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第二話 真逆

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いつも忙しい僕に、気を使った赤津が、段取りをしていたのだ。
久しぶりの合コンがスタートした。
男連中は、営業の精鋭部隊、いわゆる話のプロ、盛り上がらないわけがなかった。
酒も進み、みんな楽しそうだった。
中でも、未来のはしゃぎっぷりはすごかった。
よく食べ、よく飲み、大声で笑っていた。
僕は、正直言って、物静かな女性らしい女性が好きだ。
未来は真逆だった。

時刻は24時をまわっていた。
気が付けば、僕と未来の二人きりになっていた。
「あいつら気を使ったな!でも、どうせ気を使うなら、もっとかわいくていい子を残せよ。」
心の中で、僕は、つぶやいた。
携帯電話には、クラブの女の子からの着信がいっぱいだった。
しかし、せっかくの段取りを無視するわけにはいかない。」
僕は、酔った未来を連れてホテルへ帰った。
ホテルに着くと、未来は目を丸くさせて驚いていた。
グランドハイアットのスイートルーム、僕には当たり前の光景だったが、22歳の普通の女の子には別世界だったようだ。
でも、シャンパンがきいていたのか、ソファに座ると未来はすぐに眠ってしまった。
ブーツは履いたまま、スカートはまくれ上がり、口を開けてイビキをかきはじめた。
女ではなく、まるでオヤジ。。。。
やっぱり真逆だ。

でも、僕は、不思議な気持ちになった。
タイプではない真逆の未来が、かわいくも愛しく思えてきていた。
ブーツとコートを脱がせ、未来をベットまで運んだ。
今思えば、その時の未来を抱きかかえた感触がたまらなく心地よかった。
今でも覚えている。
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