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15-2※

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「ん……ぁ……っあぁッ……」
 
 ロヴィスの唇はなおも締めつけをやめずに、最後の一滴まで搾り取った。

 ゴクリ、と太い喉元が嚥下する。

「……甘いな……」

 アルブレヒトは荒く息を吐くだけで何の声も出せない。

「~~ッ……!やめてって、ダメって言ったのに……!」
 
「可愛かったぞ」
 
「なんで、飲んじゃうのぉ……飲んじゃだめだよぉ……変態……!」
 
「うまかった、ゴチソウサマ」
 
「バカ! 変態! っばかぁ!」
 
「おい、静かにしないと屋敷中に聞こえるぞ」
「ッッ!……」
 
「続きは部屋でするか」

 ひょいと軽々と縦抱きにされて部屋に運ばれる。なされるがままになるアルブレヒト。

「ばか……ロヴィスの変態……!」
 
「ああ、俺はお前の前ではただの変態だよ」

 笑いながら平気でそう答えるロヴィスは、心底嬉しそうだった。
 

 

 ベッドの上でうつ伏せにされて、お尻を突き出すように指示される。
 言われるがままいうことをきいてしまった。
 
 とろけだす秘部をロヴィスの前に晒している。
 そう実感してしまうとやっぱり恥ずかしすぎて、ベッドから這い上がろうとしたが、足を掴まれて引き戻された。
 力では叶いっこない。

 くにゅ、と左右に後孔を開かれて中まで覗き込まれた。

「やぁ……こんな、かっこう……っ……」
 
「いい眺めだな」

 見えないのに視線がとろりと濡れ出した秘部に集まるのがわかる。
 視姦されている。
 隠してしまおうと両手で後ろを庇った。
 けれど熱い吐息が薄い皮膚に吹きかかる。
 ざわっと産毛が逆立つのがわかった。

 簡単に両手は除かれ、くちゅり、とぬめった舌が窄まりを突く。
 舌先でこじ開けられて中に侵入してくる。

「ひ……ぁ、あぁ……」

 ぞわわわ、と毛穴まで広がるような感覚が体中に広がる。

 締め出したいのに、ぬるついた舌に浅いところを突かれると勝手に緩んで解かれていく。

 ちゅぷじゅぶと音を立てられて唇に吸いつかれ、舌に内側を擦られる生暖かい感触でよけいに奥が疼いていく。
 
「ぅあ……くぅ……ふッ」

 とろとろと前からも後ろからも蜜がとめどなく溢れてくずくずになっていくのが自分でもわかった。

 舌がすでに入っているのに、指まで入れられて、言いようもない異物感を感じるのに、びくつく体はそれが快感だと教えてくる。

「入れるぞ」

 内側を抉りながら遠慮なく中に入ってくるのに、馴染むの待ちながらじれったいほどにゆっくりと進む。
 内側を擦られるたびにぞわっと快感で汗ばむ。
 
「自分で腰を振って可愛いな」

 そう言われて気がついた。ゆるゆると自ら腰を動かしていたことに。
 
「いやぁ……ど、してこんな……っ」
 
「今気づいたのか? ずっと可愛く腰を振って俺を誘っていたのに」
 
「あ、う……やあぁ……」

 気づけたとしてももうとまれない。引き返せない。

「ロヴィスがっ……動いてくれないからぁ……っ!」

 奥が切なくて辛いのに、この熱が燻って腰を振ってしまっているのはロヴィスのせいだと非難した。
 だが怒られたロヴィスはニヤついた顔をして見ているだけだ。
 
「俺が動かなくても十分気持ちよさそうだ」
 
「やだあ……動いて……中擦ってよぉ……」
 
「だったら、もう二度と俺を無視するな、わかったか?」

 ――まだ言ってる……! めちゃくちゃしつこいよぉ!

 そんなことはどうでもいいから、早く奥まで欲しいと気がはやる。

「ふぁ……ん、ぅ……わかった、からぁ……ああ……もうはやく……」
 
「仕方ないな、……可愛い婚約者のお願いはちゃんと聞いてやらなくちゃな」
 
 奥まで深く突き動かされて、湧き上がる快感。

「ぁああ……ッ!」

 これを待っていたのに、いざ与えられると腰が引けてくる。
 焦らされた体には強すぎる刺激に耐えかねていやらしい声で鳴いてしまう。

「もっと奥まで入れてやるからじっとしてろ」
 
「やああッッ!……ひっ……うあッぅ……」

 逃げ腰を掴まれてどちゅん!と奥まで突き進まれた。大きくて強い手で掴まれては逃れられない。

 後孔からはロヴィスが動くたびに蜜が漏れ出てアルブレヒトの腿をつたい、シーツを濡らした。

 アルブレヒトのペニスからも絶え間なくぬるついたものがあふれ出る。

「あ、あ、……も、いっちゃう……いくッいく……――~~ッッ゛゛!!」

 競り上がってきた絶頂が体を駆け抜けて、呆気なく射精までいってしまった。
 腰を震わせながらアルブレヒトのペニスから白濁が飛び出した。
 下に落ちて、ベッドシーツに水溜りを作る。

 ぐったりとベッドに沈んだ。
 アルブレヒトの体は激しい脱力感に襲われて、全身の筋肉が痙攣しているかのようだった。

 甘い余韻にとろとろと目の前がぼやけて心地いい。
 荒い息を整えている時に、うつ伏せだった体勢を仰向けにされたが、なされるがままだった。
 

 ぬちゅ、とまだまだ固くて熱いモノを再度窄まりにあてがわれてその時にハッとした。
 
「え……?」

 これからされるだろうことを想像できて身構え、身を硬くする。

「や、いまだめぇ……ああ……っ」

 腹に力を入れたのに、先ほどまで中をかき混ぜられたそこはなんなくロヴィスを受け入れてしまった。

「俺もいかせてくれよ」

 耳元で囁かれるだけでじわっと奥からなにかが溢れ出す。

「あぁ……んっ……は……ぁ」

 吐息の触れた耳元から痺れが伝わって、首筋がどうしようもなくぞくぞくした。
 熱い息とともに嬌声が漏れ出てしまう。

 一度大きく突き上げられた後は体全体を揺さぶられ続ける。
 ベッドで弾む体を押さえつけられながら奥まで抉られる。
 
 朦朧としながらも、目の前にロヴィスのむっちりとした胸筋が目に入った。
 腕は引き締まった筋肉の筋がピンとはって目立ち、ロヴィスの体格の良さを際立たせた。
 見ているだけで熱いロヴィスの体に、むわっと香る麝香の匂いにあてられる。
 
 アルブレヒトにはとうてい太刀打ちできない大人の色香だ。
 この体に今抱かれていると思うと、胸がきゅんとしてしまって、中のロヴィスのモノを締め付けてしまった。

 それに気づいたのかロヴィスが目を細めてニヒルにこちらを見つめた。

 合わさる肌はお互いに汗ばんでいて、普通だったら不快になるはずなのに、どうしてか吸い付く肌が心地よい。
 もっと密着していたくてロヴィスに手をのはず。
 それをロヴィスはキスを強請っているのかと思ったのか、食べるように唇に吸いついてきて離れなくなった。

「は……んちゅ……むぅ……んんっ」

 首筋に鼻が近づくと香りが強くなってくらくらする。

 上からのしかかられて肌と肌が密着して張りつく。
 ちょうどいい重さに体が押さえつけられて、身動きが取れないのになぜか安心する。
 そのままゆさゆさと揺すられて内壁を擦られ逃れられない快感に身悶えた。

「ん、……あ……あぁ……や……っ」

 甘い絶頂を何度も味合わされて腹の奥が熱い。
 熱が解放されるどころか、どんどん蓄積されて飽和状態になっていく。

「い……く……っぁ……いくぅ……い、ああッッ!」

 口角から涎を垂らしながら絶頂した。
 甘美な愉悦にじわじわと絶頂の熱が全身をゆっくりと巡ってとけていった。

 熱が引き始めたと思ったところでまた律動が始まって、熱が波のように戻ってくる。

「も、……いやぁ……」
 
「あともうちょっとだからがんばれよ?」
 
「ああ……やぁ……あ」

 優しさを滲ませたはずの非情な言葉に励まされて、終わらない快楽の波に溺れていく。

 結局、「あともうちょっと」は外が明るくなるまで続いた。

 
 
 

 
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