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第一章 Projective identification
構造/出会いのモーメント
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公園へ着いた。何の変哲もない、ただの近所の公園だった。
少女は近くのベンチに座るよう僕に言った。そして僕の目の前に立った。仁王立ちのつもりだろうか、しかしそれにしては足元がおぼつかない、情けなさそうな立ち方だった。
「私、あなたなんて怖くない!」
そういったが、僕は何を返せばいいかわかるわけもない。きっときょとんとしていただろう。
少女はばつが悪そうに頭を抱えた。
「もう! どうだっていい。そうよ、怖いのよ……」
僕は黙いた。というより、返事のしようがなかった。怯えているのはわかっていたが、僕は何かしただろうか。心当たりがあるはずがない。あの踏切で会って、それから数えるほどしか会っていない。
「……きっとあなたを苦しめて、私が苦しみたかった、……そう定められていた。あなたをそう使うことしかできなかった……。でも、なにかちがう……、私はあなたを苦しめて、私が苦しんで……、どうしてこんな運命なの……」
少女は相変わらず頭を抱えたままぶつぶつと言っていた。ふと中二病のようだと思ったが、そんなかわいらしい心の動きのようには見えない。本当に葛藤しているか、それを僕に見せつけているか。どうして見せつけているのだろう。
「僕を呼んで、そんな話がしたかったのか?」
少女は固まった。またしてもばつが悪そうに、今度は顔を赤らめた。
仕方なしに、僕は話に少しばかり乗ってやることにした。
「運命っていうのは何なんだ? 世界がどうとも言っていた。三咲がそんなものに縛られているというのは思い込みじゃないのか?」
「……ミサキ、ね。思い込みじゃない。事実よ。この世の現象」
僕はまだ話半分に聞いていた。中二病の妄想という可能性を捨て去っていなかった。あれだけ人が奇妙な死に方をして、そして目の前の少女は踏切事故の一件を考えると存在そのものが不明瞭であるにも関わらず。
それが僕自身が現実を受け入れるのを拒絶していたからであるということは、すぐには理解できなかった。
「事実? 僕にもわかるように説明してくれないか?」
「私は、この世界と一体化してるの。正確には私の精神だけね」
「でも、三咲はここにいるじゃないか。それに世界はずっと広い」
「多分、桐生が想像してるより、もっと広い。この世のありとあらゆるもの。宇宙といった方が近いかもしれない」
「そんなものと一体化しているのか?」
「すべてを知っている。だから構造もすべて知っている。だから、私の意思は宇宙の意思なの」
「とんでもない電波なのか、それともとんでもない人間なのかどちらかだな」
僕は鼻で笑ってしまった。
しかし、それは三咲には腹立たしかったらしい。
「私の頭の中は処理しきれないものを処理している。私の意思は失われている。きみの刺激ひとつで、この世界の誰かが婚姻もするし、誰かが殺されもする……」
そういって僕を睨んだ。思わずひやりとした。だが僕は睨み殺されることはなかった。そんな、いかにも、というような特殊能力ではなさそうだった。
「構造主義って聞いたことない?」
聞いたことはある。何だったか、世界は構造でできていて、上部構造がなんとか、下部構造がなんとかかんとか……。
「この世界の構造を知ってるの。構造がある文化としてはクラ交換とかが有名。この世界は交換による構造が背後にある。だけど、現代社会では構造は観察できなくなっている。でも、宇宙と合一すれば、そんなものも観察できる。構造を弄れば他人は簡単に死ぬ。各個体も構造を伴っているからね。でも、そんな構造をどうして観察できると思う?」
「わからないさ」
僕はまだ馬鹿にしていたが、もうそろそろ、恐ろしいものを前にしているのではないかという焦りを感じ始めていた。
少女は僕の答えを待つ間、笑みを浮かべてくるりと回って見せた。緊張が解けてきたのか、はにかんでいるようにも見えた。
「この世界は決定論じゃない。すべて計算で理解できるわけじゃない。だから構造も見えない。だけど、私にはほとんど決定論に見える。なぜか。すべてのパーツの一つだけがないから」
「わかるような、わからないような……」
「そのパーツが、私の世界、宇宙をかけて見つけ出さなければならない答え。実存の答え。私はそれが怖かった。でももう怖くない。思ったより呆気なかったのが、かえって良かったのかもしれない」
少女の言っていることの意味を理解することはできなかった。
「よくわかっていないみたいな顔してるけど、理解できなくてもいいんだよ。いつか、わかってくれればいい」
「……まあ、怖いのは嫌だからな」
とりあえず、穏便な言葉を口にする。
「私の運命も、その空白のパーツに変えられてしまった。それがなければ、あの日、私は列車に轢かれて死ぬ運命だった。今までも、ずっと運命に縛られている。それは宇宙の意思によるもの。宇宙にも意思はあるの。宇宙と自我が合一することが、悟りだからね。いうなれば私は自然体で生きてきた。そして人も殺した。だけど構造を利用したなんて言ったって、警察は捕まえようがないでしょう」
少女は笑った。僕はつられて笑ってしまった。
「ねえ、この世界は理不尽だと思わない?」
「そうかもしれない」
「だって私が自殺するようにできてるんだよ? もっとも、その方がよかったかもしれないけど」
僕は“理不尽”という言葉を聞いて、つい発言したくなった。それは僕も常日頃から感じていたこと。そして誰にも伝えられなかったこと。鬱憤とでもいうのか、だが、目の前の殺人鬼相手に言う話ではないとは思う。
だが思っていると、つい口を滑らせてしまった。
「……理不尽なのは三咲だけじゃないよ」
「私だけじゃない?」
殺人鬼相手に何を言ってるんだ、と思いつつ、しかし後に引けないと思い話してしまう。だがそれを話す相手が殺人鬼であろうと、話すことに心地よさを感じた。
「僕だって、認められたいと思ってる。それを口にするかどうかは別として、それが満たされる気配は一向にない。あの榛原先輩も、いつだって子ども扱いだし、今まで死んでいった人たちも、僕を一人の人間として認めてくれなかった」
「そっか、榛原は認めてくれていないんだ」
「ずっと見てたらわかっただろう」
「そうね、認めてくれなかった。あなたは、榛原先輩に認められたかったのに、認められなかった」
復唱され、思わずため息をつきそうになる。
だが、その前にはっきりと釘を刺しておこうと思った。
「でも、僕を苦しませようとするのはやめてくれないか?」
「え?」
存外な表情をした。まるで僕は苦しめていい対象であることが、決められたことであるかのように。それは少女の思い込みか、しかしいずれにせよ彼女は破綻していると感じた。
しかし次に僕が口にした言葉もまた、破綻したものだった。
「僕は身近な人がいなくなったら、苦しんだふりをしなければならない。でもそんなこともう疲れたんだ。みんな、僕にとってはどうだっていい人なんだ」
少女は少しばかり考えるそぶりを見せた。
「そっか、あなたも同じだったのね」
「同じ?」
「あなたも優しさを拒絶する」
「それは別の話だ」
「想像してみて。榛原に優しくされたらどんな気持ちになるか。むずがゆくて、気持ちが悪くて、いてもたってもいられなくなるはずよ」
「それは……」
その通りだと思った。あの人の甘やかしてくる感じは、僕には不快だった。
「三咲、僕はどうすれば……」
なぜか、殺人鬼に問いかけていた。
「やっぱりあなたは怖くない人のようね。あなたの優しさ、あなたがあの時列車から助けてくれたあの優しさは、優しさではなかったのだから。でも運命を変えたのは事実。あのまま死んでいれば、私は必要以上に苦しまずに済んだ。どう責任取ってもらおうかしら」
僕は怖かった。自分が優しさを拒絶しているなら、そんな寂しいことはないからだ。僕はずっと孤独なのだろうか……。
恐ろしさを感じ、僕は少女を見つめながら呆然としていた。少女はかすかに微笑むと、僕のそばに歩み寄ってくる。そして顔がぶつかるか、というほどに近づいた。
少女はそっと僕の顔に近づき、そのまま頬にキスをした。
驚いて声を上げそうになったが。少女は微笑んでいった。
「これだけでいい。さようなら」
逃げ出すように、振り向くことなく少女は走り去っていった。
僕は混乱したまま、誰もいない公園のベンチに座り続けた。
少女は近くのベンチに座るよう僕に言った。そして僕の目の前に立った。仁王立ちのつもりだろうか、しかしそれにしては足元がおぼつかない、情けなさそうな立ち方だった。
「私、あなたなんて怖くない!」
そういったが、僕は何を返せばいいかわかるわけもない。きっときょとんとしていただろう。
少女はばつが悪そうに頭を抱えた。
「もう! どうだっていい。そうよ、怖いのよ……」
僕は黙いた。というより、返事のしようがなかった。怯えているのはわかっていたが、僕は何かしただろうか。心当たりがあるはずがない。あの踏切で会って、それから数えるほどしか会っていない。
「……きっとあなたを苦しめて、私が苦しみたかった、……そう定められていた。あなたをそう使うことしかできなかった……。でも、なにかちがう……、私はあなたを苦しめて、私が苦しんで……、どうしてこんな運命なの……」
少女は相変わらず頭を抱えたままぶつぶつと言っていた。ふと中二病のようだと思ったが、そんなかわいらしい心の動きのようには見えない。本当に葛藤しているか、それを僕に見せつけているか。どうして見せつけているのだろう。
「僕を呼んで、そんな話がしたかったのか?」
少女は固まった。またしてもばつが悪そうに、今度は顔を赤らめた。
仕方なしに、僕は話に少しばかり乗ってやることにした。
「運命っていうのは何なんだ? 世界がどうとも言っていた。三咲がそんなものに縛られているというのは思い込みじゃないのか?」
「……ミサキ、ね。思い込みじゃない。事実よ。この世の現象」
僕はまだ話半分に聞いていた。中二病の妄想という可能性を捨て去っていなかった。あれだけ人が奇妙な死に方をして、そして目の前の少女は踏切事故の一件を考えると存在そのものが不明瞭であるにも関わらず。
それが僕自身が現実を受け入れるのを拒絶していたからであるということは、すぐには理解できなかった。
「事実? 僕にもわかるように説明してくれないか?」
「私は、この世界と一体化してるの。正確には私の精神だけね」
「でも、三咲はここにいるじゃないか。それに世界はずっと広い」
「多分、桐生が想像してるより、もっと広い。この世のありとあらゆるもの。宇宙といった方が近いかもしれない」
「そんなものと一体化しているのか?」
「すべてを知っている。だから構造もすべて知っている。だから、私の意思は宇宙の意思なの」
「とんでもない電波なのか、それともとんでもない人間なのかどちらかだな」
僕は鼻で笑ってしまった。
しかし、それは三咲には腹立たしかったらしい。
「私の頭の中は処理しきれないものを処理している。私の意思は失われている。きみの刺激ひとつで、この世界の誰かが婚姻もするし、誰かが殺されもする……」
そういって僕を睨んだ。思わずひやりとした。だが僕は睨み殺されることはなかった。そんな、いかにも、というような特殊能力ではなさそうだった。
「構造主義って聞いたことない?」
聞いたことはある。何だったか、世界は構造でできていて、上部構造がなんとか、下部構造がなんとかかんとか……。
「この世界の構造を知ってるの。構造がある文化としてはクラ交換とかが有名。この世界は交換による構造が背後にある。だけど、現代社会では構造は観察できなくなっている。でも、宇宙と合一すれば、そんなものも観察できる。構造を弄れば他人は簡単に死ぬ。各個体も構造を伴っているからね。でも、そんな構造をどうして観察できると思う?」
「わからないさ」
僕はまだ馬鹿にしていたが、もうそろそろ、恐ろしいものを前にしているのではないかという焦りを感じ始めていた。
少女は僕の答えを待つ間、笑みを浮かべてくるりと回って見せた。緊張が解けてきたのか、はにかんでいるようにも見えた。
「この世界は決定論じゃない。すべて計算で理解できるわけじゃない。だから構造も見えない。だけど、私にはほとんど決定論に見える。なぜか。すべてのパーツの一つだけがないから」
「わかるような、わからないような……」
「そのパーツが、私の世界、宇宙をかけて見つけ出さなければならない答え。実存の答え。私はそれが怖かった。でももう怖くない。思ったより呆気なかったのが、かえって良かったのかもしれない」
少女の言っていることの意味を理解することはできなかった。
「よくわかっていないみたいな顔してるけど、理解できなくてもいいんだよ。いつか、わかってくれればいい」
「……まあ、怖いのは嫌だからな」
とりあえず、穏便な言葉を口にする。
「私の運命も、その空白のパーツに変えられてしまった。それがなければ、あの日、私は列車に轢かれて死ぬ運命だった。今までも、ずっと運命に縛られている。それは宇宙の意思によるもの。宇宙にも意思はあるの。宇宙と自我が合一することが、悟りだからね。いうなれば私は自然体で生きてきた。そして人も殺した。だけど構造を利用したなんて言ったって、警察は捕まえようがないでしょう」
少女は笑った。僕はつられて笑ってしまった。
「ねえ、この世界は理不尽だと思わない?」
「そうかもしれない」
「だって私が自殺するようにできてるんだよ? もっとも、その方がよかったかもしれないけど」
僕は“理不尽”という言葉を聞いて、つい発言したくなった。それは僕も常日頃から感じていたこと。そして誰にも伝えられなかったこと。鬱憤とでもいうのか、だが、目の前の殺人鬼相手に言う話ではないとは思う。
だが思っていると、つい口を滑らせてしまった。
「……理不尽なのは三咲だけじゃないよ」
「私だけじゃない?」
殺人鬼相手に何を言ってるんだ、と思いつつ、しかし後に引けないと思い話してしまう。だがそれを話す相手が殺人鬼であろうと、話すことに心地よさを感じた。
「僕だって、認められたいと思ってる。それを口にするかどうかは別として、それが満たされる気配は一向にない。あの榛原先輩も、いつだって子ども扱いだし、今まで死んでいった人たちも、僕を一人の人間として認めてくれなかった」
「そっか、榛原は認めてくれていないんだ」
「ずっと見てたらわかっただろう」
「そうね、認めてくれなかった。あなたは、榛原先輩に認められたかったのに、認められなかった」
復唱され、思わずため息をつきそうになる。
だが、その前にはっきりと釘を刺しておこうと思った。
「でも、僕を苦しませようとするのはやめてくれないか?」
「え?」
存外な表情をした。まるで僕は苦しめていい対象であることが、決められたことであるかのように。それは少女の思い込みか、しかしいずれにせよ彼女は破綻していると感じた。
しかし次に僕が口にした言葉もまた、破綻したものだった。
「僕は身近な人がいなくなったら、苦しんだふりをしなければならない。でもそんなこともう疲れたんだ。みんな、僕にとってはどうだっていい人なんだ」
少女は少しばかり考えるそぶりを見せた。
「そっか、あなたも同じだったのね」
「同じ?」
「あなたも優しさを拒絶する」
「それは別の話だ」
「想像してみて。榛原に優しくされたらどんな気持ちになるか。むずがゆくて、気持ちが悪くて、いてもたってもいられなくなるはずよ」
「それは……」
その通りだと思った。あの人の甘やかしてくる感じは、僕には不快だった。
「三咲、僕はどうすれば……」
なぜか、殺人鬼に問いかけていた。
「やっぱりあなたは怖くない人のようね。あなたの優しさ、あなたがあの時列車から助けてくれたあの優しさは、優しさではなかったのだから。でも運命を変えたのは事実。あのまま死んでいれば、私は必要以上に苦しまずに済んだ。どう責任取ってもらおうかしら」
僕は怖かった。自分が優しさを拒絶しているなら、そんな寂しいことはないからだ。僕はずっと孤独なのだろうか……。
恐ろしさを感じ、僕は少女を見つめながら呆然としていた。少女はかすかに微笑むと、僕のそばに歩み寄ってくる。そして顔がぶつかるか、というほどに近づいた。
少女はそっと僕の顔に近づき、そのまま頬にキスをした。
驚いて声を上げそうになったが。少女は微笑んでいった。
「これだけでいい。さようなら」
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