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魔界編:第2章 繋がる
疑念
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「はぁ~……」
管理課の自分のデスクで、盛大にデカい溜息をついた。
職場に出て、やる事をやり終えて一息ついたら思い出してしまった。僕達の体の関係が進まないのは、どう考えても僕が原因だ、一言口に出して言えばそれで解決する。
分かってるのに言えない……不甲斐ない、僕はとんでもない意気地無しだ。ユキがエッチが大好きな事知ってるのに、このままじゃ浮気されたって文句言えないぞ。
あぁ、ユキが他の人と肌を合わせるなんて絶対嫌だ。
「何難しい顔して机睨んでんのさ」
「聖華……」
最近化粧をやめてすっぴんで来るようになった聖華は、今日は16歳くらいの年齢だろうか? 僕より背が高い。見た目が12~14歳くらいの時は振袖、16歳以上の時はいつも男物を身に付けているみたいで、今日は薄黄色の男物の着物に、オレンジの羽織ですこぶる目立つ。
ユキと体の関係があった人として筆頭に上がるであろうこの人物は、僕の悩みを聞いたら馬鹿馬鹿しくて笑うだろうか。
「なに? ユキさんが毎夜激しくて困ってるの?」
「違う」
「……まさか、まだヤってなくて悶々としてるとか?」
「……!!??」
まずい、今明らかに顔に出してしまった。
「うっそ! 本当に!?」
「ちょっと……! 聖華、こっち来て!」
興奮して声が大きくなる聖華を事務所から引っ張り出して、建屋に複数点在する共通の休憩スペースへ連行した。幸いな事に、他には誰も居なかったので、ここなら防音だし安全だ。
本当はこの奥にある鍵付きの部屋の方が安全だけど、そこに入る権限は僕には無い。
「やだぁ、こんな所に連れ込んで……ナニする?」
「なにもしないよ!」
「冗談だよ! なーに? アタシに相談でもしたいの? 聞く聞くー!」
袖を持って楽しそうにはしゃぐ聖華は女子高生のようだ……馬鹿にされるかと思ったけど、意外と親身に聞いてくれそうな雰囲気を出してくる。
聖華がイスに座って、向かいに座れとばかりに促されたので、思わず言われるまま席についてしまった。
「で、なんでまたお預けしてんのさ」
「僕はしてるつもり無いんだけど……」
ごにょごにょと小声で事情を説明すると、その緑がかった綺麗な目を見開いて、オーバーな驚き顔でこっちを見てくる、もはや顔芸の粋だ。
「そんなの、×××を×××ながら、ここに×××を×××××くださいって言えばいいだけじゃ……」
「……なっ!!」
ビックリするほど卑猥な言葉を、スラスラと言い放った! 若干引きつつ聖華を見ると、少し恥ずかしそうに咳き込んで目を逸らす。
「まぁそれは冗談だとして、随分気ぃ使われてんのね」
聖華のその言葉は胸に刺さるものがあった、薄々感じてはいたんだ、ユキは僕に気を使ってる。僕はユキとそんな関係になりたいわけじゃ無いのに、なんでも言い合えて、助け合って、横に並んで、一緒に歩いて行きたい……なのに。
「ヤバい、ちょっとへこみそう……」
「今がユキさんを誘惑するチャンスね♡」
「……」
「やだぁ……冗談だよ! そんな殺気立たれるとゾクゾクしちゃう」
両手で自分を抱きながら、恍惚とした表情で僕を見るな。この1週間で聖華がド変態なのは十分理解しているので、そんなノリに今更驚きもしない。
「聞いてる限り、真里が怖がってるっていうより、むしろ……」
「むしろ?」
「アタシがユキさんに聞いてきてあげようか?」
ニヤッと悪巧みをするような顔で笑う聖華に、ユキに会わせるべきじゃないと本能が告げる。
「絶対ダメ!」
「はいはーい、じゃあコレあげるから、今夜は勇気を出してみたらどーお?」
聖華が懐から小さな小瓶を取り出した、ピンクと紫を混ぜたような液体の色に、なんだか嫌な予感がする。
「……これなに?」
「び・や・く♡」
やっぱりか! 昨日からその単語よく聞くなぁ……。
「興奮が増すのよ! どっちが飲んでもいいんじゃない? 感想聞かせてね♡」
「いや、いらないよ!」
「なによ! 人の善意は受け取りなさいよ!」
渡そうとしてくる聖華と返そうとする僕、二人で押し問答していると、僕達二人に影が差して。
「公共の場でなんつーものを……」
「「うわぁ!」」
死角から突然現れた伊澄さんに、僕と聖華が大声で叫んで驚いた。いつから!? 全然気付かなかった! 前にもこんな事あった気がする、伊澄さんは生前忍者か何かだったのだろうか。
「真里、アイツ等が事務所で探してたぞ」
「あ、はい! 行きます!」
「なに? アンタそんな事言うためだけに来たの!?」
「お前の目立つ着物がたまたま目に入ったんだよ」
伊澄さんは用件だけ伝えると、事務所と反対方向へ向かって歩いて行った……何処かへ行く途中だったのだろうか?
聖華が伊澄さんの後ろ姿を睨み付けて、フンッと踵を返して事務所方面に歩き始める。
「伊澄さんって、気配消すの上手いよね……いつもびっくりするんだけど」
「あぁ、アレはね……魔力量が少ないのよ! 存在感がないの!」
「魔力量が少ないと気配がなくなるの!?」
「そうよ! アイツ魔界中でも下から数えた方が早いくらいなんだから! 最弱の役職者……消したら後釜狙えるかしら?」
クスクスと悪い顔をしながら聖華が笑っている、やる気もないくせによく言うよ、天邪鬼もほどほどにした方が可愛げがあると言うものだ。
事務所まで戻ると出入口に昨日も見た顔があって、こちらに気付いて手を振っている。
「真里く~ん、昨日はありがと~ですよ」
「吉助さん、伊澄さんは今居ませんよ」
「いやぁ、今日は聖華に用事があるんですわ」
その答えに聖華が顔を輝かせる。
「吉助! もう持ってきてくれたの!?」
「まいど~!」
まいど? 吉助さんが持っていた紙袋を聖華に渡すと、聖華は飛び跳ねるように喜んでそれを受け取った。
「吉助さんから何か買ったの?」
中身が気になって覗きこもうとすると、聖華が僕から隠すようにして逃げた。そんな事しなくても、奪い取ったりしない。
「吉助さん、もしかしてそれって昨日の……」
「はい~、ユキさんと真里くんに作ってもらったアレです!」
やっぱり! 聖華が吉助さんから買ったのか!
「え! これ真里が作ったのも入ってるの?」
聖華が紙袋の中を漁って、赤色の僕が作った飴を取り出した。光に透かして見ながら、くるくると回している。
「あぁ、ごめんね? ユキのだけじゃなくて」
聖華からすればユキの飴だけがよかったかもしれない、聖華はユキの魔力が好きだったみたいだから……。
「なに言ってんの!? 擬似3Pプレイできるのよ! 最高じゃない!」
「……なんでそんな発想になるの」
予想の斜め上の回答に、頭が痛くなる気がした。頭を抱えると、それを見た聖華がニヤニヤ……いや、ニタニタしている、嫌な顔だ。
「真里の魔力まで味わえるなんて、願ってもない話だわ! しゃぶりつくしてあ・げ・る♡」
パチンとウィンクされて、ゾワワッと寒気がした。今すぐ全部取り上げて処分したい気分になったが、人が財産を投じて手に入れたものに勝手をするわけにもいかない。
「あ……あまり変な使い方、しないでね?」
ドン引きしながら僕はちょっとずつ後ずさって、逃げるように事務所に戻った。
聖華は何につけてもすぐ下の話に結びつけようとするから、反応に困る事はしょっちゅうだ。そろそろ一発で黙らせるか、上手にかわせる術を身につけたい……。
「あ! 真里ーっ! ここ変な事になってんだけど!」
自分のデスクへと向かっている途中で声をかけられた、そういえば僕は探されてたんだった、聖華のせいで完全に忘れてた。
「はーい!」
とりあえず返事をして状況確認に向かうと、入力画面のミスはすぐに確認できたが、紙ベースの資料の方が解読できなかった。
アナログな事に関しては職歴が一番長い聖華に聞くのが早い、呼ぼうと思って出入り口を見ると、そこには既に吉助さんも、聖華の姿もなかった。
事務所を見回しても、聖華のあの目立つ着物はどこにも見当たらない。
アイツまたサボってるな……戻ってきたら質問攻めにして……と考えて、なんとなく嫌な予感がした。
まさか! ユキのところに行ってないよね!?
管理課の自分のデスクで、盛大にデカい溜息をついた。
職場に出て、やる事をやり終えて一息ついたら思い出してしまった。僕達の体の関係が進まないのは、どう考えても僕が原因だ、一言口に出して言えばそれで解決する。
分かってるのに言えない……不甲斐ない、僕はとんでもない意気地無しだ。ユキがエッチが大好きな事知ってるのに、このままじゃ浮気されたって文句言えないぞ。
あぁ、ユキが他の人と肌を合わせるなんて絶対嫌だ。
「何難しい顔して机睨んでんのさ」
「聖華……」
最近化粧をやめてすっぴんで来るようになった聖華は、今日は16歳くらいの年齢だろうか? 僕より背が高い。見た目が12~14歳くらいの時は振袖、16歳以上の時はいつも男物を身に付けているみたいで、今日は薄黄色の男物の着物に、オレンジの羽織ですこぶる目立つ。
ユキと体の関係があった人として筆頭に上がるであろうこの人物は、僕の悩みを聞いたら馬鹿馬鹿しくて笑うだろうか。
「なに? ユキさんが毎夜激しくて困ってるの?」
「違う」
「……まさか、まだヤってなくて悶々としてるとか?」
「……!!??」
まずい、今明らかに顔に出してしまった。
「うっそ! 本当に!?」
「ちょっと……! 聖華、こっち来て!」
興奮して声が大きくなる聖華を事務所から引っ張り出して、建屋に複数点在する共通の休憩スペースへ連行した。幸いな事に、他には誰も居なかったので、ここなら防音だし安全だ。
本当はこの奥にある鍵付きの部屋の方が安全だけど、そこに入る権限は僕には無い。
「やだぁ、こんな所に連れ込んで……ナニする?」
「なにもしないよ!」
「冗談だよ! なーに? アタシに相談でもしたいの? 聞く聞くー!」
袖を持って楽しそうにはしゃぐ聖華は女子高生のようだ……馬鹿にされるかと思ったけど、意外と親身に聞いてくれそうな雰囲気を出してくる。
聖華がイスに座って、向かいに座れとばかりに促されたので、思わず言われるまま席についてしまった。
「で、なんでまたお預けしてんのさ」
「僕はしてるつもり無いんだけど……」
ごにょごにょと小声で事情を説明すると、その緑がかった綺麗な目を見開いて、オーバーな驚き顔でこっちを見てくる、もはや顔芸の粋だ。
「そんなの、×××を×××ながら、ここに×××を×××××くださいって言えばいいだけじゃ……」
「……なっ!!」
ビックリするほど卑猥な言葉を、スラスラと言い放った! 若干引きつつ聖華を見ると、少し恥ずかしそうに咳き込んで目を逸らす。
「まぁそれは冗談だとして、随分気ぃ使われてんのね」
聖華のその言葉は胸に刺さるものがあった、薄々感じてはいたんだ、ユキは僕に気を使ってる。僕はユキとそんな関係になりたいわけじゃ無いのに、なんでも言い合えて、助け合って、横に並んで、一緒に歩いて行きたい……なのに。
「ヤバい、ちょっとへこみそう……」
「今がユキさんを誘惑するチャンスね♡」
「……」
「やだぁ……冗談だよ! そんな殺気立たれるとゾクゾクしちゃう」
両手で自分を抱きながら、恍惚とした表情で僕を見るな。この1週間で聖華がド変態なのは十分理解しているので、そんなノリに今更驚きもしない。
「聞いてる限り、真里が怖がってるっていうより、むしろ……」
「むしろ?」
「アタシがユキさんに聞いてきてあげようか?」
ニヤッと悪巧みをするような顔で笑う聖華に、ユキに会わせるべきじゃないと本能が告げる。
「絶対ダメ!」
「はいはーい、じゃあコレあげるから、今夜は勇気を出してみたらどーお?」
聖華が懐から小さな小瓶を取り出した、ピンクと紫を混ぜたような液体の色に、なんだか嫌な予感がする。
「……これなに?」
「び・や・く♡」
やっぱりか! 昨日からその単語よく聞くなぁ……。
「興奮が増すのよ! どっちが飲んでもいいんじゃない? 感想聞かせてね♡」
「いや、いらないよ!」
「なによ! 人の善意は受け取りなさいよ!」
渡そうとしてくる聖華と返そうとする僕、二人で押し問答していると、僕達二人に影が差して。
「公共の場でなんつーものを……」
「「うわぁ!」」
死角から突然現れた伊澄さんに、僕と聖華が大声で叫んで驚いた。いつから!? 全然気付かなかった! 前にもこんな事あった気がする、伊澄さんは生前忍者か何かだったのだろうか。
「真里、アイツ等が事務所で探してたぞ」
「あ、はい! 行きます!」
「なに? アンタそんな事言うためだけに来たの!?」
「お前の目立つ着物がたまたま目に入ったんだよ」
伊澄さんは用件だけ伝えると、事務所と反対方向へ向かって歩いて行った……何処かへ行く途中だったのだろうか?
聖華が伊澄さんの後ろ姿を睨み付けて、フンッと踵を返して事務所方面に歩き始める。
「伊澄さんって、気配消すの上手いよね……いつもびっくりするんだけど」
「あぁ、アレはね……魔力量が少ないのよ! 存在感がないの!」
「魔力量が少ないと気配がなくなるの!?」
「そうよ! アイツ魔界中でも下から数えた方が早いくらいなんだから! 最弱の役職者……消したら後釜狙えるかしら?」
クスクスと悪い顔をしながら聖華が笑っている、やる気もないくせによく言うよ、天邪鬼もほどほどにした方が可愛げがあると言うものだ。
事務所まで戻ると出入口に昨日も見た顔があって、こちらに気付いて手を振っている。
「真里く~ん、昨日はありがと~ですよ」
「吉助さん、伊澄さんは今居ませんよ」
「いやぁ、今日は聖華に用事があるんですわ」
その答えに聖華が顔を輝かせる。
「吉助! もう持ってきてくれたの!?」
「まいど~!」
まいど? 吉助さんが持っていた紙袋を聖華に渡すと、聖華は飛び跳ねるように喜んでそれを受け取った。
「吉助さんから何か買ったの?」
中身が気になって覗きこもうとすると、聖華が僕から隠すようにして逃げた。そんな事しなくても、奪い取ったりしない。
「吉助さん、もしかしてそれって昨日の……」
「はい~、ユキさんと真里くんに作ってもらったアレです!」
やっぱり! 聖華が吉助さんから買ったのか!
「え! これ真里が作ったのも入ってるの?」
聖華が紙袋の中を漁って、赤色の僕が作った飴を取り出した。光に透かして見ながら、くるくると回している。
「あぁ、ごめんね? ユキのだけじゃなくて」
聖華からすればユキの飴だけがよかったかもしれない、聖華はユキの魔力が好きだったみたいだから……。
「なに言ってんの!? 擬似3Pプレイできるのよ! 最高じゃない!」
「……なんでそんな発想になるの」
予想の斜め上の回答に、頭が痛くなる気がした。頭を抱えると、それを見た聖華がニヤニヤ……いや、ニタニタしている、嫌な顔だ。
「真里の魔力まで味わえるなんて、願ってもない話だわ! しゃぶりつくしてあ・げ・る♡」
パチンとウィンクされて、ゾワワッと寒気がした。今すぐ全部取り上げて処分したい気分になったが、人が財産を投じて手に入れたものに勝手をするわけにもいかない。
「あ……あまり変な使い方、しないでね?」
ドン引きしながら僕はちょっとずつ後ずさって、逃げるように事務所に戻った。
聖華は何につけてもすぐ下の話に結びつけようとするから、反応に困る事はしょっちゅうだ。そろそろ一発で黙らせるか、上手にかわせる術を身につけたい……。
「あ! 真里ーっ! ここ変な事になってんだけど!」
自分のデスクへと向かっている途中で声をかけられた、そういえば僕は探されてたんだった、聖華のせいで完全に忘れてた。
「はーい!」
とりあえず返事をして状況確認に向かうと、入力画面のミスはすぐに確認できたが、紙ベースの資料の方が解読できなかった。
アナログな事に関しては職歴が一番長い聖華に聞くのが早い、呼ぼうと思って出入り口を見ると、そこには既に吉助さんも、聖華の姿もなかった。
事務所を見回しても、聖華のあの目立つ着物はどこにも見当たらない。
アイツまたサボってるな……戻ってきたら質問攻めにして……と考えて、なんとなく嫌な予感がした。
まさか! ユキのところに行ってないよね!?
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