『カノジョが欲しい』
『俺の誕生日を晴れの日にしてください』
……え、なんだろう。なんか七夕っぽくない願いごとがたくさんだ。
「短冊に願いを書くと、気まぐれに魔王様が叶えてくれることがあるんだよ」
ハハッと笑い飛ばしたユキが、僕と同じように笹にくくられた短冊を眺めている。
「だからこういうお願いの仕方なんだ……叶えられたら本当に宝くじみたいだね」
カノジョが欲しいに関しては、さすがに魔王様じゃどうにもならないと思うけど……。
「真里はいいのか?」
「うん、僕の願いはいつもユキが叶えてくれるしね」
「任せろ、俺にできる事ならなんだってやってやる」
フッとユキが笑いかけてきて、その優しい表情につられて頬が緩む。
みんなを守って欲しいなんて、そんな僕のわがまままも叶えてくれた。惚れた欲目なのかもしれないけど、あの時のユキはめちゃくちゃカッコ良かった……興奮して胸がギュッとして高鳴って、これがときめくって事か……なんて少女漫画みたいな事まで思った。あんな守られ方したら、全人類がユキに惚れるに違いない……そんな事、口に出したら色んな人から呆れられそうだけど。
「じゃぁ、帰るか!」
僕が脳内で勝手に惚気ている間に、また軽々と抱き抱えられて一瞬で自宅まで転移した。
直接室内だと僕が靴を脱いで玄関まで持っていく手間が増えるので、今日の転移先は玄関にしてくれたようだ。
「すぐに終わると思ったのに、遅くなっちゃったね」
「まったくだ、結局何も分からず終いだしな」
僕が靴を脱ごうとすると、ユキが手を差し出してくる。子供じゃないんだから……なんて可笑しくなりながらその手を取って靴を脱ぐと、ユキは僕の手を引きながら一直線に寝室へと向かった。
そうか、ゆっくりリビングで話したりしてる時間はないもんね……。ユキに自分からお誘いしたのを思い出して、今更ながらに恥ずかしい気がしてくる。
寝室に入るとユキが上着を脱いで、僕の上着も脱がせてくる。グローブを外されて抱き抱えられて……ベッドに寝かされると心臓が耳から出そうなくらいにうるさい。
ギュッと目を瞑ると、ユキの唇がそっと触れて……。
触れて……から、そのままユキは僕の横に座って、二人一緒に布団を掛けて……。
あれ?
「今日は疲れただろ? 真里はまだ寝ないと辛いだろうしな」
頭を撫でられて優しい視線で僕を見下ろすユキ……なんか、なんか僕だけすごく期待してたみたいで恥ずかしいっ!
かぁぁっと耳まで熱くなるような感覚と、そんな顔を見られたくなくて、ユキの腰のあたりに顔を埋めた。
「……くっつきたいか? じゃあ寝るまで抱きしめてようか」
ユキが布団の中に入ってきて、僕の首の下に腕を差し入れてくる。ギュッと抱きしめられて、ユキの温もりと匂いを感じると、もっと触りたくなる……どうしよう。
これって今日はエッチなことしないって事だよね……そんなの魔界に来てからはじめてだ。
ユキは僕のためだって我慢してくれてる……抱き寄せられて、撫でられて、これはこれで心地いいんだけど。
「あ、えっと……いいの?」
「ん? いいよ……真里の体が一番大事だからな、抱きしめられるだけで幸せだ」
僕なりに勇気を振りしぼって誘ったつもりだったのだけど、伝わってない! けど、すごく嬉しくなるような事を言われたから……思わずユキの胸にすり寄った。
「我慢ぐらいできるさ、俺は色情魔じゃないからな」
「……もしかして事務所での事、気にしてる?」
「ハハッ、冗談だよ……気にするな」
優しく耳を撫でられて抱き寄せられると、夢見心地なほど幸せな気分だ。
でも、モゾっとユキが動いた時に足に当たってしまった、本当に我慢してるんだなって……硬い感触が……!
「ユキ……ごめん、僕が我慢できない……かも」
ドキドキしてしまって、こんなんじゃ眠れないよ……! ユキの腰に手を回してギュッと抱きしめると、今度はしっかりと存在がわかる。多分僕のも……。
ぐっと肩を押されるように体を仰向けにされると、ユキが上に覆いかぶさる……組み敷かれるこの瞬間が、気持ちが高揚してたまらなく好きだ。
少し恥ずかしくなりながら見上げたユキは、それはもうしてやったりって顔で笑っていて、もしかして僕から誘わせるためにわざと……!?
「我慢できない?」
「うん……今日のユキすっごくカッコ良かったから」
「だから、抱かれたい?」
「……そうだよ、恥ずかしいからもう」
言わせないでって言おうとしたら口を塞がれて、嬉しそうに何度も唇を重ねられると、ユキが意地悪でやってるんじゃないって伝わってくる。
「真里にカッコいいって言われるのが一番嬉しい」
少し照れながら僕の肩口に頭を寄せるユキは、むしろ可愛すぎると思う! あんなに強くてカッコいいのに、僕に見せてくれる可愛いところにたまらなく愛しさを感じる。
離れたくないし、離したくない……大好き。ユキの首に手を回してぎゅうぅっと強く抱きしめると、ユキも負けじと僕の体を強く抱く。
こんなに細いのに力強くて、今日あんなに大勢の人を守り抜いた腕に今抱かれている……この気持ちをなんて言えばいいんだろうか、充実感? 独占欲? とにかく世界中に、この人僕の恋人なんですって、大声で宣言したい気分だ。
気持ちが高揚して、このままユキに触れたいと思ったけど……何かユキと話さなくちゃいけないことがあったような……。
「真里、こっち見て」
僕の意識が理性的な方へと向こうとした時、ユキが愛しそうに僕の頬を撫でた。
「俺に抱かれることだけ考えて……気持ちいいことしよう」
はぁっ……と艶っぽく耳元で吐息をかけられて、そのまま耳の中まで舐められたら、ゾクゾクして腰が砕けた。
結局僕はユキの思惑通りなのか、この後すぐに意識を手放すことになってしまった……。
「ユキ様が捜索に入って見つけられないのですから、郊外に転移して逃げたのかもしれませんね」
途中から加わったハルキさんが、上半分の狐面を着けたまま顎に手を当てて首を傾げている。
「時間的にも"鬼化"の影響で、魂ごと消滅してしまっている可能性が高いですし」
「はぁ……また情報なしか」
ユキが少し疲れたようにため息をついて、眉間を寄せて目元を押さえた。
僕も疲れたのは一緒で、ずっとユキにかつがれたまま屋根の上を飛び回っていた。足手まといだからどこかに置いて行ってくれれば……とも思ったんだけど、魔力回復と称してはキスしてくるから、回復要因なら仕方ないと言い訳にして同行した。
おかげでずっとドキドキして、色んな意味で心休まらない事になったんだけど……。
「後処理は私の部隊で行いますので、お二人は一度ご帰宅を」
「……悪いな」
ユキは少し不機嫌そうな声で答えた。帰宅といっても時間はすでに朝方5時だ、維持部隊の他のメンバーは魔力回復の為先に帰宅している。それでも回復の時間が足りないから、魔力量の多い僕らは8時には先行して事務所待機の予定だ……不機嫌になるのも無理はない。
あんな騒動があったにも関わらず、七夕祭りは続行された。それでもこんな朝になれば人はほとんど居なくなっていて、飾りだけが豪華で少し寂しい大通りを二人で歩き出した。
「そういえば、真里は短冊に願いは書かなくてよかったのか?」
「この歳で短冊に願い事ってちょっと恥ずかしいような……」
中学生くらいまでの子や、女性ならまだしも……そういえば道行く男たちが短冊に願いごとを書いてたな……なんて光景を思い出して、笹にくくりつけられた短冊を見る。
『一億三千万ほしいです!』
『カノジョが欲しい』
『俺の誕生日を晴れの日にしてください』
……え、なんだろう。なんか七夕っぽくない願いごとがたくさんだ。
「短冊に願いを書くと、気まぐれに魔王様が叶えてくれることがあるんだよ」
ハハッと笑い飛ばしたユキが、僕と同じように笹にくくられた短冊を眺めている。
「だからこういうお願いの仕方なんだ……叶えられたら本当に宝くじみたいだね」
カノジョが欲しいに関しては、さすがに魔王様じゃどうにもならないと思うけど……。
「真里はいいのか?」
「うん、僕の願いはいつもユキが叶えてくれるしね」
「任せろ、俺にできる事ならなんだってやってやる」
フッとユキが笑いかけてきて、その優しい表情につられて頬が緩む。
みんなを守って欲しいなんて、そんな僕のわがまままも叶えてくれた。惚れた欲目なのかもしれないけど、あの時のユキはめちゃくちゃカッコ良かった……興奮して胸がギュッとして高鳴って、これがときめくって事か……なんて少女漫画みたいな事まで思った。あんな守られ方したら、全人類がユキに惚れるに違いない……そんな事、口に出したら色んな人から呆れられそうだけど。
「じゃぁ、帰るか!」
僕が脳内で勝手に惚気ている間に、また軽々と抱き抱えられて一瞬で自宅まで転移した。
直接室内だと僕が靴を脱いで玄関まで持っていく手間が増えるので、今日の転移先は玄関にしてくれたようだ。
「すぐに終わると思ったのに、遅くなっちゃったね」
「まったくだ、結局何も分からず終いだしな」
僕が靴を脱ごうとすると、ユキが手を差し出してくる。子供じゃないんだから……なんて可笑しくなりながらその手を取って靴を脱ぐと、ユキは僕の手を引きながら一直線に寝室へと向かった。
そうか、ゆっくりリビングで話したりしてる時間はないもんね……。ユキに自分からお誘いしたのを思い出して、今更ながらに恥ずかしい気がしてくる。
寝室に入るとユキが上着を脱いで、僕の上着も脱がせてくる。グローブを外されて抱き抱えられて……ベッドに寝かされると心臓が耳から出そうなくらいにうるさい。
ギュッと目を瞑ると、ユキの唇がそっと触れて……。
触れて……から、そのままユキは僕の横に座って、二人一緒に布団を掛けて……。
あれ?
「今日は疲れただろ? 真里はまだ寝ないと辛いだろうしな」
頭を撫でられて優しい視線で僕を見下ろすユキ……なんか、なんか僕だけすごく期待してたみたいで恥ずかしいっ!
かぁぁっと耳まで熱くなるような感覚と、そんな顔を見られたくなくて、ユキの腰のあたりに顔を埋めた。
「……くっつきたいか? じゃあ寝るまで抱きしめてようか」
ユキが布団の中に入ってきて、僕の首の下に腕を差し入れてくる。ギュッと抱きしめられて、ユキの温もりと匂いを感じると、もっと触りたくなる……どうしよう。
これって今日はエッチなことしないって事だよね……そんなの魔界に来てからはじめてだ。
ユキは僕のためだって我慢してくれてる……抱き寄せられて、撫でられて、これはこれで心地いいんだけど。
「あ、えっと……いいの?」
「ん? いいよ……真里の体が一番大事だからな、抱きしめられるだけで幸せだ」
僕なりに勇気を振りしぼって誘ったつもりだったのだけど、伝わってない! けど、すごく嬉しくなるような事を言われたから……思わずユキの胸にすり寄った。
「我慢ぐらいできるさ、俺は色情魔じゃないからな」
「……もしかして事務所での事、気にしてる?」
「ハハッ、冗談だよ……気にするな」
優しく耳を撫でられて抱き寄せられると、夢見心地なほど幸せな気分だ。
でも、モゾっとユキが動いた時に足に当たってしまった、本当に我慢してるんだなって……硬い感触が……!
「ユキ……ごめん、僕が我慢できない……かも」
ドキドキしてしまって、こんなんじゃ眠れないよ……! ユキの腰に手を回してギュッと抱きしめると、今度はしっかりと存在がわかる。多分僕のも……。
ぐっと肩を押されるように体を仰向けにされると、ユキが上に覆いかぶさる……組み敷かれるこの瞬間が、気持ちが高揚してたまらなく好きだ。
少し恥ずかしくなりながら見上げたユキは、それはもうしてやったりって顔で笑っていて、もしかして僕から誘わせるためにわざと……!?
「我慢できない?」
「うん……今日のユキすっごくカッコ良かったから」
「だから、抱かれたい?」
「……そうだよ、恥ずかしいからもう」
言わせないでって言おうとしたら口を塞がれて、嬉しそうに何度も唇を重ねられると、ユキが意地悪でやってるんじゃないって伝わってくる。
「真里にカッコいいって言われるのが一番嬉しい」
少し照れながら僕の肩口に頭を寄せるユキは、むしろ可愛すぎると思う! あんなに強くてカッコいいのに、僕に見せてくれる可愛いところにたまらなく愛しさを感じる。
離れたくないし、離したくない……大好き。ユキの首に手を回してぎゅうぅっと強く抱きしめると、ユキも負けじと僕の体を強く抱く。
こんなに細いのに力強くて、今日あんなに大勢の人を守り抜いた腕に今抱かれている……この気持ちをなんて言えばいいんだろうか、充実感? 独占欲? とにかく世界中に、この人僕の恋人なんですって、大声で宣言したい気分だ。
気持ちが高揚して、このままユキに触れたいと思ったけど……何かユキと話さなくちゃいけないことがあったような……。
「真里、こっち見て」
僕の意識が理性的な方へと向こうとした時、ユキが愛しそうに僕の頬を撫でた。
「俺に抱かれることだけ考えて……気持ちいいことしよう」
はぁっ……と艶っぽく耳元で吐息をかけられて、そのまま耳の中まで舐められたら、ゾクゾクして腰が砕けた。
結局僕はユキの思惑通りなのか、この後すぐに意識を手放すことになってしまった……。
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