万能知識チートの軍師は無血連勝してきましたが無能として解任されました

フルーツパフェ

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4章: 血縁なき絆

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 赤髪の少女がアイシャの方へ大股で歩み寄る。
 居心地の悪い沈黙が流れた後、赤髪の少女はアイシャの足を払った。
「きゃっ!」
 足を払われたアイシャは店の床に倒れ込む。
 その姿を後ろの二人がけらけらと笑い飛ばす。
「アンタって、ほんと何の役にも立たないのね」
「ごめんなさい」
 アイシャに反抗の様子はなく、床に落とした荷物を一つずつ拾い集める。
「あ~あ、私のお土産をこんなにしちゃって。どうしてくれるのよ」
「ご、ごめんなさい・・・・・・」
「ホント、魔法の才能もないくせに同じ魔導科って、いい加減にして欲しいよね」
 三人が同時に相槌を打つ。
「それでアンタ、今日のことはどうなったのよ?」
「きょ、今日のこと?」
「だからぁ、言ったでしょ? あのゲオルグの三男坊に処女を捧げなって」
「そ、それは・・・・・・」
「昨夜、部屋に行けって言ったでしょ?」
「・・・・・・行きました」
「アイツのベッドに潜れって言ったでしょ?」
「潜りました」
「で、やったの? やらなかったの?」
「・・・・・・それは」
「ねえ、言ったよね? 魔力の低いアンタは、他の魔導家の男を抱き込むしか使い道がないって。あの土下座野郎くらいがお似合いなのよ。そんな奴も落とせないアンタはいっそ――」
「おい!」
 フェリスが耐えかねて立ち上がる前、レムダが三人を咎めた。
「何よアンタはって――あ」
「どうも、土下座野郎です」
「何よ? アタシらに何か文句でもあるの?」
「別に、朝の二度寝を邪魔されたことはもうどうでもいいけど、その子に言ったことは謝るべきではないですかね?」
「謝る? 何で、アタシらが、こんな奴に?」
 赤髪の少女がわざとらしく驚いて見せる。
「使い道がないとか、そんなことを決めるのは人間じゃない。君達に、そんなことを言う権利はないはずだよ?」
「それは普通科のアンタらの話でしょ? 魔導科のアタシらは違うの。魔法の技術が全て。魔力の低い人間は、存在すら許されない。そういう世界なの。世の中にもっと魔法が使える人間が多ければ、アタシらだって苦労せずに済むんだから」
 赤髪の少女は退かない。
 自分の能力によほどの自信があるのを疑わない。
 そんな目をしていた。
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