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1章: 学院内権力組織
妄想
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一度パンティーを見てしまった女を直視するのは男としてどうもやりにくい。
目を合わせても、なぜか下着の色と柄が頭から離れないからだ。
おまけに破壊力のあるレアな極彩色下着を堂々と見せつけられたことで、シュロムの身体はしょうもなく昂っていた。
こんな見た目かわいらしい子があんな色のパンツを履くなんて。ちょっと背伸びしてみたくなったのかな。それともお姉さんのと取り違えちゃったのかな。案外、結構エロイ性格なのかな。いや、もしかすると、普段はもう少し地味なのかもしれないけど、憧れの先輩と今夜大事なイベントがあって、仕方なく無理しちゃったのかな。本人をないがしろに様々な妄想が走馬灯のごとくシュロムの頭を駆け巡る。
「いえ・・・・・・別に」
「ところであなた、さっきから何だか俯き気味ではありませんか? もっと背筋を伸ばさないといけないのですよ」
「すいません。元々が猫背で」
それをしてしまうと、スラックスの内側から直立した元気な息子の姿を知られてしまう。
それにしても一番絡まれたくない連中に鉢合わせしたものだ。
関わりたくないから口調も使い慣れない敬語になる。
「そうですか。では今後も研鑽に励んでください」
「・・・・・・わかりました」
統制委員は微かな香を残してシュロムの前で踵を返した。
ようやく胸の高鳴りが落ち着き始めた。この女、色んな意味で心臓に悪過ぎると思いきや、真骨頂はこれからだった。
「のあっ!!」
シュロムから遠ざかる統制委員の後ろ姿。
さっきしゃがんでいたせいか、スカートが完全にめくれあがってパンモロ状態だ。
さっき別の女子に注意していたはずなのに、これではもう本末転倒。
他人の指摘より、まずは自分の身なりを整えた方がいいだろう。
「またあなたですか。何なのです? 今度は」
再び立ち止まり、統制委員がこちらを振り返ると、めくれ上がったスカートは自然と元に戻る。
「あ・・・・・・いえ、別に」
それはこっちのセリフだと思いながら、シュロムは鼻を伝う生温かい液をぬぐった。
掌には真っ赤な筋が。
大胆で破壊力のあるパンチラを連続で二度も見せつけられたせいで、鼻の血管がとうとうはち切れてしまったらしい。
「え、ちょっと鼻血? 大丈夫なのですか?」
「何でもありません。大丈夫です・・・・・・多分」
とは言いつつ、鼻血は勢い増すばかりでシュロムの手をこぼれ大理石の床に赤い華を咲かせる。
「ああ、床に血が! いいから、これを使うのです」
統制委員はスカートのポケットから純白のハンカチを取り出し、シュロムの鼻をいきなり覆う。
爽やかな、花の香りが鼻腔を満たす。
――え、そんな所から取り出したハンカチを?
目を合わせても、なぜか下着の色と柄が頭から離れないからだ。
おまけに破壊力のあるレアな極彩色下着を堂々と見せつけられたことで、シュロムの身体はしょうもなく昂っていた。
こんな見た目かわいらしい子があんな色のパンツを履くなんて。ちょっと背伸びしてみたくなったのかな。それともお姉さんのと取り違えちゃったのかな。案外、結構エロイ性格なのかな。いや、もしかすると、普段はもう少し地味なのかもしれないけど、憧れの先輩と今夜大事なイベントがあって、仕方なく無理しちゃったのかな。本人をないがしろに様々な妄想が走馬灯のごとくシュロムの頭を駆け巡る。
「いえ・・・・・・別に」
「ところであなた、さっきから何だか俯き気味ではありませんか? もっと背筋を伸ばさないといけないのですよ」
「すいません。元々が猫背で」
それをしてしまうと、スラックスの内側から直立した元気な息子の姿を知られてしまう。
それにしても一番絡まれたくない連中に鉢合わせしたものだ。
関わりたくないから口調も使い慣れない敬語になる。
「そうですか。では今後も研鑽に励んでください」
「・・・・・・わかりました」
統制委員は微かな香を残してシュロムの前で踵を返した。
ようやく胸の高鳴りが落ち着き始めた。この女、色んな意味で心臓に悪過ぎると思いきや、真骨頂はこれからだった。
「のあっ!!」
シュロムから遠ざかる統制委員の後ろ姿。
さっきしゃがんでいたせいか、スカートが完全にめくれあがってパンモロ状態だ。
さっき別の女子に注意していたはずなのに、これではもう本末転倒。
他人の指摘より、まずは自分の身なりを整えた方がいいだろう。
「またあなたですか。何なのです? 今度は」
再び立ち止まり、統制委員がこちらを振り返ると、めくれ上がったスカートは自然と元に戻る。
「あ・・・・・・いえ、別に」
それはこっちのセリフだと思いながら、シュロムは鼻を伝う生温かい液をぬぐった。
掌には真っ赤な筋が。
大胆で破壊力のあるパンチラを連続で二度も見せつけられたせいで、鼻の血管がとうとうはち切れてしまったらしい。
「え、ちょっと鼻血? 大丈夫なのですか?」
「何でもありません。大丈夫です・・・・・・多分」
とは言いつつ、鼻血は勢い増すばかりでシュロムの手をこぼれ大理石の床に赤い華を咲かせる。
「ああ、床に血が! いいから、これを使うのです」
統制委員はスカートのポケットから純白のハンカチを取り出し、シュロムの鼻をいきなり覆う。
爽やかな、花の香りが鼻腔を満たす。
――え、そんな所から取り出したハンカチを?
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