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こんなプログラムで!
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準備が整ったところでメモ帳に書いたプログラムを統合開発環境にコピーする。
「ちょっと待った」
「何?」
「そのプログラム、何で標準ライブラリなんかインクルードしているんですか?」
寺内君が次に指摘したのは私が書いたプログラムの一行目。
どんなプログラムにもあったincludeというキーワード。
きっと何か重要な文法だろうと、これだけは間違いがないと思っていた。
「え、だって、教科書には必ず出て来るじゃない?」
「ええ、C言語の教科書ならそうでしょうね。でもそれ、どういう意味だか知っていますか?」
そう言われると途端に言葉に詰まる。
ただ何となく、重要そうだったから使っていただけだ。いわゆる若者言葉のようなノリで。
「それは標準ライブラリを読み込むって意味なんですよ。include自体は間違っていませんが、問題なのはここ」
寺内君が示したのは後半部分のstdio.hという部分。
「これはヘッダファイルというもので、プログラム本文に記載のない関数だったり変数を定義するファイルなんです。このファイル名ですと、パソコン画面上に文字を表示するprintf関数とかが定義されています」
「ああ、なるほど。でもそれって、使わなくてもある分にはいいんじゃないの?」
「とんでもない。printf関数って、よく使う馴染みのある関数ですけど、実はかなり大規模なプログラムなんです。そんなものをこんな小さなマイコンに読み込んだら、メモリが満杯になりますよ」
「・・・・・・そうなんだ」
「代わりに、このマイコンが定義しているヘッダファイルを読み込んで下さい。そうすればマイコンの中に用意されているリソースがアドレス指定なしで直接使用できます」
「マイコン用のヘッダファイル? そんなものがあるの?」
「ありますよ。それに俺なんかは自作していますけど」
本当に、私は今まで何も知ろうとしなかったのだ。
「ちょっと待った」
「何?」
「そのプログラム、何で標準ライブラリなんかインクルードしているんですか?」
寺内君が次に指摘したのは私が書いたプログラムの一行目。
どんなプログラムにもあったincludeというキーワード。
きっと何か重要な文法だろうと、これだけは間違いがないと思っていた。
「え、だって、教科書には必ず出て来るじゃない?」
「ええ、C言語の教科書ならそうでしょうね。でもそれ、どういう意味だか知っていますか?」
そう言われると途端に言葉に詰まる。
ただ何となく、重要そうだったから使っていただけだ。いわゆる若者言葉のようなノリで。
「それは標準ライブラリを読み込むって意味なんですよ。include自体は間違っていませんが、問題なのはここ」
寺内君が示したのは後半部分のstdio.hという部分。
「これはヘッダファイルというもので、プログラム本文に記載のない関数だったり変数を定義するファイルなんです。このファイル名ですと、パソコン画面上に文字を表示するprintf関数とかが定義されています」
「ああ、なるほど。でもそれって、使わなくてもある分にはいいんじゃないの?」
「とんでもない。printf関数って、よく使う馴染みのある関数ですけど、実はかなり大規模なプログラムなんです。そんなものをこんな小さなマイコンに読み込んだら、メモリが満杯になりますよ」
「・・・・・・そうなんだ」
「代わりに、このマイコンが定義しているヘッダファイルを読み込んで下さい。そうすればマイコンの中に用意されているリソースがアドレス指定なしで直接使用できます」
「マイコン用のヘッダファイル? そんなものがあるの?」
「ありますよ。それに俺なんかは自作していますけど」
本当に、私は今まで何も知ろうとしなかったのだ。
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