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第一章・病に倒れたおれをいつも隣で励ましてくれた、幼なじみのあいつと。
1-0・カケラ
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自分でも、そんな悪い人生だったとは思ってないんだ。
そりゃ世の中の平均よりはちょっと、いやだいぶ短かったかもしんねーけどさ。自分の運命を恨むとか、そんなんはぜんぜん。だっていい奴ばっかだったもん、おれの周り。特に友達にはめっちゃ恵まれてた。入院中毎日見舞いに来てくれる奴までいたんだぜ。ありがたい話だよ、ほんと。
心残り? そりゃ……なんもないってわけじゃないけど、でもたいしたもんじゃないし。幸せだったと思う。幸せな人生だったなって、言えるよ、言い切れるよおれは。うん。なんか、改めて言葉にしちゃうと照れるなこれ。
ああ、でも、そーだな。
一個だけ。マジで恥ずいけどさ。ぶっちゃけ、正直、ここだけの話、一個だけほんとのことを言っちゃっていいなら。
死ぬ前に一回でいいから、あいつと──。
そりゃ世の中の平均よりはちょっと、いやだいぶ短かったかもしんねーけどさ。自分の運命を恨むとか、そんなんはぜんぜん。だっていい奴ばっかだったもん、おれの周り。特に友達にはめっちゃ恵まれてた。入院中毎日見舞いに来てくれる奴までいたんだぜ。ありがたい話だよ、ほんと。
心残り? そりゃ……なんもないってわけじゃないけど、でもたいしたもんじゃないし。幸せだったと思う。幸せな人生だったなって、言えるよ、言い切れるよおれは。うん。なんか、改めて言葉にしちゃうと照れるなこれ。
ああ、でも、そーだな。
一個だけ。マジで恥ずいけどさ。ぶっちゃけ、正直、ここだけの話、一個だけほんとのことを言っちゃっていいなら。
死ぬ前に一回でいいから、あいつと──。
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