死が二人を分かたない世界

ASK.R

文字の大きさ
上 下
55 / 191
魔界編:第1章 薬

《R-18》意気地無し

しおりを挟む
「んっ、ふ……ん」
 ユキはいつもエッチなキスをする時、僕の口の中を余す事なく舐る。口の奥まで舐め回されて、キスだけで勃ち上がったそこに、ユキの硬くなったそれが押し付けられる。
 ユキにエッチな事されてると思うと、恥ずかしさも大きいのたけど、もっとしたいという気持ちにもなって……それがまた余計に恥ずかしさを煽ってくる。

 口が解放されて、空気を取り込もうと大きく息を吸うと、また口を塞がれて口内を犯される。
「んんーっ! んーっ! ……はっ、くるし」
 ユキの胸を何度か叩いて、やっと解放された。
「真里が可愛いから、離したくなくなる」
 いつも心底嬉しそうな顔で僕に触れてくるユキに、胸がキュッと苦しくなる、1日に何度も好きだと思ってしまうんだ。
 ここ数日で自分の魔力量の増減も分かるようになってきた、今まさに消費された魔力がどんどん回復しているのを実感している。

「僕も……離れたくない」
 今度は僕からキスをして、ユキの首に手を掛けて引き寄せた。ユキがするように……と思って、ユキの口に舌を奥まで入れると、カチッと歯が当たる。
 あれ? おかしいな、ユキはもっと奥まで舐めてくるのに……。
「どうした?」
「ユキみたいに奥までいかない」
 僕が下だから? とか関係あるのかな、ユキ以外の人とキスした事がないから分からないけど。

「それは、俺の舌が長いからだ」
 ユキが口を開けて舌を出すと……長っ! 舌の先端が顎の下のラインを超えてる!
「な、なんかエロい」
「ここの中も舐めてあげたいんだけど」
「ひぅっ!」
 ユキの手がズボンの中に入ってきて、お尻の割れ目を直になぞられると体が跳ねる。

「そこはダメっ!」
「排泄しないんだから汚くないって言ってるのに……」
 いつものように潤滑剤がそこに塗られて、ゆるゆると解す様に指が中に入ってくる。
「うぁっ……」
「真里のここ柔らかくなってきたな、一本なら簡単に飲み込む」
 奥まで指が入ってきて、クチュクチュと水音を鳴らす。耳からも攻められているようで、恥ずかしさで顔を隠したくなるのだけど、隠しても結局拘束されるだけで意味がない事を知っている。
「うっ、ふぅっ、やぁっ……」
「脱がすよ?」

 脱がしやすさを追求したとしか思えない鮮やかさで、毎度のことながら下着ごと奪い去られる。
 この瞬間が一番恥ずかしい! 興奮して勃ち上がったそこも、ユキの指が入ってるあそこも……全部見られる! 
 指が引き抜かれたかと思うと、また転生院の時みたいに足を広げられる、これも恥ずかしい……ユキは恥ずかしがる僕を見て楽しんでる節さえある。

「可愛い……全部愛してあげたい」
「見ないで……!」
「ここ、入れてほしいってヒクヒクしてる」
「んっ! ああっ!」
 指が二本になって入ってきたかと思うと、背筋にゾワゾワくる場所を攻められて、声が我慢できなくなってきた。

「ああっ、やっ! もう、やぁっ! んんぅっ!」
「まだ後ろだけじゃイけないか?」
 ユキの指が左右に開いて、無理矢理広げられていると思うと、背中にゾワゾワとしたものが走る。
「それやだぁ!」
「本気で嫌がってないヤダヤダは可愛いだけだぞ」
「うっ……意地悪だ」
 だってユキに触られて嫌なところなんて、あるわけないのに……。

「あうっ……!」
 指が増えて圧迫感が増す、そこを広げられていく感覚に、苦しさよりも恥ずかしさが勝る。
「ほら、今日も三本入ったよ、痛くない?」
 声に出さず必死で頷くと、ユキが頬やおでこにキスを落としていく。
 中で指が僕の弱いところを集中して攻めてきて、快感と一緒に射精感が高まってくる。前を触られてないのにイキそうなのが怖い!
「あっ、ユキ! あぁっ、あーっ!」
「可愛い真里……イキそう?」
「あっ、やだっ、怖い……はぁっ、あ! やだぁ」
 前を触ってイかせて欲しくて、懇願するようにユキを見ると、少し苦笑してから指が抜かれた。

「あと少しでイけそうなのにな」
 膝裏を抱えられて、胸に押し付けられるように足を持ち上げられるとお尻が浮いてしまう。こんな格好恥ずかしすぎる! ユキが無遠慮に見てくる視線が、僕の羞恥心を更に煽ってくる。
「やだぁ、もう見ないで!」
「じゃあ目は瞑っておくから」
 片足を更に持ち上げられて、片手でお尻も持ち上げられたかと思ったら、ユキがそこに顔を埋めて……!

「あっ! だめだめっ! 嫌だって……ふぁあん!」
 そこを指で広げるようにして、ユキの舌が中に入ってきた! やだ……ユキが、僕の中を舐めてる……!
「ああぁ……やあぁっ! あっ……あぁっ」
 指で直接擦られる強い刺激と違って、ヌルヌルした舌で舐められて出入りしてくる刺激は、恍惚とするような甘い快感で……。
「あっ、あぁ……んっ、はぁ」
 ずっと嫌だって言ってきたのに、いざそれをされると、抗えなくなるくらい気持ちよくて……なんて快感に流されやすいんだろうと、恥ずかしさと情けなさが募る。

 ユキの長い舌が奥まで入ってきて、気持ち良すぎてその刺激に集中してしまう、これ、ダメだぁ……!
 ヌルッとユキの舌が僕の中から出ていくと、名残惜しささえ感じてしまった。

「はぁ、真里……顔がとろっとろになってる、可愛いな」
「うっ……」
 見て欲しくなくて手で顔を覆うと、ユキが嬉しそうに笑う雰囲気があって、指の隙間から覗いた。
「気持ち良かっただろ? 嫌じゃない?」
「……うん」
「可愛い、もっと気持ち良くなって」
 ユキが僕の顔を覆っていた手を剥がすと、また頬にキスしてくる。こうして触れ合っている時は、ユキが好きだってたくさん体現してくれるから、この時間がますます好きになる。

 少し体が離れたかと思うと、耳にベルトを外す金属音が聞こえてきて、一瞬緊張が走る。
 くる……! 今日は、今日こそは大丈夫だ! 覚悟はとっくに決まってる、問題は……。
「真里……」
 耳元で名前を呼ばれて右手を繋ぐと、心臓がバクバクと速くなる、ユキの手をギュと握るとユキのが後ろに触れて……。

 怖い……っ!

「大丈夫、今日はここまでにするから」
「あっ……」
 今日こそは言うんだ、大丈夫だって……続けて欲しいって! 僕だって最後までしたい! でもどうしたって一瞬怯んでしまって、ユキがそれを敏感に感じ取ってしまうんだ。

「ユキ……ごめん、あのね」
「そんな反応見れるのも今だけだし、俺も楽しんでるから」
 そんな事言われたら言えなくなってしまう……。

「足で挟んでいい?」
「……うん」

 ユキが僕を横向きにして、太ももで硬くなったそこを挟む。打ち付けられる衝撃で体が揺さぶられて、ユキの手で僕のも扱かれて二人で気持ち良くなっていく擬似的な性行為。これが初めてじゃない、僕が最後まで出来ないから、日課になりつつある。

 僕はユキの手で簡単にイかされてしまうから、これはこれで気持ちいいのだけど……本当はユキを受け入れたい、ちゃんと繋がりたいのに。

 覚悟は決まってるのに口に出して言えない……僕はなんて意気地無しなんだ。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい

戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。 人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください! チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!! ※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。 番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」 「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824

異世界ぼっち暮らし(神様と一緒!!)

藤雪たすく
BL
愛してくれない家族から旅立ち、希望に満ちた一人暮らしが始まるはずが……異世界で一人暮らしが始まった!? 手違いで人の命を巻き込む神様なんて信じません!!俺が信じる神様はこの世にただ一人……俺の推しは神様です!!

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?

寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。 ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。 ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。 その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。 そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。 それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。 女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。 BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。 このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう! 男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!? 溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。

改訂版 愛のエキスと聖女さま

にしのみつてる
ファンタジー
ノープランの帝王としっかり聖女の日記 何処にでもいる還暦を過ぎたジジとババが若返って異世界へトリップしちゃったらしいけど、神様たちから愛の指導と見守り役を押し付けられたりして…神様が勝手に付けたアニメのお父さんとお母さんの名前を借りて異世界で活躍する話です。今度は獣耳の弟子が加わって楽しく旅をします 内容を大幅に変更して再掲載になります……よろしくお願いします --------------------------------------  稚拙な作品をノベルアップ+ 様 にも投稿しています。表紙画像はBing image creatorで作成しています。ノベルアップ+様での熱烈応援を受け付けています。フォロー、ブクマ、スタンプなどお気軽にどうぞ  最初にお断りしておきますが、どの作品も誤字脱字が多いので更新頻度はかなり多めになります。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

皇帝陛下の精子検査

雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。 しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。 このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。 焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

処理中です...