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特別編 記念話はIF、特別話は主人公たちの知りえない話です
渚編特別話 行雄の夢2
しおりを挟む暗い待合所の中に、パンパンと肉を打ち付ける音が響いている。
行雄は動かなくなったくらげの体を犯し続け、思いつく限りの方法で快感を貪った。
前から、後ろから、下に、上にと、あらゆる体位を試し、もう汚れていない場所は無いほどに精液を浴びせた。
腹部が膨れ、水風船のようになるまで中へと出し続けもした。
大人しく、清楚で、可愛らしかったくらげの姿は変わり果て、今や無様なラブドールのようになっていた。
涙はとっくに枯れ果てて、体の感覚も無い。
壊れた頭では何も考えられず、何もする気になれない。
悪夢のような時間にも次第に慣れ、悲しみも苦しみも感じぬまま行雄の腕に抱かれ続ける。
くらげの目論見通り、乱暴なだけだったその行為はいつしか性行為らしさを見せ始め、どうにかくらげを感じさせようとするたどたどしいものへと変わっていた。
しかし、あまりにも遅すぎた。
穢され、壊され、犯されきった状態ではその行為もよけい意味をなさない。
頭の中に肉のぶつかる音を響かせながら、くらげはただ呆然とその行為を見ていた。
物言わぬ人形となったくらげを抱き続けていた行雄も、ついに飽きを感じ始めた。
柔らかな胸の感触にも慣れてしまったし、あそこの締まりも悪くなっている。
脳を刺激するような甘い香りも精液の匂いにかき消され、くらげの虚ろな表情が、まるで自分を責めているように感じられた。
突然我に返った行雄は怯えたようにくらげの体を突き放し、待合所の壁へと激突させる。
背中を強く打ち付けたくらげは、秘部からごぽっと音を立てて精液を吐き出した。
くらげの視線が、行雄の体を突き刺した。
天を衝くようだった男根は急激に萎え、その目には涙が浮かんでいる。
虚ろなはずのくらげの目に、かつての女たちの軽蔑するような視線が重なり、行雄の中に行き場の無い焦りと悲しみが込み上げてくる。
その視線から逃げるように、行雄はひっ、と小さく声を上げると服を拾い、何処へともなく走り去ってしまった。
ひとり残されたくらげの側へと、精気のない顔をした男の霊が近づいてくる。
くらげはその霊の存在しない男根に貫かれ、終わることの無い悪夢へと再び連れ戻されていた。
行雄は反省していた。
何も考えず性欲に従った結果、くらげという貴重な友達を失ってしまった。
初めての性行為による快感は凄まじいものだったが、それでも友達を失うのは悲しいことだ。
失敗を繰り返さないため、行雄はどうしたら良いかを考える。
しばらく悩みながら歩いていると、男の霊たちに取り囲まれたひなの姿があった。
民家の横にある小さな庭へと追いやられ、ブロック塀に背をつけて怯えた顔をしている。
取り囲んだ霊たちはひなの豊かな体へと手を伸ばし、正に今、陵辱を始めようとしていた。
服を破り捨てられ、下着を脱がされ、ひなの全身が露わになる。
くらげ以上の巨乳にボリュームのある尻。
汗で体に張り付いた長い茶髪が扇情的で、行雄はその様子に男根をいきり立たせた。
行雄の姿に気づかなかったのか、ひなはきつく目を閉じたまま顔を背けている。
そして霊たちの手が体に触れると、びくんと体を震わせて反応を示した。
くらげの時にはなかったその反応を、行雄は食い入るように見ていた。
ひなの顔が切なげになり、霊たちの手付きに合わせて身をよじらせている。
その、快感に悶える女性の姿が行雄の性欲を刺激し、行雄は本能のままにひなへ向かって進んでいく。
行雄がついにひなの前まで辿り着くと、取り囲んでいた霊たちはどこかへと消えてしまっていた。
男の手に触れられる感覚が突然消え、ひなは恐る恐る目を開いた。
そこにあったのは、全身を何かで濡らした行雄の姿。
手には赤く染まったスコップを持ち、体からは濃い精液の臭いを漂わせている。
その姿に、ひなは身動きひとつ取れなくなっていた。
手にしたスコップが振り下ろされれば、待ち受けるのは確実な死であり、虚ろな目ではぁはぁと荒く息をする行雄の様子からはそうしてもおかしくない狂気を感じる。
ズボンのチャックから突き出した男根は今まで見てきた中で一番大きく、ビキビキと筋走ったその姿が欲望を表している。
どちらにせよ無事では済まない。
その絶望が体を強張らせ、脳の働きを止めていた。
「大丈夫だった? ひなちゃん」
行雄は優しく声をかけ、裸のひなを抱き起こす。
呆然とするひなの手に服を渡し、一歩下がるとまじまじとひなの姿を観察した。
ひなはこの行動の意図がわからず、混乱した頭をさらに混乱させる。
殺されもしなければ、犯されもしない。
全身を舐め回すように見る視線もそのふたつに比べれば大した事ではない。
むしろ行雄が来たことであたりを囲んでいた男の霊たちは居なくなり、望まぬ快感からも解放された。
様子はかなりおかしいが、もしかして自分を助けてくれたんじゃないか。
ひなは行雄の行動をそう解釈し、震える顔で笑顔を作った。
行雄はふひっと気持ち悪く笑い、ひなへと視線を向け続ける。
「あ……ありがとう……」
お礼を言い、行雄に背を向けて服を着る。
白のショーツを履こうと片足を上げた時、行雄が突然後ろから抱きついてきた。
「え!? なんで!?」
驚くひななどお構いなしに、行雄の手がその豊満な胸を揉みしだく。
手から零れ落ちそうなそのボリュームはやはりくらげ以上だ。
壁へと追いやられ、上げた足の間に体を入れられ、足を下げることも逃げることも出来ない。
首にかかる熱い息と尻へと擦り付けられる熱い男根を感じながら、ひなは行雄の思うまま体を嫐られ続けた。
霊たちの淫らな気にあてられたひなは、体を強い疼きが支配していた。
乳房や乳首、すでに濡れ始めたあそこなど、触れさせてはいけないはずの場所へ触れて欲しくて堪らない。
まだ乳離れ出来ない子供のように乳房を弄ぶ行雄の行為も、助けられた恩があるからと受け入れ始めていた。
一度そう感じてしまうと伝わってくる熱も、あたりを満たす精液の臭いも嫌ではなくなってくる。
危険を承知で霊たちから救ってくれた行雄がまるでヒーローのように感じられ、乱暴な手付きも男らしい物だと好意的に受け止めてしまう。
胸がきゅんきゅんと締め付けられるかのように痛み、切なさが込み上げてくる。
気がつくと、ひなは行雄の体を求めて背中を密着させていた。
「焦らなくていいから……もっと気持ちよくして……」
囁かれたひなの言葉に、行雄は責める手を加速させてしまう。
快感に流され、先ほどの反省がどこかへと行ってしまう。
その固く尖った乳首を摘もうと動かした手を、ひなの手が優しく包んだ。
「もっと、優しく触って? そう、優しくなでなでするみたいに……」
ひなの指に導かれるまま、行雄は優しくひなの乳首の表面を撫でる。
ひなは体を震わせながら、あんっ♡と甘い声で鳴いた。
ひなは自分を受け入れて、感じてくれている。
その実感が行雄の狂気を、いつも感じていた焦燥感を和らげる。
女性に受け入れられた経験がほとんどない行雄にとって、この実感は未知の物だ。
行雄は思わずたじろぎ、ひなの体から離れてしまう。
するとひなは足を地面へと下ろし、くるりと行雄の方を向いた。
その顔は甘く蕩け、目を潤ませて熱い息を吐いていた。
ひなはすぐに行雄を抱きしめると、唇を重ねて舌を挿し込んできた。
行雄の口の中でひなの舌が蠢き、蜜のような唾液を絶えず送り込んでくる。
頭が蕩けそうな快感を前にして、行雄は呆気なく射精を迎えた。
ひなの足の間から、ブロック塀へ向かっておびただしい量の精液が放たれる。
それは長い染みを作り、地面へと吸い込まれていった。
「イっちゃった? 私もイっちゃいそう♡」
ひなの声が頭に反響し、男根がびくびくと反応する。
かき立てられた情欲は爆発寸前であり、気を抜けばまたくらげの時のように際限なく犯し続けてしまいそうだった。
しかし、ひながそうはさせなかった。
太ももで男根を挟み込むと前後に動かしながら舌を絡ませ、絶えず身を焦がすような快感を与えてくる。
その快感は行雄の体から力を奪い、立っているのがやっとの状態にさせていた。
ひなは耳元ではぁはぁと切なげに息をして、だらりと垂れ下がっていた行雄の手を自らの濡れた蜜壺へと誘った。
「キスしながらエッチな所触ってよ……行雄君になら何されても良いからさ……」
そう囁くなり、ひなは熱い口内へと行雄の舌を引き込んだ。
同時に背中を反らせ、行雄の体と手がより密着するように誘導する。
行雄はその行動の意味を察すると、ゆっくりとひなの体を地面へと倒していった。
熱いキスを交わしながら、ふたりの体が重なる。
大きな行雄の体がひなの体の上へと乗り、見る分には苦しそうだ。
しかしひなは嬉しそうな顔で行雄の体を抱きしめて、より密度を増したその感触に浸っていた。
ひな本人にも知りえない事だったが、ひなには秘められた願望があった。
言いたいことをきっぱりと言う強気な性格と高い身長が災いし、ひなは今まで女性らしい扱いを受けた事が少なかった。
背が伸び始めた小学生の頃からそんな感じで、短いスカートや可愛い服とも縁遠い人生を送ってきた。
真面目な性格はリーダーという立場を引き寄せたし、イメージを崩したくなくて強い自分で居続けた。
そうしてきた中で危機的状況を行雄によって救われ、ひなの中に眠るか弱い女の子への憧れが悪い形で引き出された結果、男に支配されたいという間違った願望を抱かせていた。
幽世村は、それぞれの願望を悪い形で実現させる。
女性に認められたいという行雄の願望と、たまには女性らしく弱みを見せたいというひなの願望が、最悪の形で実現されていた。
「あっ♡ そこっ、弱くて……♡ はぁん♡」
「ここ? じゃあもっと責めてあげるね」
ひなの乳首を舐め回しながら、行雄は満たされるのを感じていた。
ひなはもうすっかり自分の虜で、する事全てを受け入れ、感じてくれる。
自分を馬鹿にする女どもとは違うその女性らしい様子に、行雄は今まで会ってきた女の方が間違っていたんだと確信しだした。
行雄の持つ、男に従順で惚れやすく、感じやすく、一度行為が始まれば自ら股を開く、そんな、作られた都合の良い女性像が現実だと、経験の少ない行雄は信じ込んでいく。
そして行雄に抱かれるひなもまた、女性は男に組み敷かれ、好き勝手されてこそ本当の幸せを感じるのだと考え始めていた。
村の見えざる力の前に、ふたりは間違った考えを植え付けられていく。
お互いがお互いの欲望を満たす都合の良い存在となり、ふたりだけの世界が形成されていく。
行雄の怒張しきった男根がひなの濡れそぼった蜜壺へと入った時、ふたりはその幸せに身を震わせ歓喜していた。
「あっ♡ すごっいっ♡ すごく、強くて……♡ もうイっちゃうぅ♡」
体をのけ反らせ、ひくひくと蜜壺を震わせるひなの腰を強く掴み、行雄は突き破るような勢いで腰を打ち付けた。
パァン、パァンという破裂音のような音が周囲へと響き渡り、その反響も聞こえてくる。
くちゅくちゅという水音がそれを追うように響き渡ると、体の下の地面は愛液によりその色を変えていく。
「お、俺も……イくっ」
「一緒に……あ、あぁぁぁぁ♡」
お互いの体を強く抱きしめたまま、行雄とひなは同時に果てた。
あれだけイった後にも関わらず行雄は精液を放ち続け、ひなの腹部を膨らませていく。
ひなはナカをかき混ぜられるような精液の奔流を感じながら、快感の中へと沈んでいった。
「そうっ♡ そこっ♡ とんとんって♡ あぁぁぁー……♡」
ひなに言われるがまま、行雄は繋がった状態でひなの下腹部を指で叩いた。
ナカから男根に突かれ、外から指で突かれ、ひなの子宮は甘い痺れを全身へと伝えている。
イった時の感覚が治まらず、ひなはだらしなく口を開いてよだれを垂れ流し続けた。
行雄はその口を塞ぎ、ひながそうしたように舌を絡ませる。
教わった通りの舌の動きはひなにさらなる快感と幸福感を与え、行雄を抱きしめる手足は力が増す。
行雄はひなに抱きしめられたまま、連続して精を放ち続けた。
「ひなちゃん、大丈夫?」
「大丈夫っ♡ 大丈夫だからもっとナカにっ♡」
ひなはその蜜壺により行雄の男根を深く咥え込んだまま腰を振り、さらなる快感を求めて乱れている。
自己紹介の時からは想像も出来ないその姿に、行雄の情欲は留まるところを知らない。
ひなが求めるまま、行雄はひなをぐちゃぐちゃに犯し続けた。
壁に手を付き、おねだりするように突き出された蜜壺へ、行雄は無我夢中で抽送した。
精液の一滴までも搾り取ろうと締め付ける膣壁を感じながら、背中が冷たくなるほど射精した。
腰が砕け、しゃがみこんだひなの体を無理やり抱きとめて、もうムリと声を上げるのを無視して突き上げた。
そうして気がつくと、ひなは精液の溢れる蜜壺を高く上げたまま地に伏し、ぴくぴくと体を震わせるだけになっていた。
息が止まり、冷たくなっていく。
急激に失われる熱に行雄は不思議に思ったが、後悔する事はなかった。
前回の反省を活かし、幸せの中で最後を迎える事が出来た。
嬉しそうに熱い蜜壺で男根を咥え込み、顔を蕩けさせるひなの表情が思い出される。
人形になってしまったひなの体を地面へと転がすと、行雄は次の参加者を探して歩き回った。
霊たちの手から救い、願いを叶えてあげないといけない。
女たちはみな、男に支配される事を望んでいるのだから。
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