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マリー編 バッドエンド
バッドエンド4(第11話分岐) 堕ちる自覚
しおりを挟む気がつくと、マリーは見知らぬ場所のベッドで寝ていた。
覚えているのは、フードを被った人たちを追いかけて路地裏へ入った事。
その後、急に眠気に襲われて、気がついたらここに居た。
ひんやりとした空気の中、青白い石で出来た天井にランタンの灯りが揺らめいている。
服や下着は脱がされており、マリーの体を心もとない布切れ一枚が守っていた。
どうやら布のようなもので縛られているようで、手足は動かない。
口の中にも布が入れられ、んーんーと喚く事しか出来ない。
顔を横へ向けると、そこには鉄格子が見えた。
マリーの脳裏に、奴隷として捕まっていたあの獣人たちの姿がよぎる。
どうにか拘束が解けないかと暴れるマリーの元へ、かつ、かつ、と、足音が近づいていた。
「おはよう転生者のお嬢ちゃん、どうやって逃げたかは知らないが、まさか自分からここに帰って来るとはね」
ローブの中から青白い肌が浮かぶ、長細い男が鉄格子の向こうに立っている。
早口でぼそぼそと呟くように放たれた男の声が、マリーの不安を煽る。
近づいて来た男の体からは、鼻を突く酸っぱい匂いがした。
「納品リストにはなかったがあの冒険者の仲間かな? まぁ転生者に変わりは無いし問題無いだろう」
ぼそぼそと独り言を話しながら男は近づき、その手がマリーの体へと触れる。
「んんっ!」
「おや、元気が良いな、しばらく動けないはずなんだが」
お腹の辺りを触れるか触れないかの位置で撫でながら、もう片方の手でマリーの髪を撫でる。
その気持ち悪い手つきに、マリーは身をよじらせて抵抗した。
「まぁ関係ないか、今日はちょうど新しいスライムが産まれたんだ、感想を聞かせてくれないか?」
そう言うと、男は足元から壺を持ち上げ中身をマリーの腹部へと垂らした。
マリーの腹部を中心にその水色の液体は広がり、まるで服のように全身を包み込む。
その冷たさとくすぐるような感触にマリーは身を震わせた。
マリーの体を包み込んだスライムは、そのまま全身へと愛撫を開始する。
「ん……んん……ん……」
マリーは悩ましい声を上げながら身をくねらせ、その快感に耐えていた。
「おっと、これじゃ話せないか、ほら」
「なんでこんな事、を……んああ……」
自由になった口から蕩けた声が自然と漏れる。
無数の手に全身を優しく撫でられているかのような感触はマリーの感度を高め、甘い痺れを増大させていた。
スライムはあえてマリーの弱い所を避けるように脇腹や内もも、首筋を責めていく。
責め方を器用に変え、撫で、揉み、舐め、吸い、あらゆる手段でマリーを絶頂へと追いやった。
「あっ……こんな……いや、だっ……」
必死に耐えるマリーも徐々に腰が上がり、表情が蕩けていく。
口は酸素を求めて大きく開かれ、熱い息が漏れている。
そんな口を目指し、スライムは体を伸ばしていた。
「ん……んぶっ!」
口の中へと侵入を果たしたスライムは喉で激しく抽送を繰り返し、マリーを犯していく。
棒状になった不定形の体は適度な弾力と熱を持ち、まるで肉棒のようになっていた。
唇に触れるか触れないかの位置まで戻ったかと思えば、またすぐに喉奥へと突き立てる。
愛撫とは打って変わったその激しい動きに、マリーの頭と体は混乱していた。
硬く尖った乳首でもなく、濡れそぼった秘部でもなく、喉を犯されている。
その理由がマリーにはわからず、行われる行為をそのまま受け入れてしまう。
もしこの勢いで秘部を責められていたら、マリーは簡単に果てていただろう。
それに対し、喉に与えられる刺激は快感には程遠く、ただ息苦しいだけ。
ぐぽぐぽと音を立てて抽送され続けているが、マリーは思いのほか平気だった。
どれだけ抽送が続いただろう。
マリーの頭は完全に蕩け、喉へと挿入された仮初めの肉棒を美味しそうにしゃぶっていた。
痛みや激しい快感を伴わなかったがためにマリーはその行為を大したものでは無いと高をくくっていたが、粘膜を責められているのには変わりがない。
その刺激は慣れていくうちに快感へと変わり、マリーの脳を溶かしていた。
マリーの拘束は随分前に外されている。
様子を見ていた男がもう不要であると判断し外したのだ。
そして手足が自由になったマリーが一番初めにした事は、自らの体を弄ることだった。
「んぷっ……はぁ……ぁ……ん!」
マリーは抽送に合わせて押し殺したような嬌声を上げ、スライムの上から自らの胸と秘部を慰める。
スライムはその動きを増幅するかのように一緒に動き、マリーの体へと蕩けるような快感を与え続けた。
尖りきった乳首も、熱く熟れきった蜜壺も、スライムが緩衝材となりどれだけ強く触っても痛くない。
触れば触るほど快感に変換され、頭と体を更に溶かしていく。
「ん……ん……ん……んんんんん!」
びくんと大きく跳ねたマリーの体をスライムが抱きしめ、迎えた絶頂が逃げないように微かな愛撫を繰り返した。
「あ……あぁ……あ……」
降りてこられないその絶頂に、マリーは体を震わせた。
敏感になった体は一向に収まらず、感度が際限なく上がり続ける。
普通であれば恐怖を覚えるようなこの場面でも、マリーはただただ快楽を求め続けた。
「うん、スライムの調子は良いようだ。 ご協力ありがとう、明日は新しい触手生物の相手だ」
うわ言のように喘ぎ続けるマリーからスライムを回収すると、男はそう言って檻を出ていった。
しかし、この言葉はマリーへと届かない。
やっとスライムから解放されたマリーはひとり体を震わせて絶頂の余韻に浸っていた。
次の日、マリーは男の予告通り触手に襲われていた。
ベッドの上で座った状態で、手足には何の拘束もされていない。
その様子を傍から見れば、自ら望んで身を捧げているようにも見えただろう。
「あっ……あっ……胸……ばっか、りぃ……」
「どうかな? 触手の腕に役割をもたせる実験でこいつには胸を担当して貰ったんだ」
マリーの双丘をそれぞれ一本ずつの触手が犯していた。
片方はその小さな乳房をすっぽりと飲み込み、口内の無数の細い触手で乳首を襲いながらずぽずぽと吸っている。
もう片方もすっぽりと飲み込んでいるが、こちらはざらざらとした表面を乳首へと、削り取らんばかりの勢いで擦りつけていた。
触手の中は両方ともヌルヌルとした体液に満たされており、包み込まれた乳房と乳首はどれだけ強くされようと快感だけが襲いかかっていた。
触手と胸の接合部から体液が漏れ、マリーの脇腹へと流れていく。
そのローションのような液体はマリーの情欲を刺激した。
マリーの中に疼きが生じ、胸を責める触手に無意識の内に体を許してしまう。
必死に胸に吸い付く2本の触手がなぜか可愛らしく見えてくる。
気がつくと、マリーは両手でそれぞれの触手を掴み、自らの胸へと押し付けていた。
「あっ♡ ダメなのにっ♡ なんでぇ♡」
マリーは甘い声で鳴いていた。
体は許しても心は許さないように、傍らでマリーの様子を観察するこの男を喜ばせないように。
なんとか耐えていたものが決壊し、もう喘ぐのを止める事ができない。
「やっと堕ちたか。 媚毒の効きが悪かったな、調整が必要か」
男の言葉を、マリーは頭の中で否定した。
マリーには催淫耐性がある。
つまり、今こうして触手に身を任せよがっているのは、紛れもなくマリー本人によるものだった。
媚毒にやられたから仕方ないという言い訳は通用せず、ただ純粋に快感に負け、触手を愛おしそうに掴んでいる。
甘い声で鳴き、次の行為への期待から愛液で床を濡らしているのも全て自分のせい。
マリーにはそれがわかってしまっていた。
「ダメっ♡ これ以上さきっぽ責められたら、イっちゃ……あぁぁぁぁぁぁ♡」
がくがくと腰を震わせてマリーは絶頂を迎えた。
絶頂の最中でも触手は責める手を休めず、貪欲にマリーの胸を貪った。
マリーの体は強い絶頂感に包まれ続け、降りてこない。
その開ききった秘部はひくひくと物欲しそうに震え、大きく開かれた口も何かを求めているようだ。
それに応えるように、触手はもう2本の腕を開かれた穴へと挿入した。
「ん♡ んんんんんんんんん♡」
口と秘部を太い触手に塞がれて、マリーはさらなる絶頂へと導かれる。
教えられたばかりの喉奥への抽送はマリーの頭を再度溶かし、秘部への抽送はその体をどろどろに溶かしていた。
マリーにはもう気持ちいい事しかわからず、自分が何をしているかも、されているかもわからない。
抽送に合わせて頭を、腰を前後させ、まるで触手を射精へと導くかのように動いている。
もしこれが男の肉棒であればすぐに精を吐き出しただろう。
小さな体で頑張って奉仕するその姿も、蕩けきって快感を求めるだけとなったその女の表情も、男には堪らなく見える。
「んぶっ……はや……く……出してぇ♡」
射精を懇願しながら奉仕を続けるマリーの願いが叶ったのは、その後すぐの事だった。
「あ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」
イく寸前の僅かな静寂の中で、マリーは予感していた。
これから与えられる生涯最大の絶頂はマリーの理性を奪い去り、もう快楽を求めるだけの痴女と化すと。
その確信にも近い予感に、マリーは強い恐怖と拒否感を抱いたがもう遅い。
快楽に溺れる体はその危険信号を無視し、あっさりと絶頂を迎えていた。
口からも秘部からも、おびただしい量の精液を飲み込み、マリーの腹部が大きく膨らむ。
飲み込みきれなかった分がマリーの体を汚し、白濁に染めていく。
どろどろとした液体が喉を通る感覚、秘部を熱に満たされていく感覚、体全体を液体が包み込む感覚。
全ての感覚がマリーへと脳を焼くような快感を与え、その間も責め続けられる胸から微かな切なさと愛に似た暖かさを感じていた。
「明日は別の魔物の研究だ。 もっと効率良く堕ちてもらわないとな」
「ん♡ ぷはっ……もっと奥をぉ♡ ん、口にもぉ……♡」
男の声にも反応を見せず、マリーはただただ快楽を貪っている。
熱のこもった瞳で触手を見つめるマリーの目には、未だ冷めやらぬ情欲の火が灯っていた。
バベル周辺では新たな魔物の被害が続出していた。
その魔物たちはなぜか女だけを狙い、犯し、壊す。
特に転生者に対しては顕著であり、どんな転生者もその責めには耐えられなかったという。
そして壊された女たちはどこかへと姿を消し、見つかる事はなかった。
地下深く、どこかもわからない檻には今日も甘く蕩けた嬌声たちが響いている。
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