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第八章:そして死ぬ前にただ一度だけ、セックスをしたあの人と。
8-6・天国みたいな
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「ミ……」
無意識に、手を伸ばしかけていた。あのときの口づけとおなじように。けれどミゴーは僅かに顔を歪めて、それからふっと、いつもの嘘くさい笑いを浮かべてみせる。
「ぅあっ!?」
声が跳ね上がったのは、ミゴーの硬いものが、俺の一番奥を掘り返すようにえぐったからだ。ローションのおかげか痛みはない。ただ狭まった内腑を半ば無理矢理開かれて、腹の奥が鉛のような重みに満たされる。
「ミ、ゴ、もっと、ゆっくりっ」
「駄目ですよ。抱き潰すって言ったでしょ?」
「はぐっ!」
太くなっているあたりまで引き抜かれたかと思えば、即座にずっぷりと突き入れられる。奥を突かれる振動が脊髄から全身まで響く。抱き潰すって、物理的にかよ。抗う隙すら見えなくて、必死でミゴーの肩にしがみつく。
「や、あ、無理っ、あっ、無理ぃっ」
「嘘つき。まだ萎えてませんよ、こっち」
「ひぁっ!? ふゃ、あぁっ!」
鷲掴みされた俺のものは、主人の意志とは裏腹に興奮を保ったままだ。痛みに変わる寸前の強さで、抽送と同じリズムで扱かれる。勝手に漏れてしまう声を抑えることもできない。自分の体がどこもかしこも言うことをきかない。
「気持ちいいですよね、ユージンさん」
「やっ、わかんね、よ、こんな、はっあ、ううぅっ」
「気持ちいいはずですよ、もう三回目ですし。ほらここ、好きでしょう?」
「うぁんっ!」
濡れた先端が、内部の一点を狙って擦り付けられる。ひと擦りされるたびに腰が溶けそうになる。そこから何か、快感を呼び起こす物質を注入されてるみたいだ。いつしか俺の方からも、強請るように腰を揺らしていた。荒い呼吸が重なる。ミゴーの鎖骨から垂れた汗が、俺の胸に落ちて肌に染みていく。
「あっ、ミゴー、みごぉっ」
「っ、は、んっ……なん、ですか、ユージンさん」
「ミゴーっ……ミゴー、は、……いい?」
「え?」
途切れてしまった言葉を追って、耳を澄ませたミゴーが更に俺に近づく。両腕で首にすがりつき、後頭部の髪をくしゃくしゃにかき回す。
「ミ、ゴーはっ、あっ、……俺との、セックス、気持ち、いい?」
「……っ」
奥まで届いたミゴーのものが、そこで動きを止める。内壁をどくんどくんと揺らす血の巡りが、俺の鼓動と溶け合ってひとつになっていく。
「……気持ち、いいですよ。すごくいい。天国みたいだ」
「っは……」
「だからユージンさんも、一緒に良くなりましょうね」
「あっ、あっ!」
俺の腰を両手で持ち上げて、ミゴーが再び律動を開始する。その身体を離れないように強く抱きしめた。繋がっているのが性器と肉穴だけじゃないことを、全身で彼に知らしめるように。
無意識に、手を伸ばしかけていた。あのときの口づけとおなじように。けれどミゴーは僅かに顔を歪めて、それからふっと、いつもの嘘くさい笑いを浮かべてみせる。
「ぅあっ!?」
声が跳ね上がったのは、ミゴーの硬いものが、俺の一番奥を掘り返すようにえぐったからだ。ローションのおかげか痛みはない。ただ狭まった内腑を半ば無理矢理開かれて、腹の奥が鉛のような重みに満たされる。
「ミ、ゴ、もっと、ゆっくりっ」
「駄目ですよ。抱き潰すって言ったでしょ?」
「はぐっ!」
太くなっているあたりまで引き抜かれたかと思えば、即座にずっぷりと突き入れられる。奥を突かれる振動が脊髄から全身まで響く。抱き潰すって、物理的にかよ。抗う隙すら見えなくて、必死でミゴーの肩にしがみつく。
「や、あ、無理っ、あっ、無理ぃっ」
「嘘つき。まだ萎えてませんよ、こっち」
「ひぁっ!? ふゃ、あぁっ!」
鷲掴みされた俺のものは、主人の意志とは裏腹に興奮を保ったままだ。痛みに変わる寸前の強さで、抽送と同じリズムで扱かれる。勝手に漏れてしまう声を抑えることもできない。自分の体がどこもかしこも言うことをきかない。
「気持ちいいですよね、ユージンさん」
「やっ、わかんね、よ、こんな、はっあ、ううぅっ」
「気持ちいいはずですよ、もう三回目ですし。ほらここ、好きでしょう?」
「うぁんっ!」
濡れた先端が、内部の一点を狙って擦り付けられる。ひと擦りされるたびに腰が溶けそうになる。そこから何か、快感を呼び起こす物質を注入されてるみたいだ。いつしか俺の方からも、強請るように腰を揺らしていた。荒い呼吸が重なる。ミゴーの鎖骨から垂れた汗が、俺の胸に落ちて肌に染みていく。
「あっ、ミゴー、みごぉっ」
「っ、は、んっ……なん、ですか、ユージンさん」
「ミゴーっ……ミゴー、は、……いい?」
「え?」
途切れてしまった言葉を追って、耳を澄ませたミゴーが更に俺に近づく。両腕で首にすがりつき、後頭部の髪をくしゃくしゃにかき回す。
「ミ、ゴーはっ、あっ、……俺との、セックス、気持ち、いい?」
「……っ」
奥まで届いたミゴーのものが、そこで動きを止める。内壁をどくんどくんと揺らす血の巡りが、俺の鼓動と溶け合ってひとつになっていく。
「……気持ち、いいですよ。すごくいい。天国みたいだ」
「っは……」
「だからユージンさんも、一緒に良くなりましょうね」
「あっ、あっ!」
俺の腰を両手で持ち上げて、ミゴーが再び律動を開始する。その身体を離れないように強く抱きしめた。繋がっているのが性器と肉穴だけじゃないことを、全身で彼に知らしめるように。
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