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魔界編:第4章 与太話
特別な人
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あれから一週間が経った、相変わらず伊澄さんへの襲撃はあっているようだけど、聖華が上手く対処しているようで、今のところ大事には至っていない。
聖華は一般的な悪魔の中では魔力は多い方らしく、長身も相まって睨まれるとそれだけで諦める相手も多いみたいだ。
一週間僕と聖華は、毎日カズヤさんの元に稽古に赴いた。聖華は体術のセンスがからっきしだったけど、体全体に施す強化は得意みたいなので、全力強化してからのちぎっては投げるという戦法で、難を逃れているらしい。
僕はといえばカズヤさんにはまだ一本取るどころか、手以外の場所に当てられた試しがない。しかもカズヤさんは無強化、僕は強化ありの状態でだ。
それでも筋が良いと、毎回たくさん褒めてもらえるので、毎日通うのが楽しみになっていた。
そして今日は、そんな楽しみである維持部隊での稽古も行かず、管理課の仕事も抜け出してきて、今は魔王様の直轄領へ入るための、北の黒門の前にいる……。
相変わらず仰々しく大きく、禍々しい鬼や武者の彫りに門をくぐる気が失せる。
なぜくぐる気も失せるような場所に来たかといえば、もちろんユキの誕生日を知るためだ。他にも色々あるけれど、どう考えたってメインはそれだ、それしかない。
しかし温泉街での一件以来、魔王様はおろか覇戸部さんやハルキさんにも会っていない。急に直接赴いて会ってもらえるのか分からないけど。
よしっ、と心の中で意気込んで、厳つい黒い門へと足を踏み入れる……毎度の事ながら、拒否されたらどうしようという不安があったのだけど、門番のような黒い門は僕を迎え入れてくれた。
中は以前と変わらず、綺麗に白い玉砂利が整備されていて、少し遠くの景色を見渡しながら石畳の道を何歩か進む。
「どうなさいましたか? 真里様」
「うわぁっ!」
まただ、またハルキさんが突然目の前に現れた! デジャヴだ!
「今日はユキ様はいらっしゃいませんよ?」
「魔王様にお聞きしたいことがあって、すみません……突然来てしまったんですけど」
「……アポなしで、ですか?」
ハルキさんは少し首を傾げるようにした、ただ口元は少し笑っていて、上半分の狐面のせいで表情全体はわからない。
「す、すみません……」
「いえいえ正解ですよ、あの方はアポを取ると逃げますから」
アポ取ると逃げるのか、この世界の創造主は。
「魔王様は一番奥の執務室です、参りましょう」
ハルキさんが僕に背を向けて進み出したので、その後ろについて行くようにして歩く。しばらく石畳の上を歩いていたけれど、以前魔王様に謁見した時の部屋には行かないのか途中で道を逸れた。
「僕が来たことは……また魔王様が教えてくれたんですか?」
「いいえ、今回真里様は身分証をお持ちでしたので、門をくぐった時点で分かりましたよ」
身分証にそんな機能が付いているのか、それはちゃんと携帯してないと怒られるわけだ。
「今回魔王様には何をお聞きになりたいんですか?」
ハルキさんは後ろを振り返らず、歩みを止めることなく話を進める。
「色々あるんですけど、一番知りたいのは……実はユキの誕生日で」
自分でも口に出して言うとなんだか恥ずかしい気がした、恋人の誕生日を知るためにこの世界の最高責任者に会うなんて、我ながら行動力だけで突っ走っている感は否めない。
正直ユキの為なら何でもできるし、何でもやりたいと思っているので、この後怒られようが笑われようが別に構わないのだけど。
「ユキの情報は本人も閲覧できないって聞いて、もう直談判しかないかと思って」
「なるほど……それでしたら10月10日とのことですよ」
ハルキさんがピタッと歩みを止めて、僕の方を振り返って……また口元に笑みを浮かべた。
「……へっ!?」
「現代歴で10月10日と、以前魔王様にお伺いしております」
「覚えてたんですか?」
「はい、真里様は3月30日だと記憶してますが」
え、怖っ……! なんで知ってるの。
「もしかして、魔界の住人の誕生日……全員覚えてるんですか!?」
「まさか、そんなわけないじゃないですか!」
ハハッと軽く笑うハルキさんに、緊張していた僕の胸の内が軽くなった気がした。
ハルキさんは完璧主義というか、把握していたい欲が強いというか、きっとその延長で誕生日まで……とは思うものの、最近入った僕はまだしも本人も知らないような事を知っているというのは……。
「ハルキさんにとってユキって、特別なんですか?」
「……真里様や覇戸部さんと大差ないですよ」
一瞬の微妙な間を置いて、口の両端を上げて抑揚なくハルキさんがそう答えた。
存外仮面の下の表情が隠せないこの人は、今作り笑いをしているようにしか見えなかった。
「大差ない……って事は少しはあるんですね」
「言葉尻を取りますね」
ハルキさんの口元から笑顔は消えて、口調もツンと冷たいものになる。
「ユキ様は、この世界ではきっと誰にとっても特別ですよ」
「そう……ですね」
これ以上この話題は避けた方がいいような気がした、直血同士……変な軋轢を生むのは得策ではないよな。ユキの事となると、つい探りを入れてしまうのは僕の悪い癖だ。
「一番お知りになりたい事、解決してしまいましたね」
ハルキさんが小首を傾げるように口元に笑みを戻した、この話題はお互い終了という認識でいいようだ。
「まさか魔王様にお会いする前に解決するとは思いませんでした」
「他のお悩みも解決してみせましょうか?」
そう両手の手のひらを見せて、ヒラヒラと可愛く振って見せるハルキさんに思わず笑ってしまう。
僕が悪くした雰囲気を払拭してくれたんだ……大人だなぁ、そして僕は余裕がなさすぎる、カッコ悪い。
僕を気遣ってくれたハルキさんの提案はとても魅力的で、魔王様には何度も命の危険を感じるほど怖い思いをしているから、できれば会いたくないのが本音中の本音だ。
「じゃぁ……今ウチの、管理課の上長である伊澄さんが、輪廻門へ落とされかけた事件をご存じですか?」
「……詳しく」
意外にもハルキさんは例の事件を知らなかった、最近鬼もどき事件にかかずらっていて、あまり細かい情報収集が出来ていなかったとの事だった。
「なるほど……最近何やら騒がしいと思っていたら、そんな噂があったのですね」
そう言って腰の辺りから取り出したのは、先生が運動場などで使用していたような拡声器だ。アレ!? 今どこから出した!? いや、生成したのか! 本当にこの世界の住人は手品のように物を取り出すのでびっくりする。
『魔王様直属秘書ハルキより、全住人に告げます。管理課長兼、商業地区組合長である伊澄氏への加害行為を直ちにやめるように。もし未遂ではなく実行された場合、重大な規則違反として処罰いたします』
語気はいつもの丁寧なものではなく、命令するように力強く、一泊置いて同じ文言をもう一度繰り返した。
「魔界全土に放送しましたので、恐らくこれで収まるかと……どうせお祭り感覚で悪ノリしているだけなので」
お祭り感覚で人を襲うなと、激しくツッコみたい。
声に魔力を乗せる事を得意とするハルキさんは、その声に脳が従順になってしまう作用がある。
目の前で聞いているというのも大きいだろうが、直血の僕でさえ思わずははーっと平伏したくなる。一般悪魔の人たちは、きっとこの声に逆らうことはできないだろう。
ハルキさんが本を畳むように拡声器を両手でパチンと叩くと、潰れるように拡声器が消え失せた……。
「伊澄様ともうまくやれているみたいですね、どうですか? 管理課の状況は」
「聖華が真面目に仕事をしてくれているので、最近はまとまりが出てきたような気がします」
そういえば仕事の状況なんて、ユキにも報告してなかったな。報告なんてしていると、なんだか大人びたような気持ちになって……現世の旧友たちに自慢したいような気にもなる、会うことはもう叶わないのだけど。
「そうですか……では、真里様はユキ様の部隊へ移籍されたいですか?」
予想外の話の方向転換に、一瞬脳みその処理が追い付かなかった。言われたことの内容を理解して、胸の内から嬉しい気持ちが湧き上がってくる。
「したいです!」
「では」
一瞬で、目の前からハルキさんが消えた。
しかしすぐに真後ろに、強い殺気を乗せたプレッシャーが襲い掛かってきて、振り向いた時には眼前に相手の足が襲いかかってきていた。
聖華は一般的な悪魔の中では魔力は多い方らしく、長身も相まって睨まれるとそれだけで諦める相手も多いみたいだ。
一週間僕と聖華は、毎日カズヤさんの元に稽古に赴いた。聖華は体術のセンスがからっきしだったけど、体全体に施す強化は得意みたいなので、全力強化してからのちぎっては投げるという戦法で、難を逃れているらしい。
僕はといえばカズヤさんにはまだ一本取るどころか、手以外の場所に当てられた試しがない。しかもカズヤさんは無強化、僕は強化ありの状態でだ。
それでも筋が良いと、毎回たくさん褒めてもらえるので、毎日通うのが楽しみになっていた。
そして今日は、そんな楽しみである維持部隊での稽古も行かず、管理課の仕事も抜け出してきて、今は魔王様の直轄領へ入るための、北の黒門の前にいる……。
相変わらず仰々しく大きく、禍々しい鬼や武者の彫りに門をくぐる気が失せる。
なぜくぐる気も失せるような場所に来たかといえば、もちろんユキの誕生日を知るためだ。他にも色々あるけれど、どう考えたってメインはそれだ、それしかない。
しかし温泉街での一件以来、魔王様はおろか覇戸部さんやハルキさんにも会っていない。急に直接赴いて会ってもらえるのか分からないけど。
よしっ、と心の中で意気込んで、厳つい黒い門へと足を踏み入れる……毎度の事ながら、拒否されたらどうしようという不安があったのだけど、門番のような黒い門は僕を迎え入れてくれた。
中は以前と変わらず、綺麗に白い玉砂利が整備されていて、少し遠くの景色を見渡しながら石畳の道を何歩か進む。
「どうなさいましたか? 真里様」
「うわぁっ!」
まただ、またハルキさんが突然目の前に現れた! デジャヴだ!
「今日はユキ様はいらっしゃいませんよ?」
「魔王様にお聞きしたいことがあって、すみません……突然来てしまったんですけど」
「……アポなしで、ですか?」
ハルキさんは少し首を傾げるようにした、ただ口元は少し笑っていて、上半分の狐面のせいで表情全体はわからない。
「す、すみません……」
「いえいえ正解ですよ、あの方はアポを取ると逃げますから」
アポ取ると逃げるのか、この世界の創造主は。
「魔王様は一番奥の執務室です、参りましょう」
ハルキさんが僕に背を向けて進み出したので、その後ろについて行くようにして歩く。しばらく石畳の上を歩いていたけれど、以前魔王様に謁見した時の部屋には行かないのか途中で道を逸れた。
「僕が来たことは……また魔王様が教えてくれたんですか?」
「いいえ、今回真里様は身分証をお持ちでしたので、門をくぐった時点で分かりましたよ」
身分証にそんな機能が付いているのか、それはちゃんと携帯してないと怒られるわけだ。
「今回魔王様には何をお聞きになりたいんですか?」
ハルキさんは後ろを振り返らず、歩みを止めることなく話を進める。
「色々あるんですけど、一番知りたいのは……実はユキの誕生日で」
自分でも口に出して言うとなんだか恥ずかしい気がした、恋人の誕生日を知るためにこの世界の最高責任者に会うなんて、我ながら行動力だけで突っ走っている感は否めない。
正直ユキの為なら何でもできるし、何でもやりたいと思っているので、この後怒られようが笑われようが別に構わないのだけど。
「ユキの情報は本人も閲覧できないって聞いて、もう直談判しかないかと思って」
「なるほど……それでしたら10月10日とのことですよ」
ハルキさんがピタッと歩みを止めて、僕の方を振り返って……また口元に笑みを浮かべた。
「……へっ!?」
「現代歴で10月10日と、以前魔王様にお伺いしております」
「覚えてたんですか?」
「はい、真里様は3月30日だと記憶してますが」
え、怖っ……! なんで知ってるの。
「もしかして、魔界の住人の誕生日……全員覚えてるんですか!?」
「まさか、そんなわけないじゃないですか!」
ハハッと軽く笑うハルキさんに、緊張していた僕の胸の内が軽くなった気がした。
ハルキさんは完璧主義というか、把握していたい欲が強いというか、きっとその延長で誕生日まで……とは思うものの、最近入った僕はまだしも本人も知らないような事を知っているというのは……。
「ハルキさんにとってユキって、特別なんですか?」
「……真里様や覇戸部さんと大差ないですよ」
一瞬の微妙な間を置いて、口の両端を上げて抑揚なくハルキさんがそう答えた。
存外仮面の下の表情が隠せないこの人は、今作り笑いをしているようにしか見えなかった。
「大差ない……って事は少しはあるんですね」
「言葉尻を取りますね」
ハルキさんの口元から笑顔は消えて、口調もツンと冷たいものになる。
「ユキ様は、この世界ではきっと誰にとっても特別ですよ」
「そう……ですね」
これ以上この話題は避けた方がいいような気がした、直血同士……変な軋轢を生むのは得策ではないよな。ユキの事となると、つい探りを入れてしまうのは僕の悪い癖だ。
「一番お知りになりたい事、解決してしまいましたね」
ハルキさんが小首を傾げるように口元に笑みを戻した、この話題はお互い終了という認識でいいようだ。
「まさか魔王様にお会いする前に解決するとは思いませんでした」
「他のお悩みも解決してみせましょうか?」
そう両手の手のひらを見せて、ヒラヒラと可愛く振って見せるハルキさんに思わず笑ってしまう。
僕が悪くした雰囲気を払拭してくれたんだ……大人だなぁ、そして僕は余裕がなさすぎる、カッコ悪い。
僕を気遣ってくれたハルキさんの提案はとても魅力的で、魔王様には何度も命の危険を感じるほど怖い思いをしているから、できれば会いたくないのが本音中の本音だ。
「じゃぁ……今ウチの、管理課の上長である伊澄さんが、輪廻門へ落とされかけた事件をご存じですか?」
「……詳しく」
意外にもハルキさんは例の事件を知らなかった、最近鬼もどき事件にかかずらっていて、あまり細かい情報収集が出来ていなかったとの事だった。
「なるほど……最近何やら騒がしいと思っていたら、そんな噂があったのですね」
そう言って腰の辺りから取り出したのは、先生が運動場などで使用していたような拡声器だ。アレ!? 今どこから出した!? いや、生成したのか! 本当にこの世界の住人は手品のように物を取り出すのでびっくりする。
『魔王様直属秘書ハルキより、全住人に告げます。管理課長兼、商業地区組合長である伊澄氏への加害行為を直ちにやめるように。もし未遂ではなく実行された場合、重大な規則違反として処罰いたします』
語気はいつもの丁寧なものではなく、命令するように力強く、一泊置いて同じ文言をもう一度繰り返した。
「魔界全土に放送しましたので、恐らくこれで収まるかと……どうせお祭り感覚で悪ノリしているだけなので」
お祭り感覚で人を襲うなと、激しくツッコみたい。
声に魔力を乗せる事を得意とするハルキさんは、その声に脳が従順になってしまう作用がある。
目の前で聞いているというのも大きいだろうが、直血の僕でさえ思わずははーっと平伏したくなる。一般悪魔の人たちは、きっとこの声に逆らうことはできないだろう。
ハルキさんが本を畳むように拡声器を両手でパチンと叩くと、潰れるように拡声器が消え失せた……。
「伊澄様ともうまくやれているみたいですね、どうですか? 管理課の状況は」
「聖華が真面目に仕事をしてくれているので、最近はまとまりが出てきたような気がします」
そういえば仕事の状況なんて、ユキにも報告してなかったな。報告なんてしていると、なんだか大人びたような気持ちになって……現世の旧友たちに自慢したいような気にもなる、会うことはもう叶わないのだけど。
「そうですか……では、真里様はユキ様の部隊へ移籍されたいですか?」
予想外の話の方向転換に、一瞬脳みその処理が追い付かなかった。言われたことの内容を理解して、胸の内から嬉しい気持ちが湧き上がってくる。
「したいです!」
「では」
一瞬で、目の前からハルキさんが消えた。
しかしすぐに真後ろに、強い殺気を乗せたプレッシャーが襲い掛かってきて、振り向いた時には眼前に相手の足が襲いかかってきていた。
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