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2章: 最強への道
犯人捜し
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「そんな、はみ毛だなんて・・・・・・毎日ちゃんと手入れしているはずなのに、は、こんな所に剃り残しが――」
シュロムの指摘を認めて、元々色白だった彼女の顔は蒼白に変わる。
「気にすることないですよ。十代後半だったらさすがに一本位はみ出ても」
「そういう問題じゃありませんのよ!!」
アミュは取り乱したように声を発して、シュロムの胸ぐらに掴みかかった。
「え?」
「あなた! 陰毛がパンツの外にあるってことは、床に落としたかもしれないってことでしょ! ここはエナメス様のお部屋なのよ!!」
「いや、それは確かにそうかもしれないけど、仕方ないでしょ。まあ確かに、アソコの毛は結構抜けやすいのは認めますけど」
シュロムがそれなりにフォローするが、アミュは血眼になって四つん這いになり、床を探し回った。その間、突き出した尻からはみ出たパンツをエナメスの前に晒していることなど、もう頭の片隅にもないようである。
「えっと、何を?」
「決まっているじゃない! 陰毛がお部屋に残っていないか、探しているのよ」
「この広い部屋を?」
「エナメス様のお部屋に陰毛を散らしていませんように、エナメス様のお部屋に陰毛を散らしていませんように、エナメス様のお部屋に――ああっ!!」
絶望的な悲鳴を漏らしたアミュはエナメスの机のすぐ傍で一本の毛を救いあげる。
「この黒々として、短くて、ごわごわとした質感の毛は・・・・・・」
シュロムが察っするに、アミュが探し求めていたそれとみて間違いないだろう。
「いやあぁ!! 陰毛よ、これ!!」
頭を抱えて、アミュは悲鳴を上げた。その先で遠巻きに見ているシュロム達を見て、アミュはふと気づく。
「そうじゃない・・・・・・いいえ、きっとそうよ! ええ、間違いありませんわ!」
「あのぅ・・・・・・何を言っているのかさっぱりわからないんですけど?」
「もう、鈍い人達ですね! 陰毛が落ちていたからって、何も私の毛とは限らないって、そういうことですのよ!」
「は? じゃあ、誰の・・・・・・」
「この毛は間違いなくあなた達三人の誰かですわ! 特にあなた、さては○ン○ンカイカイして落としたんじゃないの? さっき自分で抜けやすいって言いましたよね?」
「ふざけんな! 俺はそんなことしねえよ!! 大体俺は、この部屋に入ってアンタがいる奥まで行ったことないぞ! それでどうしてそこに毛が落ちるんだよ! 一番怪しいのはこの部屋に頻繁に出入りしている統制委員のアンタらだろうが!!」
「うっ・・・・・・それもそうね、じゃあ、リーナ、これはあなたのね? そうでしょう?」
「やだなぁ。確かに私はその辺を歩いたかもしれないけど、私の毛はそんなに太くないんだよね。アミュもいつもお風呂で見ているでしょ? 私、アソコは結構薄いんだから」
リーナは内腿を揺すりながら笑った。またもや推理が外れたアミュの視線はティラに向いた。
「じゃあ、あなたね! そうでしょう! はっきりそうと仰いなさい!」
詰るというより、もはや答えを強要する勢いでアミュが詰め寄った。
「ち、違いますよ! 私は――」
「否定するなら、あなたの毛を見せて」
「それは・・・・・・できません」
「どうしてかなぁ?」
「それは・・・・・・」
シュロムの指摘を認めて、元々色白だった彼女の顔は蒼白に変わる。
「気にすることないですよ。十代後半だったらさすがに一本位はみ出ても」
「そういう問題じゃありませんのよ!!」
アミュは取り乱したように声を発して、シュロムの胸ぐらに掴みかかった。
「え?」
「あなた! 陰毛がパンツの外にあるってことは、床に落としたかもしれないってことでしょ! ここはエナメス様のお部屋なのよ!!」
「いや、それは確かにそうかもしれないけど、仕方ないでしょ。まあ確かに、アソコの毛は結構抜けやすいのは認めますけど」
シュロムがそれなりにフォローするが、アミュは血眼になって四つん這いになり、床を探し回った。その間、突き出した尻からはみ出たパンツをエナメスの前に晒していることなど、もう頭の片隅にもないようである。
「えっと、何を?」
「決まっているじゃない! 陰毛がお部屋に残っていないか、探しているのよ」
「この広い部屋を?」
「エナメス様のお部屋に陰毛を散らしていませんように、エナメス様のお部屋に陰毛を散らしていませんように、エナメス様のお部屋に――ああっ!!」
絶望的な悲鳴を漏らしたアミュはエナメスの机のすぐ傍で一本の毛を救いあげる。
「この黒々として、短くて、ごわごわとした質感の毛は・・・・・・」
シュロムが察っするに、アミュが探し求めていたそれとみて間違いないだろう。
「いやあぁ!! 陰毛よ、これ!!」
頭を抱えて、アミュは悲鳴を上げた。その先で遠巻きに見ているシュロム達を見て、アミュはふと気づく。
「そうじゃない・・・・・・いいえ、きっとそうよ! ええ、間違いありませんわ!」
「あのぅ・・・・・・何を言っているのかさっぱりわからないんですけど?」
「もう、鈍い人達ですね! 陰毛が落ちていたからって、何も私の毛とは限らないって、そういうことですのよ!」
「は? じゃあ、誰の・・・・・・」
「この毛は間違いなくあなた達三人の誰かですわ! 特にあなた、さては○ン○ンカイカイして落としたんじゃないの? さっき自分で抜けやすいって言いましたよね?」
「ふざけんな! 俺はそんなことしねえよ!! 大体俺は、この部屋に入ってアンタがいる奥まで行ったことないぞ! それでどうしてそこに毛が落ちるんだよ! 一番怪しいのはこの部屋に頻繁に出入りしている統制委員のアンタらだろうが!!」
「うっ・・・・・・それもそうね、じゃあ、リーナ、これはあなたのね? そうでしょう?」
「やだなぁ。確かに私はその辺を歩いたかもしれないけど、私の毛はそんなに太くないんだよね。アミュもいつもお風呂で見ているでしょ? 私、アソコは結構薄いんだから」
リーナは内腿を揺すりながら笑った。またもや推理が外れたアミュの視線はティラに向いた。
「じゃあ、あなたね! そうでしょう! はっきりそうと仰いなさい!」
詰るというより、もはや答えを強要する勢いでアミュが詰め寄った。
「ち、違いますよ! 私は――」
「否定するなら、あなたの毛を見せて」
「それは・・・・・・できません」
「どうしてかなぁ?」
「それは・・・・・・」
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