17 / 57
156章 川口信也と 高校1年生の 森下 きな
しおりを挟む
156章 川口信也と 高校1年生の 森下 きな
2020年の5月6日。朝から、世田谷区の下北沢は、
曇り空で、午後から 雨も ぱらついている。
川口信也(しんや)は、マンションのリビングで、今朝の8時に放送された
NHKの連続テレビ小説『 エール 』第28話を 見終わったところだ。
いまも 世界中で 猛威を振るう 新型ウイルス による 肺炎で、
3月29日に逝去した 志村 けん が 演じる 小山田 耕三も 登場した。
スマホの LINE 通話の 着信音が 鳴る。
知りあったばかりの 高校1年の 森下 きな からだ。
「はーい、きなちゃん」と 信也。
「志村 けん、よかったね」と きな。
「もう これが最後なのかな?志村けんの出演は」と信也。
「そうだと思うよ。さびしいね」と きな。
「志村けん、いい演技だったよね」と信也。
「うん」と きな。
森下 きな は、「今から勉強するから」と 言って、LINE 通話を切った。
緊急事態宣言が延長されて、きなの高校も、5月末まで 休校となった。
信也は、高校1年の 森下 きな と、これから どんなことになっていくのかと、
ちらっと想像した。
・・・志村けんさんは 生涯 独身で、恋多き人生だったっていうけど、
オレも、志村けんさんみたいな、生涯 独身の人生になるかもしれない。
まさか、高校1年生の きな を好きになっちゃうとは なあ。
こんなんじゃ、ふつうの 結婚なんて、オレには できそーもないよな。
でも、こんなオレのことを、志村けんさんなら 理解してくれると思う。
オレも、ロックミュージシャンを 返上して、尊敬する志村けんさんのような
立派な コメディアンでも 目指そうかなあ・・・
2月23日に30歳になった 信也は、そんなことを思いながら
自嘲(じちょう)の笑いを 浮かべて 頭をかいた。
☆参考文献☆
NHK・朝ドラ・『エール』
https://www.nhk.or.jp/yell/
≪つづく≫ --- 156章 おわり ---
2020年の5月6日。朝から、世田谷区の下北沢は、
曇り空で、午後から 雨も ぱらついている。
川口信也(しんや)は、マンションのリビングで、今朝の8時に放送された
NHKの連続テレビ小説『 エール 』第28話を 見終わったところだ。
いまも 世界中で 猛威を振るう 新型ウイルス による 肺炎で、
3月29日に逝去した 志村 けん が 演じる 小山田 耕三も 登場した。
スマホの LINE 通話の 着信音が 鳴る。
知りあったばかりの 高校1年の 森下 きな からだ。
「はーい、きなちゃん」と 信也。
「志村 けん、よかったね」と きな。
「もう これが最後なのかな?志村けんの出演は」と信也。
「そうだと思うよ。さびしいね」と きな。
「志村けん、いい演技だったよね」と信也。
「うん」と きな。
森下 きな は、「今から勉強するから」と 言って、LINE 通話を切った。
緊急事態宣言が延長されて、きなの高校も、5月末まで 休校となった。
信也は、高校1年の 森下 きな と、これから どんなことになっていくのかと、
ちらっと想像した。
・・・志村けんさんは 生涯 独身で、恋多き人生だったっていうけど、
オレも、志村けんさんみたいな、生涯 独身の人生になるかもしれない。
まさか、高校1年生の きな を好きになっちゃうとは なあ。
こんなんじゃ、ふつうの 結婚なんて、オレには できそーもないよな。
でも、こんなオレのことを、志村けんさんなら 理解してくれると思う。
オレも、ロックミュージシャンを 返上して、尊敬する志村けんさんのような
立派な コメディアンでも 目指そうかなあ・・・
2月23日に30歳になった 信也は、そんなことを思いながら
自嘲(じちょう)の笑いを 浮かべて 頭をかいた。
☆参考文献☆
NHK・朝ドラ・『エール』
https://www.nhk.or.jp/yell/
≪つづく≫ --- 156章 おわり ---
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
婚約者に嫌われているようなので離れてみたら、なぜか抗議されました
花々
恋愛
メリアム侯爵家の令嬢クラリッサは、婚約者である公爵家のライアンから蔑まれている。
クラリッサは「お前の目は醜い」というライアンの言葉を鵜呑みにし、いつも前髪で顔を隠しながら過ごしていた。
そんなある日、クラリッサは王家主催のパーティーに参加する。
いつも通りクラリッサをほったらかしてほかの参加者と談笑しているライアンから離れて廊下に出たところ、見知らぬ青年がうずくまっているのを見つける。クラリッサが心配して介抱すると、青年からいたく感謝される。
数日後、クラリッサの元になぜか王家からの使者がやってきて……。
✴︎感想誠にありがとうございます❗️
✴︎ネタバレ見たくない人もいるかなと思いつつタグ追加してみました。後でタグ消すかもしれません❗️
ろくでなしと笑わない天使
吉高 樽
現代文学
《30日以内に『価値のある人間』にならなければ、君の命は神様に奪われる》
無気力で淡泊な三十路手前の人生を送っていたその男は、あるとき美しい天使が「見えるように」なった。
生まれてからずっと傍で見守っていたという天使は、しかしながら男に非情な宣告を告げる。
惰性で生きるろくでなしの男は30日以内に『価値のある人間』になれるのか、『価値のある人間』とは何なのか、天使との半信半疑な余命生活が始まる。
※注:これはラブコメではありません。
※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係がありません。
戦国ハイスクール 戦国乙女(仮題)
keisuke_genso
青春
時は、戦国時代。
……ではなく、少子高齢化が進む現代の日本。
この日本には数多くの高校があるが、その高校を牛耳る校長は、織田信長など戦国時代の名高い大名たち。
この物語は、戦国時代のお城の数々を現代の日本の高校に置き換え、更に現代の日本の要素に戦国時代の出来事などの要素を融合させた、パラレルワールドの学園ドラマである。
(※本作はまだ未完成で執筆途中の為、作品名を【仮題】とさせていただきています。ストーリーがある程度進み、正式に題名が決まりましたら、予告無にその題名に変わりますので予めご了承ください)
(※本作品はフィクションである為、実在の人物、事件、団体名などは一切関係ありません。また、過去に実在した人物をモデルとしたキャラクターが多数登場しますが、それらキャラクターは全員がすべて本作品上での架空の設定・演出であり、その実在した人物を誹謗中傷したり、名誉棄損するなどの目的や意図、悪意は一切ありません)
【完結】記憶喪失になってから、あなたの本当の気持ちを知りました
Rohdea
恋愛
誰かが、自分を呼ぶ声で目が覚めた。
必死に“私”を呼んでいたのは見知らぬ男性だった。
──目を覚まして気付く。
私は誰なの? ここはどこ。 あなたは誰?
“私”は馬車に轢かれそうになり頭を打って気絶し、起きたら記憶喪失になっていた。
こうして私……リリアはこれまでの記憶を失くしてしまった。
だけど、なぜか目覚めた時に傍らで私を必死に呼んでいた男性──ロベルトが私の元に毎日のようにやって来る。
彼はただの幼馴染らしいのに、なんで!?
そんな彼に私はどんどん惹かれていくのだけど……
スルドの声(反響) segunda rezar
桜のはなびら
現代文学
恵まれた能力と資質をフル活用し、望まれた在り方を、望むように実現してきた彼女。
長子としての在り方を求められれば、理想の姉として振る舞った。
客観的な評価は充分。
しかし彼女自身がまだ満足していなかった。
周囲の望み以上に、妹を守りたいと望む彼女。彼女にとって、理想の姉とはそういう者であった。
理想の姉が守るべき妹が、ある日スルドと出会う。
姉として、見過ごすことなどできようもなかった。
※当作品は単体でも成立するように書いていますが、スルドの声(交響) primeira desejo の裏としての性質を持っています。
各話のタイトルに(LINK:primeira desejo〇〇)とあるものは、スルドの声(交響) primeira desejoの○○話とリンクしています。
表紙はaiで作成しています
ハズレガチャの空きカプセル
京衛武百十
現代文学
釈埴一真(しゃくじきかずま)と妹の琴美(ことみ)は、六畳一間の安アパートの一室に捨てられた兄妹である。会社勤めの一真の収入をあてにしていたはずの両親が、宝くじが当たったとかで、「お前らは勝手に生きろ。俺達はお前らの所為で台無しになった自分の人生をエンジョイするからよ」と吐き捨て、行先も告げずにいなくなったのだ。
一真はすでに成人し仕事をしていたからまだしも琴美はまだ十六歳の高校生である。本来なら保護責任があるはずだが、一真も琴美も、心底うんざりしていたので、両親を探すこともしなかった。
なお、両親は共に再婚同士であり、一真と琴美はそれぞれの連れ子だったため、血縁関係はない。
これは、そんな兄妹の日常である。
筆者より。
<血の繋がらない兄妹>という設定から期待されるような展開はありません。一真も琴美も、徹底した厭世主義者ですので。
また、出だしが一番不幸な状態なだけで、二人が少しずつ人間性を取り戻していく様子を描く日常ものになると思います。また、結果には必ずそれに至る<理由>がありますので、二人がどうしてそうなれたのか理由についても触れていきます。
あと、元々は『中年男と女子高生というシチュエーションを自分なりに描いたらどうなるだろう?』ということで思い付きましたが、明らかに方向性が違いますね。
なお、舞台は「9歳の彼を9年後に私の夫にするために私がするべきこと」や「織姫と凶獣」と直接繋がっており、登場人物も一部重なっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる