ヴァルホルサーガVR~夜明けの開拓者たち~《改稿版》~地雷スタートでもヒーローになれますか?~

夏冬春日

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第1章 宵闇の冒険者

第十六話 不屈と勇敢

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 泣きはらしたユエちゃんが落ち着くまで少しの時間が必要だった。
 一体何がどうしたのか聞いてみると、ユエちゃんは手に持ったくしゃくしゃの紙を差し出してきた。


 ―――――――――――――――――――――
 こいつをお前が見るのは、俺たちがいなくなった次の日になるか。
 これを手にしたって事は、俺たちは負けたんだろう。
 せめて相打ちに持って行ってれば良いんだが……。
 ああ、手紙を持ってきた精霊、フロノスラウムを責めないでくれよ。そいつはソレイユの指示に従っただけだ。

 朝の出際に「ユエのことをよろしく頼む」つったよな。
 その言葉通りだ。ユエも一人じゃかわいそうだからな。よろしく頼む。
 代わりにその店はくれてやる。好きに使えば良い。
 開拓使にもちゃんと話を通してある。

 急に店を閉めたら、なんか面倒事が起こるかもしれんが、そこは自業自得だ。勘弁してくれ。
 ったく。こうなるから店の宣伝はしなかったのによ。
 ユエと二人で客を集めてきやがって。
 ま、最後に店持つって夢かなえさせてもらったからな。そこには感謝してるぜ。

 いや、そんなことより現状の説明だな。 
 実はな、ユエは今、デュラハンによる死の宣告を受けている。
 これから逃れるためには、期限内にデュラハンを倒すしかない。
 だから俺たちは、奴の巣があるこの大陸に来るため開拓団に潜り込んだ。
 幸い相手のデュラハンは名前持ち、ネームドだったから、居場所の特定ができたからな。
 だがそこからなかなか事はうまく運ばなかった。
 依頼を出しているが、それが達成されないままタイムリミットが来たのさ。
 ま、場所が場所だけに仕方ないがな。

 だから最後の賭に出る。俺たち二人であいつに挑む。
 こう見えてもエインヘリヤルだった頃は、結構有名だったんだぜ。
 昔取った杵柄というやつだ。そう簡単に負けはせんよ。
 それに、だな。もし負けて死んだとしても、それはそれでかまわないんだ。
 身内の人間が命を賭して戦いを挑む。
 そのことで、デュラハンが死の宣告を取り下げたって話もあるからな。
 相手はネームドだ。その可能性もあるだろう。

 だけどもし、再度ユエに危険が迫りそうなら、フロノスラウムに頼ってくれ。
 そいつが本国にユエを飛ばしてくれる手はずになっている。
 そうすりゃ自由はなくなるが、とりあえずユエの身の安全は確保される。
 ま、最後の手段だ。
 後はそうだな。デュラハンに関しては、ユエには秘密で頼む。
 自分のせいでって誤解されたくないからな。

 面倒なことを頼んでしまって悪いな。
 だけど、お前がいるから、お前がいてくれるから、俺たちも心置きなく戦いに赴ける。
 最初は頼りない奴だったが、今はいっぱしの男だ。
 いや、さすがにそれは言い過ぎか? だけどこの街のみんなは、お前のことを知ってるし、お前を便りにしてる。
 はじめは冗談かと思って笑い飛ばしたが、お前みたいなやつが本当に物語の英雄になるのかもしれないな。

 おっといかん。話が長くなった。
 これ以上長々と描いてもしょうが無いか。
 それじゃあ最後に。コダマ、君に戦乙女の導きがあらんことを。


 ガンツァレル・グレイド
 ソレイユ・グレイド
 ―――――――――――――――――――――

 ……まるっきり遺書じゃないか。
 しかもこれには肝心なことが書かれていない。おっちゃんたちがどこへ行ったのかがわからない。

 ユエちゃんがすがるような目で見つめてくる。その瞳には涙がたまっている。

 そうだよな。ここで諦めるわけにはいかない。
 俺が今ここでやっていけてるのは、おっちゃん達や、それにユエちゃんのおかげじゃないか。
 少しでもその恩を返さないと。
 それに……。こんな小さな子の必死な頼み、受け入れられなきゃ嘘だよな。

 そのうえ何か引っかかる。
 ……デュラハン。最近どこかで聞かなかったか。

 そうだ! トライゾンとはじめてパーティを組んだときに見せられたあの依頼。
 確か首無し騎士の討伐だったはずだ。名前は思い出せないがネームドだったことも、おっちゃんの手紙と一致している。
 それに依頼者の名前も……。ガンツァレル・グレイド、おっちゃんだ。
 くそっ、あのときに気がついていれば……。

 いや、だけどまだ間に合うはずだ。
 思い出せ、確か場所はテスキヨ湿原だったか? トライゾンは、この大陸の中央付近って言ってたな。
 ならやっぱり、城壁の上から見たあの靄がかかった場所だろう。
 あそこまで行くのに一人はさすがに無理か……?
 フジノキ達と……、後は場所がわかりそうなトライゾンにも協力を頼むか。

「なっ!?」

 連絡ができない。
 目の前にウィンドウが広がる。そこには【イベントに伴うインスタンスエリアのため、外部との連絡を遮断します】とあった。

 戸惑う俺を見て、ユエちゃんが目を伏せた。涙がひとしずく、地面に落ちる。

「ごめんね、おにーちゃん。無理言っちゃったね」

 俺の胸から離れようとするユエちゃん。その手をとっさにつかんだ。
 このまま行かせちゃダメだ。ユエちゃんまで消えてしまう、そんな思いに突き動かされる。
 ここで諦めちゃいけない。この子にこんな悲しい顔をさせちゃダメだ。

 考えろ、何か見落としてないか……?
 さっき連絡が取れなかったのは“イベントに伴う・・・・・・・インスタンスエリア”だったためだよな。
 イベントと言うことであれば、俺一人でもなんとかなるようになってるはずだ……。

「……おにーちゃん、ちょっと痛い」

 ユエちゃんが小さく声を漏らす。
 考えているうちに、ユエちゃんの手を強く握りしめていたみたいだ。

「ご、ごめん」

 慌てて手を離した。その手は少し腫れている。
 俺はポーションを探すため、手紙をそばの机においた。
 …………待て。そうだ、この手紙だ。
 何で俺はこの手紙を今読んでいるんだ?
 俺は腰を落とし、ユエちゃんの肩に手をかけた。

「ユエちゃん、さっきこの手紙を俺に渡したよね。でも本当はこの手紙は明日・・俺の手に・・・・渡るようになっていたはずなんだ。どうして今俺の手に渡ったんだろう。それにこの手紙、ユエちゃんが読むことはないはずなのに……」

 そう、手紙には明日俺が読むと書いてあった。なのに今日俺の手に渡るのはおかしい。
 それに何より、ユエちゃんには秘密にしてくれと手紙には書いてあったんだ。なのにユエちゃんが手渡してくるのはどう考えてもおかしいじゃないか。
 ユエちゃんは泣いていたんだ。なら中身も読んでしまったに違いない。そんな失敗をおっちゃん達がするだろうか……。
 ユエちゃんと目を合わせる。

「ご、ごめ……、ごめんなさい……」

 見る間に涙をためて謝るユエちゃんの頭を、慌てて抱き寄せてなでる。

「い、いや。ユエちゃんを責めてるわけじゃないよ。ただどうしてこの手紙を手にしたか気になっただけなんだ」

 どうやら俺がユエちゃんを責めてると勘違いさせてしまったみたいだ。焦って気を急きすぎた。
 ごめんな……。
 しばらくなでていると、落ち着いたのかユエちゃんが話しかけてきた。

「それは……」
「それはもちろん、ボクが渡したからだよ」

 ユエちゃんの声にかぶせるように、店の奥の暗闇から声がかかった。

「いつまでこんな暗い中にいるつもりだい? 灯りをつけよう」

 店内に灯りがともる。
 見慣れた“妖精のとまり樹亭”のカウンター。そこに大きなリスらしきものが腰をかけていた。
 そう、リスらしき・・・ものだ。その背中には木の枝でできたかのような羽が備わっており、根元には時計が埋め込まれている。
 ただのリスではないのだろう。
 そいつは、自身の身体にある時計の針をカチリカチリと回しながら話しかけてきた。

「はじめまして、コダマ。僕の名はフロノスラウム。ソレイユ様に仕える精霊さ」
  
 フロノスラウム……。そうか、こいつが手紙に書いてあった精霊か。
 だが、どうして今姿を現す。こいつの役目は明日、俺に手紙を渡すことじゃないのか?

「なんだい? そんなにボクをにらみつけて。もっと友好的に接してくれよ」

 おどけるように言うフロノスラウムだが、俺はその言葉を信用できない。

「なんで今現れた。お前が姿を現すのは明日じゃなかったのか?」

 そんな言葉が俺の口をついて出る。
 フロノスラウムは不思議そうに首をかしげた。

「なぜだって? これは異な事を言う。ボクはソレイユ様に使える精霊だよ。そのボクが現れたのは、もちろんソレイユ様のために決まってるじゃないか」

 フロノスラウムは大げさに手を広げる。

「ま、ボクも最初はソレイユ様の言うとおり、明日手紙を見せようと思ってたのさ。だけどそれじゃあソレイユ様が死んじゃうよって諭されてね。考えを変えたわけさ」

 なるほど……。それなら今の時点で姿を現したのが理解できる。少なくとも現状を知った俺は、おっちゃんとソレイユさんを助けようと動いているんだから。
 でも、それならなんで――、

「――なんでユエちゃんにこの手紙を渡した」

 現状を俺に知らせたければ、俺に直接手紙を渡せばいい。ユエちゃんに読ませる必要は無かったはずだ。
 俺の疑問を、こいつは鼻で笑いとばした。

「……はっ。そんなものソレイユ様を助けるために決まってるじゃないか。こうしたら君も逃げたりしないだろう?」

 ――なっ。

「ふざけるなっ」

 だからってユエちゃんを巻き込むことはないだろう!
 そんなことをしなくても俺は動いたはずだ。
 思わずフロノスラウムにつかみかかりそうになった。だがそんな俺の体をユエちゃんが抱きついて止める。

「違うの、私が勝手に見たの。だから……」

 ……いや違う。
 ユエちゃんは、俺に宛てられた手紙をむやみやたらと開くような子じゃない。短い付き合いだけどそのくらいはわかる。
 それなのに読んでるって事は、誘導されたか何かしたのだろう。

 フロノスラウムをにらみつけるが、そいつはどこ吹く風といった表情だ。
 くそっ。落ち着け! 俺。
 今こいつにくってかかってもなにも好転しやしない。

 視線を落とす。
 そこには泣きはらすユエちゃんがいる。
 そうだ。今やらなきゃいけないことは、おっちゃん達を助けに行くこと。そしてこの子の涙を晴らすことだ。
 俺はユエちゃんを胸に抱き、そのはしばみ色の頭をなでる。
 考えろ……。どうすればいい。
 今俺はイベントの最中だ。だったら、クリアのためのヒントがどこかにあったはずだ。
 あいつは、フロノスラウムはなんて言ってた? あいつの言葉に何かヒントは隠されていなかったか?
 ……いや、違う。それじゃない。もっと前だ。

 テーブルの上に置いた手紙に目線が飛ぶ。
 そう、手紙だ。あれに、『フロノスラウムを頼れ、本国にユエちゃんを飛ばす』と書いてあった。
 つまりあいつには場所を越える、ワープのような力があるのだろう。だったら……。

「フロノスラウム……。おまえには場所を飛ばす力があるんだよな」

 俺の言葉にフロノスラウムは喜色を浮かべる。

「ああ、そうさ。やっと気づいたかい。ボクにも制限があってね。自分から言い出すことはできないのさ。だからこうして小細工を弄したわけなのさ」
「そんなことはいい。さっさと俺を飛ばせ! そしたら俺が……」

 ……俺が。
 ――思考が止まった。

 俺が飛んでいってどうなると言うんだ?
 マーモットも倒せないような俺が、おっちゃんの元に行って何ができると言うんだ……。
 それってただの無駄死にどころか、足手まといじゃないのか?
 一瞬で頭の中がそんな思考で埋め尽くされていき、舌が動かなくなる。

『ハッ。煮え切らない態度だねぇ。この期に及んでぐだぐだ時間を潰してるような人間に、アタシらをうまく扱えるなんて、到底思えないね』

 ――どこからか女の声がした。
 辺りを見回す。
 …………だがここには俺たち三人しかいない。

『いったん決めたことを覆すわけにはいかないよ。それに慎重であるとも言える』

 今度は老年の男の声だ。

『アタシにゃ怯懦なだけにしか見えないけどね』
『慎重と怯懦は表裏一体。彼がどちらを表に向けるか、それを見極めてからでも遅くは無いと思うがね。……と、彼にも声が聞こえるようになったようだ』

 男女の声が聞こえるが、その所在はしれない。
 が、フロノスラウムが壁を指さしている。
 そこには装飾された細剣が飾ってあった。おっちゃんの祖父が使っていた武器だったか?

『ふむ、気づいたかい? そう、今しゃべっていたのは我々だよ』

 意識するとわかる。男の声は確かに壁に飾った武器からしていた。

『ひとまず自己紹介といこうか。私、剣の方はレントゥスという。隣の女性、銃はフォルティスだ。よろしく頼むね』
「あ、ああ」

 あまりのことにうまく声が出ない。
 そんな俺をいぶかしげな目でユエちゃんが見上げた。

『ああ、ユエの嬢ちゃんには我々の声が聞こえてないからね』

 なるほど。だから頭の中に響くような声なのか。
 納得する俺に、剣――レントゥスは続けて語りかける。

『そんなことよりも、それほど時間が残されてはないのではないかね? 早く我々を手に取り助けに向かった方がいいと思うのだが?』

 ……そうだ。確かに悠長にしている時間は無い。行くなら急がないと。
 だが、俺の足は止まったままだ。
 行って何になるという思いが頭をかすめる。

『――ふんっ。迷うようならやめちまいな。とっとと部屋で布団にくるまってガタガタ震えてろ』

 銃が、フォルティスが声を上げた。

「なっ、こっちは銃も剣も使ったことがないんだ。スキルだってなにも持ってやしないんだ。うまく使えるか不安にもなる」

 思わず言い返す俺を、フォルティスは鼻で笑う。

『ハンッ、だからだよ。やってもないことに不安になるくらいならやめちまえって言ってんだ。大体お前は何のためにエインヘリヤルになったんだ? お前のその〔死からの復活〕は一体何のためにあるんだ?』

 言葉を失う俺に、なおもフォルティスはたたみかける。

『お前の目の前にある選択肢はなぁ。『やれる』か『やれない』かじゃねぇ、『やる』か『やらない』かだ。とっとと決めろ』

 ――勝手なことを言いやがって。言われなくたってわかってるんだよそんなことは。
 ユエちゃんから手を離し、壁に飾られた細剣と銃に向かって歩いて行く。
 そんな俺にレントゥスが声をかけた。

『まぁキミの心配もわかるがね。だが私も、ここはあえて火中の栗を拾いに行く方が良いかと思うよ。何せこのまま見てたら栗は焼けて形も残らない。みんなが悲しむだけだ。幸運なことにキミは火傷をしたって治るからだだ。嬢ちゃんの笑顔のためにも頑張ってみようと思わないかい? それこそが英雄への道ってもんじゃないのかい?』

 ……それもわかってる。わかっているさ!
 さっきまでの俺は、適当な理由をつけて、仕方ないって逃げだそうとしてたんだ。あのときと一緒なんだよ。
 一歩を踏み出すために戻ってきたこの街で、また逃げだそうとしてたんだ。

 ひったくるようにして剣と銃を手に取る。
 ――決めたんだ。もう逃げたりしないって。

『ふむ、覚悟は決まったようだね。それなら――』

 レントゥスがフロノスラウムに話しかける。

『我々をキミのご主人様の下へ飛ばしてくれないかな』

 フロノスラウムは大きく頷く。

「その言葉を待ちわびたよ。テスキヨ平原までの転移にはコダマ、君のMPを使わせてもらう。ボクのを使うわけにはいかないからね」

 フロノスラウムはチラリとユエちゃんを見た。
 ユエちゃんは不安そうに、俺の服の袖を握っている。
 その手をゆっくりとほどきながら俺は話しかけた。

「大丈夫。お父さんとお母さんと、三人で無事に帰ってくるよ」
「……うん。約束だよ、おにーちゃん」

 涙目で出された小指に指を絡める。

『嬢ちゃんに危険が迫れば、即座にフロノスラウムが転移をさせるようになっている。身の安全だけは確保されているから、心配は無用だよ』

 レントゥスが語りかけてくるが、心の中で首を振る。
 それだけじゃ足りない。
 絶対に帰ってきてやる。帰ってきて、またここで四人で飯を食うんだ。

 ――ユエちゃんとの指を切ると共に、俺は転移をした。


 ―――――――――――――――――――――
【クエストが受理されました】

【本イベント中、トライアルクラスが付与されます】
【本イベント中、いくつかのアビリティ、スキル、アーツが付与されます】
 ―――――――――――――――――――――
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