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2 スパイシーな香りと危険な男 ※
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広々とした庭を歩いて本邸に着いた。中で使用人たちが腰を折ってあいさつをしてくる。
「おかえりなさいませ旦那様」
旦那様なの?!この人!やっぱりこの家の主人なんだ。
「俺の部屋には誰も通すな」
使用人のあいさつにも男は軽く返して自分の要求を伝え、一つの扉を開いた。中も豪華だが落ち着いた雰囲気に仕上がっていた。ベッドもキングサイズだろうか。めちゃでかい。
ベッドの上に誘導されて大きなベッドの上にちょこんと座った。
おーふかふかだぁ。そして上質なシルクの肌触りが気持ちいい。思わず手で感触を確かめてしまった。
いや、こんなことしてる場合ではないんだよ。本当は。だけど、緊張し過ぎて現実逃避してしまったというか。このまま俺どうなっちゃうの…。
うじうじと考えながらシルクの感触を確かめ続けて現実逃避をはかる俺。はたから見たらきもいよな。
ベッドに座らせた張本人はとっておきのお酒があると室内の別のドアを開けて消えていってしまった。
俺もここから消えたい。
今こそ魔法を使う時だよ。
ウェイターなんかせずに魔法をなんとか使えるようにしておけばよかった。
こっちの世界に来ても後悔しっぱなしだ。後悔しないような人生を送りたいのに。
そんなことを考えていると男が戻ってきた。手にはワインボトルを持っている。白ワインだろうか。
「悪いな、待たせた。どれにしようか迷っていた」
部屋に備え付けられているグラスに琥珀色のそれを注いだ。
琥珀色のグラスを両手に持って、片方を俺に差し出した。
「乾杯」
そう言ってカチンとグラスを当てて鳴らした。
男が飲んだのを確認してから、俺もワインを口に含む。酒は全然わからない、だけどこれを飲んだ瞬間にふわっと鼻腔を刺激する葡萄の香りに思わず驚いた。そして次に感じたのは舌の上に広がるフルーティな味わいと上品な舌触りだった。飲み干した後の後を引かないすっきりとした爽快感がまたクセになる。たまらず一口ずつだったが飲み進めていくととまらなくなってしまった。
「美味いだろう?」
「これ、すごい……おいしい」
「もっと飲め」
そんな俺の様子を予想していたのか、ボトルごとベッドサイドへ持ってきていた男は、俺の空いたグラスに次々とワインを注いでいった。
案の定俺はすぐにふわふわとした心地になった。でもベロベロというほど泥酔はしていない。ほろ酔いという感じだろうか。俺やっぱ酒に強くなっているかも。
あの隠れ家バーでは度数が高いと思わずに一気飲みしたからあんな醜態を晒しただけだな。うん、そうだ。
けれどこれ以上飲むと本当にベロベロに泥酔してしまいそうだ。そうなったら何か粗相をしでかしてしまうかもしれない。そう思ってさらにワインを注いでくる男の手を制した。
「さすがにこれ以上飲むとヤバいです」
「遠慮するな」
「でも、このワイン高いんですよね?そんな高級なワイン、こんなガバガバ飲むもんじゃないでしょうに」
俺の言葉には気にも止めず、男は自分のワイングラスを傾けて口に含んだ。
すると、そのまま俺の唇に合わせてきてワインを口移しされた。
「う、……んぅ……」
舌で唇をこじ開けられてワインを口内に流し込まれる。入りきれなかったワインが溢れて顎から首へ、下に落ちていく。ワインが無くなった後もくちゅくちゅと口内を厚い舌が動き回る。
「ふぁ、……ぁ」
ワインの後味を追うように俺の舌に男の舌先が辿る。味わうようにじっくりと。それだけで俺は寒くもないのにぞくぞくと背筋に鳥肌が立った。
「ここまで着いてきたんだ。わかるよな?」
「んッ……!」
低音ボイスで囁かれると腰にくる。
いやだってあんた、有無を言わせずに連れてきたでしょうよ!
そんなことを言ってみたくもなったが、断りもせずに着いてきたのは自分自身だった。
このままだと本当に俺男と……。まだ女の子ともしてないっていうのに、ハジメテが男でいいのか?
こんなとこまでノコノコと着いてきて今更だったが、そんなことを悶々と考え出した。他所ごとを考えているのがわかったのか、男が俺の服の上からすでに立ち上がった乳首をぐりっとつまんできた。
「あぁ……っ!」
強くつままれて痛みと予想外の場所への愛撫に思わず声が漏れてしまった。
「俺に集中しろ」
そうしてまた唇を塞がれた。慣れた手つきで衣服を脱がされる。丸裸にされてベッドへと押し倒される。
自分が着ている一寸の乱れもないスーツに男は手をかけてベッド下へと落とす。真っ白なワイシャツも脱ぎ捨てると、そこに引き締まった体躯が現れた。ゴツゴツと凹凸のある男らしい筋肉。裸になったことでさらに危険な香りが強まった。
近くに寄られると男のスパイシーな香りが鼻をくすぐる。吸い込みすぎるとくらくらと頭に来てしまいそうな危険な香り。
下はまだ脱いでいないが、股間あたりが膨らんでいる。俺に興奮してくれているのか。
こんな極上の人間に――男だけど――興奮されて俺はなんだか舞い上がってしまった。
いいんじゃないか、処女捨てても。こんなものすごい男と身体を重ねる合わせることができるなんてそうそうないことだ。それにここは異世界。もっと欲望の感じるままにしたっていいんじゃないか?
そんなことを思い始めていた。俺はここに来てもう二ヶ月。けれどまだ現実であるということをしっかりと実感しきれてはいなかった。まだゲームの中のような、夢の中にいるような心地でいるのだ。
日本とは全く違った街並みに人々。それに加えてこの男。非現実的な、俺とは無縁の世界にいる危ない雰囲気の男の存在に、なんだか海外に旅行に来ているような高揚感を感じはじめた。
一度くらい羽目を外してもいいかな。でも……。
また踏み切れない自分に、冒険するんじゃなかったのかよ、いっちゃえよ。と、第二の俺が誘惑する。いやいや、童貞なのに処女喪失は早すぎるでしょ。せめて童貞卒業してからじゃなきゃさ。と、脳内の俺が反論した。この男の色気に経験のないお前が抗えるのか?そう聞かれた時に、それもそうだと納得した。
男からの抗い難い色香と誘惑にもう負けそうになっている。抵抗せずに身を任せてしまえば後はもうこの男がなんとかしてくれるだろう。しがみついていた理性という名の現実を自ら手放した。
自分から男に擦り寄ってその屈強な肌に触れる。唇を合わせて強請るように舌を絡ませてみた。
「は……んぅ、ぁ…」
びくりと男の身体が揺れた。それもすぐに落ち着き、口の中の奥まで侵入してきて、ぬめった舌が這い回る。ぬるぬると舌先で口内を擦られるたびにゾクゾクと身体が痺れるのを感じた。こんな感覚は初めてだ。
「んッ、……んぅッ……ぅぁッ……は」
身体が寒くなって発熱する前のような、そんな感覚が押し寄せてきて止まらず、少し怖くなってきた。これが快感というやつなのだろうか。初めて感じるその強烈な痺れに戸惑うばかりだ。
腰を引いて逃げようとしても大きな力強い腕で固定されて動けない。むしろ、ぐっと寄せられて身体と身体が密着する。びくびくと身体が震えるたびにその振動が男にも伝わる。それがとてつもなく恥ずかしい。
押し除けようと男の肩を掴んだのに、口の中を責められるとまたぞくぞくとした悪寒が身体を襲ってきて思わず縋りついてしまった。
「お前の名前は?」
「あ、……俺は、ラック……です」
「ラックか」
「あなたは?」
「ルーカスだ」
「ルーカス……さん」
「ルークと呼べ。呼び捨てでいい」
「え、でも」
さすがにこんな凄そうな人、こんな俺みたいなのが呼び捨て、しかも愛称で呼んでいいわけないよな。
「俺がいいと言っているんだ」
この人に言われるとそうしなければいけない気がしてきた。
「ルーク……」
思った以上に甘ったるい声で呼んでしまった自分にびっくりした。
俺の甘い響きに誘われるようにルークの顔が近づいてきてまた唇と唇を這わす。しばらくキスをしていたが、ルークの唇は離れていってしまい、寂しく感じた。
「ラック、こういうことはいつもしている訳じゃないよな?」
こういうことっていうのは、今のこの状況のことをいってるんだよな。
見栄を張って経験ある振りをするのも手だと思った。ハジメテは嫌がられるって聞くし。でも俺はこの人に嫌がられたいのか好かれたいのか……。自分でもよくわからない。
この余裕顔で、自信満々な態度の男を困らせて振り回してやりたい気もする。けどそれは、それ相応の覚悟を持たないといけない気もした。
まぁ経験豊富ですって言った所ですぐバレるだろうし?素直になるべきだよな。
ふるふると頭を左右に振る。
「おい、それはどっちだ?ちゃんと言葉で言え」
「し、してない。したことない……、女ともないデス……」
その答えに満足し、するりと下に手が向かった。
「ここに男を受け入れたことはないんだな?」
「な、ない!」
後ろの窄まりに指をかけられた。誰にも、自分でも触ったことなどない。カリカリと指の先でひっかけられて今まで感じたことのない感覚が身体を襲う。ぞわぞわと肌が沸き立ってきた。
「あァァ、やだ……っ」
つぷり、と指が一本入れられた。それだけでも冷や汗が湧き出てくる。指を少し動かされただけで、とろとろと中から蜜が出てとろけ出しているのがわかって驚愕した。
「ふぁ……っ、ぅぁあ……」
「おい、本当に初めてか?」
「んっ……はじめてっ、だってば、っ……いああっ」
「もうここは三本も咥えてるぞ」
そんなのありえないと思ったけど、確かにそこはぎちぎちになってはいるが、ルークの太い指を三本とも美味しそうに飲み込んでいた。指は誰も侵入したことのないところまで入り込んでいき、中を探られた。
内側のこりこりとした部分を指でこすられると、耐え難い痺れが全身を走った。
「ぅああぁ、い、や……、んぅ、……やだぁ」
立てていた膝が震える。自分の身体なのに制御できない。全てこのルークという男に支配されてしまっている。
「ラック、初めてでこんなになるはずがないだろ。中はこんなにぐずぐずだ」
中の蜜を確かめるように指が蠢く。自分の意思とは関係なく、与えられる刺激にただひたすら嬌声を上げることしかできない。
「今まで何人としてきた?」
「いやぁ、……こんなのっ、……ぃ、やだぁ、あぁっ」
「いやじゃない。ここはそうは言ってないぞ」
揺すられて、甘い痺れに口から声が漏れ出る。
空いた方の手で俺の性器にルークが触れた。今までにないほどに立ち上がって膨張している。じんじんと熱を持った俺のそれは痛いほどだった。ルークの手がゆっくりと俺のを扱く。
「あぁ、……あぅ、ん…ふ、ぅ……ッ」
ルークから触れられる全ての部位が甘く痺れ、くらくらと眩暈までしてきた。けれど、あと少し足りないと思わせるほど焦ったく優しい手つきだ。
「ううっ……くっ、ぁ……ぅっ」
あと少しなのに。あと少しでこの先に行けるのに。ぐっと力を入れてもその先には辿り着けない。
甘い声が自分の口から漏れている。耳を塞ぎたいほど甘ったるく、恥ずかしい。自分の声じゃないみたいだ。こんなにも乱されるなんて。
自分で自分をコントロールできない。こんないい年した大の大人の男が、こんなに淫らに感じて声を上げている。目の前の男に翻弄されて、身悶えるしかできない自分が信じられない。
「ふぁぁ……、ぁ、も、やぁ、……おねが……っ」
何をお願いしているのか自分でももうわからない。もっとして欲しいのかやめて欲しいのか。甘い快感に頭までも痺れてきた。
とろとろと手放した理性が溶け出して、もう無くなりかけている。
「何人だ。何人とした?言ったら欲しいものをやる」
したことないって言ってるじゃん。欲しいものってなに……。
何もわからないのに、問い詰められても答えられず上げるのは悲鳴のような喘ぎ声だけ。
じりじりと火のついた身体の奥が燻って、どうにかなりそうだった。その苦しいほどの熱に耐えかねて、ついにじわっと涙が溢れ出てきた。涙が溢れ出てくるのを許してしまうと、もうダメだった。完全に俺の許容範囲を超えてしまった。
「うっ、……ひっく、ぅ゛、…くっ」
涙がどんどん溢れ出て止まらない。泣きたくないのに。こんな情けない姿を晒したくない。それでも涙は止まってくれず、腕で顔を隠して涙を拭う。腕で顔は隠れても、ぐずぐずと鼻を啜る音は隠せはしない。
「お、おい……」
あんなに余裕のあったルークの声色に焦りが見えた。
「も、やだ……。ひっく、ぅ、帰して……うう、もうかえる」
ひくひくと泣きながら帰りたいと願う。目からはボロボロと涙が出てきている。こんなの俺には無理だ。最後までなんて到底辿りつきはしない。男と身体を重ねるなんてできっこない。きっとルークも呆れているだろう。こんな程度で根を上げてだだをこねる子どものような真似をするやつだったんだから。
「ラック、俺が悪かったから」
「ふ、ぅ……っ」
「だから帰るなんて言うなよ」
危険な香りのする男は鳴りを潜め、代わりにご機嫌を伺う恋人のような顔をルークは見せた。あやすように、優しく抱きしめられて頭を撫でられる。そうされていたら涙はおさまり、乱れた心もだいぶ落ち着いてきた。
「優しくする。気持ちいいことしかしない。だから俺に身を任せておけばいい」
萎えてしまった陰茎を大きな手が包む。今度はしっかりとした手つきで扱かれて、再び反応し始めた。
前を扱かれながら後孔に指がちゅぷんと入れられた。中をぐるりと掻き回され、前と同じ動きで連動して中を擦られた。同時にされて気持ちがいい。
先ほど弄られたしこりをまた探り当てられた。
「そこっ、ぁ……」
「気持ちいいだろう?大丈夫だ」
「あぁっ、あ、あ、っ……」
ぐりぐりとそこばかり指で中を責められた。何度か陰茎を扱かれ、我慢が出来ずにその先端から白く白濁とした欲が弾き飛んだ。
「ひ、ぁ……ァア――ッ!……っ」
思わず目を瞑ってしまった。一人でする時とは全く次元の違う甘く痺れるような感覚と物凄い達成感に見舞われた。目を開けると、勢いよく飛び出した白濁は俺のお腹から胸まで汚していた。余韻でまだ身体は思うように動かない。
ルークは下を脱いで雄の匂いを発しているそれを見せつけるようにこちらに近づいた。手に持ったスライムのようなゼリー状のものを自身に付けてのばした。避妊具だろうか。ゼリー状のものはピタリとルークの自身に張り付いて根本まで覆っている。
コンドームとそっくりなそれ。避妊具だな。
異世界っぽいそれに興味をそそられてまじまじと見つめてしまう。
「そんなに欲しいのか。すぐに入れてやるからな」
何を勘違いしたのか、ニヒルな顔で笑っているルーク。
「えっ、いや、……ちがっ!」
焦る俺。だがもう遅い。先っぽが後孔へと侵入していく。ずずず、と押し込まれてぎゅうぎゅうと中はルークのものでいっぱいになっていく。苦しい。内臓を押し上げられる圧迫感に慄き身体全体に力が入った。
「やぁ、……ぁ、っこわい……!」
その反動で後ろも当然締まったが、十分に解された内側はとろとろに溶け出していて、入り込んでくるルークの性器にちゅうちゅうと吸いついて喜んで迎え入れている。自分の意思とは関係なく反応する己の身体が信じられない。
ルークが腰を引いて、入れられた性器が抜けそうになるが、最初に入ってきたよりも奥に進んでくる。
「う、ぁ、……や、……こわいって!」
「感じてろ。大丈夫だから」
「やだぁ、……やだよぉ、ぁ、あひ、ぃ」
ずん、と奥深くまで突き進んできた。無理矢理ではないのに強行に突破されたと思った。中に入っている圧迫感のせいもあるだろうか。自分の意思ではどうにもならずに、行為が進んでいくからか。
けれど、自分の意思とは裏腹に、身体はこの男を受け入れようと勝手に脚を大きく左右に開き、迎え入れようとし始めた。もっと奥に欲しいと腰を浮かして男の身体を引き寄せようと動く。
「上手だぞ」
こんなこと褒められても嬉しくないはずなのに、優しく低い声で言われるときゅんと奥がくすぐられた。
ルークは最奥までたどり着くと、それが俺の身体に馴染むまで待ってくれている。中がルークのものでいっぱいになっている、そう思うと身体の熱がどんどん上がっていった。
内側がルークのものに吸いついて蠢き始めてしまった。ルークの身体が身じろぎする。その少しの動きでさえ俺の身体は反応してしまう。
「ん、ん、く、ぅ……ぁあ、っ……」
「はっ、もう限界だ」
「やぁ、まだうごかな……んぁあ!っぅぁ、……は、ぁ」
「こんなにきゅうきゅうと吸いつかれて我慢なんて無理な話だ」
ルークはそんなに動いていないのに、内側がルークのものにがっちりと張り付いて離さないからか、とてつもなく大きな刺激となって俺に襲いかかる。
「い……ぁ、ひ、ぃ」
後孔から蜜が溢れて、前からも先走りが漏れ出て止まらない。ルークが俺の陰茎を掴んで何度か上下に動かす。それだけで俺は絶頂に追い込まれた。
「いやぁ……っ、…っ!」
背中かのけ反り、飛び散った白濁は俺とルークを汚した。
「初めてなのにこんなに撒き散らして」
その言葉に恥ずかしくなって抜け出そうとするのにそれは許されない。
小刻みに中が揺すられると、腹の奥が切なく響いて辛い。
「いやぁ、……っ、揺すらないでっ」
「俺は動いてない」
「うそっ、……いやぁ」
実際に動いているのは自分だった。ルークは全く動いていないのに、俺は腰を自ら動かしてルークに媚びている。自覚したのに止まれない。
そんな俺の腰をルークは掴んで内側を探るように動かす。ルークは俺の中のしこりを探りあてて自分の先端を擦りつけた。
「あ、そこ、……そんな擦らないでぇ……ゃだ……っ」
そこを執拗にルークの先で愛られると快感でぞくぞくと背筋が震えてきた。
「こわい、……やぁ、ぁ、ァァ……」
与えられる快感の波と急激に変化する自分の身体に頭がついていけない。ずぶずぶと深みにはまり、抜け出せなくなった。
「ぅ、あ、……あぁん……っ」
「……ぐっ……っぅ!」
ルークがうめき声を上げて、最後に激しく身体を揺さぶられた。
「おかえりなさいませ旦那様」
旦那様なの?!この人!やっぱりこの家の主人なんだ。
「俺の部屋には誰も通すな」
使用人のあいさつにも男は軽く返して自分の要求を伝え、一つの扉を開いた。中も豪華だが落ち着いた雰囲気に仕上がっていた。ベッドもキングサイズだろうか。めちゃでかい。
ベッドの上に誘導されて大きなベッドの上にちょこんと座った。
おーふかふかだぁ。そして上質なシルクの肌触りが気持ちいい。思わず手で感触を確かめてしまった。
いや、こんなことしてる場合ではないんだよ。本当は。だけど、緊張し過ぎて現実逃避してしまったというか。このまま俺どうなっちゃうの…。
うじうじと考えながらシルクの感触を確かめ続けて現実逃避をはかる俺。はたから見たらきもいよな。
ベッドに座らせた張本人はとっておきのお酒があると室内の別のドアを開けて消えていってしまった。
俺もここから消えたい。
今こそ魔法を使う時だよ。
ウェイターなんかせずに魔法をなんとか使えるようにしておけばよかった。
こっちの世界に来ても後悔しっぱなしだ。後悔しないような人生を送りたいのに。
そんなことを考えていると男が戻ってきた。手にはワインボトルを持っている。白ワインだろうか。
「悪いな、待たせた。どれにしようか迷っていた」
部屋に備え付けられているグラスに琥珀色のそれを注いだ。
琥珀色のグラスを両手に持って、片方を俺に差し出した。
「乾杯」
そう言ってカチンとグラスを当てて鳴らした。
男が飲んだのを確認してから、俺もワインを口に含む。酒は全然わからない、だけどこれを飲んだ瞬間にふわっと鼻腔を刺激する葡萄の香りに思わず驚いた。そして次に感じたのは舌の上に広がるフルーティな味わいと上品な舌触りだった。飲み干した後の後を引かないすっきりとした爽快感がまたクセになる。たまらず一口ずつだったが飲み進めていくととまらなくなってしまった。
「美味いだろう?」
「これ、すごい……おいしい」
「もっと飲め」
そんな俺の様子を予想していたのか、ボトルごとベッドサイドへ持ってきていた男は、俺の空いたグラスに次々とワインを注いでいった。
案の定俺はすぐにふわふわとした心地になった。でもベロベロというほど泥酔はしていない。ほろ酔いという感じだろうか。俺やっぱ酒に強くなっているかも。
あの隠れ家バーでは度数が高いと思わずに一気飲みしたからあんな醜態を晒しただけだな。うん、そうだ。
けれどこれ以上飲むと本当にベロベロに泥酔してしまいそうだ。そうなったら何か粗相をしでかしてしまうかもしれない。そう思ってさらにワインを注いでくる男の手を制した。
「さすがにこれ以上飲むとヤバいです」
「遠慮するな」
「でも、このワイン高いんですよね?そんな高級なワイン、こんなガバガバ飲むもんじゃないでしょうに」
俺の言葉には気にも止めず、男は自分のワイングラスを傾けて口に含んだ。
すると、そのまま俺の唇に合わせてきてワインを口移しされた。
「う、……んぅ……」
舌で唇をこじ開けられてワインを口内に流し込まれる。入りきれなかったワインが溢れて顎から首へ、下に落ちていく。ワインが無くなった後もくちゅくちゅと口内を厚い舌が動き回る。
「ふぁ、……ぁ」
ワインの後味を追うように俺の舌に男の舌先が辿る。味わうようにじっくりと。それだけで俺は寒くもないのにぞくぞくと背筋に鳥肌が立った。
「ここまで着いてきたんだ。わかるよな?」
「んッ……!」
低音ボイスで囁かれると腰にくる。
いやだってあんた、有無を言わせずに連れてきたでしょうよ!
そんなことを言ってみたくもなったが、断りもせずに着いてきたのは自分自身だった。
このままだと本当に俺男と……。まだ女の子ともしてないっていうのに、ハジメテが男でいいのか?
こんなとこまでノコノコと着いてきて今更だったが、そんなことを悶々と考え出した。他所ごとを考えているのがわかったのか、男が俺の服の上からすでに立ち上がった乳首をぐりっとつまんできた。
「あぁ……っ!」
強くつままれて痛みと予想外の場所への愛撫に思わず声が漏れてしまった。
「俺に集中しろ」
そうしてまた唇を塞がれた。慣れた手つきで衣服を脱がされる。丸裸にされてベッドへと押し倒される。
自分が着ている一寸の乱れもないスーツに男は手をかけてベッド下へと落とす。真っ白なワイシャツも脱ぎ捨てると、そこに引き締まった体躯が現れた。ゴツゴツと凹凸のある男らしい筋肉。裸になったことでさらに危険な香りが強まった。
近くに寄られると男のスパイシーな香りが鼻をくすぐる。吸い込みすぎるとくらくらと頭に来てしまいそうな危険な香り。
下はまだ脱いでいないが、股間あたりが膨らんでいる。俺に興奮してくれているのか。
こんな極上の人間に――男だけど――興奮されて俺はなんだか舞い上がってしまった。
いいんじゃないか、処女捨てても。こんなものすごい男と身体を重ねる合わせることができるなんてそうそうないことだ。それにここは異世界。もっと欲望の感じるままにしたっていいんじゃないか?
そんなことを思い始めていた。俺はここに来てもう二ヶ月。けれどまだ現実であるということをしっかりと実感しきれてはいなかった。まだゲームの中のような、夢の中にいるような心地でいるのだ。
日本とは全く違った街並みに人々。それに加えてこの男。非現実的な、俺とは無縁の世界にいる危ない雰囲気の男の存在に、なんだか海外に旅行に来ているような高揚感を感じはじめた。
一度くらい羽目を外してもいいかな。でも……。
また踏み切れない自分に、冒険するんじゃなかったのかよ、いっちゃえよ。と、第二の俺が誘惑する。いやいや、童貞なのに処女喪失は早すぎるでしょ。せめて童貞卒業してからじゃなきゃさ。と、脳内の俺が反論した。この男の色気に経験のないお前が抗えるのか?そう聞かれた時に、それもそうだと納得した。
男からの抗い難い色香と誘惑にもう負けそうになっている。抵抗せずに身を任せてしまえば後はもうこの男がなんとかしてくれるだろう。しがみついていた理性という名の現実を自ら手放した。
自分から男に擦り寄ってその屈強な肌に触れる。唇を合わせて強請るように舌を絡ませてみた。
「は……んぅ、ぁ…」
びくりと男の身体が揺れた。それもすぐに落ち着き、口の中の奥まで侵入してきて、ぬめった舌が這い回る。ぬるぬると舌先で口内を擦られるたびにゾクゾクと身体が痺れるのを感じた。こんな感覚は初めてだ。
「んッ、……んぅッ……ぅぁッ……は」
身体が寒くなって発熱する前のような、そんな感覚が押し寄せてきて止まらず、少し怖くなってきた。これが快感というやつなのだろうか。初めて感じるその強烈な痺れに戸惑うばかりだ。
腰を引いて逃げようとしても大きな力強い腕で固定されて動けない。むしろ、ぐっと寄せられて身体と身体が密着する。びくびくと身体が震えるたびにその振動が男にも伝わる。それがとてつもなく恥ずかしい。
押し除けようと男の肩を掴んだのに、口の中を責められるとまたぞくぞくとした悪寒が身体を襲ってきて思わず縋りついてしまった。
「お前の名前は?」
「あ、……俺は、ラック……です」
「ラックか」
「あなたは?」
「ルーカスだ」
「ルーカス……さん」
「ルークと呼べ。呼び捨てでいい」
「え、でも」
さすがにこんな凄そうな人、こんな俺みたいなのが呼び捨て、しかも愛称で呼んでいいわけないよな。
「俺がいいと言っているんだ」
この人に言われるとそうしなければいけない気がしてきた。
「ルーク……」
思った以上に甘ったるい声で呼んでしまった自分にびっくりした。
俺の甘い響きに誘われるようにルークの顔が近づいてきてまた唇と唇を這わす。しばらくキスをしていたが、ルークの唇は離れていってしまい、寂しく感じた。
「ラック、こういうことはいつもしている訳じゃないよな?」
こういうことっていうのは、今のこの状況のことをいってるんだよな。
見栄を張って経験ある振りをするのも手だと思った。ハジメテは嫌がられるって聞くし。でも俺はこの人に嫌がられたいのか好かれたいのか……。自分でもよくわからない。
この余裕顔で、自信満々な態度の男を困らせて振り回してやりたい気もする。けどそれは、それ相応の覚悟を持たないといけない気もした。
まぁ経験豊富ですって言った所ですぐバレるだろうし?素直になるべきだよな。
ふるふると頭を左右に振る。
「おい、それはどっちだ?ちゃんと言葉で言え」
「し、してない。したことない……、女ともないデス……」
その答えに満足し、するりと下に手が向かった。
「ここに男を受け入れたことはないんだな?」
「な、ない!」
後ろの窄まりに指をかけられた。誰にも、自分でも触ったことなどない。カリカリと指の先でひっかけられて今まで感じたことのない感覚が身体を襲う。ぞわぞわと肌が沸き立ってきた。
「あァァ、やだ……っ」
つぷり、と指が一本入れられた。それだけでも冷や汗が湧き出てくる。指を少し動かされただけで、とろとろと中から蜜が出てとろけ出しているのがわかって驚愕した。
「ふぁ……っ、ぅぁあ……」
「おい、本当に初めてか?」
「んっ……はじめてっ、だってば、っ……いああっ」
「もうここは三本も咥えてるぞ」
そんなのありえないと思ったけど、確かにそこはぎちぎちになってはいるが、ルークの太い指を三本とも美味しそうに飲み込んでいた。指は誰も侵入したことのないところまで入り込んでいき、中を探られた。
内側のこりこりとした部分を指でこすられると、耐え難い痺れが全身を走った。
「ぅああぁ、い、や……、んぅ、……やだぁ」
立てていた膝が震える。自分の身体なのに制御できない。全てこのルークという男に支配されてしまっている。
「ラック、初めてでこんなになるはずがないだろ。中はこんなにぐずぐずだ」
中の蜜を確かめるように指が蠢く。自分の意思とは関係なく、与えられる刺激にただひたすら嬌声を上げることしかできない。
「今まで何人としてきた?」
「いやぁ、……こんなのっ、……ぃ、やだぁ、あぁっ」
「いやじゃない。ここはそうは言ってないぞ」
揺すられて、甘い痺れに口から声が漏れ出る。
空いた方の手で俺の性器にルークが触れた。今までにないほどに立ち上がって膨張している。じんじんと熱を持った俺のそれは痛いほどだった。ルークの手がゆっくりと俺のを扱く。
「あぁ、……あぅ、ん…ふ、ぅ……ッ」
ルークから触れられる全ての部位が甘く痺れ、くらくらと眩暈までしてきた。けれど、あと少し足りないと思わせるほど焦ったく優しい手つきだ。
「ううっ……くっ、ぁ……ぅっ」
あと少しなのに。あと少しでこの先に行けるのに。ぐっと力を入れてもその先には辿り着けない。
甘い声が自分の口から漏れている。耳を塞ぎたいほど甘ったるく、恥ずかしい。自分の声じゃないみたいだ。こんなにも乱されるなんて。
自分で自分をコントロールできない。こんないい年した大の大人の男が、こんなに淫らに感じて声を上げている。目の前の男に翻弄されて、身悶えるしかできない自分が信じられない。
「ふぁぁ……、ぁ、も、やぁ、……おねが……っ」
何をお願いしているのか自分でももうわからない。もっとして欲しいのかやめて欲しいのか。甘い快感に頭までも痺れてきた。
とろとろと手放した理性が溶け出して、もう無くなりかけている。
「何人だ。何人とした?言ったら欲しいものをやる」
したことないって言ってるじゃん。欲しいものってなに……。
何もわからないのに、問い詰められても答えられず上げるのは悲鳴のような喘ぎ声だけ。
じりじりと火のついた身体の奥が燻って、どうにかなりそうだった。その苦しいほどの熱に耐えかねて、ついにじわっと涙が溢れ出てきた。涙が溢れ出てくるのを許してしまうと、もうダメだった。完全に俺の許容範囲を超えてしまった。
「うっ、……ひっく、ぅ゛、…くっ」
涙がどんどん溢れ出て止まらない。泣きたくないのに。こんな情けない姿を晒したくない。それでも涙は止まってくれず、腕で顔を隠して涙を拭う。腕で顔は隠れても、ぐずぐずと鼻を啜る音は隠せはしない。
「お、おい……」
あんなに余裕のあったルークの声色に焦りが見えた。
「も、やだ……。ひっく、ぅ、帰して……うう、もうかえる」
ひくひくと泣きながら帰りたいと願う。目からはボロボロと涙が出てきている。こんなの俺には無理だ。最後までなんて到底辿りつきはしない。男と身体を重ねるなんてできっこない。きっとルークも呆れているだろう。こんな程度で根を上げてだだをこねる子どものような真似をするやつだったんだから。
「ラック、俺が悪かったから」
「ふ、ぅ……っ」
「だから帰るなんて言うなよ」
危険な香りのする男は鳴りを潜め、代わりにご機嫌を伺う恋人のような顔をルークは見せた。あやすように、優しく抱きしめられて頭を撫でられる。そうされていたら涙はおさまり、乱れた心もだいぶ落ち着いてきた。
「優しくする。気持ちいいことしかしない。だから俺に身を任せておけばいい」
萎えてしまった陰茎を大きな手が包む。今度はしっかりとした手つきで扱かれて、再び反応し始めた。
前を扱かれながら後孔に指がちゅぷんと入れられた。中をぐるりと掻き回され、前と同じ動きで連動して中を擦られた。同時にされて気持ちがいい。
先ほど弄られたしこりをまた探り当てられた。
「そこっ、ぁ……」
「気持ちいいだろう?大丈夫だ」
「あぁっ、あ、あ、っ……」
ぐりぐりとそこばかり指で中を責められた。何度か陰茎を扱かれ、我慢が出来ずにその先端から白く白濁とした欲が弾き飛んだ。
「ひ、ぁ……ァア――ッ!……っ」
思わず目を瞑ってしまった。一人でする時とは全く次元の違う甘く痺れるような感覚と物凄い達成感に見舞われた。目を開けると、勢いよく飛び出した白濁は俺のお腹から胸まで汚していた。余韻でまだ身体は思うように動かない。
ルークは下を脱いで雄の匂いを発しているそれを見せつけるようにこちらに近づいた。手に持ったスライムのようなゼリー状のものを自身に付けてのばした。避妊具だろうか。ゼリー状のものはピタリとルークの自身に張り付いて根本まで覆っている。
コンドームとそっくりなそれ。避妊具だな。
異世界っぽいそれに興味をそそられてまじまじと見つめてしまう。
「そんなに欲しいのか。すぐに入れてやるからな」
何を勘違いしたのか、ニヒルな顔で笑っているルーク。
「えっ、いや、……ちがっ!」
焦る俺。だがもう遅い。先っぽが後孔へと侵入していく。ずずず、と押し込まれてぎゅうぎゅうと中はルークのものでいっぱいになっていく。苦しい。内臓を押し上げられる圧迫感に慄き身体全体に力が入った。
「やぁ、……ぁ、っこわい……!」
その反動で後ろも当然締まったが、十分に解された内側はとろとろに溶け出していて、入り込んでくるルークの性器にちゅうちゅうと吸いついて喜んで迎え入れている。自分の意思とは関係なく反応する己の身体が信じられない。
ルークが腰を引いて、入れられた性器が抜けそうになるが、最初に入ってきたよりも奥に進んでくる。
「う、ぁ、……や、……こわいって!」
「感じてろ。大丈夫だから」
「やだぁ、……やだよぉ、ぁ、あひ、ぃ」
ずん、と奥深くまで突き進んできた。無理矢理ではないのに強行に突破されたと思った。中に入っている圧迫感のせいもあるだろうか。自分の意思ではどうにもならずに、行為が進んでいくからか。
けれど、自分の意思とは裏腹に、身体はこの男を受け入れようと勝手に脚を大きく左右に開き、迎え入れようとし始めた。もっと奥に欲しいと腰を浮かして男の身体を引き寄せようと動く。
「上手だぞ」
こんなこと褒められても嬉しくないはずなのに、優しく低い声で言われるときゅんと奥がくすぐられた。
ルークは最奥までたどり着くと、それが俺の身体に馴染むまで待ってくれている。中がルークのものでいっぱいになっている、そう思うと身体の熱がどんどん上がっていった。
内側がルークのものに吸いついて蠢き始めてしまった。ルークの身体が身じろぎする。その少しの動きでさえ俺の身体は反応してしまう。
「ん、ん、く、ぅ……ぁあ、っ……」
「はっ、もう限界だ」
「やぁ、まだうごかな……んぁあ!っぅぁ、……は、ぁ」
「こんなにきゅうきゅうと吸いつかれて我慢なんて無理な話だ」
ルークはそんなに動いていないのに、内側がルークのものにがっちりと張り付いて離さないからか、とてつもなく大きな刺激となって俺に襲いかかる。
「い……ぁ、ひ、ぃ」
後孔から蜜が溢れて、前からも先走りが漏れ出て止まらない。ルークが俺の陰茎を掴んで何度か上下に動かす。それだけで俺は絶頂に追い込まれた。
「いやぁ……っ、…っ!」
背中かのけ反り、飛び散った白濁は俺とルークを汚した。
「初めてなのにこんなに撒き散らして」
その言葉に恥ずかしくなって抜け出そうとするのにそれは許されない。
小刻みに中が揺すられると、腹の奥が切なく響いて辛い。
「いやぁ、……っ、揺すらないでっ」
「俺は動いてない」
「うそっ、……いやぁ」
実際に動いているのは自分だった。ルークは全く動いていないのに、俺は腰を自ら動かしてルークに媚びている。自覚したのに止まれない。
そんな俺の腰をルークは掴んで内側を探るように動かす。ルークは俺の中のしこりを探りあてて自分の先端を擦りつけた。
「あ、そこ、……そんな擦らないでぇ……ゃだ……っ」
そこを執拗にルークの先で愛られると快感でぞくぞくと背筋が震えてきた。
「こわい、……やぁ、ぁ、ァァ……」
与えられる快感の波と急激に変化する自分の身体に頭がついていけない。ずぶずぶと深みにはまり、抜け出せなくなった。
「ぅ、あ、……あぁん……っ」
「……ぐっ……っぅ!」
ルークがうめき声を上げて、最後に激しく身体を揺さぶられた。
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