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魔界編:第5章 維持部隊
二人組
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「嫌だ……俺が真里と行きたい……っ!」
ユキが事務所のソファーにうなだれながら、オーバーリアクションで嘆いている。
「子供みたいなこと言わないでください」
呆れ果てたようにカズヤさんからため息をつかれて、ユキはようやく上体を起こした。
「お前たちは知らないんだ、俺が16年間どれだけ真里の事を……」
「はいはい」
カズヤさんに軽くあしらわれるユキは、それ以上食い下がる気はないらしい。それでも不機嫌に顔をムスッとさせて、はぁ……と悲しそうにため息をついた。
ユキが何に不平を言っているのかというと、僕が維持部隊に配属になった事による、パトロールの組み合わせについてだ。
従来通りカズヤさんとルイさんが組んで、僕は飛翔さんと巡回する事になった、ユキが今まで大概事務所に居たのにはちゃんと理由があったらしい。本気の緊急事態の時、部隊の誰かがピンチな時、現場に即飛べるのはユキだけだから……出来るだけフリーにしておきたいのだ。
なのでユキも従来通り、事務所でお留守番だ。
「ショー……真里を危ない目に合わせるなよ」
「わーった! わーったから!」
何度目か分からない脅しめいたユキの言葉に、飛翔さんも呆れながら返事をする。
「では、私達は外周を……二人は内側をお願いします」
そうカズヤさんに言われて事務所の前で二手に分かれた。僕たちは内側をって事だから、十字に交わる大通りを中心にってとこだろうか。
「俺もまだここに来て二年だから、頼りねぇかもしれないけど、絶対怪我させねぇから安心してな!」
歩きながら飛翔さんがニカッと笑ってガッツポーズを作る、そんな飛翔さんを見上げるとユキよりも背が高くて、体格もがっしりしていて……何度見ても羨ましい……!
それでも先程僕を睨み付けてきた人の方が背も高いし、こう厚みがあるのだけど……そっちは羨ましいとは思わない、だってなんか悔しいじゃないか。
「巡回といっても市街地全部を回る訳じゃないぜ? 犯罪が起こる場所はけっこう決まってるからな」
「治安の悪いところを重点的に……って事ですね」
何かあった時にすぐ魔力を使えるように、耳付きフードを目深に被る。
このフード付きの黒の上着、ユキとペアルック感が強い……なにより力を使うと発言する"耳"を隠す為の耳付きフード、これがとにかく恥ずかしさを助長する。
でも今日のこの服は特別だった、今僕の背中には、維持部隊のマークが白で刻まれたからだ。
ユキの部隊のメンバーは、全員衣服のどこかにこのマークがある。一見二重の菱形なんだけど、よく見ると4枚の花弁ように象ってある形だ。
これを入れてもらった時は、みんなの仲間になれたような気がして……すごく胸が熱くなって嬉しかった。
ちなみに飛翔さんはズボンの上部両サイドに二つ、カズヤさんも同じように着物の二の腕の部分に二つ……ユキはベルトのバックルと控えめに、ルイさんはすごい……スカジャンの背中にデカデカと! 月と紅葉の刺繍をあしらってド派手に主張している。
『オレとか、たぶん真里もだけど……ナメられるからなー! ハデに見せつけるんだよ!』
……と言っていたので、僕にも派手に飾るといいとお勧めしてくれた。はじめは金にしようって言われたけど、そこはちょっと控えめに白にしてもらった。
ルイさんはスカジャンの下は赤だ、髪も金髪で小さくてもよく目立つ。飛翔さんだってこの背の高さとがたいの良さと……そして思わず二度見してしまう程の緑の髪、当然目立つ。
ユキとカズヤさんに至っては、知らない人は居ないレベルで強くて有名だ。
確かに僕はナメられるかもしれない……。
「ルイさんが言うみたいに、僕も少し威嚇するような格好した方がいいんですかね?」
「アイツが言ってた事気にしてんの? 俺は別に好きなカッコしてていいと思うけどなー……ルイのアレだって好きでやってんだぜ?」
ケラケラっと飛翔さんが笑い飛ばしてくれて、悩んでいたのが吹っ飛んだ気がした。
「ルイは確かにナメられるみたいだけどな、でもいつも返り討ちにしてるぜ! 俺は抵抗されるより逃げられちまう事が多いし……捕まえた数ならルイの方がいつも多いんだよなぁ」
「確かに、飛翔さんに向かって行こうとはなかなか思わないですよね……逞しいのもいい事ばっかりじゃないんですね」
苦笑して見上げると、飛翔さんが何かを閃いたかのように目を見開いた。
「真里をおとりにして捕まえるかっ!」
「えっ!!」
「あっ! ダメだ! そんな事したらユキに殺されるっ!」
今度は顔を真っ青にしている、本当に表情がコロコロとよく変わる人だ。
「防御は得意なんで、いいですよ囮でも」
大体僕だって役に立ちたいし、囮になって検挙できるなら全然構わない。
「だな、マジで速いもんな! 俺、真里が防御に徹したら一発も入れられる気しねぇもん! でもしねぇよ? ユキだけじゃなくてカズヤにも怒られるからな……」
さっきより青い顔をして言う飛翔さんは、根っからカズヤさんが怖いらしい。
「せっかくの二人組なんで、有用に使うのもいいと思うんですけど」
「あぁー、カズヤは安全第一で組ませてんだよなぁ……だから、どっちかが危ない目にあうような事すると怒るんだ、それこそ鬼みたいに!」
「……それなら経験が浅い僕らが組むより、カズヤさんとルイさんが分かれた方が」
とそこまで言って、ルイさんとカズヤさんがちょっといい雰囲気なのを思い出した。いやでも、カズヤさんがそういう私情を挟むものだろうか?
「昔は単独で巡回してたらしいんだけど、ルイが抵抗されて両腕斬り落とされたの、カズヤが見ちゃったらしいんだよ」
「りょ、両腕……」
聞いてるだけで肘あたりが痛くなる。切られても魔力さえ残っていれば元に戻るとはいえ、痛感はそう生きてる時と変わっていない。
「それからというもの、やたら心配されてるらしいぜ」
「飛翔さんの心配はされないんですか?」
確かに見た目的にはルイさんの方が危険度は高いかもしれないけど……飛翔さんもまだ二年なわけだし、経験年数では圧倒的にルイさんの方が上だ。
「俺もつい最近なんだよ、一人で動くようになったの! コレでヘルプ出せば、ユキが来てくれるしな」
首元に指を当てるとインカムのマイクが伸びる、僕の首元にも同じものを忍ばせている。みんなユキへの絶対的な信頼があるんだ、なんだか少し嬉しいような感じだ。
色々と維持部隊の話をしながら歩みを進めていると、商業区画にたどり着いていた。
「やっぱりお店とかでアクシデントが起きやすいんですか?」
「そうだな、基本はやられたらやり返すの世界だから、ケンカとかには手を出さないんだけど……おー、おっちゃん元気ー?」
話しながら飛翔さんは商店の店主とあちこちで挨拶を交わす、たくさんの人に慕われているのが見て取れて、飛翔さんの人となりがわかるようだ。
「ユキとかはケンカしてても満足するまでやらせるんだけど、俺はつい仲直りさせたくなっちゃうんだよなぁ」
ヘヘッと笑う飛翔さんに、そういう人柄だろうなと思った。僕もどちらかといえば仲裁したい方だ、その実力があればだけど……。
「だから飛翔さんは皆さんに慕われてるんですね」
「えっ、そっかなぁ? ヘヘッ」
照れ臭そうな表情をする飛翔さんに、こっちまでほんわかした気分になる、背が高くて大きいのに癒し系だなぁ……。
「商売してる人達はさ、腕っぷしに自信が無い人も多いんだよな。だからやられっぱなしになる事も多いし……そういう人達を俺が助けてやりたいんだよなぁ」
「僕もそんな風になりたいですね」
「真里はきっとすぐ強くなるぜ!」
またニカッと歯を出して笑うと八重歯が覗く、少年みたいな笑顔につられて笑うと、少し先の商店の戸がバタンと倒れて二人組が飛び出して来た。
「あ! 盗みだな!」
「えっ!」
二人組は両手に大きな袋を持って何かを落としながら逃げていく、盗みってあの袋!?
飛翔さんに促されて駆け出すと、店の出入り口に慌てて店主さんらしき人が出てくる。その人は腕を押さえていて、そこから少し血が滲んでいた……怪我してるんだ!
「捕まえてくるから任せろ!」
「しょーちゃん頼むよ!」
親指を立てた飛翔さんがニッと笑って、僕の背中を叩いた。
「加速するぞ!」
「はいっ!」
はじめての仕事だ! 緊張してドキドキしてる胸を二回叩いてよしっと気合を入れると、飛翔さんがぐんっと加速した。
ユキが事務所のソファーにうなだれながら、オーバーリアクションで嘆いている。
「子供みたいなこと言わないでください」
呆れ果てたようにカズヤさんからため息をつかれて、ユキはようやく上体を起こした。
「お前たちは知らないんだ、俺が16年間どれだけ真里の事を……」
「はいはい」
カズヤさんに軽くあしらわれるユキは、それ以上食い下がる気はないらしい。それでも不機嫌に顔をムスッとさせて、はぁ……と悲しそうにため息をついた。
ユキが何に不平を言っているのかというと、僕が維持部隊に配属になった事による、パトロールの組み合わせについてだ。
従来通りカズヤさんとルイさんが組んで、僕は飛翔さんと巡回する事になった、ユキが今まで大概事務所に居たのにはちゃんと理由があったらしい。本気の緊急事態の時、部隊の誰かがピンチな時、現場に即飛べるのはユキだけだから……出来るだけフリーにしておきたいのだ。
なのでユキも従来通り、事務所でお留守番だ。
「ショー……真里を危ない目に合わせるなよ」
「わーった! わーったから!」
何度目か分からない脅しめいたユキの言葉に、飛翔さんも呆れながら返事をする。
「では、私達は外周を……二人は内側をお願いします」
そうカズヤさんに言われて事務所の前で二手に分かれた。僕たちは内側をって事だから、十字に交わる大通りを中心にってとこだろうか。
「俺もまだここに来て二年だから、頼りねぇかもしれないけど、絶対怪我させねぇから安心してな!」
歩きながら飛翔さんがニカッと笑ってガッツポーズを作る、そんな飛翔さんを見上げるとユキよりも背が高くて、体格もがっしりしていて……何度見ても羨ましい……!
それでも先程僕を睨み付けてきた人の方が背も高いし、こう厚みがあるのだけど……そっちは羨ましいとは思わない、だってなんか悔しいじゃないか。
「巡回といっても市街地全部を回る訳じゃないぜ? 犯罪が起こる場所はけっこう決まってるからな」
「治安の悪いところを重点的に……って事ですね」
何かあった時にすぐ魔力を使えるように、耳付きフードを目深に被る。
このフード付きの黒の上着、ユキとペアルック感が強い……なにより力を使うと発言する"耳"を隠す為の耳付きフード、これがとにかく恥ずかしさを助長する。
でも今日のこの服は特別だった、今僕の背中には、維持部隊のマークが白で刻まれたからだ。
ユキの部隊のメンバーは、全員衣服のどこかにこのマークがある。一見二重の菱形なんだけど、よく見ると4枚の花弁ように象ってある形だ。
これを入れてもらった時は、みんなの仲間になれたような気がして……すごく胸が熱くなって嬉しかった。
ちなみに飛翔さんはズボンの上部両サイドに二つ、カズヤさんも同じように着物の二の腕の部分に二つ……ユキはベルトのバックルと控えめに、ルイさんはすごい……スカジャンの背中にデカデカと! 月と紅葉の刺繍をあしらってド派手に主張している。
『オレとか、たぶん真里もだけど……ナメられるからなー! ハデに見せつけるんだよ!』
……と言っていたので、僕にも派手に飾るといいとお勧めしてくれた。はじめは金にしようって言われたけど、そこはちょっと控えめに白にしてもらった。
ルイさんはスカジャンの下は赤だ、髪も金髪で小さくてもよく目立つ。飛翔さんだってこの背の高さとがたいの良さと……そして思わず二度見してしまう程の緑の髪、当然目立つ。
ユキとカズヤさんに至っては、知らない人は居ないレベルで強くて有名だ。
確かに僕はナメられるかもしれない……。
「ルイさんが言うみたいに、僕も少し威嚇するような格好した方がいいんですかね?」
「アイツが言ってた事気にしてんの? 俺は別に好きなカッコしてていいと思うけどなー……ルイのアレだって好きでやってんだぜ?」
ケラケラっと飛翔さんが笑い飛ばしてくれて、悩んでいたのが吹っ飛んだ気がした。
「ルイは確かにナメられるみたいだけどな、でもいつも返り討ちにしてるぜ! 俺は抵抗されるより逃げられちまう事が多いし……捕まえた数ならルイの方がいつも多いんだよなぁ」
「確かに、飛翔さんに向かって行こうとはなかなか思わないですよね……逞しいのもいい事ばっかりじゃないんですね」
苦笑して見上げると、飛翔さんが何かを閃いたかのように目を見開いた。
「真里をおとりにして捕まえるかっ!」
「えっ!!」
「あっ! ダメだ! そんな事したらユキに殺されるっ!」
今度は顔を真っ青にしている、本当に表情がコロコロとよく変わる人だ。
「防御は得意なんで、いいですよ囮でも」
大体僕だって役に立ちたいし、囮になって検挙できるなら全然構わない。
「だな、マジで速いもんな! 俺、真里が防御に徹したら一発も入れられる気しねぇもん! でもしねぇよ? ユキだけじゃなくてカズヤにも怒られるからな……」
さっきより青い顔をして言う飛翔さんは、根っからカズヤさんが怖いらしい。
「せっかくの二人組なんで、有用に使うのもいいと思うんですけど」
「あぁー、カズヤは安全第一で組ませてんだよなぁ……だから、どっちかが危ない目にあうような事すると怒るんだ、それこそ鬼みたいに!」
「……それなら経験が浅い僕らが組むより、カズヤさんとルイさんが分かれた方が」
とそこまで言って、ルイさんとカズヤさんがちょっといい雰囲気なのを思い出した。いやでも、カズヤさんがそういう私情を挟むものだろうか?
「昔は単独で巡回してたらしいんだけど、ルイが抵抗されて両腕斬り落とされたの、カズヤが見ちゃったらしいんだよ」
「りょ、両腕……」
聞いてるだけで肘あたりが痛くなる。切られても魔力さえ残っていれば元に戻るとはいえ、痛感はそう生きてる時と変わっていない。
「それからというもの、やたら心配されてるらしいぜ」
「飛翔さんの心配はされないんですか?」
確かに見た目的にはルイさんの方が危険度は高いかもしれないけど……飛翔さんもまだ二年なわけだし、経験年数では圧倒的にルイさんの方が上だ。
「俺もつい最近なんだよ、一人で動くようになったの! コレでヘルプ出せば、ユキが来てくれるしな」
首元に指を当てるとインカムのマイクが伸びる、僕の首元にも同じものを忍ばせている。みんなユキへの絶対的な信頼があるんだ、なんだか少し嬉しいような感じだ。
色々と維持部隊の話をしながら歩みを進めていると、商業区画にたどり着いていた。
「やっぱりお店とかでアクシデントが起きやすいんですか?」
「そうだな、基本はやられたらやり返すの世界だから、ケンカとかには手を出さないんだけど……おー、おっちゃん元気ー?」
話しながら飛翔さんは商店の店主とあちこちで挨拶を交わす、たくさんの人に慕われているのが見て取れて、飛翔さんの人となりがわかるようだ。
「ユキとかはケンカしてても満足するまでやらせるんだけど、俺はつい仲直りさせたくなっちゃうんだよなぁ」
ヘヘッと笑う飛翔さんに、そういう人柄だろうなと思った。僕もどちらかといえば仲裁したい方だ、その実力があればだけど……。
「だから飛翔さんは皆さんに慕われてるんですね」
「えっ、そっかなぁ? ヘヘッ」
照れ臭そうな表情をする飛翔さんに、こっちまでほんわかした気分になる、背が高くて大きいのに癒し系だなぁ……。
「商売してる人達はさ、腕っぷしに自信が無い人も多いんだよな。だからやられっぱなしになる事も多いし……そういう人達を俺が助けてやりたいんだよなぁ」
「僕もそんな風になりたいですね」
「真里はきっとすぐ強くなるぜ!」
またニカッと歯を出して笑うと八重歯が覗く、少年みたいな笑顔につられて笑うと、少し先の商店の戸がバタンと倒れて二人組が飛び出して来た。
「あ! 盗みだな!」
「えっ!」
二人組は両手に大きな袋を持って何かを落としながら逃げていく、盗みってあの袋!?
飛翔さんに促されて駆け出すと、店の出入り口に慌てて店主さんらしき人が出てくる。その人は腕を押さえていて、そこから少し血が滲んでいた……怪我してるんだ!
「捕まえてくるから任せろ!」
「しょーちゃん頼むよ!」
親指を立てた飛翔さんがニッと笑って、僕の背中を叩いた。
「加速するぞ!」
「はいっ!」
はじめての仕事だ! 緊張してドキドキしてる胸を二回叩いてよしっと気合を入れると、飛翔さんがぐんっと加速した。
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