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人が死にます
ちょっと流血表現あり
えろはありませんっっ。
___________
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
呻き声を上げながら、部屋のベットから
起き上がる
張り裂けるような頭の痛みは消えていて、
代わりに頭の中には色々な情報があった。
………………
俺は前世、工事現場で働いていた。
34歳、独身、名前は縁下治郎(えんのした じろう)、兄弟は上と下に男が1人ずつ。
あまり仲は良くなかった気がする。
親は数年前に病気で他界。
俺は一人暮らしだった。
頭が悪くて丈夫な体にしか取り柄がなかったから、低賃金の肉体労働をしていた。大変だったけどそこであった仲間たちのおかげでそれなりの人生は送れていた。特に歳が近くて働き始めたのも同じぐらいだった南雲 春樹(なぐも はるき)とはよく互いの家に泊まりあったり、一緒に飯を食ったりと学生みたいに仲が良かったと思う。
その日は、現地リーダーが不在で、代わりに指示を出しといて欲しいと連絡が来ていた。そこに書いてあった通りに仕事をこなしていた。何度かある事だったし特別なことでもなかったんだ。
でも機械が壊れかけていたのに、上が修理費をけちっていたのか鉄格子を釣り上げていたロープの付け根の部分ががブチブチブチといやな音を立て始めていてそのとき俺は部下達に指示をするため見渡しのいい所にいたからロープが切れていくのが見えてた。だから咄嗟にその真下にいた南雲の元へ声を出しながら走った。
「南雲っっ!!!危ないっ!!」
こんなに必死になったことは今までなかったんじゃないかってぐらい声をはりあげて走った。
でも南雲は上にも声にも気づかなくて、荷物を担いでいない方の手で手を振ってきたんだ。すごい笑顔で。
「くそっっ…南雲っーー!!!上だ!!上を見ろ!」
叫んだと同時に
ブチ……ブチブチブチッ
ロープが切れて、
あぁ、届かない……と思ったんだ。
そのとき誰かが背中を押してくれたような感覚がして
俺は南雲の体にぶつかった
そして上から落ちてきた鉄格子に下半身を潰された
南雲は落ちてきた鉄格子の隙間に足が挟まっていて、俺がぶつかっていなかったら、下半身どころか頭から潰されていたと思う。
足怪我してると思うけど……すっげぇ安心したんだよ。だから
「足……だい……じょう…ぶか?」
出てきた言葉はそんな言葉だった
積み重なった鉄格子の下から血が溢れてくる
痛みなんか感じなかった
南雲は顔を真っ青にしたあと目から涙が溢れてきて
「お、おい……嘘だろ?治郎?おい、これどうなってだ?おいっクソ!お前ら鉄格子退けるの手伝ってくれ!!おい!治郎死ぬな!大丈夫だから!」
唖然としていた周りの仲間たちは「縁下さんっ!?」「治郎っ!!おい!誰か救急車呼べ!」と咄嗟に動き出して、近くにいた者は鉄格子を退けようとし始めた
「お前ら…わか…だろ、こんなに血……でてんだ。南雲…声…かけたんだから、もっ……と早く気づけよ……はは」
早くこんな俺より南雲の足の鉄格子退けてやってくれ
「喋るな……助かる助かるからっ!!!くそっ足抜けろよっ」
んなわけないだろ……
下半身潰れてんだぞ笑
という方南雲お前
何笑顔に手降ってやがったんだよ
気づけよ……
「俺の分も……幸せに……なれよ…、か…ぞく
…だと…思ってたん…だ。あり……がとう…………」
この俺が助けてやったんだ。そんのぐらいしてくれよな…………
こんなことならもっと言いたいこと言っておけばよかった
大好きだってありがとうって、ハーゲンダッツ勝手に食ってごめんって、くだらないことから全部
あぁ、
血が出すぎてもう意識が保てない。
逆にこんだけ話せたことに感謝するべきか
最後に大切なやつを守れたんだ。悪くない人生だった。うん。
「っっ!!!俺たちふたりで幸せになるんだっ!家族とか何今更言ってんだよ!!!なんで俺なんか助けたんだよ!!!お前そういうやつじゃないだろ…………あぁっっああああ」
そこで意識が途絶えた。
俺の34年の人生ここで終わり。
今考えると親友助けるために命投げ出せるような人間だったんだなって思うよ。
南雲元気にしてるかな
_________
次郎はLike南雲だけど
南雲はLove治郎だと思ってます。
受けは苗字呼びだけど、攻めが名前呼びって良くないですか!?
……
エロまであと1話くらいです
すみません“〇| ̄|_
そして
話が明らかにおかしかったら
教えていただけると嬉しいです。
ちょっと流血表現あり
えろはありませんっっ。
___________
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
呻き声を上げながら、部屋のベットから
起き上がる
張り裂けるような頭の痛みは消えていて、
代わりに頭の中には色々な情報があった。
………………
俺は前世、工事現場で働いていた。
34歳、独身、名前は縁下治郎(えんのした じろう)、兄弟は上と下に男が1人ずつ。
あまり仲は良くなかった気がする。
親は数年前に病気で他界。
俺は一人暮らしだった。
頭が悪くて丈夫な体にしか取り柄がなかったから、低賃金の肉体労働をしていた。大変だったけどそこであった仲間たちのおかげでそれなりの人生は送れていた。特に歳が近くて働き始めたのも同じぐらいだった南雲 春樹(なぐも はるき)とはよく互いの家に泊まりあったり、一緒に飯を食ったりと学生みたいに仲が良かったと思う。
その日は、現地リーダーが不在で、代わりに指示を出しといて欲しいと連絡が来ていた。そこに書いてあった通りに仕事をこなしていた。何度かある事だったし特別なことでもなかったんだ。
でも機械が壊れかけていたのに、上が修理費をけちっていたのか鉄格子を釣り上げていたロープの付け根の部分ががブチブチブチといやな音を立て始めていてそのとき俺は部下達に指示をするため見渡しのいい所にいたからロープが切れていくのが見えてた。だから咄嗟にその真下にいた南雲の元へ声を出しながら走った。
「南雲っっ!!!危ないっ!!」
こんなに必死になったことは今までなかったんじゃないかってぐらい声をはりあげて走った。
でも南雲は上にも声にも気づかなくて、荷物を担いでいない方の手で手を振ってきたんだ。すごい笑顔で。
「くそっっ…南雲っーー!!!上だ!!上を見ろ!」
叫んだと同時に
ブチ……ブチブチブチッ
ロープが切れて、
あぁ、届かない……と思ったんだ。
そのとき誰かが背中を押してくれたような感覚がして
俺は南雲の体にぶつかった
そして上から落ちてきた鉄格子に下半身を潰された
南雲は落ちてきた鉄格子の隙間に足が挟まっていて、俺がぶつかっていなかったら、下半身どころか頭から潰されていたと思う。
足怪我してると思うけど……すっげぇ安心したんだよ。だから
「足……だい……じょう…ぶか?」
出てきた言葉はそんな言葉だった
積み重なった鉄格子の下から血が溢れてくる
痛みなんか感じなかった
南雲は顔を真っ青にしたあと目から涙が溢れてきて
「お、おい……嘘だろ?治郎?おい、これどうなってだ?おいっクソ!お前ら鉄格子退けるの手伝ってくれ!!おい!治郎死ぬな!大丈夫だから!」
唖然としていた周りの仲間たちは「縁下さんっ!?」「治郎っ!!おい!誰か救急車呼べ!」と咄嗟に動き出して、近くにいた者は鉄格子を退けようとし始めた
「お前ら…わか…だろ、こんなに血……でてんだ。南雲…声…かけたんだから、もっ……と早く気づけよ……はは」
早くこんな俺より南雲の足の鉄格子退けてやってくれ
「喋るな……助かる助かるからっ!!!くそっ足抜けろよっ」
んなわけないだろ……
下半身潰れてんだぞ笑
という方南雲お前
何笑顔に手降ってやがったんだよ
気づけよ……
「俺の分も……幸せに……なれよ…、か…ぞく
…だと…思ってたん…だ。あり……がとう…………」
この俺が助けてやったんだ。そんのぐらいしてくれよな…………
こんなことならもっと言いたいこと言っておけばよかった
大好きだってありがとうって、ハーゲンダッツ勝手に食ってごめんって、くだらないことから全部
あぁ、
血が出すぎてもう意識が保てない。
逆にこんだけ話せたことに感謝するべきか
最後に大切なやつを守れたんだ。悪くない人生だった。うん。
「っっ!!!俺たちふたりで幸せになるんだっ!家族とか何今更言ってんだよ!!!なんで俺なんか助けたんだよ!!!お前そういうやつじゃないだろ…………あぁっっああああ」
そこで意識が途絶えた。
俺の34年の人生ここで終わり。
今考えると親友助けるために命投げ出せるような人間だったんだなって思うよ。
南雲元気にしてるかな
_________
次郎はLike南雲だけど
南雲はLove治郎だと思ってます。
受けは苗字呼びだけど、攻めが名前呼びって良くないですか!?
……
エロまであと1話くらいです
すみません“〇| ̄|_
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話が明らかにおかしかったら
教えていただけると嬉しいです。
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