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魔界編:第5章 維持部隊
不自由の自由
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事務所の扉が開いて、戻ってきたのはカズヤさんとルイさんだった。
僕が思わず離れるような動作をしてしまったから、ユキが抱きしめてくれていた腕を緩めてしまった。
本音としては離れたくはなかった、僕にはユキみたいに魂の形を見ることはできないけど、確かに今ユキの胸の奥が揺れた気がしたから……。
僕と距離を取ろうとしたユキの腕を思わず掴んで、まっすぐにその瞳を見ると何でもないように微笑み返してくる。
「大丈夫……?」
思わずそう聞くと、ユキが少し驚いたような顔をして、そのあと眉尻を下げて少し困った顔をしていた。
「あぁ、俺を誰だと思ってる?」
心配する僕をよそに、ユキは楽しそうに笑いながら僕の頭を撫でた。
「何かあったんですか?」
少し困惑気味に眉根を寄せたカズヤさんの後ろから、背伸びをするようにこっちを覗き込むルイさんが見えた。
「ちょうど良いところに帰ってきたな、1人飛翔と合流してくれ」
「りょーかい」
ルイさんが何も聞かずに事務所から離れていく足音が聞こえた、自分の不甲斐なさでまた迷惑をかけてしまったな……。
「真里が少しトラウマに触った」
「それは……真里は大丈夫なんですか!?」
カズヤさんの声色は真剣で、この世界で心の傷はこんなにも心配されるものなんだと、逆に少しほっこりしてしまう。
「俺が側にいれば大丈夫に決まってる」
な? とユキに目配せされて、肯定する意味で頭を縦に振った。ふと視界に入った左手の傷は、もう血が滲んでいなかった。
出来るだけ隠すよう言われている左手に、魔王様から賜ったグローブを着けなおす。
「悪いがあとはカズヤに任せていいか? 魔王様の会議に呼ばれた」
ユキがまた僕の頭を撫でながら、スッと立ち上がってソファーから離れる。
「構いませんが、真里も行くんですよね?」
カズヤさんのその問いに、僕自身がハッとした……魔王様に呼ばれる会議って事は、それは直血の面子で集まる会議だ。
僕は魔王様からすれば孫関係にあたるわけだけど、仮にも数少ない直血の一員だ。
「いや、真里は今日が部隊初日だから欠席にした。次回からは強制参加だからな、あまり魔王様を嫌がるなよ」
資料用の棚の前まできたユキに、遠目からウィンクを貰ってしまった。
「ウッ……頑張るよ」
「あとはカズヤに報告書の書き方を教えてもらってくれ」
ユキが指をパチンと鳴らすと、気づけば僕の目の前のテーブルには報告書の用紙が現れていた。
カズヤさんがその用紙を覗き込みながら、僕の向かいのソファーへと腰掛ける。
「盗難ですか……何が盗まれましたか?」
「硬貨のようなコインのような物が沢山入った袋を……でもここのお財布って身分証と一緒になってますよね?」
確か身分証を見せればどこのお店でも決済できるし、給料は自動的にチャージされるはず。現世でいうところの、自動車免許証や保険証に電子マネー機能が付いてるような感じだ。
本人以外は使用出来ないから、紛失・盗難にあっても安心仕様、だから硬貨は必要ないはずなんだけど……。
「それはあの界隈で流通している貨幣だな、真里が見たのはコレだろ?」
資料を取って戻ってきたユキが、マジックのように僕の目の前で指の中から硬貨を出した。
「えっ! あ、それだ!」
「ユキの様に高い複製技術のある人には、簡単に偽造、増産されてしまうので……硬貨は一律廃止されてるんですけどね」
「偽造っ!?」
カズヤさんの物騒な話にギョッとした、貨幣の偽造なんて犯罪じゃないか!? この世界ではどうか知らないけど。
「コピーは俺の十八番だからな」
ユキがピンッと指で硬貨を弾くと、上に打ち上がった筈のそれは溶ける様に消えていった。
ユキは何でもできると思ってたけど、コピーするのが得意なんて初耳だった。
「盗まれたり偽造されたり、現物の貨幣って管理が大変ですよね……何でわざわざ不便な方を使うんだろう?」
しかも廃止されているのに……だ、素朴な疑問を口に出してみたところで、ユキが隣に座ってソファーが軋んだ。
「便利になっていく事はいい事という訳でもない、自分が慣れ親しんだ物を選んだり、あえて不自由に暮らすのも個人の自由だ」
「でもそれで損をしたり、不遇な目に遭うのに……」
「思うがままに存在していいのがこの世界だ、その代わり良くも悪くも自己責任だがな」
ユキが僕のこめかみ辺りを撫でて優しい顔で微笑むと、キスでもするんじゃないかってくらい顔が近づいてきて焦った。その唇はそのまま僕の耳元まできて、少し熱っぽく囁く。
「真里も少しくらい悪い子でもいいんだぞ?」
フフッと軽く笑って立ち上がるユキを、僕は熱くなった顔のまま見上げた。正面の少し呆れるようなカズヤさんの視線が痛い。
「じゃぁちょっと行ってくる、帰りはいつもより少し遅いくらいだが……また迎えに来てくれてもいいぞ」
「……今度は落ち着いて行動します」
直轄領に乗り込んだ事、からかわれてる……! 突っ走って大胆な行動に出てしまうのは僕の悪い癖だ、掘り返されると少し恥ずかしい。
カズヤさんと二人でユキを送り出してから、報告書の書き方を教わる。ちなみにこの用紙はいつもユキが魔力で生成しているらしい、ユキ自身が記入する時は、最初から完成品を生成してしまうとか。
魔界ナンバー2がパソコン兼、プリンター代わりをしている事に驚きだ。
自分にもできないかと実際に試してみたけど、報告内容全てを印字された状態で頭に浮かべて、それを実体化させて生成するっていうのは、とても素人に出来るような技ではなかった。こんな日常の小さな出来事でも、ユキの凄さを思い知る……。
そのうちルイさんと飛翔さんも戻ってきて、ユキ不在の中で部隊の仕事を教えてもらった。元々出入りしていたのもあって、初日なのに緊張なんてしなくて、むしろあっという間に時間は過ぎていった。
飛翔さんとルイさんは事務作業があまり好きじゃないらしく、早速新しい部署での自分の存在意義を見出せそうで嬉しい限りだ。
事務所に取り付けてある時計を見るともう18時近かった、管理課では聖華なんかはとっくに帰っている時間だ。
この世界の時間は現世と同様に流れているらしい、一日中夜のような外の暗さに加えて、朝昼晩の食事をしないせいで体内時計はとっくに狂った。時間を認識するには、時計を見る事でしか実感できないのだ。
僕が時計を見たのをルイさんが気付いて、デスクの椅子が倒れそうな勢いで立ち上がった。
「もうこんな時間じゃーん! 真里はこの後予定ないよね!?」
「えっと……そうですね、ユキも少し遅くなるって言ってたし特には」
「じゃあさ、ちょーっとオレに付き合ってよ!」
可愛らしい笑顔のまま小首を傾げたルイさんに、おねだりのようにお誘いされて、思わず頷いてしまった。
「ルイがもう帰るなんてめっずらしいな! カズヤが夜勤の時はいっつも無駄に居残ってるのに」
茶化すように飛翔さんが隣のデスクからルイさんに絡むと、無駄って言うなとルイさんから腹パンを貰っていた。
「真里はいつもユキに独り占めされてるからなー、今日はチャンスじゃん? メシ行こーぜ! メシ! どうせユキの事だからあんま食わせてもらってないっしょー!?」
言い方に語弊がある気がするけど、確かにご飯は食べてない。お腹空かないから特に問題はないけど、ご飯のお誘いはとても魅力的だ。
「行きます! オススメとかあるんですか!?」
「あるあるー!」
「え! 飯なら俺も行きたい!」
腹パンを貰ってうずくまっていた飛翔さんがパッと顔を上げたけど、ルイさんは指でバツを作って2回ほど打ち付けた。
「ダメダメー! また今度な」
ルイさんが少し鋭い目つきの目を開いて、ニッと意地悪そうに笑った顔に飛翔さんがしょげている。
そしてさっきから会話に一切入ってこないカズヤさんからは、なんだかソワソワするような落ち着かないような雰囲気を感じる。
ルイさんとカズヤさんって……二人の詳しい関係は分からないけど、良い感じなんだよね? カズヤさんを差し置いて僕が同行して良いものなんだろうか……。
上司兼師匠に後ろめたさを感じながら、僕はルイさんに連れ出されて事務所を後にした。
「ルイさん、もしかして僕に用事がありました?」
「うん、用事っていうか少ししゃべりたくて」
ずんずんと前を歩くルイさんの背中には、金色に目立つ維持部隊のマークと月と紅葉の刺繍。
お喋りなら事務所でも良いだろうけど、飛翔さんが一緒なのはダメって言ってたから二人でって事なんだろう。
思考をめぐらせているとルイさんがこっちを振り返って、ニカッと笑った。
「恋バナしようぜ!」
ビシッと親指を立てて男らしく乙女な事を言われて、僕は一瞬呆気にとられてしまったのだった。
僕が思わず離れるような動作をしてしまったから、ユキが抱きしめてくれていた腕を緩めてしまった。
本音としては離れたくはなかった、僕にはユキみたいに魂の形を見ることはできないけど、確かに今ユキの胸の奥が揺れた気がしたから……。
僕と距離を取ろうとしたユキの腕を思わず掴んで、まっすぐにその瞳を見ると何でもないように微笑み返してくる。
「大丈夫……?」
思わずそう聞くと、ユキが少し驚いたような顔をして、そのあと眉尻を下げて少し困った顔をしていた。
「あぁ、俺を誰だと思ってる?」
心配する僕をよそに、ユキは楽しそうに笑いながら僕の頭を撫でた。
「何かあったんですか?」
少し困惑気味に眉根を寄せたカズヤさんの後ろから、背伸びをするようにこっちを覗き込むルイさんが見えた。
「ちょうど良いところに帰ってきたな、1人飛翔と合流してくれ」
「りょーかい」
ルイさんが何も聞かずに事務所から離れていく足音が聞こえた、自分の不甲斐なさでまた迷惑をかけてしまったな……。
「真里が少しトラウマに触った」
「それは……真里は大丈夫なんですか!?」
カズヤさんの声色は真剣で、この世界で心の傷はこんなにも心配されるものなんだと、逆に少しほっこりしてしまう。
「俺が側にいれば大丈夫に決まってる」
な? とユキに目配せされて、肯定する意味で頭を縦に振った。ふと視界に入った左手の傷は、もう血が滲んでいなかった。
出来るだけ隠すよう言われている左手に、魔王様から賜ったグローブを着けなおす。
「悪いがあとはカズヤに任せていいか? 魔王様の会議に呼ばれた」
ユキがまた僕の頭を撫でながら、スッと立ち上がってソファーから離れる。
「構いませんが、真里も行くんですよね?」
カズヤさんのその問いに、僕自身がハッとした……魔王様に呼ばれる会議って事は、それは直血の面子で集まる会議だ。
僕は魔王様からすれば孫関係にあたるわけだけど、仮にも数少ない直血の一員だ。
「いや、真里は今日が部隊初日だから欠席にした。次回からは強制参加だからな、あまり魔王様を嫌がるなよ」
資料用の棚の前まできたユキに、遠目からウィンクを貰ってしまった。
「ウッ……頑張るよ」
「あとはカズヤに報告書の書き方を教えてもらってくれ」
ユキが指をパチンと鳴らすと、気づけば僕の目の前のテーブルには報告書の用紙が現れていた。
カズヤさんがその用紙を覗き込みながら、僕の向かいのソファーへと腰掛ける。
「盗難ですか……何が盗まれましたか?」
「硬貨のようなコインのような物が沢山入った袋を……でもここのお財布って身分証と一緒になってますよね?」
確か身分証を見せればどこのお店でも決済できるし、給料は自動的にチャージされるはず。現世でいうところの、自動車免許証や保険証に電子マネー機能が付いてるような感じだ。
本人以外は使用出来ないから、紛失・盗難にあっても安心仕様、だから硬貨は必要ないはずなんだけど……。
「それはあの界隈で流通している貨幣だな、真里が見たのはコレだろ?」
資料を取って戻ってきたユキが、マジックのように僕の目の前で指の中から硬貨を出した。
「えっ! あ、それだ!」
「ユキの様に高い複製技術のある人には、簡単に偽造、増産されてしまうので……硬貨は一律廃止されてるんですけどね」
「偽造っ!?」
カズヤさんの物騒な話にギョッとした、貨幣の偽造なんて犯罪じゃないか!? この世界ではどうか知らないけど。
「コピーは俺の十八番だからな」
ユキがピンッと指で硬貨を弾くと、上に打ち上がった筈のそれは溶ける様に消えていった。
ユキは何でもできると思ってたけど、コピーするのが得意なんて初耳だった。
「盗まれたり偽造されたり、現物の貨幣って管理が大変ですよね……何でわざわざ不便な方を使うんだろう?」
しかも廃止されているのに……だ、素朴な疑問を口に出してみたところで、ユキが隣に座ってソファーが軋んだ。
「便利になっていく事はいい事という訳でもない、自分が慣れ親しんだ物を選んだり、あえて不自由に暮らすのも個人の自由だ」
「でもそれで損をしたり、不遇な目に遭うのに……」
「思うがままに存在していいのがこの世界だ、その代わり良くも悪くも自己責任だがな」
ユキが僕のこめかみ辺りを撫でて優しい顔で微笑むと、キスでもするんじゃないかってくらい顔が近づいてきて焦った。その唇はそのまま僕の耳元まできて、少し熱っぽく囁く。
「真里も少しくらい悪い子でもいいんだぞ?」
フフッと軽く笑って立ち上がるユキを、僕は熱くなった顔のまま見上げた。正面の少し呆れるようなカズヤさんの視線が痛い。
「じゃぁちょっと行ってくる、帰りはいつもより少し遅いくらいだが……また迎えに来てくれてもいいぞ」
「……今度は落ち着いて行動します」
直轄領に乗り込んだ事、からかわれてる……! 突っ走って大胆な行動に出てしまうのは僕の悪い癖だ、掘り返されると少し恥ずかしい。
カズヤさんと二人でユキを送り出してから、報告書の書き方を教わる。ちなみにこの用紙はいつもユキが魔力で生成しているらしい、ユキ自身が記入する時は、最初から完成品を生成してしまうとか。
魔界ナンバー2がパソコン兼、プリンター代わりをしている事に驚きだ。
自分にもできないかと実際に試してみたけど、報告内容全てを印字された状態で頭に浮かべて、それを実体化させて生成するっていうのは、とても素人に出来るような技ではなかった。こんな日常の小さな出来事でも、ユキの凄さを思い知る……。
そのうちルイさんと飛翔さんも戻ってきて、ユキ不在の中で部隊の仕事を教えてもらった。元々出入りしていたのもあって、初日なのに緊張なんてしなくて、むしろあっという間に時間は過ぎていった。
飛翔さんとルイさんは事務作業があまり好きじゃないらしく、早速新しい部署での自分の存在意義を見出せそうで嬉しい限りだ。
事務所に取り付けてある時計を見るともう18時近かった、管理課では聖華なんかはとっくに帰っている時間だ。
この世界の時間は現世と同様に流れているらしい、一日中夜のような外の暗さに加えて、朝昼晩の食事をしないせいで体内時計はとっくに狂った。時間を認識するには、時計を見る事でしか実感できないのだ。
僕が時計を見たのをルイさんが気付いて、デスクの椅子が倒れそうな勢いで立ち上がった。
「もうこんな時間じゃーん! 真里はこの後予定ないよね!?」
「えっと……そうですね、ユキも少し遅くなるって言ってたし特には」
「じゃあさ、ちょーっとオレに付き合ってよ!」
可愛らしい笑顔のまま小首を傾げたルイさんに、おねだりのようにお誘いされて、思わず頷いてしまった。
「ルイがもう帰るなんてめっずらしいな! カズヤが夜勤の時はいっつも無駄に居残ってるのに」
茶化すように飛翔さんが隣のデスクからルイさんに絡むと、無駄って言うなとルイさんから腹パンを貰っていた。
「真里はいつもユキに独り占めされてるからなー、今日はチャンスじゃん? メシ行こーぜ! メシ! どうせユキの事だからあんま食わせてもらってないっしょー!?」
言い方に語弊がある気がするけど、確かにご飯は食べてない。お腹空かないから特に問題はないけど、ご飯のお誘いはとても魅力的だ。
「行きます! オススメとかあるんですか!?」
「あるあるー!」
「え! 飯なら俺も行きたい!」
腹パンを貰ってうずくまっていた飛翔さんがパッと顔を上げたけど、ルイさんは指でバツを作って2回ほど打ち付けた。
「ダメダメー! また今度な」
ルイさんが少し鋭い目つきの目を開いて、ニッと意地悪そうに笑った顔に飛翔さんがしょげている。
そしてさっきから会話に一切入ってこないカズヤさんからは、なんだかソワソワするような落ち着かないような雰囲気を感じる。
ルイさんとカズヤさんって……二人の詳しい関係は分からないけど、良い感じなんだよね? カズヤさんを差し置いて僕が同行して良いものなんだろうか……。
上司兼師匠に後ろめたさを感じながら、僕はルイさんに連れ出されて事務所を後にした。
「ルイさん、もしかして僕に用事がありました?」
「うん、用事っていうか少ししゃべりたくて」
ずんずんと前を歩くルイさんの背中には、金色に目立つ維持部隊のマークと月と紅葉の刺繍。
お喋りなら事務所でも良いだろうけど、飛翔さんが一緒なのはダメって言ってたから二人でって事なんだろう。
思考をめぐらせているとルイさんがこっちを振り返って、ニカッと笑った。
「恋バナしようぜ!」
ビシッと親指を立てて男らしく乙女な事を言われて、僕は一瞬呆気にとられてしまったのだった。
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